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年末年始に考えたこと

2018 JAN 4 22:22:23 pm by 西 牟呂雄

富士山(クリックで拡大されます)

 喜寿庵に行くときに中央高速の河口湖線を走るが、天気のいいときは惚れ惚れする様な富士山が見える。
 ただ高速を降りるといいアングルが撮れないので、多少ヤバイが路肩に停めて映してみたが、見た目ほどの迫力が出ない。下手だ。

 普段は山に籠ると庭の手入れや野菜のお守、落ち葉掃きと忙しい。
 だが年末年始には何もすることがない。寒いだけ。
 朝はグズグズしてからコンビニでコーヒーを飲んでから温泉(回数券を持ってる)に行き、ジャブジャブとぬる湯源泉から熱い露天に浸かり、鍋焼きうどんかカツ・カレーを食べて帰って来る。ありがたいことに年末年始はズーッとやっているので毎日行けるのだ。
 そして持ち込んだ本を読んでいると四時半には日没。冬至の時にちょうど渓谷の切れ目に火が落ちる(因みに東側に山があって朝は明るくなるのが7時)。

真っ赤なナンテン(クリックで拡大されます)

 やはりこの時期には花は少ない。
 庭に色を添えるのはわずかにナンテンの真っ赤な実くらいか。
 
 日が落ちると今度は家のお風呂を沸かして入る。
 これは上がって冷えたビールをガブ飲みするため。
 きょうも誰とも会話しなかったなぁ、などと思いながらガンガン飲んだ。中途から焼酎に。
 大晦日は格闘技を見ているうちに泥酔して寝る。

 時々このブログを書いたりして新年を迎えた。初詣はなし。年始の挨拶もなし。年賀状もこっちには来ない。メールもなし。念のためだが一人で過ごしている。

 ズゥーッと同じ状況が続くので秘かに理論を巡らせた。
 もしも地球の自転が公転に対して傾いておらずに全く季節がなかったとすると、人間は一年という時間の区切りを知らずに過ごしたのだろうか。寿命何年という単位がなければ(月はともかく)毎晩同じ星の流れを見て、星占いも十二支も何も無い。
 そうなると人類(というか生物)の進化はもっとずっと遅く、特に産業の発達というものは恐ろしく陳腐なままで止まっていたかも知れない。
 人口が増えるに従って、熱帯・温帯・寒帯へと移動して民族は形成されただろう。しかしそれぞれの文化は均一に緯度に従ったものだったのじゃなかろうか。何しろ動植物の分布が一様になるからだ(この際地形の話は脇に置く)。

冬枯れの渓谷

 今年は日本海側や北日本は雪が多くて大変だろう、事故も起こっている。降り過ぎは気の毒だが、温暖化で雪が無くなったらそれはそれで雪国の人は寂しいに違いない。
 こんなにグータラやっているとお正月に申し訳ない気がして、年末から迷っていたスノボに行く。去年知り合いが靱帯断裂になったので恐るおそる行った。
 ゲレンデには年末年始を日本で過ごした外人観光客(中国系)がワンサカいて、どうやら観光ツアーのコースに組み込まれているらしい。別にスキーをするでもなくウロウロして買い物をしていた。
 その中の一人が実に怪しげだったので思わず撮ってしまった。

謎の観光客(実は自撮り)

 今年はじっくりと(ボケーッと)『保守とは何か』とか『日本人はどう考える人種か』あるいは『知性は人類を幸せにしたのか』といったテーマを模索したいと思っている。
 きっかけは最近トンと耳にしなくなった『島国根性』という言葉である。
 かつては「チマチマとケチくさいことを言って古い体質にしがみつく」という意味で使われていたと記憶する。
 それが絶好調の安倍政権の元で、複雑な米中関係の間に北という撹乱要因を加えインチキめいた保守層が新しい『島国根性』のような気がした。
 無論私は現政権を支持する保守オヤジなのだが、自称保守派としてはTPPや移民は気に入らない。憲法も改正したい。アメリカ主導グローバリズム・新自由主義は肌合いが違う。戦争反対。そういった懸念なしに何となく現政権を支持してしまっている層が心配だ。
 安倍自民党の支持者は何故か若い層に多く、立憲民主党という明治時代のような名乗りを上げた政党は団塊組が支持する。ただ改革念仏を唱える保守派は希望の党(=都民ファースト)という鬼っ子まで生み出した、ありゃいったい何だ。民進党はどうせ無くなるくせに野党共闘とは何だ。
 ここまでくるともうどこから手を付けていいか分からん。
 明治150年、ヤバかったモダニズム(欧米帝国主義)を切り抜け、敗戦を糧とした日本人ならではの知恵はどこに行った(オマエは何だ、の声がするけど)。
 平成の御世のドンづまりに核で威嚇をする指導者が出現するとは、何のために知性を磨いてきたんだ人類は。
 そしてトランプを生み出したアメリカはどう出るだろう。トランプとは保守主義者なのかトリック・スターなのか。アメリカだってどでかい島国なんじゃないのか。

 えーと、箱根駅伝でも見てから山を下りて考えよう。要するにヒマだったんだな、オレは。

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Categories:和の心 喜寿庵

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