Sonar Members Club No.36

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喜寿庵歳時記 晩秋

2025 DEC 1 16:16:52 pm by 西 牟呂雄

 4時半には山の端に夕日がかかり、10分もしないうちに沈んでいくその間の最もお気に入りのショットです。
 欅の葉がほとんど落ちて色が消えた芝生に絨毯のようになってしまうとそれはそれで見ごたえがあるもので、掃いてしまうのも惜しくなります、まあ掃くんですけどね。

ギッ
シリ

 そしてその落葉はセッセとネイチャー・ファームに運ぶんですが、ちゃんとした腐葉土になるかどうか。
 栗を拾い柿を落とし、スーパー・ニンニ君を植えて、短かった今年の秋を実感しました。

 この喜寿庵、築百年の代物で(関東大震災後)能登の被害状況を見て念のため耐震構造の検査を受けたのです。爺様が結構頑丈に作っているはずなのでタカを括っていたらとんでもない。見積もりを見て仰天しました。要するに壁の構造が今日の基準を全く満たしておらずこれでは、と業者が迫るのです。おまけにここは20mほどの崖の上ですからねぇ、まず助からない。

母屋二階から

 色々考えたのですが耐震だけでもやろう、ということになり今月から工事が始まります。しかも『なるべく外観は変えないで』との当方の我儘を聞いてくれたのはいいが、診断してくれた事務所が宮大工(神社や古民家のリフォーム専門)を連れて来てしまい見積はハネ上がりました。

うわぁー

 そして、こういうことはどうも一遍に押し寄せるように起こるらしく、飛び地の後背地での砂防ダム建設もいよいよ取付道路を作り出しました。複雑な地権を縫うように買収し林を切り倒し、山肌を削るのです。
 『タダで使っていい』と言ったもののどうなっているかは気になります。
 行ってみるとこれが凄い迫力。あの森林が土砂崩れの跡のように無くなっていました。これで高さ5m程度ですかね。側まで行って見上げると山がのしかかってくるような錯覚に陥りました。取付道路はここを上った後、左方向に曲がって更に上の山奥に向かいます。
 それでこの場所が開けると、写真左手にまた不気味なモノがこれ。

 明らかに人口の手積み石垣が出現。山腹に墓石がありクマイドンの骨が発掘されたこのミステリアスな場所にまたもや謎が。

新種恐竜 クマイドン発見


 まさかご先祖様が山賊でもやっていて、この山深いところに密かに作った山城の遺構じゃないだろうな。そんな話聞いてないよ。
 ここでまた私の悪い癖がでました。ひょっとして取付道路のおかげでこの忌々しい土地が観光資源になったりトラックが毎日往来することで付加価値がついたら。自動販売機でも置いて案内板を作って、いや、そんなミミッチイことじゃなくて温泉を掘り当てて・・・、アホらしい。
 そもそも工事はこれから5年かかる上に資材置き場として『タダで使っていいです』と言っちゃったのだから。

 それはともかく、いろんなことが動き出した実感がします。アーキテクチャーにコンストラクション。そして私は古希を過ぎます。来年にかけて何かが起こるのでしょうか、ふう、ひとまずビールを。

贋作ジェット・ストリーム 回顧編

2025 NOV 24 0:00:44 am by 西 牟呂雄

ーエデンの東が流れる=
 お久しぶりです
 パーサーのジェット・ニシです
 人間はハタチの頃に回帰すると言われています
 それどころかその頃から一歩も進むことのない人もいます
 そういう人達は懐かしさを回顧することはないでしょう
 なぜなら一生青春を生きているからです

やあ!相変わらずだね 
いつも何かに夢中になって
誰かに惚れている
人が深刻になるような目にあっても
ケラケラ笑っている
しばらく会わずにいると
どうしているのか気になる
キミ 年取らないのかい

夕闇の迫る中
寂しい二人が必死に支え合う
二人の間に言葉は無く
音も聞こえず
やがて訪れる漆黒の闇は
視界を奪うだろう
ビロードのカーテンが引かれると
突如、金色の小人が躍りだす

