Sonar Members Club No.36

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アマチュアの粋 プロの通

2025 JUL 27 21:21:01 pm by 西 牟呂雄

 どういう巡り合わせか、今月立て続けに生のステージを3つばかり楽しみました。普段はビブラフォンのJAZZを月イチだから随分と厚みが増した気がします。
 一つ目は友人のバンドのライヴハウス。ミュージック・チャージ7千円+食事・ドリンク代で〇万円(ほとんどがドリンク=ピール)、メンバーはギャラを取るので、即ちプロですな。ソールド・アウトの入りで、ステージは盛り上がったのですが、集客には苦労するらしく同級生が塊になっています。バンマスは銀行マンだったこともあり、昔の同僚も駆けつけてきて身内感満載、従って年齢層はかなり高い。

 以前にも書いたことのあるカントリー調のサザン・テイストは明るく楽しいものでした。デイ・ドリーム・ビリーバーとかザ・ウェイトなどはツウ好みのアレンジでしたね。
 実は僕はこっそり選曲のアドバイスやらハコの紹介をして影のプロデューサーを気取っています。レパートリーにプレスリーを入れてアメリカ・ツアーを持ち掛けていますがさてどうかな。
 彼らはプロとは言えメジャーなヒット曲があるわけでもなく、各メンバーもこのバンド1本では食えないのでいろいろ掛け持ちをします。
 で、この日はゲストとして某キーボード・プレイヤーが参加しました(前回も来た有名人)。集客目的で引っ張り込んだのかと思っていたら、本当のところは普段スタジオ・ワークばかりなので入れてくれと言ったとか。それで花を持たせるために1曲ボーカルを取ったのですが、まっご愛敬。受けてはいました。

 次にSMC仲間の西村さんや吉田さんがやっているクラシックのライヴ・イマジン。こちらはアマチュアを堅持されて入場は申し込みハガキのみ。スナップでも載せたかったのですが、演奏中の撮影・録音は厳禁とのことで、シビック・ホールのバックステージが開いたところを。

 いや恐れ入りました、人気があるんですな。開演30分前に行ったら長蛇の列。熱心なファンの方やお身内でしょうか、常連さんらしくご挨拶をしたりしています。
 僕はクラシックは素人ですので論評はできませんが、演奏者の皆様の情熱はしっかり伝わりました。もっと言えばこのステージは結果であって、ここに至るまでのプロセス(例えば選曲・練習スケジュール・会場手配・舞台設営・衣装に至るまでの一つ一つ)を楽しんでおられる。この手作り感が演奏に表れているようです。
 今回のテーマは『ゴージャス』。中には僕も口ずさむメロディーもあって、いやはや詩情を掻き立てられましたねぇ。ツベコベいうほど聞き込んでない僕からすればもう十分。初めて聞いたブーランクの人を食ったような旋律は『本当のところは教えてやらないよ』と言われているような不気味さでした。
 そして何と打ち上げの席にまで声をかけて頂いたので、多少ビビりつつもノコノコついて行きますと暖かく受け入れていただけて楽しめました。皆さん方は原曲に忠実に、と暗譜するにしてもメロディではなく譜面を記憶する、とのお話。
おまけに仕事は仕事でこなしながら他のアンサンブルにも参加されるなど、およそ1年中ヒマなしで練習・発表に励んでおられるとか、物凄いエネルギーです。遊び歩いているだけで疲れるのが恥ずかしい(治らないけど)。それをひけらかさないところが何とも粋なんですね。手弁当で20年も続けるのは大変でしょう、と言うと『会場の費用だけでも入場料にしたらどうか、とも言われますが、そうなると自由度がなくなるようで』カッコイイ! 
 そしてお酒の召し上がり方の上品なこと。ワインを軽く嗜まれ、僕のような安焼酎のガブ飲みなどは以ての外。もっとも高価な楽器を運ぶために泥酔などはできないのでしょうね。

 最後はゴスペルです。ヨット・ハーバーの夏の出し物でこちらは入場料を取りますが、生ビール飲み放題なのでプロとは言い難い、16人編成、のっけから物凄いパワーに腰が抜けました。

サンセット・ゴスペル

 開演は5時なので夕日の当たる海を見ながらのオープニングは『天使にラブ・ソングを』の『オー・ハッピー・デイ』
 なかなかの迫力でした。ところがですな、ゴスペルは基本教会音楽であり、ソウル・ミュージックですからあんまり明るいオープン・スペースには向いていないのかもしれません。
 やはり休憩をはさんで日が暮れてくるとメリハリが増します。
 アレンジが巧みだったハレルヤ・コーラスは素晴らしかった。
 メンバー紹介でわかったのですが、元ジャズやR&Bのシンガーだった先生の指導しているサークルで、さすがに先生がソロを取るとうまい。

 このメンバーでもう25年続いているそうです。
 何より皆さん楽しそう。次第にこちらも体が動く。手拍子が鳴る。踊りだす(僕が)。
 神様の歌声が聞こえてきました。ハレルヤ!

先生と筆者

 ちなみに先生はなかなかカッコイイ立ち振る舞いですがポスターに載せていた写真は藤原紀香さんにそっくりでした(25年前の写真だとか)。こちらの皆さんも粋な方ばかりで、一緒になって(僕は)ガブ飲みしました。

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