Sonar Members Club No.36

カテゴリー: アルツハルマゲドン

序章は既に始まっていた

2018 NOV 15 0:00:47 am by 西室 建

 約十年程前、物凄い不眠になった。48時間キッチリ眠れなかった後に、やっと寝たが10分ほどで飛び起きてしまう。次の36時間もその繰り返しで、昼間はぼんやりするかというとそうでもなかった。そして泥酔すると眠れたが多少の酒は返って目が冴えてダメだった。
 一ヶ月くらい経って怖くなり、かかりつけの内科医に相談してみた。実はこの医者に酒を飲むな、と厳命されていたので殊勝な顔で禁酒しているフリをしていたのだが、不眠を訴えたら『酒飲めばいいんじゃない。どうせ飲んでるでしょ』等とふざけたことを言った上(当たっていたのでギョッとはしたが)で ××××ミン という薬を処方してくれた。これが効いた、効きすぎた。よく分からないが深く眠り過ぎるのか翌日手足がだるく、これでは二日酔いと大して変わらない。しかも効き目が出るのがやや時間がかかるのが難点で、飲んでから全然聞かない、とビールもついでにやって2時間くらいしてから眠っていた。これは後に大変に脳と体に悪いと知れたが、その時は知らなかった。 
 丁度その頃マイケル・ジャクソンが何かの薬で死んだのでビビり、医者にもう少しチョロい薬にしてくれ、と訴え ×××リー というのに代えた。すると眠りには入れても4時間くらいで目覚めてしまう。結局処方された以上に服用してしまうことが多かった。
 一度ヨーロッパ便の飛行機の中で酒と併用したところ、とんでもないボケ方をして徘徊してしまった。トイレに行った後、自分の席が分からなくなり機内を二周くらいして不審がられた。無論その後は併用は固くやめた。この間、かなりの数の脳細胞をダメにしたはずだ。
 不眠は未だに直らないが、この年になってあんまり依存するのもマズいと少し薬を減らそうとはしている。なぜかいくら訴えても医者の奴は『うつ病の恐れがある』とは絶対に言わない。
 かつての無頼派、坂口安吾は覚醒剤ヒロポンをやってハイになり、無理矢理眠るためにアドルムを飲んだというが、言うまでも無く僕は覚醒剤何かやっていない。
 眠れずに意識がはっきりしていても、体は休まっているのでジッとしていれば多少はウトウトして睡眠は取れているという説があるが、全くの嘘である。何度も寝返りをうっている内に夜が白々と明けて来た時の疲労感たるや凄まじいものがあった。

 加えてSMCのメンバー野村氏が投稿したブログによれば、そろそろ男性更年期障害の心配もしなければならないと知った。ただ、不眠の症状に陥った時にはブログに記載されたような状態は観察されず、年齢的にも早すぎる。いや待てよ、若年性という可能性もある。更に私の場合、多量の飲酒とそれによる泥酔に止められない煙草というハンデもあるので、そのテの症状が人より早まっても不思議ではない。
 そうか、これらはみなこれからの『年齢』への戦いのプロローグなのだ。この戦いに挑むにはそれなりの準備が必要であろう。戦略は何とか膠着状態を作り出すことだ、死なない人間はいないから。不眠がその兆候だとすれば十年前から戦いは始まっていたとは。だがまだ間に合うだろう。衰えが何だ、ボケが何だ。

 だけどなぁ・・・。今夜も眠れない。

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アルツハルマゲドン 秋空292

2018 NOV 3 8:08:37 am by 西室 建

クリックして遠くから見て

 美しい秋空の不思議な文様に思わず撮って楽しんでいた。
 だが、後日アップして拡大、そして遠くから見るとある数字が浮かび上がってきてゾッとした。
 見えるだろう・・ 2 9 2が。
 天が私に何かを告げようとしたのだろうか、ハルマゲドンが近いのか。

 ここは私の信仰する滋養神社にて斎戒沐浴し、気を静めてこの3桁の数字に集中した。超神道、滋養流の秘法を駆使するためである。すると二つの整数は、
 2・・・エネルギー、確信
 9・・・周期、同調、完結
 を意味することがわかった。これが並ぶということは、ある強い波動が来て完結し、その後また蓄積されていくという暗示であろう。通常ならば戦争であるとか地震が起こるといった予言をするのだろうが、滋養神社のお告げは違った。292とは二つのエネルギーに挟まれたピークであり、破壊的惨事を指してはいない。
 残念ながら、滋養神は私にそのお告げを明らかにすることを許さなかっので、詳しくは書けない。
 そしてそれはいつ起こるのか、も啓示がなかった。従ってこの292から解いていかなければなるまい。
 この数字 二百九十2を分解すると 2×10×10 + 3×3×10 + 2 となる。
 これは滋養流数秘術で見立てると2020年3月30日プラス2なのだが、この+2がミソだ。
 ご存じの通り2020年は閏年で1年が366日ある。しかも新年号になって初めての正月を迎える年でもある。年度末までに1日多い。即ち新年度の始まる4月1日まで3月30日から(30日は月曜日で1日は水曜)と読めるのである。

クリックして下さい
その後見る見るうちに

 例えば改正憲法が新年度から発布されるにあたって国民運動が頂点に達する。或いは新天皇陛下の新年号による始めての年度スタートにあたって、特別な条約が結ばれる。はたまた全国民が見ている中で異変が起こり神秘体験をするかもしれない。革命的な盛り上がりを見せるピークが2020年3月30日から2日間と解いた。
 実は、空はその後いつのまにか二つに割れてしまい、下の方から滝のように崩れ落ちていったのである。
 これだけは言っていいだろう。ある『文化』『科学』『思想』といったものが頂点に達した飽和状態になって日本人の気質が変わる。そして社会は一度分断された後に、再び安定するのである。

春夏秋冬不思議譚 (秋の日に慌てた少年)

