Sonar Members Club No.36

Since July 2013

わが友 中村順一君の命日

2020 OCT 18 11:11:50 am by 西牟呂 憲

 今年も彼の命日は当たり前のようにやってきた。毎年、少人数で偲ぶ会をやっていたが、このコロナ禍では集まることもできずにいる。
 我々の友情というのはどうも第三者に分かりにくいものに進化して行った。仲間内で飲んでいて、例によって二人で罵り合っていたところ、ポツリと一人が言った言葉を噛みしめている。
『お前らどっちか死んだら寂しいぞ』
 けだし名言である。その時は気にもとめなかったが、その通りで、今では寂しいどころかやり場のない怒りにも似た感じがする、先に逝きやがって。
 
「あれからオレも大腸がんを切った」
「それがどうした。切れば治るに決まっておる」
「切りゃ痛いんだぞ。おまけにせん妄が出て精神科にもかかるハメになった。転移の恐怖にも耐えなきゃならん。貴様に分かるか」
「ふんっ、精神の虚弱がバレただけだろう。タルんでおる証拠だ」
「オレは繊細なんだよ。キサマと違う。そっちは腕が千切れても平気だろう。兵隊の位でいえば万年二等兵とか雑兵のたぐいだ」
「ヤヒコー(二人の間では最高の侮辱の意)!そんなもんではない。両足失っても突撃できる」
「アッ、言ったな。どうやって突撃するんだ。まさか手で歩けるとでも言うのか。やってみせろ」
「今はその時ではない。しかしイザというときは可能である」
 これは今思いついて書いたものだが、実際にもほぼこのような会話に明け暮れていた。
 そう、僕は今でも奴と会話しているのである。
 ところが、相談したいことや悩みを訴えるといった事になると想像もつかない。そんな話はしたことがなかったからだ。万が一そういう場合だったらどんなものだったろうか。

「実は大変困ったことになった」
「ほう、それはまたどうした」
「◎◎の作戦を失敗して✖✖が全くうまくいかない。おかげで四面楚歌だ」
「なんだ、その程度か。オレなんか▽▽が尾を引いて四面どころか百面楚歌だぞ」
「なにが百面だ。▽▽をいまだに根に持った人間が百人もいるはずがない」
「そんなことはない。少なく見ても200人だな」

 やはり全然相談にならない。
 我々は環境が似ていたせいか思考回路はよく似ていたが、表に出すパフォーマンスはまるで逆だった。奴は山の手・オーソドックス・クラシック・運動部だったのに対し、僕は下町・チンピラ・ロック・サークル気質だった。従って何も張り合う部分が重ならないので、ライバルとか同志という関係になり得なかった。それがどうして半世紀を超えてズルズルと付き合ったのか謎としか言いようがない。
 北方領土についてもモメた。僕は当時から前安倍総理の進めていた二島返還論に近かったが『そんなことを言ったらナメられる。樺太の南もよこせと言って四島の面積等分方式に持ち込み、択捉に国境線を引かなければ日本人の甘っちょろい国境感覚が直らん』と一蹴された。
 国土防衛の証として住民票を竹島か尖閣に移す、ということを提案してきたことがあった。この時はどっちが尖閣にするかでバカバカしいことにじゃんけんまでして奴が勝った。少しでも暖かい方がいい、という理由で二人とも尖閣を希望したからだ。もう還暦近くにもかかわらず、じゃんけんまでしたとはさすがに恥ずかしい行為と言えよう。
 去年、大腸癌の手術を受けたが、手術日が奴の命日に近かった。奴に呼ばれている気がして、それもいいかなと思った。しかしそうなったらエラそうな顔で先輩面をする顔が思い浮かんで参った。
 実は奴との最後の約束がいまだに果たせないでいることがある。
 現在の年齢までにはとっくに仕事を辞めて好きな事をして暮らし、月に一度は会ってどちらが好きな事をやり続けたかを比べるはずだった。その満足度を点数にするルールまできめたのだ。
「お前本当にちゃんと仕事辞められるんだろうな。イザという時に金が無くなったとか理屈をつけて逃げるなよ」
「そっちこそ、会社から頼まれた、みたいな嘘を言うなよ。絶対にズルするな」
「笑わせるな。意外とケチなのは長い付き合いで知ってるぞ」
「ケチとは何だ。無駄が嫌いなだけである。旅に誘って忙しいなんて言い訳は通用しないぞ」
 これも想像上の会話だが、ただただ懐かしい。合掌。

「ソナー・メンバーズ・クラブのHPは ソナー・メンバーズ・クラブ
をクリックして下さい。」
 

1985年のロード・ウォリアーズ 

2020 OCT 10 0:00:57 am by 西牟呂 憲

 厚い胸板、強烈な顔面ペイント、モヒカン刈りと頭頂部をそり上げた逆モヒカン、女性のウェスト程もある腕回り。技も何もない。ぶちかまし、殴りつけ、蹴り上げて、叩きつけるだけ。強い。無敵のタッグ、アニマル&ホークのロード・ウォリアーズの入場だ。そもそも花束贈呈も選手紹介も成り立たないのだ。リングに駆けあがってくるといきなり襲い掛かって試合が始まる。メインエヴェント以外の試合、すなわち来日して直ぐにセミ・ファイナルで若手レスラーとやった時はほとんど秒殺だった。

