ロックがゲレンデに流れる
2024 JAN 14 18:18:38 pm by 西 牟呂雄
還暦+α とか数え年古希とか言い繕ってきたが、今の僕はロック、即ち69才なのだ。いささか無謀の声も聞こえてくるが、今年もゲレンデに挑戦した。挑戦とは大げさに聞こえるかも知れないが本人は至って本気である。ロックにもなって骨折だの捻挫なぞするわけにはいかない。絶対に上級の急斜面なんかに行ってはならないのだ。
そもそもビンディング装着の段階で体が硬くなっているし立ち上がる時のバランスも悪い。リフトを降りる時にもうコケそうになる。こりゃ良く体操しないとヤバい。恐る恐るダウン・ヒルを下ると余計な力が入ってもう汗だくという体たらく。ふーっ。
ところで、毎度来ているこの富士山のふもとのゲレンデは人工スキー場なのだが、スノー・マシンの性能は格段に上がっていることがわかる。昔は本当にザラメとかアラレのような粗い雪モドキだったが、今では圧接した後にはパウダー・スノーのようにきれいな新雪だ。
オットットと言いながらまたリフトに乗った。すると隣のカップル(4人乗りクアッド)は喋っているのは広東語である。話しかけてみると観光に来てスキーをやってみたくなりトライしているのだそうだ。大丈夫なのか、案の定リフトを降りた途端に転がってしまった。ジャーヨ(加油)!
それにしても今年のゲレンデは明るい色が主流のようで、オジサンのようなダークで普段着スタイルはいつにも増して取り残され感が漂う。
自撮りの後ろにわずかな富士山のカケラが映り込んでいる。
だが、後何回滑ることができるか、何年やれるのかを思えば今更ファッションもクソもない。現にビンディングが劣化したボードを買うこともなくレンタル。スキーに至っては靴の方がいかれたが買っていない。嗚呼。
ダウン・ヒルを2本滑って、ようやく体がバランスを取り戻した頃気が付いた。今までは大腿部に疲労感を感じていたのだが、今年は違う。足首に来た。スキーは左右の体重移動だがボードは前後の移動であり、足首への負荷はボードの方が大きいが、久しぶりのせいでターンの際の視線が低く体が棒立ちになったため無理にスライドさせているからだろう。年を取ると足田の痛みでフォームがチェックできるとは知らなかった。
さて、少し調子が出て来たぞ。ゲレンデには聞いたこともない流行りのJ-POPらしき音楽も流れているが、僕にはおよそ冬山には似使わないロックがガンガン響いていた。50年も前の名曲で、曲の出だしは『俺たちゃ氷と雪の国から来た』である。さて、もうひと滑り。
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