空に文字が・・・

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天使になったお魚

2018 SEP 3 5:05:57 am by 西室 建

 
 遠くに鱗雲、夏よりは透明度の高い海中を銀色の魚影がスーッと横切った。流木の下にいるシイラだ。

シイラ

 シイラは見た目が少しおでこが張ったような顔をした回遊魚で大型になると1m以上にもなる。釣り上げると暫くして魚体が緑色っぽく輝くようで、疑似餌を引きながらのトローリングで掛かったのをしばらく色が変わってくるまでジーッとみていた。
 これを食べるには塩焼きとかムニエルみたいに料理しなけりゃならないからなぁ・・・。
『なあ、あんた。久しぶりだねえ』
ん・・・・?
『オレだよ。シイラだよ』
シイラって、こいつのこと?
『あんた覚えてないかい。4年くらい前にこのあたりの海で銛もってオレを追いかけてきたろう』
むかし、シイラを突こうと銛をつかんだ途端、酔っぱらっていたので海に落ちてあやうく溺れかけたことがあったな。
『そうだよ。そのときのシイラだよ。あんときゃこの人間は海の中と外の区別もつかないのかと驚いた』
そういうお前だって間違えて疑似餌に食いついてこうなってるくせに。
『いや、オレはもう回遊に疲れてそろそろ潮時だとおもってもう海から出たかったんだ』
何を言ってるんだ。魚が疲れるなんてきいたことない。
『まあこの3年、南の海からこの辺をぐるっと回るんだけど、あんたらが思うほど海の中は平和でも何でもない。いつも誰かが誰かを食っちまうんだから、そりゃ大変だよ。事故だってしょっちゅうあるしあんた等が釣り上げたりするだろ。魚だって生き残るのは大変なんだ』
まあ、それはそうだろう。海の中は弱肉強食もいいところだからな。
『それでオレももう海からはオサラバしようと思ったわけなんだが、あんたたちが言う天国ってのはここのことじゃなさそうだな』
あたりまえだろう。ここはただの地上で現実の世界なんだから。
『海で気の毒な事故にあった人間が最後に口走るんだよ。天国に行くってさ』
それはどうかな。人間だって天国に行けるのは背中に羽の生えたエンジェルくらいだろう。
『そうか、それじゃあんたそのエンジェルの羽ってやつをオレに付けてくれないか』
いくら何でもそりゃ無理だ。魚なんだから、せいぜいトビウオがやってるみたいに胸ビレを広げる練習でもするんだな。
『あんなのじゃダメだ。トビウオ程度じゃチョッと飛んだだけですぐに海に落ちてくる。あの水鳥の羽ばたけるような羽がいいんだ』

無理だね。そもそも死んでからじゃなきゃ天使にはなれない、それは人間も同じさ。
『それじゃ死ぬ前にお願いがある。オレが天使になったらどんな姿なのか見たい。あんたその姿を絵に描いてくれないか』
絵だと?めんどくさいシイラだな。オレはここ何年も絵なんか描いたことないよ、まあいいか。テキトーにパソコンから画像でも検索してやろうか、とキーボードを叩いたが、考えてみればそんな絵柄などない。羽が生えているのはペガサスぐらいだ。
 しょうがない、メモ用紙に思いついたような絵を書いてみると・・・。

 あいつはきっと初めて天使になったシイラだろう。オレのことを覚えていてお別れを言いに来たのだな。そして自分では絵は描けないからオレに書かせたに違いない。

春夏秋冬不思議譚 (秋の日に慌てた少年)

春夏秋冬不思議譚(熱すぎる夏に干からびる恐怖)

あの頃の海 

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中性子星合体だって

2018 JUN 23 12:12:04 pm by 西室 建

 何億年もの間二つの天体が螺旋のようにぐるぐる回っており、ついに衝突・合体するという気の遠くなるような宇宙の摂理が観察されたと。去年の8月17日のことである。
 しかもだ、その天体は中性子でできているという。私の理解では星の成れの果てのような巨大質量の死んだ星かな。中性子は原子核から飛ぶとβ崩壊するんじゃなかったっけ。ま、よくわからんが太陽の何倍もの質量なら中性子だけでもいいらしい。

 それはそれとして、面白がって画像を検索しているとこのような勇ましい絵が目に留まった。

 はて、合体して可視光線が出るものなのだろうか。
 それが出る。
 爆発が起こって破片のような物が高速で放出され、その過程で重金属の原子が作られて宇宙中に飛び散ったんだとさ。
 金のような重金属はこういったプロセスを経てできたものと考えられている。
 それどころか、かのアインシュタインが預言した重力波なるものがこの地球にまで到達し、地上の時空を歪ませた事が観察・報告までされたのだった。8月17日に僕は何も感じなかったが。
 何しろ真空の宇宙空間だから爆発音なんかない。しかも1億3千万光年先の合体だから地球のとっては太昔のできごとだ。

 時空の歪みは4~5kmの長さの空間でレーザーを発し、反射させて距離を稼いで2方向に別れた光が同時にゴールするかどうかを測定して観察する。そのわずかな歪みとは要するに波の干渉を受けて時間がゆっくりだか早くだか流れることが同一空間で起こる・・・・のかな。
 そうか、空間の歪みとは3次元的同一空間で時間の流れが変わる、という意味か。即ち一定のはずの光の速さが違ってしまうわけだ。
 おもしろいけど、だからどうしたの。
 観測された日に気が狂った人がいたり生き物が大量死したとも聞かない。時空の歪みも命の聖域には影響ないのか、いずれにせよその歪みとやらは生物の5感ではわからないのだろう。
物理学は今後とも測定機器の開発と精度の向上によって、もっと仮説が発表されたり理論が証明されたりと発展していく。この調子で行くと・・・。

 しかーし!深く泥酔した時などは見事に時間と空間が歪むのは実感できる。
 あれは脳内の不安定な中性子が間違って合体し五感が歪んでいるの・・・ではないな。

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空に文字が・・・

2018 APR 8 18:18:17 pm by 西室 建

うわあ!