エグッ‼

 タイトルマッチでも大体ノーコンテストか両社リングアウト。誰が何をやってもフォール負けということがない。そして凶器攻撃のような反則など一切やらず、次々と相手をぶちのめしていく。
 1985年、全日本のリングを襲ったロード・ウォリアーズはひたすら強くかっこよかった。インターナショナル・タッグ選手権に挑戦された鶴田・天竜戦では、あの天竜がアニマルに2回もリフトアップされて投げ落とされた。長州・谷津は長州がサソリ固めをかけると楽々と腕立て伏せをしてみせる。
 ウォリアーズ攻略を研究した僕は弱点は二人の足首だと見抜き、アンクル・ロックかドラゴン・スクリューで攻めろと声援を送ったが、そこまでに至らないうちに粉砕されてしまう。馬場・輪島組も歯が立たなかった。
 話は変わるが1990年代に一時流行ったCMで、アマゾネスみたいな巨漢の女性が「(水の中から姿を現し)ダッダーン!ボヨヨンボヨヨン」と身をくねらせるわけの分からないのがあったが覚えている人はいるかな。これはピップのダダンという栄養ドリンクのCMで、出てくるのはレジー・ベネットという女子プロレスラーだ。この人はウォリアーズのホークの彼女だった。さらにどうでもよいがこの振付を考えたのは投身自殺したコメデイアンの故ポール牧である。
 数々の合体フォーメーションはマネジャーのポールエラリングが振り付けをし、リング下からも細かく指示を出していた。このあたり従来型のタッグマッチより洗練されており、ツウをうならせる新しいスタイルと言えたが、なぜかこの流れは消滅する。現在のWWEではマネジャーがいるケースもあるが、それよりもレスラー本人が色々と発信するスタイルに変わってしまった。

右が佐々木健介

 90年代に新日に参加した際に、脊椎損傷によるアニマルの欠場を受けて日本人パワー・ウォリアーとなって組んだのはあの北斗晶のご主人となった佐々木健介で、このチームも強かった。
 逆モヒカンのホークは薬物問題でWWFから追放されたしていたが、2003年に心臓発作で急死する。46歳の若さだった。ドーピングしていたのはミエミエで240kgのベンチプレスをガチャガチャいわせながら挙げていた。やはり使い過ぎたのだろう。
 残されたアニマルはその後もリングに上がり、2000年代初頭には来日して武藤啓司と組んだり佐々木健介と再びヘル・ウォリアーズを結成したりして活躍した。そのアニマル、先月ツイッターにより訃報がもたらされた。こちらは60歳。合掌。
 当時、研究者の間でウォリアーズはヒール(悪役)かベビー・フェイス(善玉)かの論争があり、僕はベビーフェイスだと主張した。すると、それではなぜ日本人にあの手のタッグ・チームがないのか、と反論され答えに窮した。そもそもタマがいないのだ。かろうじて僕が出した結論は、ジャンボがヒールに転向してペイントし、新日本の武藤啓司のグレート・ムタと合体すれば成り立つ、というものだった(当時アメリカではグレート・ムタはカブキの息子というギミック)。見たかったなあ、翻っていまではこのタイプのレスラーがほとんどいないことが寂しい。
 ところでアニマルの二人の弟はジョニー・エース、ザ・ターミネーターとして知られるレスラーであり、息子のジェームズ・ロウリネイティスは5年4220万ドルという契約をしたNFLセントルイス・ラムズのラインバッカーというスポーツ一家だった。

「ソナー・メンバーズ・クラブのHPは ソナー・メンバーズ・クラブ
をクリックして下さい。」

テキトー米大統領選挙予想

2020 OCT 2 1:01:04 am by 西牟呂 憲

 いよいよアメリカ大統領選挙である。
 先日の討論会はご案内の通り確かに酷いものだった。そしてトランプの振る舞いに多くの人が眉をを潜め、アメリかの新聞・テレビはこぞってバイデンの方がましだ、との論調だった。今後2回の直接対決を軸に両陣営の選挙戦は激しさをまし、巷間言われる所の中国・ロシアの介入も当然あり、盛り上がりまくることだろう。
 例によって政治的主張ではなく、斜め読みの視線からこの選挙を予想してみるとどうなるか。
 中国はあれだけやられたのだから当然バイデンに乗って、伝統的なアメリカ民主党との蜜月を復活させたいだろう。
 ロシアはなぜかトランプ贔屓で、一説によれば出馬前の不動産屋だった時にモスクワに訪問したトランプをハニートラップで引っかけて弱みを握っているから、イザとなったら脅せるとタカを括っているとか。
 EUは、と言っても私の仮説ではEU=ドイツなのだが、真面目なメルケルはトランプが苦手なのでバイデン。イギリスはジョンソン首相は外見からトランプ。
 日本はどうか。ガースーの腹は読めないが現在の共和党でよかれと思っているのではないかとの見立てだ。
 目下伝えられるのは例の射殺事件以来、アンティチファやBLM(ブラック・ライヴェス・マター)の過激デモがアメリカの分断の象徴のように報道され、トランプの人種感覚や抑圧的な言動に反対する声が強まっているように見える。
 しかしその世論というものは、FOXを除く民主党の息のかかった新聞テレビなのだ。
 私がアメリカで仕事をしたのはニューヨークやロサンゼルスのような大都会ではなく広大なテキサスが中心で、そこでの定点観測から浮かび上がってくるのはあまり流動的でない保守派のアメリカ人達のビヘイビアだった。一般にバイブル・ベルトと言われる田舎者の白人である。有名な進化論を教えない一派と被るホーム・スクーリング(支度学習)の家庭が千万人単位でいるとされる(但し私が会ったホーム・スクーリング出身者は教養ある大卒だったが)。
 何が何でも共和党で、ヒラリーのような政治家が大嫌い。
 相関を調べたことはないがプロレスが好きな人々(ちなみにトランプもプロレス好き)というのが近い感覚だ。ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストなど読んだこともなく、下品だろうが子供っぽかろうがトランプが相手を罵倒すると無性に嬉しくなる連中だ。
 また、上記アンティチファ・BLMが行き過ぎて暴徒化すれば浮動票がトランプに流れる。ミネソタ州はかのジョージ・フロイド事件の起きたところだが、その後BLMのデモが略奪行為まで引き起こす治安の悪化にたまりかねて首長6人がトランプ指示を表明した。
 対するバイデンは認知症を疑われるほど失言というか言い間違いが多く、次の討論会で再びまくしたてられるとキレるかもしれない。日本では流行らないが、アメリカの選挙は対立候補の悪口を言ったモン勝ちなのだ。
 
 結果はバリバリのトランプ再選である、ナンチャッテ。
 するとわが日本のガースー総理はポスト安倍のレガシーに乗りまくって外交はパーフェクト。2021はコロナも収まり、必ずオリンピックを成功させるだろう。