ーエデンの東が流れる=

 いかがでしたか
 ハタチの頃に回帰されたでしょうか
 また空の旅でお会いしましょう
 お相手はパーサーのジェット・ニシでした

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にっ似ている Ⅱ

2025 NOV 19 19:19:53 pm by 西 牟呂雄

 僕は以前から公言している日本ハムファイターズのファンです。今年も残念ながらC・Sでホークスに及ばなかったが、最後まで良く戦った。
 声の限り罵倒している対戦チームにも、中には敵ながら是非我がファイターズに来てほしい選手はいますね。
 かつては松田宣浩が好きでした。宿敵ホークスのアゴ髭『熱男』のことです。痛いところでかっ飛ばされて何度も『このヤギ面野郎!』と叫んだが、実はファン。ファイターズの中田翔とトレードしてくれないかなぁ、と毎年願っていました。特にあの空振りをした時にクルッと反対に向くフォームが好きで、勝手に『奴打法』と呼んだものです。

 今は誰かというとイーグルスの村林選手。以前からカッコいいなと注目していました。
 そろそろ10年選手で、もっぱら守備固めだったが去年あたりからスィングが良くなってレギュラー入り。
 高校時代は143kmを投げるピッチャーだったが、イーグルスは遊撃手としてドラフト指名します。さすがに肩が強く、その守備力も評価が高い。

 この人は目付きがいい。隈取りしたような目力があって、打席に入るといかにも打ちそうな雰囲気が漂う。
 毎回打席に立つ時は目を閉じて『頼むからファイターズからは打たないでくれ』と念じました。
 また私服の着こなしも良くて、御覧の通りですぞ。

 トカナントカイッチャッテ、皆さんごめんなさい。
 本物は最期の1枚だけ。目力の画像を検索していて目に留まった3人の写真を並べました。
 一人目は俳優の山田裕貴、お次は吉沢亮、3人目が本物の村林選手。
 4枚目に私の写真にしようとして止めました。

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にっ似ている

星を持つ男

2025 NOV 15 0:00:57 am by 西 牟呂雄

 運がいい人という意味ではない。もっと恐ろしい話で、この私のことなのだ。
 まあ聞いてほしい。
 ある日突然腕に痒みを感じてガリガリ引っ搔いていた。夜みると余程強く掻いたとみえて赤く腫れている。

 だがそれだけではないのだ。他にも蚊に刺されたような跡が点々と繋がっていた。まさか帯状疱疹じゃないだろうな。いや、痛みはない。
 そしてジッとみているとあることに気が付いた。これ、まるで北斗七星の並び方じゃないか。写っていないが右奥の掻きむしったところにもう一つで七つになる。正確に言えば柄杓の向きが逆で、これは幕末庄内藩の二番大隊が使った『破軍星旗』のデザインである。

破軍星旗

 破軍星とは柄杓の柄の部分(私の腕には写っていないところ)の星で、「この星に向かって軍をすすめると戦いに敗れ、逆に背にして戦うと必ず勝利する」という信仰の対象になっているとか。

 更に不気味なことに、こちらは右手の掌にこの夏ごろから現れたデキモノ。初めは農作業中に付けた傷かと思っていたら、いつまでたっても治らず、次第に大きくなってきた。
 左に北斗七星ならばこれは北極星か。

 因みに気になったので手相としてはどう観るのか、テキトーな本を立ち読みしたところ、以下の記述があった。
 『芸術的な発想・新しい企画・表現欲求が強まる。感情の伝え方が豊かになり、交渉や説得で影響を与えやすい。海外・遠方・想像の世界が広がる。一方で、感情の高ぶりによる衝動的な行動が見られる。無意識のストレスや疲労のサイン』
 ナンジャコレ。デタラメな思い付きを言いふらして疲れる、という意味なら毎日やってる。
 まあいいか。これから言ってみよう『左手に北斗七星、右手に北極星。オレは星を持つ男だ』