 まずはこの写真をクリックしたまえ。
 
 
 見てしまったからには更に知らなければならない。
 従って導師(ワタシだが)の英知を授けよう、謹んで受けるがよい。
 これはある夕方、西の空に出現した『文字』なのだ。
 それではいったいどういう文字で何を意味しているのか。
 古代文字で『ルーア』と発音されていた。漢字では『死』である。

 我々は現在ブラック・ホールの対になる次元を想像できないが、物理学が発達すれば光の進行さえ吸収してしまう質量の終着点にも時間が流れており、一方で新たな宇宙が同時に生まれていることが理解されよう。今から45年後の話だ。
 その生まれ続ける宇宙は(おそらく可視化できないが)多くの星をも生み続け光を発散させていくホワイト・ホールと呼ばれることになる。
 諸君!これはそのホワイト・ホールからのメッセージである。
 ホワイト・ホールの宇宙の中には同じような太陽があり地球も存在し、そしてその新宇宙では次々の我々と全く同じ歴史が繰り返されているのだ。
 即ち、我々がいる現宇宙は『原宇宙』のブラック・ホールの次の次元であり、さらに我々のブラック・ホールの次の次元では私達が経験するであろう”未来”が進行中ということになる。

 計り知れない未来からのメッセージは『霊感』『神の声』『幻視』『お告げ』として昔から現人類に受け継がれてきて、これからもそうだ。
 考えても見給え。有史以来、数え切れないほどの宗教がエネルギーを引き起こしてモノを造り破壊した。
 それらは皆、この空に出現した『ルーア』即ち『死』を見て触発されたものとも言えるのだ。
 恐れなくとも良い。『ルーア』が空に出現したとしても個々人に格別の不幸が降りかかってくる訳ではない。

この怪しげな夕焼け

 一方でこれは去年出現した空である。
 クエスチョン・マークを逆さまにしたような部分を古代文字で『ヨジ』と読む。
 『ヨジ』は即ち『是』。
 迷える君たち。ペンを取って紙に向かえ。
 書き記し、残し、伝えよ。
 『ヨジ』が預言された後に『ルーア』が出現したと。
 キーボードでは打ち出せない自動書記が始まるだろう。
 空を読み、残した者に祝福が降る。

 讃えよ命の力。聞けよ心の訴え。

日を貫く

 そして見るがよい、一昨年の元旦の空だ。
 ホワイト・ホールから放たれたエネルギーが一気に日を貫くところである。
 これこそ古代語の『エイル』。漢字では『射』。
 中国で『白虹 日を貫く』と言い慣わされた凶兆である。
 案ずるな。これが白昼であれば天災・戦争といった厄歳が降りかかるが、これは夕刻だった。
 耳を済ませて大地の声を聞け。空の囁きに気付け。
 これは凶が転じて吉となる前触れだ。
 孤独を恐れてはならない。
 むしろ進んで孤独に耐え、ゆっくりと歩むのだ。

割れた空

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縞模様の空 (今月のテーマ 空)

空にとどけ (今月のテーマ 空)

虚数人間だった

2018 JAN 13 17:17:47 pm by 西室 建

 『ブログ・スペースを借りました』としてしばしば私のパスワードを破って勝手に書き込んでいる奴がいる。私はそいつを知っており多大な迷惑を蒙った。
 確かに奴にブログを書くことを勧め、アドレスとパスワードを教えた。
 ところが奴はこのSMCで私のスペースに私の悪口を投稿するもんだから、巷に私が非道な人間だという噂が立ってしまった。
 しかも内容は本当にバカなことで、SMCの品格保持のためにパスワードを変えた。
 すると何故か私のパスワードを解いてしまい、あることないこと書き散らしだしたのだ。事実は相当に捻じ曲げられ、奴の妄想が極限まで膨れ上がったとしか思えないことばかりである。恐ろしいことにアイツの頭の中の私が化け物のようにされていた。
 そこで私はその正体をある程度明らかにし、読者にどちらが本当のことをいっているか判断してもらおう。
 武士の情けで漢字表記はしないが本名『バラベ・ユヅル』という35歳の男だ。
 東京のそれなりの家庭で生まれ育った。しかし会ってすぐ分かったが、メチャクチャに甘やかされて育っている、これは間違いない。何しろ飽きっぽくて根性がまるでないのだ。
 どういう子供時代だったのか分からないが、なぜかそれなりの学校に行って卒業し就職もマトモにしている。どのようなサラリーマンだったかはお察しの通りだろう、10年程で辞めている。大して役には立たなかったはずだ。
 ただ、ここは原因と結果が分からないが、何らかの精神疾患をその時点では持っていたらしい。それ以前を知らないから何とも言えないが、出会った時は(去年の初め)無気力でだらしなく、ジーッと社会との融合を拒否しているように見えた。
 そのくせ妙に人懐こい顔をしていて、話せばフツーのこともちゃんと論評できる。
 ところが突然発作のように無反応になることがあり、本人は『猫になる』と表現した。
 別に親切心が湧いたわけでもなく、人助けをするつもりもなかったが、少なくとも害にはならないので番犬代わりに山荘に居候させてやったのだ。金もやっていない。

 半年ほど過ぎて私が顔を出すと嬉しそうな顔をする。何度かその発作の発症も目撃した。その頃、奴のいう『猫になる』発作の治療の一助にもとブログを勧めた。
 そして気が付いたのだが、ちょっとしたアドバイスや会話から刺激を受けると突然しなくてもいいことを一生懸命やるのだ。畑に水をやる、芝生を刈る、目土を入れる、落ち葉を掃く、ゴミを燃やす。まさに『心を込めて』という感じである。
 ところが、だ。セッセセッセとやると必ず悪い結果を呼ぶことが分かった。やればやるほど畑は荒れる、芝生はデコボコになり、灰を撒き散らす。
 そしてその後にドサッと発作をおこすようだ、バカみたい。
 あの症状は見た所、何かの思い出したくも無いような原体験が憑依するのではなかろうか。人にはそういうダーク・サイドが必ずあり、オトナはそれを何とかコントロールするものだ。オマケに人間の脳はそうならないようにブロックする機能も無くはない。
 だが奴はそういう回路を失ったのか初めからないのか、要するに虚数のような人間だと思われる。
 虚数 i は二乗するとマイナスになり現実には存在しない。視覚的にはガウス平面上で分かったような気がするが、あり得ない数字だ。ただ量子力学やプログラミングの際の計算理論には役立つ。 
 お分かりだろうか、虚数人間は”人間”としては存在する者だが、その行為や意識がまともな結果を生むことはない。それどころか情熱の発露はマイナスに効く。
 実際の生活能力はゼロに等しく、張り切るとマイナスの効果しかない虚数人間はどう扱えばいいのか。金銭欲は全くと言っていいほど無く、変質者でもない。

