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第一次世界大戦を考える オマケⅢ 

2015 FEB 9 21:21:07 pm by 西室 建

 実は日本は第一次世界大戦中は大戦景気に沸いたものの、その後は不況と共に孤立していく。経済のリセッションは循環的に起こり得るのだが、国際社会の荒波に飲み込まれてしまった感がある。一言で言えばアメリカの巨大化と中国の大混乱に挟まれて身動き取れなくなった。これは実に示唆に富んでいるのではないだろうか。100年後の今日も似たようなことになっている。
 この間何が変わったのかを見ようとすると失敗する、何が変わらなかったを見るべきだ、という仮説を立ててみた。そう考えて今後の日本の方向をゲーム理論でよくやる利得表を作って計算してみると➀江戸システムとでも言うのか武装・鎖国 ➁核武装後グローバル展開 の二つが均衡した。どちらも現実味はないがこの結果は、今後大陸・半島には絶対深入りせずにアメリカの顔を立てつつ利用する、と解釈できないか。
 それにしても『今』から歴史を見るのは限りなく空しい。この百年でそんなに人間がバカになったり利口になったりするはずがないではないか。先ほどの仮説はただの例え話として、日本の常識ってものが有ると考えるのだが。
 昨今日本の右傾かをどうこう心配する旧革新がいるが、よそのクニに戦争しに行くなんてことは絶対に無い。半島・大陸はそういい立てるのが国是だから放っておけばいいが、日本の国会議員が声を上げて心配して見せるのはいかがな見識か。
 
 往時茫々・閑話休題。100年前の戦争が終わった1918年には立憲政友会の原内閣ができた。政党内閣がその頃に始まったのだ。夏には米騒動があって鈴木商店が焼き討ちに合っている。大正7年である。
 又、この年の10月に武者小路実篤が宮崎県の外界から遮断されているような場所に新しき村を造っている。この思想的背景は複雑でとても書ききれないが『階級闘争の無い社会』で自活することを考えたとされている。375px-Atarashiki-Mura_in_1919[1]
 今の若い人は武者小路実篤を読むのだろうか。中学の時に読書感想文を書けという、確か夏休みの宿題で『友情』を読まされた。同級生の女の子が大変立派な文章を書き驚いたことを覚えている。僕ときたら、あまりの退屈さに『金持ちのインテリというものは恋愛くらいしかすることが無いんだろう』と思っただけだったが、まさかそう書く訳にいかず。石膏のマスクを叩きつけるシーンについてマヌケな考察をしただけだった。だが短編は好きでよく読んだ。
 あの新しき村は金持ちがヒッピーごっこをやるみたいなものと思ったら失礼か。
 ところが、その活動は今日まで続いているようである。埼玉県の山奥で十数人が農業をやっているそうなのだが、一度訪ねてみたい。百年経った新しき村が古い村とどう違うのだろう。

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Categories:国境

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