Sonar Members Club No.9

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長寿国 日本

2014 AUG 2 15:15:52 pm by mtsuzaka

日本人男性の平均寿命が80歳を超えた。長寿国日本は健在だ。70歳を超えたのは1971年だから、42年で10歳伸びたわけだ。厚労省は、「まだ伸びる余地はある」という。

2012年で傘寿を超えた方は男女合わせて約900万人。人口問題研究所が発表した将来人口推計によると、2040年には1570万人、総人口に占める割合は、15%になると推計している。一方、15歳未満の子どもは、2012年の1640万人から1070万人に激減する。それもそのはずだ。20~39歳の女性は、1460万人から1010万人に減少すると予想されるからだ。
生涯未婚率はおおきく上昇する。推定値がある2030年には、一度も結婚したことがない50歳男性が30%になるとされる。2040年には、もっと増えているかもしれない。私たちが結婚した頃は、4~5%程度だった。
政府は「少子化社会対策白書」で、少子化の流れをくい止める対策を提言している。安倍総理は、2050年に、人口1億人死守と檄を飛ばす。しかし、肝心の母親となる年齢層の減少は、総理の檄や保育園を作っても急には止まらない。晩婚化や未婚率の上昇にも打つ手は少ない。
最近、子どもの「婚活」親の会があるそうだ。生涯未婚率を下げるのに少しは貢献できるだろうか。
ちなみに、わが家にも人口問題に貢献できそうもない生涯未婚者予備軍が2人いる。でも、私は「婚活」親の会には、入会しないだろうなぁ~。

いつの間にか貧困国

2014 JUL 5 21:21:58 pm by mtsuzaka

日本は国民総所得で世界第三位、一人あたりの国民所得でも第11位の経済大国だ。塾帰りの小学生は、大抵携帯かスマホを操作している。物質的に恵まれていると言っても良いだろう。しかし、OECDが測定する「子どもの相対貧困率」を見ると、そうも言えない。日本の「子どもの相対貧困率」は、15.7%、OECD加盟国34ヶ国中9番目に高い。可処分所得の中央値の半分に満たない所得の家庭で暮らす子どもの割合が、おおよそ6人に一人いると言うことになる。ひとり親家庭に限ると相対貧困率は50.8%とOECDワースト2だ。経済的理由で就学援助を受けている小中学生は155万人、援助率は、15.3%。一クラス40人なら、6人は援助を受けている。ちなみに1997年の援助率は、6.6%、援助を受けていた子どもの数は78万人だった。15年で二倍になった。いろんな理由で、所得の格差が進んだせいだ。子どもの貧困は、結局のところ親の貧困なのだ。今年1月、「子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう」子どもの貧困対策の推進に関する法律が施行された 。現場力の真価が問われそうだ

演技性ですかね

2014 JUL 1 18:18:59 pm by mtsuzaka

世間では嘘と真実の境界が曖昧になってるようだ。いつの時代も、そんなもんだと言われるとそれまでだが、すぐにばれる嘘を平然と発言する人がいて、それを、そのまま伝えるメディアがある。
知り合いの精神科医の先生は、最近、演技性パーソナリティ障害が増えていると言う。本人は嘘をついて人を騙そうと思っているわけではないそうだ。嘘と認識していないから、嘘をつくことは良くないことだと、堂々と発言する。そこまで言うなら本当かも…と、凡人は考えてしまう。
だから、何が嘘で、何が本当なのか分からなくなってしまう。ましてや、戦争中のことや、細胞の中で起きたことなど、専門家でもないので判断しようがない。
国家や大組織までもが演技性パーソナリティ障害のような症状なのだから、なおのこと混乱してしまう。
かく言う私も、酒席で呑んだ日本酒の量は、五合くらい(そもそも覚えていない)なのに、連れ合いには二合と言った。既に私の「過少申告癖」を熟知している「賢妻」は、回答を聞く前にその場からいなくなっていた。

蛙鳴蝉噪(Stand by me)

2013 NOV 16 21:21:08 pm by mtsuzaka

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山手線の車内の広告が目に飛び込んできた。
「地域おこし協力隊 隊員募集 初山別村」。
北海道出身の方でも、あまり聞かない地名だろう。
国鉄の急行列車で札幌から4時間、日本海に面した道北の漁村だ。私はここで、「stand by me」時代を過ごした。