 しばらく付き合っているうちに効果的な接し方を発見した。簡単に言えば『イジメ』てやればいいらしい。多少チヤホヤしてあいつがその気になった時点で梯子を外す。奴は悲嘆に暮れる。元々がマイナスエネルギーを発散しかけた直後に上手くマイナスを掛けてやると行動が整数化する、可視化される。奴が心を煩ってボーッと幻想に囚われることはなくなる。
 この手は使える、っと閃いた。
 私は早速山荘の麓にある村役場に行き、顔見知りのオッサンに話を持ちかけた。
 ここに勤労意欲はそれなりにあるが就職の機会に恵まれない奴がいる。放っておくと何もしないが、使いようによっては人の嫌がる事でも何でも一生懸命やる。身元は私が保証するし住民票もウチの山荘に移す。登録ボランティアのようなことも考えられるが、とにかく引き籠り状態から助け出すのにある程度のインセンティヴを与えたいので最低の時給は考えてほしい。
 こう力説すると、過疎化に悩むオッサンもその気になってくれた。
 それじゃ会ってみるか、となって連れて行った。その時もスーツを貸してくれだのネクタイを締めると張り切り出したので「バーカ」と苛めて落ち込ませた。丁度いい具合に普通の人になって面接は一発クリアだった。
 それから人が集まりにくい休日に『道の駅』のトイレ掃除とか川原のゴミ拾いをやらされている。
 ところが困ったことにその休日に奴が狩り出される前には行ってやって、張り切り出しそうな奴を苛めなければならなくなってしまった。毎週である。そうでもしないと調子に乗ってやりすぎて仕事がメチャクチャになって奴が発作を起こす。
 無論ギャラは私が八割はピンハネするが、大した金額にはならない。そのために奴を苛めに毎週毎週山に行き虚数人間を更生させるのも、多少世の中の役に立つとは言え私にとって無駄と言えば無駄かもしれない。
 それどころか、このままやっていると組み合わせで複素数のようになって、奴と二人でいないとこっちが成り立たないとか。そもそも複素数の加減乗除は・・・・。

 ちょっと心配になってきた。
 
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ブログスペースを借りました 初めまして

ブログスペースを借りました Ⅱ  

ブログ・スペースを借りました Ⅲ

ブログ・スペースを借りました キャッチャー・イン・ザ・ライ

ブログ・スペースを借りました キャッチャー・イン・ザ・ライ

2017 NOV 24 8:08:50 am by 西室 建

 僕は野球のチームに入れてもらいました。特に経験はないのですが他に知っているスポーツがあまりなく、何となくみんながやっているので入りたくなったのです。ユニホームも着てみたかったし。
 あの意地悪なニシムロさんが野球のチームを作っていて、慢性的にメンバーが不足しているから練習に来てみたら、と誘ってくれたのがきっかけです。全員素人だとか、ニシムロさんは外野手だそうです。チーム名は「ダーティー・ハリーズ」、変ですね。
 それで会費を振り込みユニホームをオーダーし、スパイクも買いグラブも新調してある土曜日に練習に行ってきました。
 夕方の集合だったのですが、行ってみるともう皆さん来ていて、慌てて着替えてキャッチボールをしている所に加わります。タダ一人の知り合いのニシムロさんに挨拶すると『オッ来たな。肩慣らししよう』と相手をしてくれました。
 ボ-ルを握るのも久しぶりでエイッと投げるとフヤーンと相手の人にまで届かない。そして気楽な事に誰もがそういった疲れた球を投げています。ヨシヨシ、あんまりレヴェルも高くなさそうで、これなら気後れしないな。
 暫くしてニシムロさんが声を掛けました。
「ヨーシ、集合」
 全部で10人が駆け足で集ってきます。
「紹介しよう。オレの友達のバラベだ。オイ、自己紹介しろよ」
「初めまして。本格的な野球はやったことなくてヘタですけど一生懸命やるんで宜しくお願いします」
 すると皆が拍手をもって迎えてくれました。いい人達です。
「それでポジションなんだけど、ウチはキャッチャーが辞めちゃったんだよ。せっかくグラブも買ったみたいだけどキャッチャーやってくれ。こいつがエースのシイノだ」
「えっ、捕手なんてやったことないし道具もないですよ」
「いいんだ。ボールさえ捕れれば。幸い辞めたやつがプロテクターもミットも全部置いてったからそれ使ってくれ。じゃあピッチングとバッティングに別れて練習しよう」
「バラベ君。じゃあマウンド行こうか」
「はい」
 初めてやる捕手というポジションはどう座ってやるのか。新しく飼ったグローブをミットに代えて恐るおそるしゃがんでみた。
「あははは、本当に初めてなんだね」
 シイノさんが呆れながらいろいろと教えてくれ、何とか格好はついて構えます。
するとフヤーンとした山なりの緩いボールを投げてくれる。オォ、捕れるではないか。これなら勤まる。ウキウキして30分ほどキャッチングをします。
「ヨーシ。バッテイングもやってみろ」
 ニシムロさんがキャッチャーを代わってくれて僕はバッター・ボックスに立ちます。充分に素振りをしていると『ああ、それじゃダメ』と言ってくれる人が側に来ました。ハナフサさんだそうです。
「握りはもっとこう。脇を締めてから振ってみて」
 親切だなあ、と思いつつ脇を締めてシイノさんのボールをひっぱたくとこれが芯に当たったのです。
「おいおい、凄い引っ張りだな。これは新戦力になる」
 ニシムロさんの声がかかって、力が入ってきました。
 それから試合形式の練習に移ります。全部で10人ですから一人づつバッターになって次の人に代わっていきます。ヒットが出ると塁に残るので、外野から順に守備が減っていくシステムでした。
「打ってごらん」
 何と満塁になって外野がいなくなった時にシイノさんから声が掛かりました。
「あたしが代わったげる」
 さっきからファーストを守っていた気になる風貌の人が走ってきたのですが、やけに長い髪だと思っていたら女性でした、ビックリ。イデイさんと言うその人がパッパとプロテクターを付けて僕は打席に。
 シイノさんの一段とふやけたボールをひっぱたくと、カンッという音とともに外野にまで転がって行きました。『マワレ、マワレ』の声と共に、外野がいないせいもあってランニング・ホームラン!皆が歓声と拍手をもって迎えてくれました。

