実りの秋の新品種
2021 NOV 19 0:00:18 am by 西 牟呂雄
秋も終わる。それにしては暖かい日差しが続き、何といっても今年の東京はひどい台風にも見舞われずに済んだ。我がネイチャー・ファームは実りの季節に見合う収穫があった。特にダイコンはそれなりのモノが採れて食卓を飾ることができた。
初夏のジャガイモから始まって、夏場にキュウリ・ピーマン・ナス、加えてブロッコリーがデヴュー。そうそう、連休には昨年から丹精込めた(ほったらかしという言い方もある)ガーリックことスーパー・ニンニ君もおいしい。
ただし、夏前に収穫したジャガイモは小さく、ダイコンは水気が少ないようで不味く、奥が深いと改めて思わされた。これは長雨のせいだったと思われる。
そうした中で、本年ついに驚くべきことが起こる。
新たに始めたキャロット・フィールドで試しに撒いたニンジンが線香花火のような芽をふいたのである。一条撒きといって一直線にふりかけをかけるようにやってみたら、一応の成果があったようだ。だが、間引きに手を抜いたせいか(やり方の加減がわからなかった)、引き抜いてみると実に儚げな、ゴボウのようながたくさん採れてしまった。
大きさが分かるようにタバコの箱と並べてみると出来損ないぶりがわかるだろう。
こんなもの、とても料理の材料にはならないと、水で洗って生のままかじってみる。
えっ、甘い!ちゃんとニンジンの味がする。
そこでステーキの添え物にしてみると、カリッとした歯触りもよく合ってイケる。
しかも、この葉っぱがまたパセリのような風味でステーキを引き立てる。
これは偶然とはいえ品種改良に成功したのではないか。凄いぞ、すごい。
ヨーシ。来年はこいつの生産規模を5倍に増やしてブランド・キャロット、名付けて『麗しチャン』を売り出してみようか。読者の皆さんには特別価格、1本10円で差し上げますから喜寿庵まで取りに来てください。在庫に限りがありますから完全ネット予約制ですぞ。
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Categories:春夏秋冬不思議譚 四季編