トランプ 五番勝負

トランプ10番勝負

「ソナー・メンバーズ・クラブのHPは ソナー・メンバーズ・クラブ
をクリックして下さい。」

友達ができた

2020 SEP 29 8:08:03 am by 西牟呂 憲

 かねてからブログにも書いているが、僕はもう積極的に友人を増やそうとはしていないし、そういう機会は極力避けている。ただ、偶然知りあって仲良くなるのを拒むほど偏屈でもない。
 そもそも学校に通ったり就職したりして嫌でも顔見知りになる人数は何千人にもなるが、1人の人間が長く親しむのは常に百人を超えないのではなかろうか。チーム・メイトもクラス・メイトも同僚も、環境が変わってもそのうち何年かに一度会うくらいになっていき、前期高齢者になる頃はレパートリーは減る。
 親族は年上から減っていくのは仕方が無いが、結構やらお目出度やらで総数は一定、むしろ少子化の趨勢でこちらも冠婚葬祭は減少気味といった感じ。
 うまくしたもので、こちらもしょっちゅう飲み歩くのが辛くなってくるし、今更そういう機会を増やすこともなかろう。例外は子供のトモダチができるケースかな。ところが喜寿庵で月に一回集って御飯を作って食べる北富士総合大学の学生さん達との交流も、このコロナ騒ぎで途絶えたまま。

先生とレイモンド君

 などと喜寿庵で思いを巡らせていたら、やはり現れた。ヒョッコリ先生だ。それが驚いたことに赤ん坊を抱いている。
「やあやあやあやあ。元気かね」
「きょうはペットのピッコロやマリリンは一緒じゃないんですか」
(注;以前は同じ名前の男の子と妹を連れていたはずなのだが)
「うん。いやこの子が一緒だから置いてきた」
「お孫さんですか、この子」
「名前はレイモンド君。孫どころか曾孫じゃ」
「(なんだ、家族がいたのか)わぁ、かわいいですね。レイモンドちゃーん」
「うーぎゅ~~」
「早速なんだがね、きょう一日この子預かってくれんか」
「(またとんでもないことを)はぁ~」
「この子の親は今ミャンマーに行ってて、それでしばらくワシのところにいるんだけど、色々とローテーションの都合で月に一日くらい手が足りないんだ。キミは信用できると見込んでの頼みだからよろしく頼むよ」
「(また勝手なことを、前はことわりも無くバーベキューをやってたな)それは・・・今僕一人なんですよ。泣いたりしたらどうしようもないでしょう」
「キミィ!人の親だろう。何とかしなさい。赤ん坊には喜怒哀楽のうち『喜』と『怒』しかないことぐらい知ってるだろ。泣くときは怒っていてできることはおしめを代えるかミルクを飲ませること」
 と言っておしめとキャップ装着型の缶ミルクをいくつか出してテーブルに並べた。
「ホラホラ、おじさんが遊んでくれるよ」
 と言いながら赤ちゃんを僕に抱っこさせるのだ。

先生撮影 笑ってる

 レイモンド君はギューッとしがみついてきた。何だか安全を確かめているようでこちらもヒシッと抱きとめてしまった。
「それじゃよろしく」
「(まだ、わかりましたと言ってないだろう)チョット待ってください。ちゃんと迎えに来てくれるんでしょうね」
「きょうの夜までには来るから心配しなくていいよ」
 と言ってスタスタ出て行った、おいおいおいおい。あと10時間もあるじゃないか。
 取り合えずこのまま抱っこしていたが、この子重い。しかもしがみつくだけじゃなくてTシャツの袖を噛んでいる。仕方なく畳に座布団を敷いて寝かした途端に『ふんぎゃ~』と大声で泣き出した、怒ってるのか。すると見る見る大粒の涙が頬を伝わっているではないか。ヤバイ、と早速おしめを代えようと脱がそうとするが、そっくり返ってどうにもならない。もう一度抱っこしたら泣き止んだ。参ったな。
 しばらく家の中をウロウロしてみると機嫌が直った。いくら赤ちゃんでも環境が変わったのは気になるのだろう、キョロキョロと天井を見上げたり、家具を触ろうとする。不思議なものでこちらも『それは電気スタンドだよ』とか『ここはお風呂なんだ』と話しかける。すると姿見の前で『ア~ア~』とか反応を示した。
「レイモンド君、これは鏡でレイモンド君が映ってるんだヨ」
 と教えてあげた。どうも鏡の向こうにも現実の世界があると思ったらしく、一生懸命手を伸ばしているのでその前で遊んでみた。不思議そうに触ってみている。

鏡で遊んでる

 と、いきなり鏡の向こうに行こうとしてガンッと頭をぶつけまた『ふんぎゃ~』と泣き出してしまった。だが今回はすぐに立ち直って嬉しそうに、かつ真剣な顔で触ったり叩いたりしはじめた。
 その後、本当にお腹がすいたらしく例のミルクを飲んだり、しがみ付きながら寝たり。目が覚めると仰向けのまま足の指を咥えるという離れ技までしてみせた。慌てて検索すると『生後半年くらいの赤ちゃんは足が自分の身体の一部だということがわかる』のだそうだ。ちなみに赤ちゃんがしがみついたまま寝ると、体温の高さで二人とも汗だくになる。
 それから暗くなるまで庭に出たり僕が昔使っていたオモチャ(なぜか押入れにあった)で遊んだりして過ごした。まだハイハイもできないのにオモチャをいじったり鏡で遊ぶのは実に楽しそうで、思い通りにならないと考えている。

寝てくれた

 午後7時、先生が迎えにやってきた。何だ酔っ払ってるじゃないか。乳母車を押してきた。
「やあやあやあ、どうもありがとう。いい子にしてたかい」
「(いい子もクソもないだろ、赤ん坊なんだから)まぁ、こんなもんでしょうね。よく泣きよく遊びよく飲んでよく寝ました」
「そうかそうか。あのね、また時々頼んでいいかな」
「(そらきた。図々しいにも程があるだろうに)もちろんですよ。いつですか今度は」
「それがワシも色々忙しくてね。予定は立たないんだが、再来月くらいかな」
「(嘘つけ、ヒマなくせに)事前に言ってくれないといないかもしれませんよ。僕も仕事があるし」
「まっ、その時はその時。ほら、帰るよ」
 レイモンド君を乳母車に乗せてあげた。何だか心なしか眼差しが淋しそうに見える。
「じゃあね、また遊ぼうね」
 先生とともに帰っていった。
 何が、赤ん坊には『喜』と『怒』しかない、だ。ちゃんと『哀』も『楽』もあるじゃないか。僕とレイモンド君はトモダチになったのだ。早くまた来ないかな。

