今週のクラシック音楽ベスト3
2013 MAR 29 10:10:18 am by 中島 龍之
「今週の」と言っても、来週もある訳ではありませんが、昨年10月からクラシック音楽を聴き始めてから今までの区切りのベスト3の意味で書いてみました。
第1位 ドヴォルザーク 交響曲第9番「新世界」
第2位 ベートーベン 交響曲第5番「運命」
第3位 バッハ ブランデンブルグ協奏曲第6番
「新世界」は、東さんにクラシック音楽の世界に引き込まれた転機となった曲です。最も多く聴いていることもあり、今回の第1位としました。回数だけでなく、聴きやすさという意味からも現段階の1位です。
「運命」は、中学の音楽の時間に聴いたり、テレビ・ラジオで流れていたので知ってましたが、改めて聴いてみて、最初の「ジャジャジャジャーン」はやはり決定的です。特に、3分間音楽愛好家の私にとっては、最初の10秒はその曲の評価を決めるポイントですので、この部分で「決まり」というところです。
「ブランデンブルグ協奏曲第6番」は、東さんのブログで初めて聴きましたが、弦の音が気持ち良くて、私は多分、弦楽が好きなのだと思った次第です。
というわけで、現時点のベスト3を書いてみました。それ以外にも、東さんブログを見て聴いていますので若干、印象を書いてみます。ブラームスの第1、4番は、刺激が少なくて退屈でしたが、ゆったり聴く曲だとおもいます。マーラーは、第6、7,9番全部、曲が長く80分以上で根気がついてゆきませんでした。ただ、面白そうな予感がします。シベリウスの第2番、意外と良かった、メリハリのある感じでした。ストラビンスキー「火の鳥」、バーンスタインの盤でしたが、「ウエストサイド・ストーリー」を思わせる作りでした。ムソルグスキー「展覧会の絵」も、ミュージカル的印象でした。シューベルトの「未完成」は、第2楽章で終わっている理由を、東さんのブログでみるとあまり劇的でないので残念ですが、弦のいい音が耳に残っています。モーツァルト第36番「リンツ」はよくわからない、というところです。他に、バッハの「平均律クラヴィーア曲集」をジャズ・ピアニストのキース・ジャレットが弾いたのを聴きましたが、まじめな演奏で退屈でした。
印象だけで勝手に書きましたが、ブラームス、モーツアルト、マーラーなど、ゆったりとした時間に聴かないとわからないと思っています。以前に、テレビドラマ「結婚できない男」で阿部寛がスピーカーを前に、ミルクを飲みながら、クラシック音楽を聴くシーンがあり、ゆったりとクラシックを聴くのもいいなと思ったことがありましたが、クラシックはゆっくり聴かないとダメですね。
次回はいつになるかわかりませんが、聴き進んでみます。
Categories:未分類
東 賢太郎
3/29/2013 | 11:30 AM Permalink
中島さん、もうそんなに聴いてらっしゃるとは・・・。1学期の成績は文句なく「優」でございます。僕自身出発点はベンチャーズで、はじめはモーツァルト、ベートーベンが退屈でアウトでしたから「運命」の2位はちょっと意外で、バッハの3位に至っては驚きです。さすが大人のテーストです。ブログは今の僕が好きな曲を書いてしまっているので難解な曲もあるかもしれずすみません。一つだけ例外で新世界は僕はもうたぶん聴くことはない曲ですが、僕もこれで道に入ったという一曲なので書きました。書いてよかったです。これからはもう少しそういう曲も選んでみます。ブラームスや未完成はとっつきが良いとは言えず、初めて聴いていきなりいいと思う人はまれだと思います。スルメみたいなものです。何度もあきらめずにゆったりと噛んで味わってみて下さい。きっと病みつきになると思います。平均律は僕も一部つまらない曲がありますし、マーラーの6,7番はいまだに全曲つまらないです。50年も聴いていてマーラーやショパンやヴェルディがつまらないと公言するのはけっこう勇気がいるのですが、一応全部聴いてそれでもだめなのですからテーストであり仕方ないです。世の中が他人が何と言っているか僕は全く気にしてません。演奏家についてもテーストに合わない人のはどんなに大家だろうと一切聴きません。結局クラシックを聴くというのは、自分のテーストを作曲家、演奏家を通じて探るという自分探しみたいなものというのという感じすらしています。中島さんの、ご自分のテーストに忠実なリアリストとしてのご感想はとても共感を覚えます。これからもぼちぼち行きます。
