逃げ切ったか 日本
2025 SEP 7 0:00:20 am by 西 牟呂雄
「失われた」を聞くようになって何十年も経ったことになり、未だに不透明感は巷に蔓延してはいる。
足元も戦争は終わらず、アメリカは勝手なことを押し付け、政治は安定感に乏しく、格差は拡がって物価は上がっている。
しかしながら、最近逆の発想をしてみる知的トレーニングを積んでいるが、私にはなにやらこれからは先が開けてくるとみている。
やれ新自由主義だグローバルだといった風が吹き抜けたに後に、その風に乗って散々稼いだグループが世の中の逆風を浴びて、もしくは自壊してしまってお先真っ暗のドン詰まりになる中、絶妙なポジションを得ているのが日本なのではないだろうか。アメリカと中国のいがみあいのことである。
新自由主義の競争原理はいいのだが、故安倍元総理があれだけやっても岩盤規制の穴が開けられたかと言えば不十分だったのは第三の矢の効果が不発だったことで明らかだ。小泉ー竹中路線の総括は、実のところ不良債権の最終処理だったと筆者は考えている。
そしてその新自由主義の勝者のはずのアメリカが深刻な分断に苦しみ、トランプ関税という仇花を咲かせたことを踏まえれば世界の風向きが変わったと言わざるを得ない。
グローバリズムの勝者のはずの『世界の工場』だった中国も経済の地盤沈下が政治的不安定を引き起こしている。戦争当事者とそこに派兵する核以外に何の取り柄のないならず者国家に挟まれて軍事パレードに臨むような対外強硬姿勢はその裏返しではないのか。何だか大国の風格もないいじましさすら感じる。これもまた米中対立の深刻化により独裁体制がジタバタし始めた動きと考えられる。
翻って日本。実にチマチマした政局は喧しいが、外交的には極めて安定しているのだ。ウクライナ戦争から中東の空爆まで様々な問題があるが、こと外交に関しては故安部元総理から菅・岸田・石破と絶妙なバランスがとれている。
選挙の3連敗を揶揄する声が大きいが、票の流れた先が参政党と国民民主だからどうってことはない。一過性の熱い風に過ぎない。筆者は以前から安定持続を訴えているので、ここにきて世論が『石破辞めるな』と言い出した流れに、今更かと冷笑を含んで見ている。政治家は育てるものでもある。選挙の責任を言うんだったら失言ツルホを辞職させた方が早かろう。ますます政治に興味が失せた。
冒頭の知的トレーニングとは、筆者が考案した「否定想定プログラム」である。俗に言う「あの頃は良かった」「ここでもう少しがんばって上を目指そう」という発想をすべて否定して考えてみるシュミレーションだ。
例えば、「高度経済成長時代は良かった」というテーマ。多少の失礼をお許しいただければ、三丁目の夕日的な今日より明日は良くなる等と誰もが信じていた輝かしい時代ではない、と考える。戦争によって抑えられていた人間のエゴが噴き出し、革命が起こると本当に信じた連中が暴れ、それに恐怖した三島が腹を切った。右も左も破壊衝動に突き動かされた煤けた時代だった。ストライキで国鉄が止まり、犯罪は増え、町はタバコの吸い殻と立ちションベンの悪臭が漂った。といった具合だ。
もう一つ。バブルを謳歌したのは誰だ、との問いには金融機関とか大企業というのも違う。あれで浮かれたのはヤクザと芸能人というのが正解だ。「失われた」時間が過ぎてどちらもすっかり往年の貫禄を失った。
このパターンで『失われた期間』を思料してみると面白いことになる。
給料は増えないがその分実働時間は減って物価は上がらないから生活感は変わらない。稼ぐやつといったってどうせ一握りだからベンチャーだってコンサルだって大化けするやつと失踪騒ぎに陥る奴は紙一重。大して努力もしないで暮らせばそこそこレジャーも楽しめる。バブルが弾けて困った連中に比べれば何もしない方がズーッとマシだ。
途中で政権交代があったが、あれじゃ交代したらトクでもない総理が出てくる、と思えば選挙なんかバカバカしくて行く気にもなれない。何しろ「二番じゃダメなんですか」なんて国会議員が言うもんだから、それじゃ3番でもビリでもいいやという気になっちまう。
といった具合で考えるのが、どこかの政党のが大好きな市民・庶民感覚の最大公約数ではなかろうか。
この発想で行くと、ついにアメリカが足元が覚束なくなってキレたのがトランプであり、グラつきが隠せなくなったのが習近平と見立てられる。さすればどちらも日本がなければしっかりと立っていられなくなり、しきりに秋波を送ってくるに違いない。その際に絶対に大陸に与してはいけないから、どうせ長くは続かないトランプを懐柔してそれに乗ってしまえばいい。防衛予算を拡大するいいチャンスじゃないか。
そしてヘトヘトになったロシアが国境を画定しようと寄ってくるだろうからこちらには親切そうに対応してやろう。あそこは国家になると邪悪だが人間はいいやつが多いから。さて、半島の南はどうなるかな。
と考えていると、何だ。日本のポジションはこれから良くなるじゃないか。
そう思えば大して失政していない石破を降ろす必要なんか全然ない。どうせ少数与党なんだからしばらくボロボロになりながらやってもらった方が後のためになる。麻生だ岸田だ茂木だがゴチャゴチャしゃしゃり出てくるのも煩わしい。コイズミやコーノになったらどうしてくれる。
総裁選前倒しなどはねのけろ、仮にそうなっても立候補しろ、勝てるから。そうやって引きずるだけ引きずって小渕優子にワン・ポイントやらせりゃいい。そして次の選挙で逆バネを利かせる。そこに前回惜しくも敗れた高市早苗が出てくりゃバンザーイ!ジャンジャンッ!
明日はどうなる!
「ソナー・メンバーズ・クラブのHPは ソナー・メンバーズ・クラブ
をクリックして下さい。」
Categories:潮目が変わった




2 comments already | Leave your own comment
西 牟呂雄
9/7/2025 | Permalink
なんだよ、このブログでエールを送ったつもりだったのに、その日に辞任とは。
次ったって高市・小林は少数与党の間は右っぱねが強すぎて国会が機能しなくなり、茂木は嫌な奴だからすぐに潰れる、小泉は冗談じゃない、林じゃ中国に近すぎてトランプとうまくいかない。
だから石破でいいと言ったじゃないか。
この際、長老が話し合って小渕優子とか岸田の再登板で繋ぐしかないね。この時期一月も総裁選挙なんかやってらんない。
それにしても辞任会見は長く喋ったなぁ。
西 牟呂雄
9/9/2025 | Permalink
次の総裁? 高市、今なっても潰される 小林・こんな時もったいない 茂木・いばり過ぎ 林・中国寄りがひどい 小泉・
10年早い。
違う違う、ここはひとつそ~っと連立が組めるような奇をてらった方がいい。イチオシ小渕優子・女性初だし。
他にも総理経験者でヒマそうな岸田、経験者なら維新でブラブラしている前原をたぶらかす、野田をスカウトしてワン・ポイントさせる、これぐらいやってくれよ、策士の皆様。