海辺のたき火で焼いたウニ、地元であがるタコやフグ、砂浜に寝ころんで夜通し釣りもした。田植えや稲刈りを手伝い、冬の地吹雪の中、学校に通った。
一枚のポスターが、無限の記憶を呼びおこす。なんでもないことが、宝物のように思える時代だ。

国鉄は、とっくの昔に廃線となり、人口は私がいた頃の半分だ。
マックもミスドもない(はずだ)。
だけど、美しい星空と空に続くドライブコースがある。オロロンラインと名付けられた日本海沿いの道路は北海道でもトップクラスのドライブコースだ。

「stand by me」時代の友人は、地域おこしに取り組んでいた。
その頃の面影を残す村長に最高のエールを贈りたい。

ちなみに、ポスターに書かれた「いたましい」は、もったいないの意味だ。

蛙鳴蝉噪(ダイエット)

2013 SEP 29 19:19:08 pm by mtsuzaka

  居酒屋話題のトップ3は、健康、年金、介護だ。 飲む時の話題として相応しいとは思えないが、それなりに酒はすすむ。 大抵は「血圧が高い」、「コレステロールの血中濃度が高い」、「太りすぎ」などの「不健康自慢」となり、最後は「飲み過ぎに気をつけよう」となる。 その頃はすでに、飲み過ぎでカロリー過多なんだが…。 もっとも、アルコールそのものが太る直接原因になるわけではないらしく、一緒に食べるものによるそうだ。 帰りにラーメンなどもっての他だ。
太りすぎの目安は、BMI(Body Mass Index )で表される。 25以上になると「肥満」だ。厚労省のデータでは、日本人の男性の29.5%が、「肥満」だ。20代は21%程度だが、30代は33%、40代で35%とピークをつける。
それでも、「高所得国」の中では日本は超優等生だ。WHOのデータによると、イギリスでは、67%の男性、57%の女性が「肥満」だ。米国では、「肥満」が男性で72%、女性では61%にまで達している。こうなると、BMI指数そのものの判定に疑いをもってしまうが、WHOも米国疾病予防センターも厚労省も、そのように公表しているのだから、無理に逆らうこともない。 なるほど彼の国で色々なダイエット食品やエクササイズが流行るのもうなずける。

一方、BMIが、18,5未満は「やせ」に分類image001される。日本の女性は、10,4%が「やせ」だ。イギリスの5.9%,アメリカの3.3%を大きく上回る。
厚労省のデータによると、20代の女性は、21.9%が「やせ」に分類されている。女性の「肥満」は、40歳を過ぎてから徐々に増加していく。それでも24~5%程度だ。
日本の女性には「やせ」が多い。 にも関わらず巷では、アメリカ同様、ダイエット関連用品がひんぱんに紹介される。
民間の調査会社によると、ダイエットを含む健康食品市場は1兆7,000億円。この市場は、「失われた20年」の間でも成長を続けてきた。
日本マクドナルドの全店年間店舗売り上げ高が5、500億円程度なので、いかに健康食品の市場規模が大きいか分かる。
ダイエットに最も関心が高い層は、「やせ」が20%もいる20代の女性達だ。 女性誌の見出しは「○○ダイエット」、「Xキログラム減量成功」。 CMもエクササイズのDVD,、美味しく食べてやせる食品、飲料系、トマトやトウガラシ、ミドリムシまでも大活躍だ。
最近は、「お腹回りダイエット」が流行りらしい。モデルの方々のウエストは大体58cm近辺。私の帽子のサイズだ。
でも、「国民健康・栄養調査平成23年度版」の「腹囲の分布」を見ると、調査対象の20代女性の腹囲は半分以上が65~75㎝に区分されている。

やせているより、多少腹囲があってメタボ気味のほうが、病気になりづらいとの研究発表もある。もっとも、ビリーズブートキャンプを不名誉除隊した私が、言っても説得力はないが。

蛙鳴蝉噪 (異常気象)

2013 SEP 12 19:19:04 pm by mtsuzaka

JR高田馬場駅の発車ベル(駅メロ)は、♪こころやさしい、ラララ科学の子~♪ 鉄腕アトムのテーマソングだ。なんでも、お茶の水博士が長官を務めていた科学省があったこと等が理由らしい。
JRの高架下には、多くの手塚キャラクターが描かれている。お気に入りは火の鳥だ。火の鳥は、その未来編で、猿田博士に「地球は生きている。人間が病気で倒れるように、地球も病気にかかって死にそうだ。」と伝える。最近の気候は、まさにその通りだ。