 こんな軽い練習でいいのか、とも思いましたがいつもこの程度なので助かります。
 しかし僕は元気なのですが、他の人達は随分疲れていました。僕の体力なぞ知れたものなのに不思議です。
 ある日、練習が終わったらニシムロさんが集合をかけました。
「エート、久しぶりに例の試合を組むことになった」「オスッ」
 驚いたことに全員が声を揃えて『オス』だ。明らかに緊張感が違う。
「相手はあのホワイト・ドルフィンズだ。賭け金、罰金、報奨金はいつもの倍付け」「オスッ」
「じゃ、来週気合を入れて集合。一人も欠けるなよ」「オーッス」
解散しましたが、なんだか雲行きが変なのでニシムロさんに聞いてみます。
「賭け金って何ですか」
「ああ、言ってなかったな。オレ達のリーグ戦は一試合いくら、の賭け金をやり取りするんだ。遊びだから大した額じゃない。それから緊張感を持たせる為にエラーなんかに罰金を払うことにしているのさ。その分ホームランには報奨金とか出してインセンテイヴにもしてる。きょうの一発みたいなのを放ってせいぜい稼げ」
「アノー、スポーツでそんなことやっていいんでしょうか」
「遊びだよ」
そんなものでしょうか。

 試合の日が来ました。僕は緊張感に包まれつつも張り切ってグラウンドに1時間も早く着いてしまいました。
「オーッス」「オスッ」「オスッ」
 驚いたことに全員もう揃っていて練習をしています。すぐに着替えてキャッチボールに加わろうとするとニシムロさんが手招きしています。
「シイノがもう肩をつくったから球を受けてくれ。あと球種はストレートとフォークだから」
エッ、聞いてないよ。シイノさんだってフォークなんか僕に投げた事はありません。
「じゃあねえ、何もしないときはストレートでサインに首を振って拒否するフリをしたときにフォーク投げる事にしよう。それを変える回の時はベンチで言うから」
エッ、エッ、僕じゃなくてシイノさんが勝手に決めるの。それって・・・。
「構えて真ん中でしっかり捕って」
ズドーン!いきなり物凄いスピード・ボールが僕のキャッチャー・ミットに投げ込まれました!何なんだこれは!手がジーンと痺れました。
「次、フォーク行くよ」
ドッ・ボクッ。ボールはホームベースあたりでグッと沈んでバウンドし、僕は捕れずにプロテクターに当たった音です。凄い落差です、これでは捕れません。
「よーし、ミーティングやるぞ」
どうしよう、と慌てているとニシムロさんから声がかかり皆が円陣を組みました。
「今日の試合の賭け金は前回の二階建てになってるから〇〇万円だ。みんな張り切れよ」
「うぉーッス」
「それでダーティー・ハリーズ式罰金はいつもの通り。ヒット、ホームラン、ファインプレー、ピッチャーの奪三振はプラス。エラー、ゲッツー、三振アウトはマイナス査定。きょうのワン・ポイントは〇万円だな」
「うぉーッス」
 何を言っているのでしょう。分からないまま僕達の攻撃から試合が始まりました。
 ウワッ相手のピッチャーが凄く早いボールを投げます。これは・・・。
 ところが3番に入っているハナフサさんがガン!と跳ね返して猛烈な勢いで出塁しました。・・・何だか練習の時と違う。
 こんどは守備につきます。シイノさんは僕に関係なくバンバン投げてきます、アッ打たれた。
 次のバッターの二球目でシイノさんが首を振りました、これはフォークを投げてくる。ワァッ、ボールはガクンと落ちてホーム・ベースの前で跳ね、僕はこれをそらしてしまいました。マズイ。このすぐ後に二塁打を打たれ点を取られました。
 試合は進み、ダーティー・ハリーズは巧みに得点。しかし相手も追加点で6回になりました。その間僕はと言えばたびたび後逸したり悪送球したり、なにしろこんなに本格的に野球をやった事はないのですから。打席ではバットを振ることさえできずに見逃しの三振ばかり。
 ところが三振してベンチに帰るときにネクストのイデイさん(あの女性の選手です)がケラケラ笑いながらニシムロさんと話しているのが聞こえました。
「あの子また見逃しで罰金もう〇万円になったよ」
「まったくいいカモの晒しモンだよな」

 全てが分かりました。この試合の仕掛けが解けたのです。イジワルなニシムロさんは僕をだまして罰金をむしり取り、エラーと三振の山を築かせて笑いものにするために本当はヴェテラン揃いのチームに誘い試合を組んだのでしょう。
 そうか!他の9人で本格的な練習をして、その練習が終わった頃を僕に集合時間だと教えてクール・ダウンしていたんだ。だからあんなにダラダラしていたんだ。
 そして他のイデイさんやハナフサさん、シイノさんも一緒になって僕を騙していたに違いない。親切そうな顔までして・・・・。
 大のオトナが寄ってたかって僕を苛める為に時間とエネルギーを使っています。
 逃げ出した方がいいのでしょうか、でもそうすればもっと凄い罰金を取られるかもしれない。

 嘘だらけのチームで捕手をやらされているのです。これではキャッチャー・イン・ザ・ライです。だから僕は、再びニシムロさんのパスワードを解読してここにあの人の悪だくみを書きつけてあの人の悪意を告発する事にしました。
 皆さん!あのひどい人に騙されないで下さい!

