インド漫遊記 インドの花
2017 SEP 29 7:07:16 am by 西 牟呂雄
今は本当は雨期なのだが、この旅で降られることはなかった。
この田舎町のメイン・ストリートがこれだ。
一応舗装してあるのだが、雨が降ったらどのような悲惨な事になるか想像して欲しい。
しかも歩いている人の十分の一くらいははだしである。
そんなことを旅の日本人がしたらまず助からないだろう。
朝、騒がしいので目が覚めた。犬でもない、牛でもない鳴き声がザワザワしている。
気になってしょうがないから食事の後で中庭に出てその騒音を追ってみると、何じゃこれは。
この鵞鳥の群れにどうもエサをやっているらしい。
まてよ、今朝ホテルの朝食にオムレツを食べたが、まさかと思うがこいつらの卵じゃないだろうな。
チキンも怪しい、絶対に食べないことにしよう。
ご存じだろうがインドの一般的なレストランではビーフもポークも無く、チキンかマトンだ。僕は普段チキンはあまり食べないしマトンも好きじゃないのでインド料理を食べる時はベジタリアンの振りをしている。
それはともかく、この田舎町においては全員が貧困だから格差も何もない。
都市部に大金持ちがいることは知っているのだろうが、ここら辺の連中はその金がどういう代物かを知らないし、知ろうとも思わないのではないだろうか。或いは皮相な見方であろう、実際のインド人とのビジネスになれば印象としては『ズルい』『セコい』と感じる事は多い。だがこんな田舎では・・・。
ともあれインドの日は高い。
午前中の朝食を済ませた後に外に出ればカッと日が刺す。
風は涼しいがヒリヒリする感覚だ。
この光の感覚を上手く伝えたいと木陰に入り、見上げたところで渾身の1カットが撮れた。
クリックして良く見てください。
この木には花が咲いていて、それはここの埃っぽい土壌に実に似合う赤い花なのだ。
せっかくだから接写しようとジタバタしていると、守衛のオッサンがやってきて踏み台を貸してくれた。
この”赤”は日本では何の花が近い色だろうか。
思い浮かばない。
今年から毎月『喜寿庵の花』を上梓しているが、この赤にはお目にかかれていないと思う。
真上から降ってくる強い日光でないと出ない色なのだろうか。
インディアン・レッドと名付けた(名前の分かる人は教えて下さい)。
しかししばらく見惚れているとこの赤は目が疲れる(但し僕は強度の色弱だが)。
すると上手い具合に”白”が目に入った。
これは蘭の一種なのか。
そして思ったが、白というのを褒める言葉はないものだろうか。
「鮮やかな白」とも「派手な白」とも言わない。
この広大な国にはどんな色も似合うのだろうが、そろそろ日本の花や松の緑が恋しくなって来た。
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