秋鮭の漁が始まった釧路。ニュースでは、マグロや虎ふぐ、マンボウといった、普段揚がらないような魚が網にかかるという。釧路港は北海道有数の水産物の水揚げ港だ。夏はイカ、秋にはさんま、鮭、冬にかけては鱈、ししゃもで賑わう。学生の頃バイトで訪れた早朝の釧路は、車の中でもヒーターが必要な気温だった。沖合いを寒流が流れているからだ。

しかし、気象庁の海洋の健康診断表によると、8月下旬の日本近海は、微熱が続いているようだった。
http://www.data.kishou.go.jp/shindan/rinji/2013/07/sst20130910.html

「地球上では異なる地域の天候が非常に強い相関を持つことがある」(アメリカ海洋大気研究所)。
テレコネクションというらしい。エルニーニョはテレコネクションの一つだ。アメリカ海洋大気庁(NOAA)のホームページには、5つの現象が分類されている。
今年の日本の天候は、このテレコネクションの影響を強く受けたそうだ。
関東の梅雨時期の降雨量が少なかった理由はこうだ。
大西洋の海水温度が上昇した。
そのエネルギーが、ヨーロッパに異常気象をもたらした。
偏西風を蛇行させた。
そのため、関東地方に大陸の乾いた空気が流れ込んだ。

竜巻による被害も出た。ニュースの映像はまるでオズの魔法使いの場面だ。多くの方々が怪我をされた。7月の東北地方の降雨量は平年比で182%増、しかしその一方で、九州南部、沖縄地方では平年比11%だ。いずれも歴代最高(最低)だ。

日本だけじゃない。前出のNOAAによると、イギリスや北アイルランドでも異常な暑さを記録した。オーストリアでは、1858年以来の降水量の少なさだった。フランス、ドイツでは、夏でも降雪や寒い日があったそうだ。

2020年7月24日からは、東京でオリンピック、パラリンピックが開催される。
地中奥深くでは巨大地震、地下水はストロンチウム、地表温度は41度、空では落雷、ゲリラ豪雨やダウン・バーストが襲う。屋外競技も全天候型ドームで行うことになれば、まるで、火の鳥「未来編」の背景だ。

蛙鳴蝉噪(プルーストメモリー)

2013 AUG 1 22:22:31 pm by mtsuzaka

猫の額の半分にも満たない庭に、ラベンダーを植えている。水はけが悪いせいか、大株に育つ前に枯れてしまう。シベリアンハスキー同様、高温多湿に弱いせいだ。特にガーデニングが好きなわけでもないし、花が好きなわけでもない。でも、ラベンダーだけは、毎年こりもせず失敗を繰り返している。香りが懐かしいからだ。

すこし古いが、環境庁のHPに「かおり風景百選」http://www.env.go.jp/air/kaoriが掲載されている。百選は「身近にあるよいかおりを再発見し、かおりに気づくことを通して身の回りにある様々なにおいを意識し、不快なにおいの改善に積極的に取り組む地域の活動を促進する」目的で選んだそうだ。東京は、「神田古書街」と「新木場の貯木場」が選ばれていた。私の出身地である北海道からは、ふらの地区のラベンダーが選ばれている。

◎ファーム富田の畑から十勝連邦)
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解説によると、「富良野周辺では、広い面積でラベンダーを畑で栽培しており、その風景はラベンダーのふるさとである南フランスを彷彿させる。これらの各市町は、ラベンダーを観光資源として活用しており、訪れる観光客はこれらの風景とかおりのために心やすらぐひとときを味わうことができる」とある。紹介された、ふらのラベンダー畑では、写真の中富良野の「ファーム富田」が有名だ。富良野から旭川に向かう道路からみる風景は、色とりどりの畑が連なる北海道らしい風景の一つだ。中富良野には、年間130万人もの観光客が訪れるが、大半の旅行者がファーム富田を訪れている。2003年には天皇皇后両陛下もいらしたそうだ。

ラベンダーの匂いから多くのことが思い出される。学生の頃に中富良野の国道でもらった25Km超過速度の交通違反キップ、父親と行った北の峯スキー場(現ふらのスキー場)、緑や黄色の作物で彩られた畑。高校にも大きなラベンダーがあった。木造の汚い校舎だった。
私は、幼いころ炭鉱の町で暮らした。蒸気機関車の煙や石炭のくずを捨てたズリ(ボタ)山の匂いは小学1年生。稲穂の匂いや乾いたわらは小学4年生頃。その後移り住んだ海辺の村では、干物の加工場のにおいだ。
臭覚は視覚や聴覚よりも記憶を呼び起こす作用が強いとの研究が発表されている。かおりや色などで、ふとした拍子に過去を思い出すことがある。
フランスの作家、マルセル・プルーストが書いた小説から Proustian memory(Involuntary memory)というそうだ。