「ソナー・メンバーズ・クラブのHPは ソナー・メンバーズ・クラブ
をクリックして下さい。」

彼岸前の怪現象

2020 SEP 21 6:06:53 am by 西牟呂 憲

 風は秋風になった。まだ台風が大きくスライスしない時期、すなわち太平洋高気圧が未だにせり出していて連日暑いのだが、日陰で風に当たるとなんともさわやかに感じる。珍しく朝早く目が覚め二日酔いもなかったので散歩に出た。
 自宅周辺は繁華街から5分ほど外れた住宅街だがあちこちに公園があって楽しめる。丁度住宅一区画分のかわいらしいミニ公園なんかを見ると、あぁこの場所は相続に失敗して物納したのだな、などと不謹慎な想像を巡らせたり。
 ペットのワン公も数・種類と豊富で、中には犬同士のコミニュケーションを交換している和やかな姿が見られた。無論ネコもいるが、飼われているのかノラなのか良くわからない。
 戦後直ぐは引揚者のアパートがあったという大きな木のある原っぱのような公園で一服していると(簡易灰皿持参)足元の異変に目が行った。アスファルトの部分のあちこちに小さな土がコブのように盛り上がっているのだ。それも3つも4つもあった。
 しゃがんで良く見ると、小さな飴色の蟻がウジャウジャ固まっている。何だこれは。そして行列ができていてこの蟻どもはセッセと土を運んできては積み上げている。
 試しに指先で少し崩してみるとウワーッ、その土くれの中も蟻だらけ。

 思いっきり近づいて接写してみたが、拡大してやっと細かい蟻の姿がやっと分かる程度のマズいのしか撮れなかった。
 しかし、蟻の引越しは巣別れ現象として知っていたが、これはアスファルトの上だから巣を造るに至らないだろうに。この暑いのに良くやるなとしばらく見ていたが、これはマイクロ蟻塚を作っているのではないかと思い当たった。
 ところが検索してみると、日本には蟻塚を作る蟻はいない。いるとすればそれは毒性の強い外来のヒアリだ、との記述!これは大変だ。刺されればまれにアレルギー性のショックで強い回転性めまいを起こし、重度の無意識な痙攣を起こしたと報告されているではないか。
 地域の安全を守るためにアース・ジェットを掴んで夕方に公園にパトロールに行った。あの公園には小さいお子さんを連れて遊びに来ているご家族も多い。
 駆けつけて見ると、驚いたことにいくつもあったマイクロ蟻塚はみんな跡形も無くなっていた。

 お子さんが走り回っていた。僕は時々こういったチビちゃんが遊んでいるのを眺めていることがあるが、このテのチビ達の破壊力は凄まじいものがあることを知っている。ハトを追い回し虫を虐め殺し枝を折って石を投げまくっているのだ。おそらくわざとか無意識にか踏んづけたり蹴散らしたに違いない。どこか別の所に行ったのだろうか。
 ところが、翌日にはまた幾つかできていて、働き蟻は忙しそうに動いている。その時は別件でパトロールはできなかったのだが、夕方除いてみると土の盛り上がりだけが残っていた。これは一体どういうことか。一般に蟻は巣篭もりをして越冬すると言われている(但し働き蟻の寿命も1~2年程度だが)。
そのための巣作りなのかと考えたが、アスファルトの上に土を盛るか。
 仮に作っても破戒されているのならば、その頻度で安全な場所には残るのではないか、とチビたちの攻撃に会いそうもない植え込みの奥の方をゴソゴソと調査したが、そんなものは見当たらない。それよりもオジサンが公園の隅っこをしゃがんで覗いている姿はホームレスか何かに見えるのかママたちの視線が怖くて止めざるをえなかった。
 そうこうしているうちに3日程でこの怪現象は起こらなくなった。あれはヒアリじゃなかったんだろうか。

 あっ、赤トンボ!