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とりあえずの死ー日本棄民伝 劇団1980

2025 NOV 10 20:20:36 pm by 西 牟呂雄

 『とりあえず死にます。日本に帰る日まで』
 何という絶望的な言葉だろう。アル中、嘘つき、認知症、その他様々なクセのある4人のおばあさんが行き場を失って養老院で暮らしている。ところがそこは日本ではなく旧満州、哈爾濱外僑養老院なのだ。
 満蒙開拓団として日本から渡り、そのまま居残らざるを得なかった残留婦人と呼ばれる人達である。
 そして彼女たちの世話を焼いているのは日本軍についてきて置き去りになった朝鮮人の女性。
 彼女達は望郷の思いもさることながら、若かったころの自身の幻が現れては日本敗戦後の悲惨な体験が苛む。ここは分身を登場させる、という悪魔的な手法で観客を思いっきり引き込む。
 現代演劇の音響・照明を駆使した迫力ある舞台は強烈だった。

 仲間の早野さんが主演した舞台を見てきた。お話を伺うと、何しろ老婆の役作りだから腰を曲げて演ずるので肉体的にもキツい。おまけに過去の体験はどれも命がけの様相で、乳飲み子を置き去りにする、満人に襲われる、パートナーを見殺しにする、殺される・・・。いきおい声を張り上げる演技が延々とつづくのだからたまらない。毎日終るとドッと疲労が被さってくる感じでボロボロになるそうだ。

 ポツダム宣言受け入れ後のソ連侵攻は鬼畜の振る舞いにより入植日本人はズタズタにされる。運よく帰国できたにせよ同様の苦労には多くの証言がある。満州だけではない。内蒙古や北方領土ではその後も帝国陸軍の果敢な戦闘が記録されている。

スキー競技の張家口

ヒグチのリスト


 満州出身の著名人は民間だけでも赤塚不二夫・浅丘ルリ子・池田満寿夫・岩見隆夫・梅宮辰夫・小澤征爾・加藤登紀子・藤原正彦と多士済々だ。男性は『夫』がつく人が多いが、偶然なのか。
 加藤登紀子さんのお父さんはそれこそ哈爾濱で元関東軍の特務だったと思うが、新宿のロシア料理店のオーナーだった。芸能関係にもネットワークがあった興味深い人物と聞いた。

 重いテーマだが戯曲が書かれたのは1992年。バブルのバカ騒ぎがすっ飛んだ直後なので驚いた。そろそろ置き忘れたものに手を付けなければ、と日本が気付かされたごとし。
 この養老院はその後も存続し、同じように帰国できなかったロシア人、アメリカ人、韓国・朝鮮人もいた。その後盛り上がった帰国支援事業により、帰国が叶った人も留まらざるを得なかった人も既に鬼籍に入られたことだろう。最期の心の安らぎとご冥福を祈る。
 初演のパンフレットに現地の養老院長の言葉が引用されている。
『ここに彼女達がいる限り日本の戦後は終わっていないのです。いやたとえ居なくなっても終らないでしょう、日本政府は彼女達に何もしていないのだから』
 これには参った。それはそうだろう、行き場の無くなった方々を手厚く面倒を見ていただいたことには感謝する。
 だが考えても見てほしい、日本は負けたのだ。負けてからは、占領され憲法を変えられ、米兵には乱暴され、ソ連兵には略奪され、シベリアに送られ、内地もメチャメチャにされ『何もしていない』どころか『何もできなかった』のだ。それから懸命に働いて稼ぎ、うっかり調子に乗ってバブルに踊り、やっと何かできるように1990年代になった。そちらさんだって国共内戦から文化大革命とやってたじゃないの。まぁいいか。

 早野さん、熱演お疲れさまでした。
 韓国人役の方のタドタドしい日本語があまりにハマったので、韓国の女優さんかと思いました。
 もう一つ、ゴチャゴチャになって地元の満人が叫ぶシーンは、満州語なのか北京語(マンダリン)なのか。待てよ、満州語なんて今更教えられる人はいないか。

 あっ、書いておいてなんですがもう千秋楽過ぎてます。

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日本史 五つの仮説

2025 NOV 8 11:11:01 am by 西 牟呂雄

 前回、ロバート・キャンベル先生の話の中から飛躍して、茶器の逸品「付藻茄子(つくもなす)」は大坂夏の陣で粉々になったのを、徳川家康が漆塗師の藤重藤元・藤巌親子に復元させて『これが本物だ』と嘘を言い張ったのじゃないか、という荒唐無稽な想像を楽しんだ。だがひょっとすると、日本史にはそうやっていまだに騙されているような秘密はほかにもあるのではないだろうか。
 有名な噂話では豊臣秀頼は秀吉の実子ではないとか、凄いのになると孝明天皇は毒殺され明治天皇は南朝の血を引く大室寅之祐がなりすました、等々。
 面白いので有名無名オリジナルのホラ話を綴ってみた。

