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東洋医学と西洋医学

2012 SEP 24 16:16:38 pm by 西 牟呂雄

今日、第一製薬の常務をされていた薬学博士の岡野先生と食事しました。先生は東大薬学部を出られた西洋医学の専門家です。88歳にはとても見えないお元気なかたで毎週私の池袋の診療所にお見えになって下さいます。

先生いわく、西洋医学は薬効を証明する治験例がたくさんないと薬と認めません。またその薬効がどの成分からくるかということが必要です。最近は日本の病院も漢方薬を処方しますが、日本で薬と認められている生薬はその成分を根拠に処方されます。ところが東洋医学の場合、どの生薬のどの成分が効いたかという考え方はなく、だから臨床データもありません。4000年の歴史のなかで経験的に蓄積されたノウハウだけです。私の父は中国で有名な国医でしたが、代々家に伝わる処方を少しでも変えることはありませんでした。たとえば、私の家には癌が治る、糖尿病が治る、髪の毛が黒くなる、シミやシワが消える、というようなさまざまな伝えがあります。それは一つの生薬の薬効ではなく、複数のものの組み合わせです。でもそのひとつひとつは日本の役所が薬と認めたもので、べつに特別な秘薬ではありません。組合わせ、調合にノウハウがありますが、私もそれがどう薬効に結びつくか化学的メカニズムはわかりません。ただ、たくさんの人がそれで治ってきたという経験がありますので、それでいいと思っています。

東洋医学では薬というものは広い意味で「気」の流れを良くするものと考えます。それでまず気功をやります。気を流すと病気になりにくくなります。それにいい食事と必要なら漢方薬という組合わせで健康な体、歳をとりにくい体になります。このような話は以前に東洋医学講座として講義をしていて、岡野先生もそれを聴講していただいたので、こうしてお知り合いになれたのです。とても光栄なことです。

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