プラハ国立劇場オペラの『フィガロ』
2019 JAN 12 8:08:10 am by 西 牟呂雄
SMCの書き手の皆さんはクラシックの造詣が深いので私が書くこともないのですが、モーツァルトの名作『フィガロの結婚』を見て来たので。楽曲・演奏・歌唱についてはシロート意見は控えますね。
ご承知の通り、当時の貴族をオチョクリ倒した風刺的な脚本のため、ブルク劇場(宮廷劇場)でヨーゼフ二世隣席の初演こそ大成功だったにもかかわらず、ウィーンではさして当たらなかったそうです。ところが当時ハプスブルグ家領のボヘミアの首都プラハで大受けしたという。この辺りの事情は詳しくないのでどなたかご教示頂きたい所です。
相性が良かったもかその後『ドン=ジョバンニ』や『皇帝ティートの慈悲』はプラハ国立劇場(当時のスタヴォフスケー劇場)で初演されました。
そのプラハ国立劇場歌劇団が来日し全国の中型コンサートホールを公演して回る中に、家から歩いて行ける某文化会館が入っていたのでトコトコ見に行った次第です。
マッ、オペラの筋は歌舞伎みたいにどうでもよろしい。せっかく楽しんだので記しておきます。
マエストロはエンリコ・トヴィコという長年ドイツで振っていた人でした。彼のタクトでおなじみの序曲が軽やかに始まります。
抑揚タップリに頭を揺らし、アクセントの半拍前に左手を上げてドンッという感じでステージを指す特徴があって、これなかなかカッコいい。見栄えがしました。
ソプラノの伯爵夫人はマリエ・ファイトヴァーという大変な美人。美しいソプラノをあまり大きく口を開かない歌唱法で歌い、繊細な声でしたね。日本でもファンは多いのではないでしょうか。
そしてスザンナ役はユキコ・キンジョウ、琉球大学卒業後イタリアに留学し、2012年からプラハ国立劇場の専属歌手をつとめている日本の方です。キンジョウという苗字と琉球大学の出身で沖縄の人と推察されますね、昔はカナグスクさんだったのでしょう。
ところで公演は1月3日の大阪を振り出しに、九州・福岡から北は岩手まで毎日毎日移動するスケジュールで、まるでプロ野球のように凄まじい。フィガロとか伯爵夫人は3人でローテーションを組んでいます。そしてその伯爵夫人の一人がエヴァ・メイという知る人ぞ知るイタリアのソプラノ。日本では2007年に椿姫のヴィオレッタを歌って絶賛されたと聞きました。
首都圏では1月18日に茅ヶ崎、20日に横須賀で上演されますよ。是非どうぞ。
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