漢委奴国王印偽物説
 1784年、福岡県の志賀島で百姓が水田の耕作中に巨石の下から偶然発見したとされるが、昔から『あれは偽物』説が絶えない。発見された場所が江戸期という比較的新しい時代にも関わらずはっきりとしていない。
 黒田藩の儒学者亀井南冥が『後漢書』の金印であると言ったからそうなったらしい。
 そもそも志賀島には金印にある奴国の遺跡など全く無いとか『委』に人偏がついてないとかツッコミ所は満載。
 お墨付きを与えた亀井南冥が黒田の殿様にニオベンチャラを言う目的で自分でこしらえた、というのが本当じゃないかな。高くついただろうが。

藤原不比等落胤説
 藤原家の人々が秘かに伝えてきた噂だが、僕は末裔から直接聞いた。
 飛鳥板蓋宮の乙巳の変で蘇我氏中心の政治を改めて改革を始めた。のちに天智天皇と藤原鎌足コンビになるのだが、その前に中大兄皇子時代の愛妾を中臣鎌足に下げ渡し、その時に既に懐妊していた愛妾は男の子を生み、それが不比等だという話。
 事実不比等は壬申の乱の後には不遇を囲っていたが、下級官吏から次第にのし上がり、息子たち4兄弟は出世するあたり妙にイミシン。藤原家は他にも一条天皇の第一皇子である敦康親王が道長の養子となっている。臣籍降下しないで養子になるところなんかますます怪しい。『公卿補任』『大鏡』『帝王編年記』『尊卑分脈』といった文書にも記され、平安時代にはある程度知られていたことがうかがえる。
 すると天皇家男系男子のY1aの遺伝子を引いていることになるので、皇統維持の有力な候補になり得る人材がいるのではないかな。
 そう言えばウチも家系伝説では藤原の流れという事になっている、たぶんウソだろうけど。

北条一族頼朝暗殺説
 頼朝は前年末、相模川の橋供養からの帰路で落馬し、直後に体調を崩して翌1199年の1月に死ぬ。だが、吾妻鏡が死因について記述するのはそれから13年も経過してからだ。
 北条氏が鎌倉時代を通じて何やら暗い印象を受けるのは、頼朝が死んだ後次々と頼朝と正子の子供達が謀殺されていることが遠因と思う。が、実際の暗殺に関わったとは言わないが実子の死後も平然としている正子の根性を思えば頼朝の死も・・・。
 そして今度はウチの母方だが、頼家亡き後に『私も源氏の血を引くのだから次の鎌倉殿は私かな~』と大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で調子に乗って言い放ち、北条に誅殺された先祖がいる。平賀朝雅という。
 いずれにせよ源氏3代どころか有力御家人をかたっぱしから片付けて京都から将軍を連れてくるなんぞ、もし策を巡らせてやったのなら大したもんだ。

西郷隆盛龍馬裏切り説
 やったのはいまでは見廻組と判明している。しかし龍馬が死んで得をするのは幕府側だけではない。
 龍馬は船中八策に見られるように共和制を唱えてはいるが、基本的に公武合体主義者であり、徳川慶喜を新体制のトップにする構想(船中八策は後世の偽書とする説も有力だが)を持っていたようだ。
 そして龍馬暗殺時点では薩摩=西郷は倒幕の腹を固めていたと見られ、すでに龍馬は邪魔者だった。
 そこで必死に龍馬を追っていた見廻組に潜伏先をチクって殺らせる・・・。
 西郷は豪放磊落な人格者であるが密偵の使い方もうまく、人名が明らかになった者だけで三人いる。江戸で焼き討ちを実施した益満休之助、アメリカ公使館員のヘンリー・ヒュースケンを暗殺した伊牟田尚平、後に赤報隊を率いた相良総三の三人。かなりエグい仕事をやったようで、三人とも不審死した。
 誰かを使って居所を示唆した可能性はあるかな。
 この場合、見廻組にチクったとすると、なぜ新撰組を使わなかったのかという謎は残る。思うに使わずにおいて逆に『やったのは新選組だ』という噂を広め捜査を混乱させたのかも、スゲー。
 とは言うものの、プロの間では否定されているそうだ。

