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ハーリー・レイスの訃報 必殺ダイビング・ヘッドバット

2019 AUG 3 0:00:31 am by 西室 建

 H・H・Rのロゴ、ハンサム・ハーリー・レイスが76才で亡くなった。直訳した”美獣”という呼び名は、プロレス記者がつけたマヌケ感が漂っていたが、実際にメチャクチャ強かった。また一人、昭和は遠くなったことを実感させられるレスラーの訃報である。
 この人は15才からレスラーをやっていた。それも”カーニバル・レスラー”といって、当時全米を回っていたサーカスで「誰かオレを叩きのめす奴はいるか」と挑戦者を募る見世物に出ていた。
 売り出す時には無名だったので、360キロという史上最も重かったというハッピー・ハンフローの弟というギミックの触れ込みで売り出した。
 『グヮッファ、グヮッファ』と独特の呼吸をしながらギチギチ攻める。強すぎるので、ツウ好みというかプロというか試合の組み立て方に派手さが無い。我々はいつダイビング・ヘッドバットを出すのか、という観賞の仕方をしていた。

ダイビング・ヘッドバット

 このダイビング・ヘッドバットは、頭の硬さというより首の強さが重要だ。普通の人間がやったら一発で鞭打ち症になるような衝撃で、こんな技を多発してたら年を取ってからは大変だろうな、と余計な心配までしたものだった。
 最も印象に残っているのは、先日引退したアブドーラ・ザ・ブッチャーとのアングルである。きっかけはブッチャーがやり過ぎてレイスが腕を負傷してしまい、急遽帰国のためリングから挨拶をしている最中に襲いかかったことだ。これはどういう打ち合わせだったのか良くわからないが、レイスが本当に頭に来たことは確かだ。
 その後、再び来日した時に、まずいことに「頭突き世界一決定戦」などとタイトルを冠した、ブッチャーVS大木金太郎の試合に乱入する。自分を入れないで世界一とは何だ、位の気持ちだったのだろうが、追い回したのはブッチャー一人。場外どころか会場の日大講堂も飛び出して国道14号線で殴り合い、パトカーが出動した。
 到底おさまりがつかず、このシリーズでシングルも組まれたが、たまに見られるセメント・マッチになってしまいプロレスどころではなくなった。勿論没収試合になったのだが、ブッチャーが引き揚げた後にリングに戻ってきたレイスは、血だらけの頭で鉄柱にガンガン(音をマイクが拾っていた)ぶつけてみせた。恐かった。

 奥さんを見たことがあるが、物凄い美人で確かイボンヌさんという名前だったような。
 享年76才。全盛時代のアンドレ・ザ・ジャイアントをボディ・スラムで投げ、NWAのタイトルを8回もホールドしてみせた最強の男だった。  -合掌ー

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Categories:プロレス

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