中島 龍之
3/29/2013 | 5:21 PM Permalink
東さん、高評価ありがとうございます。入り口が良かったのでまだ続けられております。一つの曲をいろんな指揮者で聴く面白さもありますが、たくさんの曲を聴いて自分の好きな曲に出会うのもいいと思うので悩ましいところです。現段階ではもう少し曲数を増やすのが先でしょうか。思い返すと私の父親はクラシックをよく聴いていて、作曲者はベートーベンしか覚えていませんが、指揮者はカラヤン、ワルター、フルトヴェングラー、あとトスカニーニだったような気がします。興味なかったので、おぼろげな記憶の世界ですが。今、東さんのブログの中に、そんな曲を聴いていたのだろうと想像しています。私の場合、これからいろんな作曲者、指揮者のを聴いて自分の好みを見つけたいと思いますので、ガイドよろしくお願いします。
東 賢太郎
3/29/2013 | 10:16 PM Permalink
「現段階ではもう少し曲数を増やすのが先でしょうか。」
そう思います。でも一度覚えてしまうと一生の友になります。まず友を増やしましょう。多少の時間と手間はかかりますが、巨大なスルメですから噛んでも噛んでも味わいつくせぬぐらいの見返りをいただけます。お父上の世代でベートーベンであればカラヤン、ワルター、フルトヴェングラー、トスカニーニを外している方が不思議です。でも我々の世代も彼らを聴いていますし、おそらくなん百年たってもベートーベンの曲とともに聴き継がれていく名演奏だと思います。いろいろ聴かれて「自分の好みを見つける」それがすべてと思います。好み、好き、というのは他人がどうこういうものではありませんから、お相撲さんで日馬富士が好きなどというのとおんなじです。理屈ではありません。○○○は必聴だ、理解しなくてはいけない、などと構えない方がベターと思います。ガイド、承ります。
中島 龍之
3/30/2013 | 5:54 PM Permalink
よろしくお願いします。少しずつ増やしてゆきます。
花崎 洋 / 花崎 朋子
3/31/2013 | 10:28 AM Permalink
私がやや長い出張で不在中に、東さんと中島さんのお二人のクラシック談義、たいへん盛り上がっていて、私もうれしく思いました。中島さんのご感想、私も大いに共感しますので、少し、書かせてください。モーツアルトの交響曲36番「リンツ」、モーツアルトの比較的良く聴かれる交響曲の中では、私個人も、最も地味で捉え所が無く、良く分からない作品に感じられます。マーラーの第6、第7番も、マーラーマニアですら避けて通る傾向があり、特に7番について、冗長で退屈だと思います。
それにしても、バッハを今週の第3位に挙げていらっしゃる中島さんの感性の素晴らしさ、東さんも「大人のテースト」と絶賛されてますが、凄いと思います。私は、未だにバッハを楽しめないでおります。花崎 洋
東 賢太郎
3/31/2013 | 10:55 PM Permalink
リンツは僕は大学時代にスイトナー/ドレスデンSKで開眼しました。2枚組LPでパリ、ハフナー、リンツ、プラハが入っていて、開眼は「3大」よりこっちが先でした。それは何より演奏が素晴らしいからで、特にドレスデンのオケの音はこれで病みつきになってしまいその後の嗜好が決まったように思います。やっぱり「いい演奏に出会う」というのは大事だと思いました。
