酷暑の後始末
2023 SEP 1 0:00:17 am by 西 牟呂雄

この暑さが影響を与えないはずもなかろう。
熱中症で亡くなる人さえいるのだから。
ファームの収穫も惨憺たる有様だ。
この出来損ないのキュウリとナスを見よ。
梅雨明けに撮れたジャガイモは親指くらいのチビ・ジャガしか採れず、誰も引き取らないので僕一人で塩茹でにしてバターを塗って食べているが、このペースだと来年まで消化できそうもない。芽が出てしまったら終わりだ。
去年はこんなに見事な収穫だったのになんという事だ。
ニンジンは全滅した。
今年のこのキュウリとナスを最初に見た時はあまりの暑さに突然変異したのかと思った。キュウリは食べられなくはなかったが、ナスは硬くて恐ろしく不味い。
更に、各地で水害まで起こったのにこの富士山北側は雨が少なくファームは乾いた。
しまいにはご覧のようにわずかなナスとピーマンになってしまった。
まるで砂漠にポツンと映えているサボテンを思わせる。
何だか哀れだなぁ・・・。
そもそも8月になる前からカナカナやツクツクボーシが鳴き出して驚いた。
普通は盆明けである。
海は海で台風のせいで大荒れが続き、船は降ろすのだが港からは出られなかった。
お盆以降は風そのものが熱く感じられて全く爽やかでない。
それでは、とバーベキューで酒池肉林をやろうとすると、日差しも強いのでビールが直ぐに温まってしまう。
破れかぶれになって海に飛び込むと、磯溜まりなどはぬるい。
エアコンの効いたクラブ・ハウスに戻ってしまうと、もう絶対に出られない。
これではハーバーに来ている意味などないではないか。
私はツラツラ考える。こうまで異常な熱波は人間を堕落させ、農作物の収穫を減らす。聞くところによれば乳牛も肉牛も皇嗣が弱ったりする被害が出ているとか。人間も影響を受けないはずがない。ただ、コロナ禍で3年を過ごした直後だから未だに顕著な状況が見えてこない。
おそらくその影響は今後ジワジワと出るはずだ。どういう事態が襲って来るのかは分からないが、想像するに認知症の患者が増えるとか幼児の死亡率が上がるとか・・・。
私の長年の研究テーマの一つに『認知症の患者は幸福を感じられるか』がある。というのもアルツハルマゲドン状態の脳は私が泥酔した際の全能感に包まれるのではないのかと仮説を立ててみたのだ。そうであるかどうかは自身の脳の衰えに沿った観察しかできないのでいささか手間がかかる。おまけに直近認知症を直す薬が認可されそうで、下手にそんなものが出回ったらボケるにぼけられない。どっちがいいのかと言えばそりゃボケない方かもしれないが、身体が利かなくなっても頭がはっきりしてるのもなぁ。
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