ついに海老蔵 織田信長になる
2017 JUN 20 19:19:19 pm by 西 牟呂雄
出たぁ。成田屋ぁ!
あまりのストーリーのかったるさに暫く目もくれなかった『女城主 直虎』に海老蔵の織田信長が登場すると聞いて久しぶりに見た。
ところが登場したのは1シーンのみ、どうも製作者は出番を多くしないのだろう。主役が飛んでしまうからか。
映画「花戦さ」で中井貴一の信長を見て感心したばかりだが、やっぱり海老蔵は凄い迫力だ。難を言えば実際の信長の声はもう少しカン高いと思うのだが、本物を聞いたことがないので仕方がない。
実際にはこの時期の信長は30代の中頃で、しきりに美濃を牽制して上洛を目指しており、足元の尾張ー三河ラインを固める必要があった。武田などとも外交関係に腐心していた。
永禄十年頃には信長の娘五徳姫と家康嫡男松平信康との婚儀も整い三河との同盟は信長にとっても命綱であったから、映像で流されたような威丈高な態度ではなかったと思われる。
しかしそこはそれ、テレビ的にはああこなくては。
その昔、家康が織田に人質に取られていた時に信長と会ったという説があるが事実ではないようだ。
信長はこの織ー徳同盟(清州同盟ともいう)に随分救われているし、狂気じみてくるのはもっと後だから劇中の『豆だぬきめが』といった言い方はしなかっただろう。
ところでサボッている内にストーリーはどうでもいい具合に進んで、何やら盗賊集団が井伊家の家臣になりかけるが、そこにプロレスラーの真壁が出ているではないか、しまったァ!学生プロレスから新日本に入り、当初は地味なキャラクターだったがヒールに転向してブレイク。ゴツイ顔でキングコング・ニードロップやキングコング・ラリアット(ただのニードロップとラリアットだが)を繰り出すデス・マッチ・レスラーである。見ておけばよかった。
ちょと差がついたが、ライバルの棚橋が海老蔵と一緒にドラマに出てたっけ。
余談だが、尾上松也(まつや、これ”ま”じゃなくで”や”にアクセントを置いて上げて呼ぶんですよ、業界では)が演ずる今川氏真ですが、その後流転して京都で和歌など詠みながらつつましく暮らしたらしい。織田信長の前で公家達と蹴鞠をしてみせた記録が残っている。そして江戸初期まで生きており徳川幕府に高家(こうけ。諸大名に礼儀作法を教えたりする役職。吉良上野介も高家)の家となっている。
戦に負けた方としては上手いことやったクチだろう。
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Categories:信長
西室 建
12/11/2017 | Permalink
あまり脚本のチープさに見ていなかったが、本能寺だという話をキャッチしたので最期の海老蔵信長を見た。
キンキラ仕立ては良く似合うし海老蔵も相変わらずイイが、一点あれは頂けない。屋内でもブーツを履いているのはいくらなんでもマズいのではないか。
まァいいか。ご苦労様でした。