突然思い出したこと Ⅱ
2014 DEC 25 16:16:39 pm by 西 牟呂雄
以前書いたある『優秀な先輩』の思い出の続き。突然思い出したことの後半に出てくるアノ先輩だ。
このお方、実は同じ高校の四学年上に当たり、更にマズいことに担任の先生が一緒だった。学年ごと繰り上がって又1年のクラスを担任したときに僕がそのクラスだったわけだ。ある時の会話でわかり、僕は必死に隠した。ところがうっかりその先生のアダ名を言ってしまいバレて、最後は恩師の知る所となる。先輩は秀才だったのに加えラグビー部のキャプテンまでこなすスーパー高校生。こっちは伸ばしたいだけ伸ばした髪にガリガリのパーマをかけたバンド崩れ・麻雀小僧で、しまいにはリーゼント・ボーイになった劣悪高校生。聞く限りでは先生は大変に心を痛められ翌年の年賀状に『あいつを頼む』と書かれていたそうである。そりゃそうだろう、最高と最悪が10年後に机を並べているのだ。僕は教育の効果と結果に深く思いを馳せた。
当時は新規材料の事業化というテーマに取り組んでいたがそれはさておき。かの先輩はオベンチャラを駆使して少しでもサボろうとする僕を使うのには苦労をされていた。今から考えると誠に申し訳ないことをした、反省してます。
ある日のこと。
「この材料のアプリケーションについて調べてフィジビリティ・スタディをやっておけ。いつまでにできるか(本当はもっと色々あるのだが省略。」
とのご下問があった。例によって僕は、
「いつまでと言われましても、私ごときにそのような難しいことができるわーけがないじゃないですか。そういう高級な仕事こそ先輩の最も得意とするところでアタシがやったら時間は掛かるわ結果は間違えるわ・・・・。」
「バカ!オレも忙しい。サッサとやれ!」
「いえ、ですから左様な難しいことをするにはワタシ自身あまりに、あーまーりーに浅学非才でして。」
「だったらその浅学非才を直せ。」
「エッ、何か嫌だなー、そのノリ。」
「いいから今週中にやっておけ。」
「はいはいはいはい、はいのはいのはーい。」
「何だ!その返事は。『はい』は一回にしろ!」
「はーーーーい。」
「伸ばすな。」
「ハ・・・・イ。」
「縮めろ。」
「・・・・はい。」
「よーし、それでいいんだ。最初からそう言え!」
勿論こんなことばかりしていた訳は無いが、細部にこだわる真面目な先輩と僕とではキャラが違いすぎて気の毒だった。繰り返しますがこの先輩、本当に優秀な人でした。
しかし年次の差は如何ともし難く、いつまで経っても絶対に縮まらない。最近お目にかかっていないが、会えば直立不動で対応せざるを得ないだろう。バッタリ会わないようにしたいものだ。
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