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『言葉』は言葉であって真実ではない Ⅱ

2024 JAN 7 23:23:11 pm by 西 牟呂雄

 前回『法律はそれを『文章』として書いた人と、それを執行する人の間でのみ有効で、大きなお世話だと思う連中には効果はない。人間は自由意志もないにも拘らず社会生活をするために決めごとは必要となると文章は作る』と記した。このことを如実に表すのが誰も守らない法律であることは言うまでもない。
 例えば制限速度。取り締まる者がいなければ誰も守らず、事故の際或いは運悪くつかまった場合に『ついてない』と言いながら罪に問われる。普段それを常習的に守っていなくても犯罪意識なんかない。職業的な格闘家になる根性はなくともモメ事と喧嘩が好きでしょうがない大バカは絶えることがない。そしてそのバカ同士がタイマンを張っても傷害罪が適用されることはない。もっと言えばヤーさんが殺しあうのもほったらかしてもいいくらいだ。カタギ相手じゃなけりゃ。
 そしてこれらのドーでもいい話はさておき、昨今問題のパー券のショロマカシ問題だが、筆者はそれがどうした、という立場なのだ。賄賂性は無し、被害者なし、せいぜい政治資金規正法という交通違反以下の縛りとぎりぎり税金逃れなのだろうが、5年で150万円の某議員にいたっては特捜部は在宅起訴ができるのか。もともとどこでも誰でも何年も当たり前にやっていたことが内部告発されたのだろうから、とにかく何かしなきゃならん、となって盛り上げるために検察がリークした、という構図が透けて見える。それを軽薄マスコミがワイド・ショー・ネタにしたに過ぎない。特捜も困ってるんじゃないのか。ペイペイが逮捕されてそれで終わりかも。
 煽られたおかげで支持率は低下したが、その世論調査が次の総理に押しているのが石破・河野・小泉というレベルだ。本気で怒っているとは少しも思えない。次の総理なんか誰でもいい、といった程度の話、その3人に中身が期待できるのか。高市早苗ならばともかく。
 そもそも岸田総理は失敗らしい失敗をしていない。気に入らないのはLGBT法ぐらいで、これに頭に来たのは筆者のような右と二丁目の住民だから支持率低下とは関係はない。気の毒な話で不謹慎ではあるが、地震と航空機事故のドサクサで総裁任期まで持つだろう。で、総裁選は茂木あたりが出てきても勝てるんじゃないか。

 そこで冒頭の話に戻るが、筆者もいい大人でありなおかつ性善説であるから、法のハードルは低くして多少のことは目をつぶる、だが気に入らなけりゃ引っ掛けることができるレベルにはしておく、というのが緻密な統治ということは十分理解している。
 ただそれは、全ては『個』の話ならば分かりやすいが、一体『お目こぼし』が通用する性善説めいた運用はどの程度まで有効なのか、耐えられるシステムか。家族までか、一族までか、ダチならいいのか、同期ならいいのか、同窓ならいいのか・・・・、行きつくところは好むと好まざるとに関わらず国家でしょうな。
 で、条約だ同盟だ国際法だ、とくるのだが、ここに至ると性悪説にならざるを得ないのが目下の世界ということになる。異論はなかろう。何たる無力か。そもそも本当に役に立つ同盟とはどこにある。成程EUができて独仏は二度と戦争はしないだろう。だがウィングを広げすぎて英国は離脱しウクライナ戦争は起きた。いかなる合意文章も提題の通りならば人類は何をやってきたのか。せめて一国でも核を使ったら核保有国はその国に飽和攻撃をする、くらいで縛れないのか。その場合我が国は、復活した新日英同盟で核搭載型原潜をレンタルして・・・、なんのこっちゃ。

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Categories:言葉

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