ヨット・ハーバーの納涼祭
2016 AUG 4 0:00:12 am by 西 牟呂雄
熱い風
二日酔いにも 夏は来ぬ
やっとやっと梅雨が明けたぞ。これから夏本番、僕達年寄りの季節だ。
若者は年中遊ぶ事ができるがオジサンはそうはいかない。そもそも運動能力が落ちているから、さあ行くぞ、となるにはそれなりのテンションがないと。
老骨に鞭打ってやって来たぞ納涼大会。ロープの感触を確かめながらひとまず相模湾に。風は・・・ない。
今日はこのヨット・ハーバーの主催なのだ。生はいくらでも飲めるしカクテルも凄いのがある。「エグイ・スペシャル」ウォッカのグレープフルーツ割りをビキニのオネーチャンが造ってくれた。
だがオレは喧騒の中で孤独、ヒドイ二日酔いのせいだ。
いや。それだけじゃない。
実は先般ある所にノコノコ出かけて大変イヤな目に会った。行ったオレがバカだった、情けない。この年で何だと思うなかれ(といって残された時間はオレにはそうないのだが)この年なればこその痛恨事だ。
フワーンとしたワイアン(ハワイアンの事です)が演奏される頃に二日酔いから復活したと思ったら、同時に昨晩と同じくらい酔いが回っていた。
喧騒を避けて浮き桟橋まで歩いて行くと潮が上がって来て、驚いたことに浅瀬にユラユラとクロダイが浮いていた。
50cmはあるだろうか、このデカさなら長年釣り上げられもせずに生きてきて、フラフラと迷い込んできたのだろう。クロダイは時々汽水域・淡水域まで遡上してくるオッチョコチョイ。
誰にも気付かれないうちに早く行けと小石を投げて促しても動じない。
ところが一瞬小魚の群れに目をやって視線を戻したらもう消えていた。
なぜかフト、つい先日これから〝ゆっくり一人で”やっていこうと立てたある計画を思い出す。
オレはあのクロダイみたいに人に釣り上げられず惑わされずにいたい、と気を取り直した。
もうあんなモン二度と行くもんか!
しかし艶やかなオネーさんに引き寄せられるように大勢の人の方に行くと、次に気が付いた時は一緒になって踊っているではないか。
「♪ 月の夜は♪ 浜に出て ♪ みんなで踊ろう ♪ヤシの木かげ ♪」
酔いのせいだろうとは思うが、感情の落差が大きくコントロールし難い。薄氷を踏むような恐さと繰り返し押し寄せる破戒衝動。鋭利な孤独感と狂ったようなバカ騒ぎの反復。
徒に馬齢を重ねる・・・・のはいやだな。
これではおかしくなってしまう、と怯えて夕日が沈み切ってしまう前に逃げ出した。そういえば最近、心の底から怒ったりすることないな。
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Categories:ヨット
Tom Ichihara
8/4/2016 | Permalink
油壺ですね、懐かしいですね。
子供の頃、祖父がこの近くに住んでいて、小生の遊び場だったところです。
まだ水のきれいなときで干潮時に岩牡蛎をひっぺ返して食べた事があります。
それにしてもそれだけ酔って、よくもまあ足を踏み外さなかったものですね。
写真の右の崖下には昔の特攻魚雷の基地がありました。
途中の洞窟には竹槍が沢山積み上げてありました。
広島、長崎が犠牲になり、竹槍が用をなさなかったのは喜ぶべき事だったのでしょうか。
西室 建
8/4/2016 | Permalink
トムさん良くわかりましたね、地元だったのですか。実は過去何度か落水して(ワタシだけ)船上の飲酒を禁止されてます。
特攻はあの『回天』ではなくてもっと粗末なベニヤ・モーターボート『震洋』の基地ですね。戦死者もいると聞きました。
竹槍はいずれにせよ用を為さなかったでしょうね。戦死者・犠牲者の冥福をお祈りします。