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ブラックフライデーの不可思議

2012 NOV 26 9:09:54 am by 安岡 佳一

先程、サンクスギビングデーに関して少々ご紹介しましたが、本日は補足でブラックフライデーについて少々。

例年サンクスギビングデーの翌日の金曜日は「ブラックフライデー」と呼ばれ、この日からクリスマス商戦が本格的に始まると言われています。また、この日は大幅な値引きをすると言う事で、買う方もかなり気合を入れて買いに来る様で、年々大変な騒ぎになっています。数年前までは、当日の店の開店時間を朝の5時とか6時にしていたものが、段々エスカレートして夜中の3時ー4時から、夜中の12時丁度であるとか、フライング気味にサンクスギビングの日の夜11時に開店する所も出てきています。NYマンハッタンの有名なMacy’sと言う百貨店は朝5時に開店したようですが、その時には1万人以上の顧客が今か今かと店の周りで行列を作っていたそうです。インディアナ州のあるモール(ショッピングセンター)では、何と朝3時の開店前に3万人の人がドアの前で列を成していたそうです。多分、気温は氷点下になっている筈で、皆どうしてそんなに競って買いに行くのか理解に苦しみますが、最近段々分かって来た様な気がします。全くの勘違いかも知れませんが。

あれだけの大変な思いをして寒い中行列に並ぶ方々の目的は、勿論1ドルでも安く物を買いたいと言う人は沢山いるのは間違いありませんが、他にもあるように思います。アップルのお店はブラックフライデーでも値引きしませんが、長蛇の列が出来ます。経済的な目的以外にも何か目的がある筈です。

私の解釈では、これは一種のお祭りと言うか1年に一度はしなくては行けない行事なのではないかと思います。 日本人の行動を考えてみれば、お祭りに熱くなって寒い時でも暑い時でも、気分が高揚して「ハイ」になるあの心境に似ているのではないかと思います。 そう言えば、アメリカ人の最も好きなスポーツはアメフトですが、雪が降り続ける中で、試合開始数時間前から駐車場でパーティーをやって盛り上がったり、皆で寒さに震えながら応援する一体感で「ハイ」になりたいが為に行くと言う人達を私は沢山知っています。それに共通する意識ではないかと思います。

最近では、この狂気とも言える行動を見ようと言うツアーが企画され、外国から観光客が多数来るそうです。確かに、よくニュースで開店と同時に突撃しようとして将棋倒しになり死亡者が出るケースもありますし、商品の取り合いで殴り合いの喧嘩になるケースも多々あり、それらが外国にも報道されあたかもスポーツ観戦のノリで来られるそうです。まあ、何れにせよNYには毎年5000万人の観光客が来て、市にとってはとてつもない大きな収入源になっており、海外から何を見に来ようが大歓迎である事は間違いありません。さて、次は何が観光アトラクションになるのか、アメリカと言う国はいろいろありで、面白い国です。

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