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大統領選まであと2日、それからの株式市場の行方は?

2012 NOV 5 14:14:20 pm by 安岡 佳一

11月6日の大統領選まであと2日です。今回は上院議員33議席、下院議員435議席、州知事11名の改選もされます。米国の下院議員は2年毎の選挙なので本当に大変だと思います。一方、上院の任期は6年で2年毎に3分の1ずつ改選されます。

さて、大統領選挙の行方ですが現段階では全く互角と言って良いのではないでしょうか。若者とマイノリティー、女性に強いオバマ大統領と、白人男性から60%以上の圧倒的支持を取り付けているロム二ー候補の対決姿勢は、ハリケーンが去った後再び熱くなってきました。この大統領選の行方を決するであろうと言われているオハイオ州では、若干オバマ大統領有利かと報道されていますが、この報道に危機感を覚えた共和党の選挙マシーンと言われる運動家が血眼になってオハイオ州を駆けずり回っている様です。 正直、蓋を開けるまで分かりません。

ところで、選挙後の株式市場を占う評論家は多々おりますが、私が注目している投資家によりますと、現職のオバマ大統領が再選されても、ロムニー氏が当選しても米国株式市場は年末に掛けて上昇すると言い切っております。理由は以下の様です。

1.過去の大統領選の年の株式市場を分析した所、民主党の現職が再選された場合の平均リターンは14.5%、共和党候補が新たに当選した場合は平均18.8%上昇しております。 現在、S&P500は表面上(配当を除く)は12.5%上昇しているので未だ上はありそうで、特にロムニー氏が当選した場合更に上昇しそうです。

2.米国の企業業績は依然として強い。流石に先の四半期から増益幅は粗ゼロになりましたが、此処に来て国内の住宅、エネルギー、消費、サービスが伸び始めており、再び増益基調になると見ている人が増えてきている。因みに現在の企業業績の額は過去最高です。

3.米国企業が保有する現預金は過去最高を更新しており、これらの資金をバックに設備投資額も今期は過去最高を更新する予定。

4.米国の失業者にばかり注目が集まっていますが、民間の就業者は2009年3月を底にそれ以降350万以上増加しており、一方で財政支出削減の為連邦、地方の公務員を60万人以上減らしているのは健康体になりつつある証し。

5. 世界的に株式市場のバリュエーションは歴史的に見てもかなり低いレベルで、米国市場を含めてPERで見ても13倍程度。

6.株式市場と言うのはひとつの悪材料には直ぐに反応しますが、時間が経てば上記の様な複合的な好状況を糧に熟成する様に上昇する。上昇する理由の方が、幾つも確りとした芯があって強く、度々言われている欧州危機や米国が直面すると言われている来年の財政の崖と言う悪材料は現時点では既に織り込み済み。

等々の事だと言う事で、強気だとの事です。この方は、相場を当てるのがなかなか得意で、かなり勝率が高いものですからご紹介してみました。

私の実感としては、米国の経済は思った以上に強いと思います。上記の理由もそうですが。体感として、以下の事象が見て取れます。

1.クリスマス商戦前ですが、今から既にショッピングモールでの買い物客が多い事に驚かされます。週末は駐車場探しに苦労します。実際に皆買い物袋を下げており買っています。

2.売りの不動産物件数が少なくなってきています。これは、最近の住宅市場の回復のニュースをご覧になっていれば分かると思いますが、実感として売り看板数が減っていると思います。

3.やたらに新車の数が増えている感じがします。新車ですと仮のナンバーが張られているので、直ぐに分かります。

4.各大手企業のクリスマス商戦に掛けての短期とは言え臨時雇用の数字が半端では無く、数万人単位で募集し始めています。

と言う具合に、特に諸悪の根源の様な住宅市場が浮上し、雇用に明かりが見えてくれば、更なる消費行動に火を点け、それが更なる雇用増になり、住宅も買い、経済全体に波及すると言う様な正のサイクルに入りつつある様に思えます。そうなると、株式市場も更なる一段高は充分あるなと感じている次第です。

以上

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