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2025年 AIを国民のベーシック・アセットに

2017 NOV 16 22:22:16 pm by 西室 建

 2025年、不況のドン底の中で発足した小泉進次郎内閣は新しい政策を発表した。『AIを国民の手に』である。
 2017年の選挙の際に希望の党がベーシック・インカムを提唱したが、全く世間から無視された。ベーシック・インカムは単にバラ巻きを助長すると誤解され、その後続いた自公連立政権の中では顧みられなかった政策だった。しかし理論的には逆進性・格差の解消の切り札として、秘かに政府系シンク・タンクであるSMC(スーパー・メタリック・クラブ)にて研究されたのだった。
 そしてそのSMCから小泉総理に秘かに伝えられたのが上記スローガンとベーシック・アセットなる概念だった。
 少子化が極限にまで進み、経済的にも文化的にも停滞が始まった2020年代に発表されたベーシック・アセット理論は簡単に言えばこうだ。
 赤ん坊が生まれると一人頭数千万円のアセットを持つ権利を与え、国民はそのアセットを元手に生活を設計し高い税金を納める。この時点ではほとんどの単純労働はカセット型のAIをロボットに装着することで置き換えられており、一時は大量の失業問題になった。そこでこのアセットをAIとして支給し、その生み出す付加価値から一定額の納税をする。納税額はその年の予算に応じて国民頭割りとなる。この時点で性別・年齢・知能に拘わらず全員が労働し納税するためGDPは跳ね上がり財政はプライマリー・バランスを回復することとなる。おまけに全ての労働は同一賃金の前提であるから収入格差もなくなる。
 この案を肉付けしたベーシック・アセット政策を引っ下げて小泉進次郎自民党総裁は東京オリンピックの翌年に総裁になってから全ての選挙に圧勝した。

 そして2025年からの新生児にはアセットとしてのAIカセットの支給が始まる。但し、15才の元服(成人式は既に無くなった)までは本人はAIをどの分野で使うか判断能力がないため、国家で一元管理することとして細則が各官庁で検討され国会での討論が始まった。名付けてAIアセット国会論争である。
 しかしこの国会討議は全く盛り上がりを欠くものとなった。
 既に大部分の農作業・製造業・サービス業のカセット型AI装着のロボット化が可能なのだ。例えば農業にではビッグ・データ処理によって各作物の最適作付け時期が判断されると、機械化された農具にAIを装着するだけで収穫まで人手はいらない。天候等の自然要因でさえもAIが判断する。或いは大規模製造業などはほとんどの工程が無人化し、製造管理もAIに任せておけば効率よく無駄なく歩留まりも上がる。そこで生み出される付加価値は全て企業側の収益の源泉となりうるし、一部は既にそうなっていた。
 この法案はそれを露骨に個人に還元する事であり、収益の圧迫が見込まれた。
 しかし実施時点での試算によれば、仮に各AIのオーナーにある程度の支払いをしてもその他の物流・通信コストが限りなく安くなっており、企業の国際コスト競争力は充分に担保される。また、付加価値分の課税に関しても公平性・逆進性が一段と改善されることが明らかになった。
 まるでいいことづくめで野党も反論するネタを全く持たないのである。

 しかしここで思いもよらない所から問題が提起された。ベーシック・アセット理論の提唱元であるSMCからだった。
 SMCニシムロ社長が発表した『ベーシック・アセットAIの一般的展開』というレポートがネットに出回り論争を呼んだのだ。
 このレポートで指摘されたのは、高度に洗練されたAI所有者による消費行動が国民生活を分断してしまう、という衝撃的な未来予測である。
 即ち日本人の消費行動は以下の七つのグループに分かれるという。
① 権力志向型 (7~10%)
 どうしても集団のトップまたはそれに順ずるポジションを得たくなる。2018年時点では政治家・官僚・ヤクザの職にある人達。野心家と言われるタイプ。但し本人の能力はバラついている。思い込みと能力が大きく乖離していると挫折を繰り返し転落する。
② 権力否定型 (10~15%)
 現状にどうしても不満を持ちたがる。一部上記分類と被る。政治家・マスコミ・運動家になりがちな人達。宗教家も多く、右翼も左翼もいる。
 何かと改革をしたがっていいところまで行く場合もある。しょっちゅうトラブルを起こして暴発する事も多い。
③ 自律的使命感型 (8~12%)
 やはり自分のいる場所を確定して仕事としてキチンとやりたいタイプ。いわゆる秀才だった子がオトナになるケース。2018年頃はエンジニアとして企業にいた理系サラリーマンだった。比較的体制肯定型で政治とか名声には興味が無い。警察官・自衛官もこのゾーン。
④ 自己探求型 (1~5%)
 このベーシック・アセットAI制度の元で生活できるなら、と音楽・美術・絵画・文学といったアート系に耽溺する。或いはアスリートとしてひたすら肉体を鍛え技を磨く。無論プロになれるのは極少数だが、ストイックで真面目。禁欲的になるか快楽的になるかは人による。
⑤ 快楽追求型 A (15~20%)
 かつての中産階級のうち、比較的流行にまどわされやすいゾーン。どちらかと言えば高学歴とは言いがたいが自分は頭はいいと思いがち。マイクを向けられると良く喋るが中身はない。要するに扇動されてしまい、変な潮流に埋没しがち。顕著な特徴に”群れたがる”ことがあげられる。
⑥ 快楽追求型 B (15~20%)
 以前はニートとかオタクと呼ばれた。現状に興味を失っているところにベーシック・アセットAIを支給されるのだから全く働かない。現実味がなく所詮世の中の役には立たない。文句が多い。
⑦ 快楽追求型 C (25~40%)
 犯罪者・変態・アル中・薬物中毒等、現実逃避が著しい。要するにロクでもないクズ。スタートは違っていても(上記別のカテゴリーにかつてはいた)ドロップ・アウトしてきて人口の中でもっとも多いゾーンとなる。犯罪に係る可能性も高く、社会的な危険要素である。