帝国陸軍にコミンテルンのスパイ説
 ロシアの機密文書の公開でにわかに注目を浴びた説。だが、2・26事件の背景とは言わないが、天皇親政と共産主義は相性がいい、という言説が陸軍内部にあったことは確かである。
 盧溝橋事件も日中を離反させるために仕組んだ陰謀だ、とまで飛躍するのだが。そうなると張作霖爆殺も満州事変もみんなコミンテルンの仕業と比定されるので耳障りがいいがどうだろう。
 以前チラと書いたことがあるが、国民党の秘密組織であるC・C団のトップ陳兄弟の弟、陳立夫が戦後も台湾で存命していた。歴史家保坂正康がインタヴューしていて『当時の帝国陸軍にコミンテルンのスパイがいたはずだ。こんな簡単なことが分からないのか』と言ったらしい。 
 1918年、モスクワにおいてボリシェビキの会議が開かれ、日支闘争計画案が決議されていることは史実。
 一方で開戦前のアメリカ中枢に多くのソ連スパイがいて、ハル・ノートの原案を作成したハリー・ホワイトは実際にスパイ容疑が掛ったのち不審死している。
 大本営作戦参謀だった瀬島龍三は関東軍参謀としてシベリア抑留中にスパイ訓練を受けた、との証言がある。「厳格にチェックされた共産主義者の軍人を教育した」「これらの人物は共産主義革命のため、モンゴルのウランバートルに存在した第7006俘虜所において特殊工作員として訓練された」「シベリア抑留中の瀬島龍三が日本人抑留者を前にして『天皇制打倒!日本共産党万歳!』と拳を突き上げながら絶叫していた」等々。
 いっそもう一捻りして開戦前からコミンテルンと繋がっていて、海軍に真珠湾をやらせ関東軍を煽り辻政信を調子に乗せ、実はこっそりゾルゲと酒飲んだりしてた・・・。どうかな。

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ロバート・キャンベル先生の講演

2025 NOV 1 19:19:09 pm by 西 牟呂雄

 しばしばテレビに出るロバート・キャンベル先生の講演会「国内外の災害見聞記録から問う人文学の現在地」を聞きに行った。テーマがこわい。
 ところが、話しは茶器の逸品、「付藻茄子(つくもなす)」。豊臣家が所蔵していたが、大坂夏の陣で壊れてどこかに行ってしまったものを、徳川家康が漆塗師の藤重藤元・藤巌親子に探させるとカケラを探し出してきてそれを復元した、という大変な代物である。続けて、今年の夏頃に危険を冒してウクライナを訪問した際に出会ったアーチストの話になり、キーウの攻撃を受けた集合住宅で拾い集めたお皿について云々、戦火を潜り抜けた生活物資について語った後に平和について考察するというオチでした。
 まあ話は面白いのだが、僕は初めの『カケラを探し出してそれを復元した』に引っかかって集中できなかった。
 藤重藤元・藤巌親子はあまりの家康の剣幕にビビり、焼け跡のゴミを見てヤバいことを悟り、そこら辺のゴミをかき集めて『ありました』と報告したのではないだろうか。そしてそのゴミからテキトーに復元したとしたらどうだろう。おそらくブツを見たことがあったので、そういう離れ業ができたと考えてみた。すなわち付藻茄子は藤重親子のオリジナルで、来歴は嘘。一方家康もそのことは当然知りつつも『よくやった!大儀である』と誉めそやし、豊臣を倒して手に入れた、という箔を付けて見せびらかした。
 それでも名器の風格が損なわれる訳でもなく、今日でも鑑賞に堪えるのだから別にどっちでもいいか。
 まっ、それぐらいの腹芸と阿吽の呼吸でこなす配下がいなけりゃ天下を取るという大仕事はできまい。
 この話、ウクライナを訪問するにあたってお土産に能登の地震で砕けた陶磁器を元に拵えたモニュメントからの流れの話のようです。

