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円安と株高

2014 NOV 5 11:11:20 am by 西牟呂 憲

 自信満々の黒田総裁の異次元殺法がさく裂して株価は前場で一時1万7千円の壁を突き破り、円は110円/$を飛び越えて113円だ。この市場ショックを見極めて、安倍総理は消費税増税の決断をしなければならない。じつに効果的なタイミングだと思う。恐らく財務省はこれで消費税アップは安泰と祝杯をあげているだろうが、ちょっと待てよ。そんなに単純か。安倍総理はあと6年を狙らっているのだから、役人に煽られて遮二無二3党合意に乗っかる舵取りをするほどヤワじゃない。現状は国債を日銀が一手に引き受けてしまい、ろくすっぽ市場に出なくなったため政府の方は日銀に対する返済をすればいい。即ちどうにでもなる。一応禁じ手とされるがもはや多いか少ないかの話。
 一方である程度の株は輸出型大企業が核になって業績が潤って見えるのだが、企業の収益力を示す株価を現在の為替ドル表示で冷静に見てみると概算で20%程度の上昇しか見られない。これはほぼ円安による手取り現金の上昇にリンクする。
 しかも国際情勢の不安が大きすぎて、予測はどっちに出るか予断を許さない。
 まずはイスラム国の大暴れ。石油価格とテロのリスク。二つ目はエボラ出血熱。どこに飛んでくるか分からない恐怖。第三にウクライナ情勢。プーチンのブラフかと思っていたが、双方引っ込みがつかなくなってしまわないか。そして香港。何かの力が働いていなければ、あのスピードでマスクや傘が行き渡るとも思えない。心配なのは香港のキエフ化だ。場所柄第三勢力が入り込みやすい。
 これらはむしろ円の安全性が評価される方向が一般的だが、アメリカの緩和出口政策の前の絶妙なタイミング、黒田総裁乾坤一擲の勝負と評価したい。

 今後については突発的な例外を排除していくつかのシナリオを考えてみる。
シナリオ1
 消費税増税時期延期 ドル150円 株価 19,000円台
 7~9月の統計を見て判断するとすれば、それ程アクティヴではなく、年内に来年の10%への上げは難しくなる。しかし三党合意によって法制化されているため、財務省系の猛烈な圧力が安部政権を揺さぶる。そこで、執行時期を半年~一年延ばす、あるいは1%づつ2年に渡ってあげる。インフレ目標は達成される。

シナリオ2
 予定通り増税    ドル105円 株価 15,000円台
 結局三党合意のまま来年10%になる。一方で国際マーケットは円の安定感を重視して円買いに進み、100~105円に落ち着く。結局第三の矢が短期的に景気を押し上げる力にはなり得ず、格差は縮まらない。奥の手は復興を中心に大幅予算をつけてメデタシメデタシくらいか。ただ日米金利差が拡がると130円くらいになる。

シナリオ3
 消費税大幅延期 衆議院解散  ドル 180円 株価 11,000円
 各種数字が悪いところへ持ってきて沖縄知事選で負けてしまった安部総理は衆議院を解散する。泡を食った野党は当然敗北し、自民党圧勝するも消費税は『時期を見て』と玉虫色にされる。アメリカが金融緩和を縮小した時点で円暴落。物価は上がり株価も下がる。ただ国債は暴落しない。政府は強権的になる。日本TPP交渉から離脱。

 どうせ当たりっこないけど、言ったもん勝ちで・・・・。あしたにも訂正したりして。

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