 かくしてこの分けられたゾーンは固定化され、その中でしか群れないのであたかも階級社会が出現したように(政治的に制度化しないにもかかわらず)社会が分断されることになってしまうのだ。
 しかし小泉進次郎総理は、高度な政治的判断と独特の統治理論でこの政策を推し進めようと決断したようである。彼の考えは、ここまで豊かになった日本人を選別してしまい、ベーシック・アセットAIによって半数弱の国民の思考能力は奪っても構わない。上記⑤~⑦にあたる55~80%の国民をアホにしてでも安定社会に見えるような仕組みを導入することなのだ。

 これは幸せな国家と国民と言えるかどうか、これから10年を待たなければ分からないであろう。

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矛盾を矛盾と感じるのは常識という感情

2017 JUL 1 12:12:15 pm by 西室 建

 さすがに高等数学には疎いが、今から50年も前に集合論で以下の命題が証明されている。
仮説A「ベラボーな集合とケチな集合の中間にあたる集合はある」
仮説B「ベラボーな集合とケチな集合の中間にあたる集合はない」
上記AとBは矛盾しない。
 お分かりだろうか。
 数学基礎論の技法を使って上記の二つの仮説を論理的な範囲内で絞り込んでいくとすっぽりと入れ代わってしまう。1963年にアメリカのポール・コーヘンが証明してみせたと、日本の大数学者である岡潔の著作で知った。どういう数式を組み立てるのかまでは知らないが。
 いくら理論的に証明されてもこれはチト困るのではないか。そして岡先生はこうおっしゃってる。
『知性の中だけで厳然として存在する数学は、考えることはできるかも知れないがやる気になれない。だから感情抜きでは、学問といえども成立しえない』
 思考を凝らして理論を打ち立てそれが証明されても『魂』が引き付けられなければそれは紙に書いたただの”式”ということだろうか。

 思いつきで『光速で移動している天体の”中”では時間は存在しない』という仮説を考えてみた。きっかけは光速の移動体から光線が出ても速度は光速以上にはならない、とされていることを考察していた時だ。
 何となく気になってわざわざ物理に詳しい人に確認してみる。すると、あっさりこう言われた。
『理論的にはその移動体の”中”では時間は”無い”が、質量のある移動体が光速で動く事はない』
 ふぅーん。こっちは仮定そのものが矛盾しているということか。上記岡先生のおっしゃるところの『知性の中だけに存在する数学』とはそういうことか。

 その文脈で解釈すると、今日に至るまで積み重ねてきた、例えは『神学』『哲学』『数学』のような形而上の大問題から社会科学の理論に至るまで、意味がないとか役に立たないとかまでは言わないが、興味の湧かない話には凡人は近づかない方が無難だ。
 高度に知的な議論であっても、あまねく人間の感情が満たされなければ凡百の(私のような)人間にとっては猫に小判ということか。
 例えば「自衛隊は違憲である」という判決が出て現実と矛盾しているところで、災害や(あるかもしれない)侵略が起こった際の必要性は自然と人々の理解するところで判決なんかどうでもいいと。
 偉い憲法学者センセイが違憲であるとまで言い切っても存在する事象は自衛隊だけではない。すると後生大事に崇め奉っている『憲法』を守らなくても罰則もなにもなく『理念の中だけに存在する理想』であって形而下にのみ日々暮らす罪深い(私のような)人々にとっては関係ない、これもマズいわ。

 例えば毛沢東は言っている。背景にある大きな矛盾「主要矛盾」に気付き、この主要矛盾に気付いて手を付けない限り、目の前の矛盾「従属矛盾」が解決されない、と。これは階級闘争を指導する為の『矛盾論』の一節だが、この場合の「主要矛盾」に挑戦した文化大革命は既に否定されている(中国の人、怒らないで。私が言ったんじゃない)。
 但し、この扇動的主張が理論的に矛盾していようがいまいが多くの人の熱狂を呼んだ事は、紅衛兵旋風を(見てはいないが)知っている者として腑に落ちる。
 日本も人のことは言えない。選挙でナントカ・チルドレンを大量に当選させたりしてしょっちゅう国益を損なっている。あれは感情をコントロールされてしまったと言えないか。その昔に無謀な戦争までしたこともある。

 世界は右傾化しているといわれるが、ナショナリズムもグローバリズムも個人の内面では矛盾無く同居する事は可能で、それは同時に企業といった組織でもありうる。どちらかが「侵略主義・覇権主義」で片方が「平和主義・協調主義」ということにはならない。右翼がナショナリストで左翼がグローバリストであるといった簡単な色分けなどできないのは昔からだ。
 アメリカ第一主義や英国のEU離脱でさえエマニュエル・トッドの言によれば「人口動態の変化」と「家族構成」で説明がつく(英国と大陸の家族構成の違い。アメリカの40~50代の白人人口の減)。
 別に右翼が理論的に進化したとも思えないから、一部扇動されたマスの部分に当たる連中が激しく反応してどこもかしこも分裂した結果ではないか。そもそも極端な主張は右翼でも左翼でも直ぐ分裂する。

 大げさなことを書き連ねたが、知性の中にのみ存在する理論を見いだすほどに鍛えてきた人間が、腑に落ちる話にのみ満足して扇動されるようでは早い話、知的部分を放棄したような忸怩たる想いがよぎる。
 (私程度の)一般人が理論的な矛盾に悶えるより手っ取り早い方法はないものか。

 こういうことを暫く考えていて一つだけ思い至った。それは実に当たり前のことで『歴史に学べ』『常識に従え』ではないのか。
 当たり前すぎて拍子抜けな上に、仲間内からしばしば『非常識』を指摘される私が言うと、その程度の話か、となるか。しかしそういう経験をしての今日であり、随分痛い目にも合ってきた。
 そうして多少なりとも身に付けた常識とは、どうやら困った事に反グローバルといったものになりそうなのだ。僕自身海外事業をいくつも手掛けたが、結局稼ぐためにやった、それだけのことなのだ。それはその事象によって品が良くなるとか心が豊かになるという話しではない。
 更に言えば「日本の常識は世界の非常識」と言い習わされているが、単に稼ぐというだけならそれなりのマナーさえ心掛ければ充分で、よその真似なんかする必要はないとさえ言える。日本の常識で充分だ。
 「常識」とは最低限社会を分裂させないための知識の蓄積だろう。海外で生活をするならともかく今後も日本で暮らし死んでいく者としては移民何千万人なんて言われると、成長しなくていいとさえ思える。これ今時はレイシスト扱いされますか。