石川県のCALC社製

 講演の間中、上述の妄想に捕らわれていて後の方はすこぶる印象が薄い、キャンベル先生ごめんなさい。
 一つだけ、戦争によって完全に価値が逆転した場合、言葉の意味は捻じ曲がり感情もそれに乗り、書き記されたり残されたりしてとどまる。例えば繰り返し襲ってくる地震(能登・東日本・神戸)なども、あまりに悲惨な映像を見てしまうと、言葉はどうあるべきでどう読み取るのか。圧倒的な逆転に対しては、ひょっとして意味すら失うのか。
 どうやら僕はそのあたりから思索を始めることになりそうだ。

 ところでキャンベル先生は、話し方からは深い教養と優しい人柄が伝わった。古き良きアメリカン・リベラルの趣があって、トランプのことはさぞ嫌いなんでしょうねぇ。

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喜寿庵歳時記 マンモス・フラワーⅡ

2025 OCT 24 21:21:45 pm by 西 牟呂雄

 朝起きてTシャツで庭に出るとヒヤリ、秋風にあたってニヤリ。ようやく季節が巡った感あり、ネイチャー・フィールドに栗を拾いに行った。まだ少ししか落ちていないが、半分くらいは虫にやられてしまうのでサッサと拾ってしまわないと。栗ご飯にしよう。
 っと、振り返ってまだ猛々しい雑草や木々を見ると、違和感がある。なんじゃこれは。

 緑に埋もれて見えにくいが、『マンモス・フラワー』と名付けた、推定リュウゼツランの樹が大きくなったように見える。

怪奇 マンモス・フラワー

昨年不気味な花を付けたヤツだ。
 何年かに一度花を咲かせて枯れてしまうとのことだったが、大きくなるとは何事だ。

 5年前にはぽつんと寂しげに立っていたはずで、そのころの姿はこれだ。

 どうでしょう、なにやらムックリ立ち上がったように確かに成長している。チョットこわい。

 おそるおそる近づいてシゲシゲと見入るとアッ!芽が伸びているではないか。何回も花が咲くなんて聞いてない。
 更によく見ると、前回は1本だけだった芽が二本ニョキニョキ出てきている。という事はこれは新種なのか突然変異か。待てよ、リュウゼツランではないのかな。よく見ると株分かれしているらしい。

 そういえば10月の下旬なのにまだピーマンが採れる。ただし皮が厚くておそろしくマズいが。ナズの花も咲いている。あまりの高温にネイチャー・ファームはミュータント植物工場になったのだろうか、まるでこの僕を取り残して置いていくように。

 話は変わって、かの『飛び地』にも何やら問題が起きているようだった。
 この辺りは以前から水が出て、ハザード・マップにも載っている。すなわち土砂崩れの恐れがあると。まぁ、ウチの飛び地なんかは崩れて真っ平にでもなってくれて構わないのだが、そうもいかないらしい。
 『砂防ダム建設のための土地境界線画定のためお集まり下さい』という案内がきたので行ってみた。
 県の職員・工事監理者・建設会社の人が大勢いて、他にマウントを取りに来るクソジジイと仲良しのオッチャンと僕。どうやら取り付け道路とダム建設予定地は取得済みで、その周りの土地所有者が集められたらしい。そしてそこで初めて分かったのだが、いつもツベコベ言ってくるクソジジイはウチの後背地にあたる山林の持ち主だったのだ。

昼なお暗い

 境界線を見に初めて山に分け入ったが、クマでも出そうな不気味さと足元の悪さに恐れ入った。クソジジイはおぼつかない足取りだが慣れた感じでヒョコヒョコ上り『それでコッチは誰のもんだ』とか『いつからやるんだ』『ウチには入らないのか』とゴチャゴチャグチャグチャ文句ばかり言う。
 目の前の山肌を削って取り付け道路を整備し、更にその奥に高さ10mの砂防ダムを5年がかりで建設するのだそうだ。今更ながら土木技術の高さに感心した。

