Sonar Members Club No.36

カテゴリー: NEXTYLE

トライアル競技の花 小玉絵里加さん

2019 APR 8 11:11:26 am by 西 牟呂雄

 今月の厳選動画(ブログの下)に小玉絵里加さんが載りました。

 トライアル競技とは、要するにガタガタの道なき道をバイクで乗り越えていくのだが、足をついたりコースアウトすると減点、エンジンを停止させても減点、決められた時間を超えても減点、バックしたら大減点の危険極まりない競技である。こんなこと誰が考えたのかと思ったらヨーロッパ発祥のスポーツだ。
 トライアル・ライダーの小玉さん、お父様の影響で小学生からトライアルを始めて2016年から去年まで全日本レディースの2位を保持しているトップ・アスリートなのだ。

 ここで話が変わるが、筆者はバイクを卒業した、というより乗れなくなった。事故ったのである。
 さる山の中ですれ違う車もなく調子に乗って飛ばした時点で宙を飛び3m位下の河原に落ちた。道が曲がっていたのを何故か気が付かずに直進したら川だった、マヌケにも大晦日の夜中だった。
 後で現場を見てゾッとしたが橋の欄干はコンクリートで(あまり高くはないが)その反対は電柱だった。その間をすり抜けたわけだが、こういうのを九死に一生を得たというのだろうか。それからバイクが怖くなり(カーヴを曲がることが想像できない)あきらめた。

 小玉さんは世界選手権に出場して、転倒骨折をした。
 それが『この怪我はいつかはやっていた』とポジティヴにとらえて全然あきらめることがなかったそうだ。
 むしろ、その間他の選手の動画等を研究して技のイメージ・トレーニングに励んだ。大したプロ根性というか、落ち込むことのないところがいい。
 比べて筆者は何と根性のないことだろう。

 それにしても女性がこういう競技にチャレンジしていくのは大変いいことだと思う。小玉選手ガンバレ!
 NEXUSにエピソード1のインタビューもありますので、そちらもお楽しみください。

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小宇宙への誘い アクアリュウム深田崇敬さん

2019 MAR 3 14:14:22 pm by 西 牟呂雄

 フランスの小説家で、ド・ゴール政権では文化大臣を勤めたアンドレ・マルローは、伊勢神宮を参拝していたく感じるところがあったと言います。
 そして、以下は石原慎太郎が本人から聞いた言葉と書いています。
日本人は一瞬を永遠に捉えることができる唯一の民族
 念のため英文は
「Japanese were the only people who can grasp eternity in a single moment」
 でしょうか(フランス語で聞いたのかもしれないが)。
 最も短い短詩である俳句、自然をまるごとテーブルの上に表現する盆栽、活花、と昔から慣れ親しみ育んできた文化を観賞するにつけ、私も日本人なのでそういう気質があるような思いにとらわれますね。
 縮み志向、などと揶揄する向きもないではないですが、冒頭のアンドレ・マルローの言葉の方が腑に落ちるでしょう。

 今月からSMCホーム・ページや各ブログの下で公開しているNEXTYLEの動画で、
水槽の中をレイアウトする深田崇敬さんアクアリウムを見て、思わず息を飲みました。そして冒頭のマルローの言葉を思い出したのです。

 参加国数60カ国以上、エントリー数約2,000点という『世界水草レイアウトコンテスト』という催しがあって、深田さんは何度もグランプリを取っています。
 その作品の特徴は、小さな水槽の中の圧倒的な奥行きですね。そして飽くまで”自然”を愛しむ表現を心掛けていることでしょうか。
 すなわち、ほったらかしにすれば”自然”そのものはけっこう獰猛なところがあって、”荒涼”とした世界が広がりかねない、牙をむくものです。
 そこをやさしく、というか、丁寧に取り扱わなければ美しい部分をすくい取れません。
 詳しくは動画をクリックして深田さんの世界をお楽しみ下さい。

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独立時計師? 和時計? 菊野昌宏さん

2019 FEB 11 22:22:29 pm by 西 牟呂雄

 SMCの各ブログの下に「厳選動画」のアイコンがあります。
 我々の仲間のNEXTYLEが様々な分野の人々をインタヴューして動画にアップしています。
 今月乗っている菊野さんという方の肩書は「独立時計師」。そういう職業を知りませんでした。企業に属さず一人でオリジナルを作る人の国際団体で、どうやら世界で30人くらい。オーダーメイドで個別にお客さんと打ち合わせながら、時間をかけて作るのだそうです、それも一人で。そういう職人集団が国をまたいであるとは聞いただけでワクワクしました。
 腕時計は私もしていますが、この方の作る時計は全て部品から手作りなのです。それも多くの歯車を組み合わせて動かす「和時計」にヒントを得た、ウルトラ・アナログ技術です。

 鉄砲伝来の頃に西洋の時計がもたらされましたが、例によってゼンマイー歯車式の機構を直ぐに理解した日本人は国産の時計を作れるようになりました。そして江戸期には1日24時間を刻むのではなく、昼と夜を六等分した不定時法を採用した技術で、季節ごとに時間の長さが違っているユニークな時計を完成させるに至りました。当時は太陰暦だから15日毎に調整したらしい。
 考えようによっては自分一人用のクラシック時計を腕に巻けることになるのでしょう。詳しくは動画をクリックしてみて下さい。
 私はこういう巧の技が好きで、菊野さんにはがんばってこの道を極めて頂きたいと思います。
 ただし、ビジネスとして見た場合、絶対に大量生産はできない、或いはメンテナンスにも手間が掛かり過ぎて、結局流通するに至らないことが多い。余程ブランド価値が上がらないと単価が上がらずビッグ・マーケットにならない。ちなみに最高級モデルは年に1本しか作れません。
 一方で「知る人ぞ知る」モノを趣味の世界に囲い込んで秘かに楽しむ喜びというのもありです。
 どちらの方法で行くのかは菊野さんがいずれ選ぶのでしょう。
 ただこの美しい腕時計を見ると、安易なカタログ商売に陥ることなく益々腕を上げて一個一億円位の時計を目指していかれることを望んで止みません。
 どうですか。オリジナルデザイン一つ欲しくなりませんか。

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