「ソナー・メンバーズ・クラブのHPは ソナー・メンバーズ・クラブ
をクリックして下さい。」

With コロナ2021

2020 SEP 13 13:13:57 pm by 西牟呂 憲

 第2波は2020年7月末に来ていたとか。それで8月は検査数も増して感染者の数字が跳ね上がった。現在は東京で言えば100人台、もはや感覚が麻痺してきて、収束に向かっているように見える。
 しかも医療関係者の懸命の努力で死に至る患者さんは少ない。
 この病気の恐ろしいところは、感染力もさることながらその死の直前には呼吸困難になり、病床で溺れ死ぬように最期を迎えることだ。しかもウィルスは次々にその性格を変え勝手に進化してしまう。
 一方、卸元である中国の様子は先日プールでのイベントの映像が流れ、抑え込んだのか隠し倒したのか共産党幹部もマスクをしないで出てきて不謹慎極まるものであった。また、アメリカは世界一感染者が多いのに相変わらずデモだ選挙だでもう過ぎ去ったことのような振る舞い。罹ってもそう簡単に死なない、という開き直りが蔓延し世の中は狂って行った。
 まぁ、第二波に至る経緯は、自粛を真面目にやったので我慢できなくなりキャバクラ・風俗に押し寄せてクラスターを作ってしまい、そこで働く女性がホストクラブに蔓延させた、といったところではないか。仮に歌舞伎町を封鎖したところでソノ手の需要はなくならないから周辺に分散しただけだったろう。
 2021年、東京で毎日100~200人位の新規感染者が出て、大規模イベントはなくなり、オッサンも若者もウジャウジャと居酒屋で飲んだくれるような光景は廃れ、テレワークやデジタル化が加速する一方で、文化的な生活はガラリと変わった。
 例えばオーケストラを(演奏者が)オール・リモートでやり、その音源を自宅のネットで鑑賞する。イベントもスポーツ観戦も好きな席のチケットを買い、自宅でのバーチャル鑑賞になる。すなわち席に設置されたカメラを画像で見るのだ。観光でさえ現地に行かないで味わえることになって人は移動しなくなったのである。
 深刻な問題は男女の関係であった。
 どちらかがコロナ陽性で肌を合わせられなくなった恋人同士がガラス越しに接しているうちに、互いを傷つけあって最後には相手を破滅させてしまう事件が後を絶たない。
 気の毒なケースもあった。ウィルス対策の最前線で戦う医者に重症化した患者が二人運び込まれると、少女ともう一人は自分の妻だった。命の選択を迫られた医者は葛藤の末、既に意識のない妻よりまだ若い少女の方を選び、そのことで心に深い傷を負ってしまう。少女は一命を取り留め退院するのだが、医者の方は自分を攻め続け酒に溺れ身を持ち崩す。フラリと寄った風俗店で出会ったのは彼が妻の代わりに救った少女だった・・・(ヨーロッパでは医療崩壊に伴い実際に高齢者施設でトリアージ(命の選別)が行われたらしいことを今月号の文芸春秋で宮下洋一氏がレポートしている)。
 1月半ば、ノーベル物理学賞・医学賞受賞の二人の学者が共同でネイチャーに論文を発表する。日本人の死亡率の低さを科学的に証明したと難解な理論を駆使し、ニューロンの波動を受けると毒性が緩和されると言いきった。そしてニューロンの波動を増幅するのは日本人が神社で打つ柏手(かしわせ)でこれがファクターXである、ヨーロッパでも医療関係者を励ますため、時間を決めて窓を開け一斉に拍手をするようになると治まった、柏手によって日本はあの程度の対策で先進国最低の死亡者数だった、とした。
 するとある男の打つ柏手が効くという噂がネットで流れ、その男が教祖の怪しげな宗教団体に信者が殺到する。どうやらネットで入信できるという触れ込みで、会費1万円で信者になれるとか。
 令和三年の建国記念日の早朝、教祖を名乗る二死牟呂夫(にし・むろお)という男が突然『これから都内某所で悪霊退散の柏手を打つ』とツイッターした。物見高いテレビはどこなのか慌てるが、場所はわからない。すると朝方の午前7時、靖国神社に約千人はいると思われる正体不明の白装束の集団が現れた。集団の中心には背中に真っ赤な日の丸を染め抜いた羽織の男がいて、その男を中心に参道を進み門をくぐったあたりでその大集団が一斉に二拍の柏下を打つ。周辺にいた人々はその拍手の迫力に圧倒された,その光景は居合わせた人達の動画がYouTubeにアップされたが、見るからに胡散臭かった。
 ところが、その日から感染者数は東京でゼロとなり、本当に効いてしまったようなのだ。味をしめた二死一派は調子に乗って名古屋の熱田神宮・大阪今宮戎神社・博多櫛田神社に突然姿を表し大袈裟な柏手を打って歩いた。彼らは別々にワラワラと集まって来てはその場で白装束に着替え、柏手を打つと移動している間に10人20人と着替えてたちどころに街に溶け込んでしまう。
 かくしてコロナ騒ぎは収束し、菅政権はついに入国制限を撤廃した。すると疫病退散を目指した外国人は来日し靖国神社に詣でるのが大ブームとなり、経済はインバウンド効果でV字回復した。勢いがついて東京オリンピックは大成功、日本の未来は明るく開けるのだった。

 その後の二死一派は、疫病退散ツアーと称してインドのガンジス川のほとりやロシアの赤の広場で柏手を打つ映像が投降されるのだが、不思議な事に現地でそれを見た者はいない。CGの画像ではないかとの疑惑が生まれた。そしていつのまにか姿を消してしまう。
 更に感染者ゼロも、政府がPCR検査を操作して全て陰性とすべくデータを改ざんした、との内部告発があったのだが、マスコミはスルーした。
 一部の良心的マスコミが二死一派の調査をしたところ、実態はスーパー・マインド・コントロールSMCという得体の知れない合同会社で宗教法人でも何でもないことが分かったのだが、後の祭りとなった。景気浮揚を狙った菅政権が官房機密費を使ったヤラセ疑惑も持ち上がった。
 浮世の真実は一体何なのか、誰も分からなくなって2021年は暮れようとしている。

「ソナー・メンバーズ・クラブのHPは ソナー・メンバーズ・クラブ
をクリックして下さい。」

 
 

夏の終わりのヨット・レース

2020 SEP 7 0:00:05 am by 西牟呂 憲

 結局この夏は全然海で遊べなかった。自粛と言えば自粛なのだが、感染者が200~300人出ている最中に東京から行くのが憚られたのが大きい。どうしても港が見たくなって入口までドライブして船をみないで帰ったりした。
 それが夏のドン詰まりにレースがあって、我が愛艇はボランタリーに本部船(実行委員長が乗船しスタート支持やゴール着順を判定する船)をやることとなったのでお手伝いに行った。勿論日帰り・泊まりなし・酒ナシ。
 スタッフは随分前からコース設定、マーク手配、帆走指示書の作成・公示、などでずっと忙しかった。僕はひと夏棒にふったのでミソっかすなのだが、一度も乗らずに年を重ねる罪悪感に抗しきれず朝早くからポートを目指した。
 当日のスタート予定は10時。着いて直ぐに出港の運びとなった。快晴・微風で海は静かに凪いでいた。

 コースは3角形のルートでターンする所とスタート・ゴールにマークを打つ、黄色の大きな風船のようなもので、本部艇はそこにいて現在レース実行中である旗(オレンジ)を上げる。そして大会会長が当日の風を見て、コースの時計回りか反時計回りかを判断してこれも旗で知らせる。その間、エントリーしていた船が本部船を回って参加人数を知らせチェック・インする。人数によってレーテイングが変わるからだ。
 タイム・キーパーが時計を見ながら「5分前まであと1分・・30秒・20秒・10秒・9・8」とカウントダウンしてキッカリ5分前に予告信号(音響 短音1声、掲揚)、4分前準備信号(音響 短音1声、掲揚)。
 この頃になるとスタートラインで各艇が風向きからポジション取りの駆け引きは始まってまるでクジラが群れているように海面が慌しくなり、スキッパーの怒鳴り声が飛び交う。1分前(準備信号旗降下 音響 長音1声)、5・4・3・2・1・スタート(予告信号旗降下 音響 短音 1声)、さあ、始まった。