中腹から見た飛び地

 僕は自分の境界線を確認すると、まだツベコベ言っているクソジジイをほったらかして一人で飛び地に降りてきた。そして突如思いついて工事の人が詰めているところに走り、言った。
『工事に使う重機の置き場に良かったらここを使ってくれて構いませんよ』
 責任者らしい人が、コイツ何を言ってるの、と言いたげな顔をしたので続けて口走ってしまった。
『タダでいいです』
 明らかに表情を変えた工事業者の社長が快諾してくれた。
 この疫病神みたいな土地がお役に立つ。とても清々しい気分になると同時にある妄想が沸いた。
 僕の孫かひ孫が『あの時爺様が、せめて年間いくらで貸与する、と言っておいてくれたら』と嘆く光景を想像して、ますますうれしくなった。この心境、分かるかな。なぜなら僕の爺様が多少違うがほぼ似たようなことをやらかして、随分とあきれ返ったから。

 ところで、近くにある馬頭観音の隣がきれいに整地されていたので覗いてみた。
 すると立派なワンちゃんのレリーフがあった。ペットのお墓だ。
 みんなに可愛がられてよかったね、と合掌。
 しかしこのワンちゃん、荼毘に付して骨壺に入っているのか、飛び地に埋められた馬みたいにそのままなのか、とても気になった。

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決戦! ファイナル・ステージ 日本ハムファイターズ

2025 OCT 16 21:21:37 pm by 西 牟呂雄

 悪口・罵詈雑言・グチを封印してストレスを溜め、ヤケ酒で二日酔いと戦いながら体調を悪くし、それでも這いずり回ってファースト・ステージのエスコン・フィールドに立つことができた。だがここで終わるわけにはいかない。何としてでも宿敵ホークスに一太刀浴びせて長年の溜飲を下げなければならない。ペイペイ・ドームまでの道のりはこれからだ。
 オリックスはヤバいことにレギュラー・シーズンの星は五分。必勝を期して伊藤。さすがのピッチング(4回は慌てたが)から田中・斎藤の万全のリレーとオリックスのマズい攻めで軽く勝ち。
 2戦目は達かと思ったら北山。2発放り込まれて慌てた。だが今年のファイターズは違う。8回、目つきの鋭い九里から岩嵜へのスイッチで二者連続三振の万事休す状態から逆転した。新庄監督はワン・アウトからバントさせるなど、なかなかやる。
 よーし、博多に行けるぞ!

 しかし、あの柳田まで復活したホークス、まず2つ取らなければ倒せないだろう。うーん、負けない男(実は2敗)の達!達にかかっている。敵はやはりモイネロで来たか、ヨーシ燃えてきた。頼んだぞ、海賊打線。
 と急ぎテレビを付けるといきなり万波の落球を見せられた、コラッ、何やってんだ。だが、やはり達は安定していて、むしろモイネロの方がイマイチな投球のように見える。
 一方海賊打線は4回のバント失敗・盗塁失敗とモタモタ。5回も万波が先頭で出たがレイエスは犠牲フライも打てない。もう一押しなのに。
 逆にホークスは好投の達から柳田・柳町がヒットを飛ばす。モイネロも粘る、さすがだ。
 ファイターズは田中正義にスイッチしたところアーッ、野村が放り込んだ!するとホークスが松本にスイッチしたところでレイエスがH・Rで追いつく、たまらんなぁ。
 ついに同点で杉山が出てくる。ツー・アウトで石井・万波と出たが奈良間は三振。杉山は半分がフォークなんだから全部見送ってりゃ四球が取れただろうに。だが今年は怒らないぞ(怒ったけど)。その裏こっちも意地で斎藤だ。
 延長に入ったのでこの1年封印してきたフォースを解禁した。1球1球力をこめて画面に放射する。ところが10回にフォースがホークスに効いてしまい、サヨナラ負けという結果になった。金村に玉井・・・。

