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歴史好き、旅行好き

2012 NOV 19 17:17:08 pm by 中村 順一

私の初めての投稿なので、まず自己紹介が必要なのですが、私の自己紹介も兼ねて、以前、日本金融通信社の新聞”ニッキン”に投稿したことがあるので、その記事をお見せします(2年前の文章なので少し改訂します)。

「歴史好き、旅行好き」

趣味といえるかどうか自信もないのだが、私は歴史(特に民族史、軍事史)や地理が好きで学生時代以来、本を読んだり現地を訪ねてきた。その中で私の印象に特に残っている旅を紹介したい。

85年から92年まで英国ロンドンに駐在したが、89年に行ったアルバニアと、91年に行った旧ユーゴスラビアが忘れ難い。アルバニアはギリシャの北西にある小国であるが、当時はスターリン主義に近い独裁国家でほとんど鎖国に近い状態であった。英国からのツアーに家族と共に参加したのだが、国中にトーチカが無数にあり(国営のアルブツーリストのガイドによれば敵の攻撃を避ける為とのこと)、他の欧州諸国とは全く別世界の印象だった。人々は素朴で、夕方になると散歩する習慣があり、日本人など全くめずらしい存在であったためか、我々家族は散歩するアルバニア人の中ですっかり目立ち、私の息子も娘もチラナの中心部のスカンデルベグ広場で人気者になってしまった。

ガイドは流暢な英語を話したが国外の旅行には厳しい制限があり、まだ外国には行ったことは無いとのことだった。

ユーゴスラビアには91年の内戦勃発直前に行った。ザグレブ、サラエボ、ベオグラードの3都市に行ったが、特にサラエボが印象的で、複雑な歴史を背景にイスラム教、カトリック、ユダヤ教、セルビア正教の融合をうまく保ってきた都市だった。ドイツ軍が攻めてきた時に、ユダヤ教の経典をイスラム教徒が協力してモスクの中に隠したとの話には感銘を受けた。残念ながらその直後融合は瓦解し、サラエボは内戦の中心になってしまった。ベオグラードではセルビア人のガイドが「我々はユーゴスラビア人である。セルビア人、クロアチア人等の区別はいらない」と言いながらコソボのアルバニア人に対し、「アルバニア語での教育を許可してやっているのに何故反抗するのか、けしからん」と言っているのを聞いて、ユーゴスラビアの統合が困難であることを実感したのを覚えている。その後、ユーゴスラビアは分裂、コソボも内戦状態になり一応独立したが(日本は承認済)、セルビアはまだ独立を認めていない。

最後は帰国後、02年に行った東部トルコである。東部トルコはトルコ人、クルド人、アルメニア人等民族が入り乱れてきた地域であるが、ヴァン湖のアクダマル島(アルメ二ア教会の廃墟あり)、アララット山(アルメ二ア人の心の故郷)、カルス(ノーベル文学賞受賞のオルハン・パムクの小説“雪”の舞台)等、歴史好きにはたまらない地域であった。問題になっているオスマン帝国によるアルメ二ア人の虐殺は第一次大戦の混乱の時期に起こっており、虐殺の範囲の認定が非常に難しい印象を持った。

今後は出来れば元気なうちに、コーカサスと西アフリカには是非行ってみたいと思っている。歴史の教訓は、現在の自分や日本の置かれた環境を客観的に分析する際の基礎になると常々考えている(なかなか難しいが)。

2年半前の投稿記事は以上です。

さてその後、コーカサスは行ってきました。歴史の宝庫で民族の入り乱れ方は尋常ではなく、極めて興味深いところでした。

皆様、本日は以上です。今後ともよろしくお願い申し上げます。

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