 この話、変な方向に飛んでしまったので次稿に譲って「常識」とは何か、に挑戦してみたい。

3分後の世界は見えているのか


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ブログ・スペースを借りました Ⅲ

2017 APR 6 0:00:33 am by 西室 建

 暫くブログが容量オーバーで投稿できなかったようで、ボクの”なりすまし”が書き込めませんでした。しかも西室さんが怒って以前使っていたパスワードを変えてしまいました。
 ところが例の症状を発症していると、私のカンは異常に冴えます。ここでバラしてしまうのもナンですが、西室さんのパスワードの決め方には私にだけ分かるある関数があって、大体20回位試すとログ・インできます。これ以上は書けませんが。
 それで今回は本人の承諾なく書き込んでいます。私は相変わらず喜寿庵の非公認居候を決め込んでいます。
 梅の花がパラパラと咲いて、散りました。桜はまだです。

 発作は相変わらず起きます。誰も助けてくれないので、仕方なく自分で対処療法を考えてみました。
 まず、病名を付けなくてはなりません。突然自分が犬や猫のようになってしまう”錯覚”ですから『ドッグ・キャット・シンドローム』と名付けてみました。

ガマ石

発症中の視線 ガマ石で寝てます

                                                                                                   その特徴を幾つか列記してみます。
まず、第一にこれに陥ると”極めて怠惰”になります。但しそれ故に嫌世的な気分になることはなく、発症中の患者は返って居心地が良い。つまり鬱病ではないところがミソです。
 第二に極端な言語障害になるところです。他の人の症例を見たことがないので分類できませんが、私に限って言えば『ニャー』とか『みゃー』とかいう音しか発する事ができなくなります。但し意識は人間のままですので、せっかくその音声を使い分けても本物の猫とコミニュケートすることはできない。
 三つ目は異常にカンが働きます。といっても発症中に地震が予知できたりすることはなく、一番いい例は西室さんが度々変更するパスワードが読み取れます。もっともこの能力は西室さんの思考パターンが割と単純であるからでもありますが。
 そして、人間でも猫でも犬でも 相手がこちらに敵意を持っているか好意を持っているか、あるいはどちらの感情をより強く持つタイプなのかを瞬時に判断できます。敵・味方の峻別は百発百中で当たります。
 人間は大体敵意を持っています。何しろ私も発症中とは言え姿形は人間ですから、薄気味悪いと警戒するのでしょう。犬・猫の類は半々ですね。犬の場合繋がれていますからここでぼんやりしているうちは全く会いませんが、過去の実績では半分以上は好意を持って見てくれます。もっとも体はこちらの方がズットでかいですし。
 猫は地域の縄張りが結構キツいらしく、現在よく見かけるのは3匹ですが仲がいいのは一匹のみ。あの「シナシナ二世」のみです。

発症中の視線 喜寿庵母屋

 症状の話に戻ります。
 困ったことに発症している間はまるで大麻を吸っているような(吸ったことはありませんよ、想像です)ホンワカ感に包まれて、いくらでも怠けていられる充実感、いや安心感とでも言うのでしょうか。
 そして症状が治まると妙な嫌悪感に包まれて2時間ほど苦しみます。
 発作は突然やってきます。さすがに睡眠中はないようで、発症している時の夢は記憶に残りません。ところが先日、いい気持で猫になっている私の夢に悪魔の表情をした西室さんがでてきて私を苛めました。あの人は夢の中でも私を苦しめるのです。

 さて、治療はどうしたものでしょう。
 手に入る薬、太田胃散とかバファリン、ルルなどは全然効きませんでした。睡眠導入剤のマイスールを西室さんが残していたので黙って飲んでみましたが、返って発症の頻度が上がりました。
 ある日悪いと思いつつ置いてある西室さんが置いていたウィスキーをガブ飲みしました。お酒はこうなる前から大好きなので。するととまらなくなって勝手に飲むのは申し訳ないと思いつつ焼酎もビールも日本酒も飲んで翌日ひどい二日酔いになったのです。というより一週間かけて飲み尽くしたので毎日二日酔いで死んでいました。あまりの苦しさについにコンビニまでヨタヨタ行き、二日酔いの特効薬ソルマックを飲みました。
 するとアラ不思議その日は発症しません、これはいい。
 その後、いろいろとソルマックをコップにあけて塩・砂糖・胡椒・タバスコといったものを添加して飲み比べてみる、という研究を重ねると意外なことが分かってきました。何と七味唐辛子を振って飲むとメチャクチャに効き、3日ほど発症しないで済むようです。これはもしかしたら就職もして社会復帰できるかもしれません。素晴らしい!
 ところが一つ問題がありました。
 このソルマック+七味唐辛子はおそろしく不味く、二日酔いにでもならなければとても飲めたものじゃありません。即ち、ガンガン飲んだ翌日でないとダメなのです。効き目もそうです。一度シラフの時に必死の思いで飲んでみたらすぐ発症しました。

 一方西室さんは私が酒を飲み尽くしたことで以前にも増して怒り出し、この山荘にお酒を置かなくなりました。イヤ、あの人が禁酒なんかできるはずはないので、全部飲むか残したものは持って帰っているらしいのです。セコイ!

 西室さん!私が社会復帰すればその方がコストが安くすむでしょう(多分)!そうすれば掃除したり庭の手入れをしたりするかも知れないじゃないですか!その方が西室さんの為、ひいては社会の為になるはずです。ですからどうか山荘にお酒を置いて行って下さい!お願いします、お願いします!

 

ブログスペースを借りました Ⅱ  

ブログスペースを借りました 初めまして

ブログ・スペースを借りました キャッチャー・イン・ザ・ライ


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