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架空対談 菅官房長官 VS 田原総一郎

2015 FEB 20 23:23:13 pm by 西 牟呂雄

田原(以下 田)「官房長官。お忙しいところ有難う御座います。きょうは一つ、イラクの人質問題で本音の本音(常套句で賞味期限切れ)をお願いします。」
菅「こちらこそ、お手柔らかにお願いします。」
田「さて、今回の後藤さん湯川さんの殺害に至るIS問題ですが。政府の対応についてズバリ『特定秘密保護法』が効いてるなぁと思うわけです。今後検証されるんですが、何しろ政府関係者の口が固い。皆ビビッて菅さんの所に取材もできないと現場の記者が言っていますが。」
菅「田原さんは現場にはもう行かないんですか。」
田「いや、行きますよ。行きますけどもう突撃取材は体力的にも無理ですから。」
菅「総理も何度もおっしゃってますが、取材側が罰せられるなど有り得ません。自由な取材は民主主義の基本です。田原さんも来て下さいよ(笑)。」
田「しかし今回の一連の対応について政府の説明責任はあるでしょう。」
菅「それはキチンとやります。ただ交渉の最中に全て公開することは人質にされた方の安全まで考えるとできないことです。当然でしょう」
田「(発言を遮って)ちょっと待って。そんなこと言ってない。政府の説明責任を聞いたんですよ。」
菅「あるに決まってます。キチンとやると言ったじゃないですか。話は終わっていません。交渉の際に様々な国際インテリジェンスを使います。その機密部分を全て話したら国際的な信用を無くしますよ。そういう情報流出を法によって定めたのが特定秘密保護法です。」
田「分かりました。次に行きましょう。政府は昨年中に湯川さんや後藤さんがISに捕まったことは分かっていましたよね。」
菅「はい。」
田「それなのに安倍さん中東訪問に行っちゃった。それで2億ドルの支援を表明した。ISにすれば飛んで火に入る夏の虫だったんじゃないですか。政府・外務省の判断は甘かったんじゃないか。」
菅「外交計画というものは相互に失礼の無いように随分と前から準備されます。湯川さんは8月後藤さんは11月に拘束されたとされていますが、訪問日程はその時点では調整が済んでいました。それに田原さん、我々の支援はほとんど難民対策ですよ。言うところのシリアからの難民はヨルダン・トルコに十万人にもなるんですよ。その水、食料だけでも大変な金額ですよ。」
田「しかし結果としては伝統的に親日だったアラブを敵に回したでしょう。」
菅「アラブ・イスラムと一括りにするのは問題でしょう。ヨルダンもトルコも敵に回った訳ではない。ISは国家でもなんでもない。」
田「僕ぁ今度の件について日本人の中から『報復しろ』という声が全然上がらないことはいいことだと思うけれど、返って怖い。何が怖いかと言うとやはり安部政権では菅さんが世論をガッチリ抑えてるから。政府批判の声は上がってこない。」
菅「報道の規制なんてなにもありませんよ。現に田原さん今言いたいこと言ってるじゃないですか。何を持って抑えていると言われるのか分かりませんが、それは政府の方針が支持されているからじゃないですか。」
田「しかしその後の展開を見るとパスポートの返納なんて重大なる報道の自由への侵害ですよ。」
菅「国民の安全を管理する立場であれば言わざるを得ないでしょう。政府の対応の話をされていましたが、ビザ申請をしてまでシリアに入国して万が一のことがあった場合、それを容認した政府の責任が問われかねないんじゃないですか。」
田「そんなこと言ってない。自己責任で行くと言ってるんですよ。」
菅「それでは身代金を払うことにでもなったら、それは税金から払われるんですよ。まさかそれを国会で審議しろとでもおっしゃいますか。」
田「違う。それはテロに屈することになるじゃないですか。」
菅「テロに屈することは有り得ない。」
田「当たり前です。」
菅「それで。何か。」
田「・・・・。」

Categories:架空対談

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