ルンバ君(仮称)
2016 FEB 13 14:14:40 pm by 西 牟呂雄
我が家に新しい家族がやってきた。自動走行掃除機『ルンバ』である。
使ってみると実に健気にアッチに行ったりコッチに来たりして一生懸命埃を吸ってくれる。少々の障害物は(さすがに段がついているのは無理だが)乗り越えてしまうのに感心した。
セッセと働いている姿に感動した僕は『ルンバ君(本当は違うのだが恥ずかしくて仮称とする)』と命名した。
ルンバ君は人の言う事は基本的に聞かないし言葉も分からない。アチコチに行くだけだ。しかしそう広くも無いスペースで物にぶつかると、暫くジタバタ考えて別の方向に移動し始めて結局何回も同一点を通過する。試しにコーヒーカップを載せてルンバ君に「コーヒーを持って来い」と呼びかけるとちゃんと来るではないか。
以前ヒト型ロボットを家族の一員のようにしている特集を見たが、その時はバカみたいだと思った。ところがルンバ君と暮らしていると何と似たようなことをしているではないか。神は細部に宿る。
因みに、室内犬をペットにしている知り合いによると別に生き物として認識してじゃれて遊ぶようなことはしないそうだ。セッセと掃除しているルンバを無視してガツガツとペット・フードを食べているらしい。犬の知的好奇心が希薄なのか、僕の情緒が犬以下なのか。猫はどう反応するのだろう。まぁ犬は嗅覚で”生き物”ではないと分かるのだろう。
その内オフィス・スペースの掃除などは全てこういったマシンがやることになるのか。現時点ではルンバ君は「物をどける」とかはできないが、近い将来は配線を巻き込むことも無く軽い静止物を弾き飛ばすこともなく、休日の間なんかに全てきれいに掃除をしてくれるかもしれない。いや、業務時間中も稼動して、かえって人間の方がルンバ君が寄って来るとじゃまにならないように『ごめんね。』とか言いながら避けることになるのではないかな。
こういう機械を擬人化して遊んで暮らせたら小倉の単身赴任時代はどんなに心慰められたことだろう。ルンバ君は絶対に逆らわない上に余計な理屈も言わないから、同居には最適だ。
そしてこういった擬人化の遊び心はエスカレートする。ルンバ君も顔がないのがかわいそうだと思い、試しに僕の写真のコピーを張り付けてみたが、同居人一同から「バカみたいだからやめろ。」と拒絶された。仕方なく適当なキャラクターを買って来て「これをルンバ君と呼べ。」と言い渡した。
これはキャラが可愛いので何とかなったが『ちょっとアブナイんじゃないのか。』と顔に書いてあった。
もし、スヌーピーとかを乗っけて遊び出したら・・。それは本当に終わりの始まりかもしれない。
昨日帰宅した際に『ただいま、ルンバ君』と声を掛けてしまった。コワい。
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