 第2戦、元チーム・メイト有原上等!こちらはジャイアント福島で必勝、ひるんでたまるか。
 それがまたヒリヒリするようなマズい攻めでチャンスを潰すんですな、これが。福島はいい。
 オット、6回に鈍足清宮が盗塁し連続四球から満塁になったが、郡司が倒れた後の石井は三振。
 8回の第ピンチ。1・2塁で柳田に回った。好投福島から左の上原に。ペイペイ・ドームの『ガンバレガンバレ』が凄い。そして・・・スリー・ラン、冗談だろ!上原、オマエは来年は鎌ヶ谷で暮らせ。更に目を疑ったのは最悪セット・アッパー杉浦をマウンドに上げた。新庄監督は試合を投げたのか(結果は抑えたらしいが)。
 テレビを消して以下の原稿を書き始めた。

 オレは怒ったぞ。何のためにこの半年というものオマエ達に甘い顔をしてやったと思ってるんだ、バカヤロウ!王手をかけられたじゃないか。あした負けてエスコンに帰れなかったらオレと札幌のファンが黙ってねえからな。2日闘って得点がレイエスの一発だけとは何だ。
 こうなったら日本シリーズなんかどうでもいい、阪神もDNAも眼中にない。一人1イニングづつ9人ピッチャーをつぎ込んででも何とかしろ!全野手はデッド・ボールで塁に出ろコノヤロウ!

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土砂降りのオウタム・フェア

2025 OCT 11 1:01:06 am by 西 牟呂雄

 秋祭り、今年は朝から曇っていた。出店のテントを張り椅子を並べテーブルを出す。バンドのステージを作り音響をセットする。体験乗船をする子供達がやってきてフラのオネーサン達が衣装に着替え始める。
 僕の役割は子供たちの『スーパー・ボールすくい』と『輪投げ』。毎年やっていて、客さばきがうまいことになってる(テキヤに見える、という説もある)。

 子供たちは事情があって親元から離れて寮生活をしている小学生でみんなかわいい。安全の注意を聞いてライフジャケットを装着し出港していく。
 僕達はコンロを使うところは火を起こし、バーでは酒を並べ、バンドはチューニングを始める。
 ところが、この頃からポツポツと雨が落ちてきて次第に土砂降りになった。子供たちかわいそうに。
 でもって寒いといえば寒いのだが、生ビールの販売がスタートしたので早速一杯やってすぐウォッカのソーダ割りに。こいつは効きますぜ。
 最初のバンドは気の毒にテントのステージで雨を気にしながらレパートリーを演奏、ユーミンの曲からです。野外なんでハモのズレが気になったけどまっ楽しめました。
 そうこうしていいかげん酔いが廻ったところにチビッコ達が入港してきた。ズブ濡れでグッタリしているかと思いきや、雨ガッパを着込んで全員元気。『もっと乗っていたい』の声が聞こえた。さあ、こっちは忙しくなるぞ。するとうまい具合に小降りになったのだ。

 恒例のハワイアン・バンドが演奏し、フラのおねーさん達が踊り始めた。今年は黒い衣装、これまたシックな感じでいいではないか。これニッコリしながら踊るのは難しいんだそうです。
 アンコールにみんなの大好きな『月の夜は』で一緒に踊り狂ってフィナーレ。
 さて、日が暮れかかってドタバタと後片付けの重労働。雨は上がってしまって蒸し暑いのなんの、汗まみれになったところでウオッカの毒が全身に回り、一旦死んだ。

 翌日は二日酔いのわりに早く目が覚めると晴天。子供達はこういう日に乗せてやりたかったな。
 その代わりではないが、のんびりと船を出してセールを上げた。微風です。汽帆走で江の島の方へ向かうと、今日のレースのスタートを待つ船が、風待ちのためスタートができずに固まって見えた(結局中止)。
 風が上空で舞っているのか、海上は微風でもポッカリとUFOのような雲が低く浮いている。
 目を移すと、海は青い。ただ、潮目のようなところは色が変わっていたりナブラが跳ねていると黒ずんだりしている。きょうは風はないが強風の時にサーッとさざ波の切れ端が向かってくるときは鈍く光る。
 穏やかな海面はブルーだけを反射しているが、他のあらゆる色は海に溶け込んで、そのうちにエネルギーを吸い取られ深海は漆黒の闇だ。
 それら無限のエネルギーと無数の命を内包しつつ、今日の海はやさしい。そしてその上を僕たちは漂っているだけなのである。
 年取ったかなぁ。

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