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スポーツを科学の目で見る (ソチ 敗者達へ僕から10のメダル)

2014 FEB 23 14:14:24 pm by 西 牟呂雄

いささか科学の目からずれてしまうが、祭典が終わった後に感謝の念を込めて僕から讃えたい人達にメダルを捧げたい。いずれも心に残る選手達だ。

モーグルの上村選手。一体誰がルールをどう変えたのか。誰が採点したのか知らないが、あれはないだろう。最後に滑ったハナ・カーニー選手に文句はないが、審判はどういう基準で見たのか。ああいうのを見てしまうと採点者を画面に出したらどうかと思うが。ともあれ、終わった後の笑顔が清清しく、プラチナメダル。

ジャンプの高橋沙羅ちゃん あなたには先がある、と言ってやりたい。まだまだオリンピックに後5回くらいチャレンジできるのだから、何も泣かなくてもいいよ、かわいそうに。しかし高校生なのだから、感極まったのが泣き顔でもしょうがないか、鉄メダル。

絶対王者 ショーン・ホワイト、絶対王者とはプロレスラー並みのネーミングだが、それがコケた。ただ、彼なんかはもはやプロなんだからギャラの出ないオリンピックは本気が出ないんだろうか気になった。アメリカ人気質ならそうなのか、ニッケルメダル。

皇帝 プルシェンコ 腰がそんなに悪かったのか。納得行く演技ができそうもなかったのだろうが、地元だけに大変な決断だったろう。しかし棄権を告げに行ったときの表情は男らしいというか、潔しというか。ロシア人と仕事で関わっているが、意外とそういう所のある人達なのだ。ジルコニアメダル。

女子アイス・ホッケー 5戦全敗。致し方ない。はじめから予想されていたことなので、なにもしょげなくてもいいさ。メダルを取ったって女子ソフト・ボールや野球みたいに、競技ごとオリンピックから無くなってしまうものもある。選手たちには健気ささえ感じるのは僕だけだろうか。地道に活動を続けてほしい。しかし選手層はサッカーに比べても薄そうだし、続けられることを祈っている。錫メダル。

女子カーリング 予選健闘。初戦の韓国戦を落としたのがいかにも痛い。だが見続けているとこの競技、腕もそうだが戦略性が問われるゲームであることがわかった。いかにミスを少なくし、相手の裏をかくことがポイントなんですな。ところでカーママという言い方あんまり好きじゃない。個人的には十分楽しめたので、コバルトメダル。

高橋大輔 羽生選手が凄すぎて霞んでしまったようなのが気の毒だ。しかし大功労者であることは間違いない。個人的には少し点数が低いとも思うのだが、それなりに納得か。この日終わったときの表情が染み透るようで感動した。チタンメダル。

真央ちゃん この人のフリーについては多くの人がコメントしているから、余計なコメント抜きで、パラジュゥムメダル。それより、森元総理・東京オリンピック組織委員長の「あの娘、大事なところで転ぶ。」発言について。全文を読めば、揶揄しているわけでも貶しているわけでもない。むしろオジイちゃんが、孫について「かわいそうに、やっちゃった。」というニュアンスが感じられるのだ。一言だけ取り出して大騒ぎに持ち込むマスコミ手法ミエミエで、僕は同情さえ感じる。何らかの組織的謀略とさえ思う。この人の座談は面白いんだが・・。

ボブスレー 男子4人乗り アルミメダル。氷上のF1と言っても、競技のマイナーさ加減で、団体にもカネがないはず。スポンサーも碌についてないだろうし、選手は公募したって食えるわけじゃない。誰か大金持ちが道楽でチーム・オーナーにでもなって、それこそF1みたいにマシンを開発すれば日本の技術でいいものができるだろうに。苦労してわざわざソチにまで行く酔狂さ。
 実は僕は、あのパイロットのポジションにあこがれていて、一度でいいからやってみたい。スキーもスノボもこれ以上腕はあがらないし。青銅メダル

複合団体日本チーム ケガに見舞われるのが不幸ではあるのだが、得意のジャンプで6位では仕方ない。圧倒的に強いノルウェー・ドイツ・オーストリアのメダルは納得のいくものだし、長く低迷していた複合の復活を印象づける立派な5位だと思う。解説の萩原兄弟が泣いてしまったのがご愛嬌になって、競技人口が増えてくればいい。インタヴューで四人とも『最後まで諦めずにやりました。』が素晴らしい。君たちも勝者だ。亜鉛メダル。

次回の冬季は日本から近いし、一つ見にいこうか。

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