高校時代、ラベンダーのかおりがするマドンナが、私に笑いかけてくれた・・・というのは、プルースト・メモリーではなく、単なる記憶違いだ。しかし、最近の子どもたちは、公園やスモッグの匂いからパズドラの画面と音楽を思い出すのだろうか。PM2.5と光化学スモッグの匂いだけでは、いかにもさびしい。

蛙鳴蝉噪(幸福度)

2013 JUL 1 18:18:52 pm by mtsuzaka

   OECDは毎年5月、36ヶ国のBetter Life Indexを公表している。今年で3年目だ。評価する項目は、住居、収入、雇用、コミュニティーなど11の大分類で、それぞれ2~4つの小項目で構成されている。主な大分類毎の上位と下位の国別ランキングだ。OECD1
http://www.oecdbetterlifeindex.org/
収入額や住居費などの基礎数値は、OECD統計、国連統計などを使用している。統計データにない数値は、ギャラップ社の世論調査データを使用している。
「Life Satisfaction(生活満足度)」は、現状の生活の満足度を表す指標として重要だ。幸福度を示す満足度「Life Satisfaction 」第一位は、スイスだ。物価は高いが、私も好きな国の一つだ。第二位のノルウェーでは甘エビがうまかった。日本に輸出しているそうだ。「住居環境」と「収入」でトップだった米国のLife Satisfactionは、14位だ。日本は36カ国中27位。「安全」では日本がダントツだ。しかし、「ワークライフバランス」は日本が下から3番目。日本人は31%の人が非常に長い時間働いていると答えている(週50時間以上)。この割合は、トルコの46%に次いで多い。「健康に関する自己申告」(Self-reported Health)は最下位だ。日本人は自分の健康状態が「非常に良い」、「良い」人はわずかに30%だ。これらのことからは、日本人は総じて所得は高く、教育も行き届いているが、非常に長い時間「働かせられ」ており、健康状態も良くないという見方がでてくる。一方メキシコは、データを見る限り、ランキング対象の36カ国の中では、相対的に恵まれていない。しかし、「Life Satisfaction(幸福度)」は、10位だ。日本は「良い国」なのに、36カ国の中では下位にランクされている。

    日本人の幸福度に関しては、平成20年度の「国民生活白書」が興味深い分析をしている。白書によると、先進国の幸福度(生活満足度)は若年層と高齢層で高い。しかし、日本はどうも特殊なようだ。幸福度を縦軸にして年齢を横軸にするとU字型のグラフとなるが、日本の場合はL字型になる。アメリカでは高齢期に入ると残りの人生を充実させようとして満足度が高まるのに対し、日本では高齢期の満足度が高くならない。
08sh0103050
http://www5.cao.go.jp/seikatsu/whitepaper/h20/01_honpen/html/08sh010301.html#131200
白書によると「熟年層に入るころには、自分の人生がある程度定まってくるので、人々は若い頃持っていた野心を実現することをあきらめざるを得ないから幸福度が下がる」。しかし、その後は、「後半の人生を楽しく充実させようと努力するから幸福度が高まるのではないか」としている。アメリカのグラフを見ると、35歳前後を底にして幸福度が増してゆく。日本では67歳から後の幸福度は、ほとんど増えていない。
日本にいる「青い鳥」は、若者がお好きなようだ。

蛙鳴蝉噪 65歳

2013 JUN 22 22:22:56 pm by mtsuzaka

鎌倉アジサイ  某財務大臣ほど詳しくないが、私も漫画は好きだ。さすがに、コミケに行ったり、マンガ週刊誌を買うことはないが、西岸良平氏の「鎌倉ものがたり」はお気に入りだ。その影響で二十年ぶりに、鎌倉にあじさいを見に行った。平日の月曜日とは思えないほど混雑していた。特にあじさい寺と呼ばれる明月院では、紫陽花と同じ数ほどの人の頭があった。長谷寺では、散策路への入場に45分待ち。小町通りは(年齢層を考えなければ)まるで竹下通りだ。鎌倉、紫陽花、古刹は、私より歳が上の年代の人達に人気のようだ。特に女性のグループが目立つが、ご夫婦で歩いておられる人も多い。失礼な言い方だが、皆さん元気がよい。格好もおしゃれだ。ノースフェイスのデイバッグに、ミラーレスと思われる一眼レフ。誰かに画像を送るのだろうか、最新のスマホで写真を撮る。

