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劇詩劇 「死詩の詞(ししのし)」 加藤道夫へのオマージュ

2018 MAY 5 14:14:40 pm by 阿曾 靖子

 お久しぶりです。皆様のご様子何よりです。私も元気に過ごしております。
 早速ですが5月25日から27日まで、両国の「シアターX」で、新新演劇研究所による上記タイトル作品にSMCメンバーで俳優座所属の 早野ゆかりさんが出演します。
 戦前、加藤道夫という劇詩人が芥川比呂志らと新演劇研究会をたち上げ(後に文学座入座)、「なよたけ」「襤褸(ぼろ)と宝石」(俳優座上演時は千田是也演出)など、数々の作品、名舞台を創りました。劇作や戯曲翻訳から演出まで手掛ける多才な演劇人ですが、戦後1953年に自殺してしまいました。訃報を聞いた三島由紀夫は加藤邸に駆けつけたそうです。
 
 新演劇研究会とは、主催者・山本健翔さんが、加藤道夫さんを敬愛していらっしゃる為、そのように命名されました。
 内容は今年が加藤道夫生誕100年という事で、その演劇人生、出征を通じての苦悩と愛、友情などが描かれています。あの国民的大女優・加藤治子さんの御主人でもありました。
 早野さんは加藤さんが愛した蔵書の登場人物、執筆した戯曲のヒロイン、妻・加藤治子さん等を演じて歌も歌います。
 ジャン・ジロドゥ「オンディーヌ」、折口伸夫「死者の書」といった愛蔵書を知れば知るほど、加藤道夫が名作「なよたけ」を生む核のようなもの、そして共鳴する深い心をを感じずにはいられません。 
 お時間が許せば、ぜひ観劇をお勧めさせていただきます。

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