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武蔵野市民文化会館のベートーベン ピアノ・ソナタ

2023 FEB 23 0:00:12 am by 西 牟呂雄

 第31番変イ長調 作品110。第23番 作品57『熱情』。第17番 作品31-2『テンペスト』。第8番 作品13『悲愴』というリサイタルでした。
 演奏するのはイリヤ・ラシュコフスキー、ロシア人です。例によっての業界掟破りの〇千円。ロシア人ということでフラリと聞きに行きましたが、この人のことは良く知りません。1984年シベリアのイルクーツク生まれで、まあ油の乗り切った年齢でしょうか。時にやさしく、時に激しくピアノを自在に操って観客を酔わせます。
 プログラムを見ると11歳でイタリア・マルサラの国際コンクールで優勝、その後浜松国際でも優勝するなど天才ですね。
 素人の私の音楽評論などどうでもいいですがテクニックが凄過ぎて、マシンガンのようになるところはついていけない、おなじみのメロディーでホッと一息といった感じでした。
 ただ、入りは悪かった。ロシア人だから??
 イルクーツクとはほとんどモンゴルとの国境でバイカル湖のほとり、ド田舎と思ったらシベリアのパリとも言われるとは本当かな。モロにシベリアで、多くの囚人の流刑地でもあり、抑留された日本人もここでこき使われました。
 東洋との接点でもあったため1753年には日本語学校ができて、漂流した日本人が教鞭を執ったようです。

 さて、ここからはクラシック通の方々はご存じの話ですから、特にSMCの皆さんは読まないようにお願いします。私が面白がって検索した内容ですので。
 ベートーベンはピアノ・ソナタにタイトルを付けたのは『告別』と『悲愴』だけで、他は死後付けられたり伝聞だったり。特に『テンペスト』は、秘書が『これはどういった作品でしょうか』と尋ねたところ、急に怒り出したベートーベンが『シェークスピアのテンペストを読め』と怒鳴り散らしたからだ、となっています。
 ところがこの秘書シンドラーはとんだ食わせ者で、ベートーベンが亡くなった後自分の売名行為のためにあることないこと嘘っ八を言いふらしました。
 極め付けは、難聴になったベートーベンが筆談に使っていたノートをごっそりとガメてしまい、勝手に書き込んだり破棄したりして、自分勝手なベートーベンの伝記を捏造した、とされています。挙句の果てにそのノートを売り払ってひと稼ぎ。まぁベートーベンの作品の素晴らしさが損なわれるわけではありませんがね。

 と、ここまで綴ってきて暫し不安な気持ちに。僕はブログで思いつきや嘘八百を書いていて、万が一(僕がアルツハルマゲドンに陥った後に僕の伝記を書こうと(それはありえないが)このブログを誰かが読んだりしたら・・・。まあ、あきれ返って書くのは止めるでしょう、めでたしめでたし。

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武蔵野市民文化会館の『魔笛』

Categories:古典

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