スタート

 フライングもなくきれいなスタートだ。やや上り風を受けた船がグーッとヒールしながら出て行った。本部艇からはラインをオーバーした船にリコールをしたり、場合によっては再スタートをしなければならないため緊張はするがきょうは問題ない。
 遠くに行ってしまうと横一線にしか見えないのでレースの様子は分からないが、大分バラけているので早くも戦いは佳境に入ったようだ。
 10時スタートで最終フィニッシュは15時半。レースの無事を祈るばかりだ。
 本部艇は早々とゴール・ラインを作るために、アンカーを引き上げマークの反対側に移動した。普段はここで「さぁビールでも」となるのだが、大会会長・レース実行委員長も乗船しているので控えて釣竿を出したりお弁当を食べた。
 すると面白いことにカモメが1羽近くに来て着水した。こっちを見ている。こいつはお弁当を食べているのを見ておこぼれを待っているのだろうか。試しに海老の尻尾を投げて見るとオォ!パタパタ水面を蹴って食べた。シャケの皮は、これも食べた、それも潜って。
 そうこうしていると本部(陸上)から連絡が入る。東京湾の方から参加している船がリタイアしたらしい。エンジンの調子が悪いので帰港できないかもしれないので、というのだが。レース中は帆走なのでエンジンの調子が悪いのがなぜわかったのか不思議だ。
 ちょうど水平線のあたりに第二マークに向かってスピンを上げている船団が見える。あれはレース中盤を走っている連中だな。今日は各マークにプレス・ボートがレスキューも兼ねて張り付いてターンした船を連絡してくれる。そしてドローンも飛ばして動画も撮影、通信機器の進化は進化は目覚しい。しばらくはこの強い日差しの下、昼寝かな・・・。
 大島は見えたが富士山はモヤって見えない。
 ところで本命は精鋭の乗ったレース艇が数杯。中には快速カタマランがいてこいつは速い。スタート後3時間を過ぎた頃から第二マークをターンしたという連絡が入りだした。
 すると江ノ島方面から続々と船影が見えてくる。あのコースの真上りではあと2回タックを入れないとゴールできそうもないな。それぞれスキッパーの判断により沖の方から回るグループと半島側に突っ切ってきてワン・タックで勝負する船に別れた。このあたり、風だけではなく潮の流れも考慮して作戦を変えているようだ。
 プレス・ボートから『まだ1艇ターンしていないがリタイアの連絡はないか』の連絡が入りヒヤリとする。この船はその後僕達の本部艇に挨拶に来て『マークを発見できなかった』と言ってリタイヤしたが、チャートの読み違いなのか。更に『最後の船〇〇は時間内にはフィニッシュできそうもない』との連絡も入る。
 その頃はファースト・ボートがハッキリしてきた。スタートの時のように近づいてくると〇時〇〇分5・6・7と読み上げていきラインを通貨した時点で音響・短音でゴールを記録する。ところがマズいことに日が傾きだした逆光の上、船体がこちら側に傾くため船名とセール・ナンバーが読みにくいのなんの。双眼鏡まで出して何とか読むのだが、固まって来られると慌てる。

 本命がフィニッシュし、後続にデッドヒートを繰り広げる塊が入って来る、僅か7秒だった。3時間以上波や風と戦ってきて僅か数秒の差でフィニッシュ。彼らはこの数秒に知恵を絞り戦術を練り技を競ったのだ。すべての参加者の意思が結晶した結果は、順位とは別に讃えられてしかるべきである。
 そんな時にプレス・ボートが『〇〇は時間内のフィニッシュをあきらめ帰港することの連絡あり』と伝えて来た。〇〇はおじいさんが二人のダブル・ハンドで参加していたが、参加そのものを楽しんでいたに違いない。それではこちらも撤収しようか。

 すると最後に僕がドジを踏む。アンカーが上がらないので引き上げに行ったのだが岩を噛んだのだろう、水深40m位なのだがどうしても上がらない。ロープを足で踏んで腕に巻きつけようとしたらどうした弾みか足に絡まって転んだ。スキッパーが咄嗟に後進をかけてニュートラルにしてくれて助かったが、下手すると骨折やら落水やらになるところで、あわやの事態にド顰蹙もの。深い反省とともに夏が終わった。

 夏の海、また来年な!

