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新・今週のクラシック音楽ベスト3

2014 APR 25 15:15:11 pm by 中島 龍之

久しぶりに、今週のクラシック音楽ベスト3を書きます。一年以上になりますのでこの時点でのベスト3です。

第1位  マーラー     交響曲第9番  ワルター指揮  ウィーン・フィル

第2位  ベートーベン  交響曲第6番  フルトヴェングラー指揮  ベルリン・フィル

第3位  ブルックナー  交響曲第8番   ヨッフム指揮   ドレスデン国立管弦楽団

マーラーの第9番は、CDのジャケット解説によると、1938年1月16日の録音ですが、「当時、ナチスがオーストリア併合の直前で、迫りくるナチスの影を感じつつ、指揮台に立つワルター。その後、ワルターはじめ、ウィーン・フィルのユダヤ人メンバーがオーストリアを脱出した、1938年1月16日、日曜日の朝の演奏」とのこと。それを思いながら聴くと、第1楽章のゆっくりとした始まり、これからの行動に対する感情を抑えたかのような演奏、もっとはやる気持ちが出るのではと思うのですが、その抑制感がいいです。第2楽章で激しい気持ちが出てきて、第3楽章に続き、最後の第4楽章は第1楽章のようにゆっくりではあるが、ゆったりとしており、抑えた感じよりも、これからの運命に対する悟りの感じ、無の境地に近いものを感じます。(解説に影響されやすいのですみません)。そういう時代背景、個人的な状況を考えながら聴くのも面白いです。マーラーは聴きにくい印象でしたが、聴いてゆくと変わってきますね。

ベートーベンの第6番「田園」は、これも第二次大戦という時代背景が影響してますが、フルトヴェングラーが、1945年1月、ナチスに逮捕されようとした時期、オーストリア、スイスに逃れるのですが、戦後はナチスへの協力者として嫌疑がかけられ、無罪判決を1947年1月に得たあと、1947年5月25日にベルリン・フィルに復帰したときの演奏ということです。第5番「運命」は前回のベスト3にいれたので、今回は「田園」にしました。録音が悪いですとの、注釈がありますが、素朴な感じの中に、フルトヴェングラーとベルリン・フィルが一緒に演奏できる喜びのようなものが出ているように思います。

ブルックナーの第8番については、先の2曲のような時代背景を感じてではなく、マーラーを出したら、ブルックナーでしょうというのが、私の中にありまして、3位にしました。雑誌の音楽評論家の好きな曲ベスト10にブルックナーが数多く入っていたのも、ヒットチャート好きの私には追い風というところですし、さらにこのCDは兄からもらったものでもあり今回ベスト3に入れました。

次回は、いつになるかわかりませんが、ブラームス、モーツアルトは入るでしょうか。メンデルスゾーンもいいですしね。

ということで、新・今週のクラシック音楽ベスト3でした。

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