スマイルとマスク
2023 MAR 1 17:17:24 pm by 西村 淳
チャップリンはチェロを熱烈に愛していた。同じチェロを弾くと言うだけで親しみが沸いてくる。稀な左利き。リバース・セッティングをしたらしいが、これではオケで弾くにはさぞかし肩身が狭かろう。そのチャップリンの「スマイル」という曲が大好きだ。「モダン・タイムズ」の最後に出てくる、ちょっとセンチで、粋だし、ナット・キング・コールの歌声にも胸がキュンとなってしまう。こういう曲が嫌いという輩とは友達になれない。
Charlie Chaplin playing the cello. United States Library of Congress’s Prints and Photographs division under the digital ID cph.3b11417. Public Domain.
スマイルは人間の表情の中でもっとも美しいものだ。また人が人たる所以であろう。昔、渋谷にあった「ジャン・ジャン」で美輪明宏氏のミニリサイタルを時々楽しませてもらったが「人に接する時は常にスマイルで」と言っていたのがとても印象に残っている。スマイルは人の心を和らげ、あなたのことが好きですよ、大切にしていますよ、というメッセージを言葉を使わずに伝えてくれる。そういえば子供のころ、おばあちゃんが淳ちゃんの笑顔はとてもいいよ、って言ってくれたっけ。スマイル、心掛けよう。
コロナ・パンデミックが起き、アベノマスクから始まったマスク着用はもともと日本人にはそれほど抵抗感がなかったこともあってしっかりと社会に根付いてしまった。ドイツを拠点に活躍する指揮者の上岡敏之氏はオーケストラ練習の時、マスクをした楽員の表情が見えなくて困った経験を話してくれたが、マスクの弊害の最たるものはそこにあると思う。表情が見えないのだからコミュニケーションが成り立たないのだ。人は集団でなければ生きられないのに。
そのマスクが3月13日をもって“個人の判断”になる。可笑しなもので法律があるわけでも、強制でもないものが解禁!?と思うがまあそれは置いておいて、未だに99%の人はマスクを着用しているのだから表現としては間違っていないのだろう。でも人とのコミュニケーションが苦手な人たちはますます内にこもってしまいマスクを外すことに大きな負担を感じているようだ。人それぞれでもやっぱりマスクがあるとそこにスマイルはない。なんとも寂しい限りではないか。小さなスマイルで殺伐とした世相も、ギスギスした人間関係も魔法のように溶けてしまうのに。
心が痛むときも、折れそうなときも、そして空が曇っていても笑顔でいよう。
きっと上手くいくから。
喜びで顔を輝かせよう。涙がすぐそばにあっても哀しみを隠そう。
その時はその時さ。
泣いてどうするんだ、笑顔でいれば人生にはまだ価値があるってことが見つけられるよ。
(「スマイル」:歌詞抄訳)
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西 牟呂雄
3/1/2023 | 8:34 PM Permalink
そういえば、パスタ・ハウスやってましたよ。
もっとも経営者は違っているかもしれませんが・・・。
西村 淳
3/1/2023 | 9:08 PM Permalink
ありがとうございます!!!!!
最近めっきり減ってしまった朗報とはこのこと也。うれぴー!