「ソナー・メンバーズ・クラブのHPは ソナー・メンバーズ・クラブ
をクリックして下さい。」

強くなってきたぞ! 日本ハム・ファイターズ

2020 AUG 28 21:21:47 pm by 西牟呂 憲

 チーム状態のいい時に栗山監督が繰り出すスクイズが炸裂した。復帰のビヤヌエバのホームに突進する迫力は、バッファローが突っ込んでくる地響きを感じた。25日のライオンズ戦のことだ。
 ライオンズをカモにし、ロッテには手こずったもののイーグルスとは5分、8月に入って13勝8敗。やっと首位と4.5ゲーム差にまで漕ぎ付けた。
 上沢、有原に勝ちがつきだしてバーヘイゲンもいい。何と中田はH・Rと打点でリーグトップに立っている。ただし中田の場合、なるほど打点は評価できるがここぞの逆転チャンスのタコぶりは相変わらずではある。27日には中田も大田もH・Rを打ったが、さすがにライオンズを3タテは無理なのか、サヨナラ負けを食ったのは愛嬌としよう。因みに中押しの得点チャンスでは中田はタコだった。堀のイニング跨ぎの続投にも疑問が残る。せめて加藤で繋いでたんだから玉井を出して元日鉄リレーで締めりゃいいものを、悔やまれる。
 近藤を欠いているのはいかにもヤバいが、その穴を大田とか松本・渡邊あたりがカバーしていい戦いを続けている。特に杉谷のプレーは光る。バントが自打球になったのをバックレて走って見せバレたのはご愛嬌、ピンチ・バンターとはプロに相応しい。
 問題は清宮で打つ方も大したことない上にあの守備のマズさは何だ。少しは特守でもやらせてみてはどうか。エラーは付かなくてもマズいプレーで足を引っ張っているのはワタシが見ているうちでも2度や3度じゃないぞ。到底プロのボール捌きじゃない、反省しろ!
 上沢や有原も5回あたりで必ずおかしくなるのは、キャンプ後の調整ができずに走り込みが足りなかったせいだろう。金子も不本意な使われ方のせいか、なぜか脆い。
 だが、この快進撃の最も大きな理由は別にある。
 8月になってから宿敵ホークスと一度も当たってないのだ。
 シーズン初めの作戦ではホークス戦は全試合捨てて調整期間にするはずだったのだが、栗山監督は5勝6敗1分といい勝負をしてしまい、そのせいでオリックスに足をすくわれドベ争いにまで調子を落とした。やっと這い上がったところに最強チーム相手に月末3連戦になってしまった。
 従って封印していた秘策とフォースを使わざるを得ないのである。
 秘策はこうだ。先発は有原・マルティネス・バーヘイゲンに固定する。相手は千賀も和田も週初めに使っている上に目下5連勝中。いくらなんでも一つぐらいは取れるだろうから得点できなければジタバタしないで捨て、他の試合に臨みを繋ぐ。清宮をスタメン1塁で守備の練習をさせる。無駄な盗塁を繰り返して甲斐を疲れさせる。エラーが出たりしてスキが出たらワタシがフォースを使う。
 と思ったらギャア!武田が来ちまった。いつの間に復活してたんだ、このポーカーフェイス。あのオバケ・カーブは困る。対してこちらは金子。さてはショート・スターターで行くのか・・・。

アッ!安倍総理が辞任しちゃった!さぞ無念だろうに・・・。

 で、試合は金子が初回からぶち壊し。打線は復活武田にヘロヘロ。清宮はマズい守備を披露。の3拍子揃った完敗。栗山監督この試合捨てたな。
 いいでしょう。有原でリベンジ。彷徨うファイターズと新総理のあしたはどっちだ!

「ソナー・メンバーズ・クラブのHPは ソナー・メンバーズ・クラブ
をクリックして下さい。」

 

ヒョッコリ先生 戦争を語る

2020 AUG 27 7:07:28 am by 西牟呂 憲

真夏のネイチャー・ファーム

からの続き

 とにかく母屋まで連れて行って詰めたいお茶を出した。すると図々しいことに『せっかくならビールがいいなあ』などとほざくので、仕方なくビールの栓を抜いて結局僕も一緒に飲みだしてしまった。うまい!
「毎年毎年この時期になると戦争の反省ばかりだなあ」
「しょうがないですよね。つくづくやるべきじゃなかった戦争ですよ」
「キミに前にも言ったけどこの先に8月13日に爆撃されたところがあって、そこでは人も死んでいるんだ」
「本当に終戦直前ですね。しかし人口も大していない上に軍の施設も何もない所でしょう」
「あれはなぁ、東京で散々落として帰る途中に余った爆弾を捨てたんだよ。B-29は富士山をランドマークにしてたからね」
「えっ??」
「だって1発か2発だったよ。下にいたのは運が悪いとしか言いようがない。そのまま抱いて帰るのは燃料の無駄だと思ったんじゃないか」
「物量の違いがケタ外れですね。持って帰るくらいなら捨てるという。何でまた絶対負ける戦争をやっちゃったんでしょうか」
「ハル・ノートは知ってるよね」
「はい。日本が完全にプッツンする内容ですね」
「『こんなものを突き付けられたらモナコだろうがルクセンブルグだろうが銃を取ってたちあがるだろう』とアメリカ人が言ったとされる内容だ。しかもそれをハルに焚きつけたハリー・ホワイトはコミンテルンのスパイだったことが今は分かっている」
「その頃はアメリカ人も知らなかったのでしょう」
「勿論そうさ。だがルーズベルトは既に始まっている欧州戦争には加わらない、と言って当選した大統領なんだ。ここは何とか妥協してその内容をすっぱ抜く手もあった。アメリカ人は今でもハル・ノートの存在を知っている奴なんか殆どいない」
「そうなんですか」
「仏印進駐で石油の禁輸を食らって挙句の果てにハル・ノートだからな。そこで散々モメる中、山本五十六が真珠湾をやっちゃった分けだ」
「真珠湾は大成功でしたからね」
「キミも甘いな。ありゃヤケッパチに近い。あんなことやるのは止めて植民地解放とだけ言ってマレーとジャワに行けば良かったんだ」
「すると無傷の米太平洋艦隊がフィリピンに来ませんか」
「そりゃ来るけど2~3年はかかる。ABCD包囲陣包囲陣のうちB・Dとだけ戦争してればいい。何ならハル・ノートを丸飲みしてもいいぐらいだ」
「そんなことしたら陸軍が黙ってないでしょう。ハル・ノートには中国から即時撤兵が入ってるじゃないですか」
「その中国はチャイナだよな。すなわち当時の中華民国だ」
「はい」
「チャイナの国境は万里の長城になっていて外側は満洲国、マンチュリアは入らない」
「えっ?」
「帝国陸軍はチャイナから引き揚げて満州・朝鮮・台湾から南方だけ押さえていればアメリカも手が出せない。すると単なる中国内で八路軍との内戦にしかならない。ジャワ・マレーを抑えてインドにちょっかいを出すだけなら制海権は握れるからな。イギリス東洋艦隊なんてセイロン沖でほぼ全滅したんだから連合艦隊は今日の第七艦隊と同じポジションについたはずだよ」
「香港はどうなるんです」
「シンガポールと同じさ。史実の通りだね。イギリスは香港を要塞化していたが若林中尉の一個中隊の夜襲により6日で落ちた。チョロイ。ついでに肩透かしを食ったアメリカに防共ラインとしてアリューシャン・千島防衛ラインでも申し入れたら完璧だな。なんなら満州の共同経営もエサにしてもいい。その頃はドイツ軍がモスクワの手前で干上がってるからタイミングも最高だ」
「三国同盟はどうなります」
「知ったこっちゃない。ヨーロッパの情勢不可解で内閣が吹っ飛んだことを考えればその程度のバックレはかわいいもんさ。大体国際条約を一方的に破るのはドイツとロシアのお家芸だ」
「それでアメリカは黙ってますかね」
「無論フィリピンがあるからいつかはドンパチになるがそれは3~4年先になる。考えても見ろよ。仏印の進駐にガタガタ言ったってそのころのフランスなんかドイツに占領されて実態なんか無かったんだから。そうなるとフィリピンのアメリカ軍は孤立しかねない。そしてインド洋の制海権を握った段階でB・Dと講和するんだな。シンガポールでパーシバル将軍に迫ったみたいに。真珠湾のすぐ後にはアメリカ西海岸に浮上したイ号潜水艦が砲撃する一方でマダガスカルやシドニーにはイ号から発艦した特種潜航艇が攻撃している。インド洋は日本の海だった」
「(バカバカしくなってきた)講和ができるとそれで終わりますか」
「さすがにその後は分からんな。アメリカ次第なんだけどね。終戦直後から東西対立は始まるだろ」
「はい」
「実際アメリカは終戦直後から朝鮮・ベトナムと四半世紀戦争を続けた。その時の兵站の要を担ったのは日本だよ。日米で戦わず満州あたりをバッファーに持っていれば遥かに安くついただろうし共産中国への押さえも利いておたがいいい事尽くめだったろう。或いは蒋介石あたりを使って共産化を防げたやも知れない」
「日本はどうなっていたでしょう」
「我が国の場合は東亜の解放を謳っただけに東南アジアを植民地にはできない。君臨しても統治せずだったろうね。当然朝鮮・台湾には独立を勧める。日米同盟を結んでアメリカが払ってきたコストの半分位は持たされたかも知れない。岸信介あたりが絶妙な手腕を発揮して長期政権になっただろう。ただ高度経済成長ができたかどうか。あの戦争で勝ち太りしたのはアメリカだけなんだからねえ。すると我が国に分厚い中間層は形成されず格差は昭和の時点で社会問題化したろうな。華族制度の廃止やら農地解放は簡単にはできないだろうし国会改革なんかもっと無理。治安維持法とか統帥権の問題もそのままだ。キミみたいな怠け者は本土にいられなくなったインド浪人にでもなってたかもしれないよ」
「(笑えない。実質それに近いじゃないか)先生はどうなってたでしょうね」
「ワシか。そうだな、七族共和となった満州合衆国で教師になる、というのはどうだろう」
「七族って何ですか」
「満州国の五族は日・鮮・満・漢・蒙なんだがそれに革命を嫌ったロシア人とパートナーのアメリカだ。但しアメリカは民族の名前じゃないので白人・黒人とする。日・鮮・満・漢・蒙・白・黒」
「・・・・」
「おォ!もっといいのが浮かんだ。七だから虹の色に例えればもっといい。すると日本は日の丸の赤、鮮は少し明るい橙、満は黄、蒙は緑で漢は藍。後は白人を青にして黒人は紫。どうかねこれは、七族共和の虹の国だ」
「(どうでもいいや)いいんじゃないですか」
「うん。待てよ、クレームがついたらやだな。やっぱり白人は白、黒人は黒とするか。いや、それとも」
「(いいかげんにしてくれ)チョッちょっとすみません。あのー終戦の時は先生はどこにいたんですか」
「・・・・」