花崎 洋 / 花崎 朋子
4/1/2013 | 8:02 AM Permalink
「3大」よりも「リンツ」が先とは、いかにも東さんらしいと思います。正直申し上げますと、私は最近になって、ようやく「モーツアルトの音楽が醸し出す魅力」が分かり始めたところです。クレンペラーの40番でクラシックに興味を抱いてから、既に43年も経過しているにもかかわらずです。モーツアルトの早熟的天才ぶりには改めて脱帽です。 ドレスデンSKの演奏は、今から約30年前、仕事でNY滞在中にカーネギーホールで聴きました。「深みのある響きそのもの」だけで、感動してしまったことを鮮烈に覚えております。スイトナー/ドレスデンSKのリンツ、念頭に置いて置きます。
東 賢太郎
4/1/2013 | 10:30 AM Permalink
早い時期にスイトナーと出会った僕は幸せでした。そのまま自然に3大、魔笛、コシ、フィガロ、後宮という素晴らしい世界へ導いていただき、感謝の言葉もありません。これらスイトナー盤がなかったら僕がこれだけモーツァルトに引き込まれることはなかったと思いますし、特に魔笛は(クレンペラー盤がセリフぬきなので)もう2度と出ない最高の名盤と確信していますから、30年も前からクラシック好きの人すべてに激賞しています。歌手はそこそこですが、スイトナーとあの時代のDSKの演奏は東独の国宝です。このコンビの素晴らしさはフィガロの序曲(序曲集ではなくオペラのほう)だけでも聴かれれば誰でもすぐわかります(オペラ全体も、ドイツ語なのが玉にきずですが、それでも総合点で僕のベスト3に入ります)。オペラの始まるわくわく感、モーツァルトの魅力、どちらもたった数分間で心から理解させてくれるはずです。
ところで40番ですが、これだけはスイトナーも煮え切きません。今も僕にはけっこう難解な音楽で、レッパードの実演を聴いて開眼するまでは誰のを聴いてもだめでした。ちなみにスイトナーはドン・ジョバンニがありませんし、フルトヴェングラーは逆にそれと40番に手を出しています。モーツァルトの短調作品は世間がいう以上に、特別です。
中島 龍之
4/1/2013 | 10:57 AM Permalink
花崎さんも加わっていただきありがとうございます。「リンツ」は難しい方の曲なのですね。安心しました。お二人の会話を参考にして他のモーツアルト聴いてみます。
花崎 洋 / 花崎 朋子
4/1/2013 | 12:31 PM Permalink
中島さん、お返事有り難うございます。私はモーツアルトに関しては、「若葉マーク」ですので、中島さんと一緒に、これから少しずつ楽しみを拡げようと思っております。
花崎 洋 / 花崎 朋子
4/1/2013 | 12:38 PM Permalink
東さん、詳しいお話しを有り難うございます。お恥ずかしいことに、スイトナーの演奏は、これまで全く聴いておりません。どおりで、モーツアルトをなかなか好きになれなかった理由も分かるような気がしました。それから、モーツアルトの短調の作品、ごくわずかしか無い(ピアノソナタ8番、交響曲は他には25番で同じくト短調など)上に、極めて特別な存在なのですね。 これから再び出張に出掛けますので、仕事が一段落しましたら、家にあります短調作品を聴き直してみようと思います。
東 賢太郎
4/1/2013 | 3:03 PM Permalink
はい。ピアノ協奏曲は20、24番だけですが僕にとっては27曲中この2つがトップ2です。ちなみに20番はベートーベンが好きでカデンツァまで書いていますし(しかも名作!)、ブラームスは24番が好きで演奏会でプログラムに入れていたそうです。2人がどんなモーツァルトを弾いたのか空想するだけでも楽しいですね。モーツァルトについては書きたいことがありすぎてかえって気が重くて書けません。ライフワークになりそうです。