  世界保健機構(WHO)の2012年「World Health Statistics」によると、日本の総人口に占める60歳以上の割合は30%と世界で一番だ。10人に3人が60歳以上だ。月曜日なのに先輩達が多いのもうなずける。
  2011年度の家計調査年報を見ると、二人以上の世帯では60歳以上の世帯が全体の50%を占め、全体の貯蓄の65%を保有する。独身のお金持ちも多いだろうが、その人達を除いても、高齢者世帯には貯蓄が多く、実は負債も少ない。人数も多く、貯金もある。だから、60歳以上の世代は政治家にとっても、経済にとっても一大勢力だ。大手信託四社によると、祖父母から孫への「教育資金贈与信託」の残高は、早くも1000億円を突破したそうだ。

  1960年代、当時の男性の平均寿命は65.3歳、定年は55歳が主流だった。2009年は、平均寿命が79.59歳、定年は60歳だ。50年で、日本人の平均寿命は15歳も伸びた。そのせいか、今年の4月から「高年齢者が少なくとも年金受給開始年齢までは意欲と能力に応じて働き続けられる環境の整備を目的として」、改正高齢者雇用安定法が施行された。この改正は「定年の65歳引き上げを義務付けるものではありません」だが、既に多くの企業では希望者を65歳まで雇用する制度が出来上がりつつある。一方で、今年から年金支給開始年齢は段階的に引き上げられ、2025年度からは需給開始年齢が65歳になる。
  イギリスに住む私の友人は、かつて、「早く引退して南フランスに移住するのが夢」といっていた。先日届いたe-mailで、彼は見事にその夢を実現し、奥さま、二人の娘さんとフランスのプロバンスで悠々自適の生活を送っていることを知った。少なくとも、彼には、日本の多くの人のように65歳まで会社に勤める気は全く、ないだろう。

梅花はんぺん
  10年後の私といえば、60歳は過ぎているが、フランスへの移住もなければ、グアムのきれいな海もない。たまに行く鎌倉で買う「梅花はんぺん」でビールが関の山だ。
なぜか、すっきりしない。

蛙鳴蝉噪(就活)

2013 APR 20 10:10:52 am by mtsuzaka

経済界は大学生の就活の解禁時期を大学3年生の3月とし、従来から3カ月遅らせることを了承した(4月19日日経新聞電子版)。「学業に専念 就活短く」(日経紙4月16日)が理由だ。懸念は「外資の青田買い防げず」(同4月18日)だ。
「企業説明会への出席に時間を取られる大学生が学業に専念できるよう就活期間を短くするが、実力のある学生の一本釣りを狙う外資系の青田買いは防げず、協定に強制力もないため抜け駆けも防げない」。こんな感じか。
平成23年度の学部生数は約256万人(文科省の統計要覧)。18歳から22歳までの総人口は494万人(平成24年10月の国勢調査)。かなりざっくりとした割合だが、18歳以上22歳以下の人口の半数が学部生だ。毎年誕生する新大学生は約61万人、昭和45年の入学者33万人から比べると約1.8倍に増えた。
昨年のリクルートワークス研究所の調査によると、2013年4月の(大卒)求人倍率は1.27倍、求人者数55万人に対して就職希望者が43万人だったそうだ。入学者数と就職希望者数のギャップの大半は就職留年生だ。売り手市場とは言えないが、悲観一色の就職市場ではないらしい。しかし、従業員5000人以上の大企業の求人倍率は0.6倍。こちらは買い手市場。2月28日に日経新聞第二部に掲載された学生の就職希望会社ランキングのベスト10は全て従業員5000人以上の大手金融機関だった。

勉強が学生の本分などとは言えない。私の大学4年間の出席日数は(おそらく)普通の学生の1年分にも満たない。引き籠って出席しなかったわけではない。学生は学生なりに忙しかったのだ。何に忙しかったのかは、記憶にない。だから、大学が就職のための予備校になることを避ける提案には賛成だ。

就職塾なるものも繁盛しているらしい。それなりのカリキュラムがあり、受講料は高いものだと20万円位かかるそうだ。

日本で就職を考える外国の学生へのアドバイスを考えた。

「人気のある就職希望先は大きな金融機関、希望する企業への訪問は就職予定の前年4月から。但し、新卒者限定。面接に不安があるなら、就職塾もある。」

質問は受け付けない。

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