「ソナー・メンバーズ・クラブのHPは ソナー・メンバーズ・クラブ
をクリックして下さい。」

真夏のネイチャー・ファーム

2020 AUG 23 0:00:08 am by 西牟呂 憲

   炎天下 汗したたるや 色野菜

 暑い!熱波が押し寄せたネイチャー・ファームのかわいい野菜達も青息吐息。
 不思議なことにナスは去年ほど出来が良くなく、長梅雨の影響かとも思われたが、ピーマンの方は豊作で取れ過ぎるくらいたわわに成っている。
 昼間に水をやってもすぐ乾いて熱を奪ってしまうので朝やるわけだが、これが結構な重労働で作業着がグッショリになってしまうほど汗をかく。まさに汗と涙の果実である。

新種か?

 今年のチャレンジはこれだ。見たこともない新種の野菜に思った方、違います。
 実はこれキュウリ。過去何回も失敗したキュウリが収穫できた。
 今まではネットを張るのが面倒だったのでそのまま地面に這わせていたが、年に1本2本の収穫でダメになっていた。
 それで今年は脇に生えてきた竹を切って葉を落としたものを立ててみたところ、御覧のような一見ハイブリッド・キュウリが育った。遠くから見ると奇怪な植物が人の背丈よりも高く伸びているように見える。ただ、このキュウリ、あんまりおいしくはない。
 そろそろ秋蒔きダイコンでも始めるかな。
 しかし梅雨が空けてしまうとこのエリア、今度は夕立も降らなくなった。

 それにしても熱波といっていい暑さだ。ここではこの時期になれば夜は涼しいはずが、風のない日は眠れないくらい暑い。
 そうは言ってもお盆が過ぎたのは日の傾きでわかる。コロナも収まらないおかげで夏は台無しになり船の航海も中止になった(ここにいる分にはコロナは関係ないが)。これで一つ年を重ねるとは前期高齢者となった身にはもったいないとさえ思う。
 桂川のせせらぎは涼しげだが、音だけ涼しげでもこの暑さは堪える。
 誰も訪ねてこない。
「やぁやぁ」
 ワッ、ヒョッコリ先生だあ!
「また変なことやってるね」
「(何かイチャモン言うつもりだな)いやあ、どうですたまには冷たいモノでも出しますよ」
「おっ、いいね」
 引っ掛かってくれた。待てよ、話が長いと困るな。

この項

ヒョッコリ先生 戦争を語る

に続く

「ソナー・メンバーズ・クラブのHPは ソナー・メンバーズ・クラブ
をクリックして下さい。」

(追記 収穫されたオバケ・キュウリ)

▲TOPへ戻る

厳選動画のご紹介

SMCはこれからの人達を応援します。
様々な才能を動画にアップするNEXTYLEと提携して紹介しています。

たむらあやこ
久保大樹
深田崇敬