神々が集った島 神津島航海記 前編
2016 AUG 19 20:20:22 pm by 西 牟呂雄
伊豆七島を造った神様達が集って談合したので神集島、現在の表記『神津島』までクルージング。 伊豆七島には少ない白いビーチが広がる別名ダイアモンド・アイランドとか。
何しろこの暑さ、日差しを避けて夜7時前に出港すると風は北東5ノットの追い風だ。
いつもはここで『出港祝い』と称してビールの一杯も飲むのだが、夜間帆走でもあり、又オレのワッチ・ローテーションは午前1時から4時まで。酔っ払う訳にはいかない。
江の島の灯台を見ながら暫く進むと左手に館山の灯台が見える。この辺りから東京湾から出て来たり、逆に入港する貨物船が増えて気が抜けない。
スピードが全然違うので遠くに点のように見えた光がアッと言う間に目の前まで来てしまう。汽笛を鳴らされてサーチ・ライトを浴びたりすることはヨット乗りの恥だから、セールにライトを当てたりしながら慎重に進む。
今回はオート・パイロットを新規購入しているので、針路を大島の竜王埼にとってローテーションに入った。ちょうど風早の灯が見えた。
結局1時間程寝たのだが12時前には起きてデッキに上がると大島は右やや後方に、前方には利島がボーッと見えていた。コンパス185度位で真っ暗な海を行く。ここまでくるともう船は来ない、と思ったら後ろをイージス艦みたいな船型が移動していた。
ただ、GPSでみる対地速度は4.6ノットくらい。船速メータ-は5ノットを越えている。今年も黒潮に食い込まれていて時間は予定よりかかりそうだ。
台風六号は行ってしまったが大気は不安定のようで、満天に星が見えたりすぐに月まで霞む。新島灯台がチラチラ。
次のワッチ・マンを起こしたがそのまま持ち場について、意外と寒いので長袖を重ね着。大島を交わすとウネリの方向が今までと逆になって船のローリングが激しくなり、オート・パイロットを切って舵を取る、途端に大波を喰らってキャビンで寝ていたスキッパーがバースから落ちてしまった.ゴメーン。
4時半過ぎに未明の薄明かりが漂ってくると、待つこと30分。
分厚い雲の水平線上の切れ目にオレンジ色の日の出が登って来た。ありがたく拝んで少し寝た。
午前7時過ぎに目が覚めると神津島・多幸湾の入り口に来ていた。地滑りでも起こしたのか、岩だらけの峻険な山肌がむき出しになった迫力のある景色を見ながら着岸する。途中1ノット程度の潮を受けて13時間の航海。早速ビールでカンパーイ!多幸湾の廻りには集落もお店もない。漁師さん達は車で通って来るらしい。かわいらしいキレイなビーチでライフ・セーバーが練習をしている。
さて、島内は村営バスが移動手段。タクシーは4台でその運転手さんはバスが忙しいとそっちを手伝いに行く。バスは1時間に1本だから行き当たりバッタリとは行かないから、どこへ行こうかと相談する。
ところで湾内には、やはり停泊しているヨットが2杯いた。その内の一艘は知り合いでヤアヤアと挨拶したのだが、何やら急いで出港準備に余念がない。随分前から来ていたのだろうか、アタフタと出て行ったが、その際
『直撃ですよ、直撃!』
と言ったが聞き流した。。
着いたばかりの僕達はその意味することが分からずに手を振って別れたのだが、後にとんでもない事になってしまった。
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Categories:ヨット
Tom Ichihara
8/20/2016 | Permalink
良いな 良いな 海上で迎える夜明けは最高ですね。
ここでも日本の歯医者の馬鹿がカタマランを持って居て、スキッパーをつとめましたが、あまりの「安全意識の欠如」にあきれ、2度と一緒しませんでした。
早く、続きを!
西室 建
1/22/2017 | Permalink
ヨットで 熱海~下田 6時間半の航海をしました。
去年 三浦から13時間もかかった神津島が見えました。
その時の帰りはプロペラ機で神津島~調布飛行場 45分。
本日の帰りは伊豆急下田ー東京の『特急踊り子』2時間40分。
どうせヒマなら各駅停車で途中下車、もう一泊するべきだったかな。
船は西伊豆に。