Sonar Members Club No.36

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小宇宙への誘い アクアリュウム深田崇敬さん

2019 MAR 3 14:14:22 pm by 西室 建

 フランスの小説家で、ド・ゴール政権では文化大臣を勤めたアンドレ・マルローは、伊勢神宮を参拝していたく感じるところがあったと言います。
 そして、以下は石原慎太郎が本人から聞いた言葉と書いています。
日本人は一瞬を永遠に捉えることができる唯一の民族
 念のため英文は
「Japanese were the only people who can grasp eternity in a single moment」
 でしょうか(フランス語で聞いたのかもしれないが)。
 最も短い短詩である俳句、自然をまるごとテーブルの上に表現する盆栽、活花、と昔から慣れ親しみ育んできた文化を観賞するにつけ、私も日本人なのでそういう気質があるような思いにとらわれますね。
 縮み志向、などと揶揄する向きもないではないですが、冒頭のアンドレ・マルローの言葉の方が腑に落ちるでしょう。

 今月からSMCホーム・ページや各ブログの下で公開しているNEXTYLEの動画で、
水槽の中をレイアウトする深田崇敬さんアクアリウムを見て、思わず息を飲みました。そして冒頭のマルローの言葉を思い出したのです。

 参加国数60カ国以上、エントリー数約2,000点という『世界水草レイアウトコンテスト』という催しがあって、深田さんは何度もグランプリを取っています。
 その作品の特徴は、小さな水槽の中の圧倒的な奥行きですね。そして飽くまで”自然”を愛しむ表現を心掛けていることでしょうか。
 すなわち、ほったらかしにすれば”自然”そのものはけっこう獰猛なところがあって、”荒涼”とした世界が広がりかねない、牙をむくものです。
 そこをやさしく、というか、丁寧に取り扱わなければ美しい部分をすくい取れません。
 詳しくは動画をクリックして深田さんの世界をお楽しみ下さい。

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独立時計師? 和時計? 菊野昌宏さん

2019 FEB 11 22:22:29 pm by 西室 建

 SMCの各ブログの下に「厳選動画」のアイコンがあります。
 我々の仲間のNEXTYLEが様々な分野の人々をインタヴューして動画にアップしています。
 今月乗っている菊野さんという方の肩書は「独立時計師」。そういう職業を知りませんでした。企業に属さず一人でオリジナルを作る人の国際団体で、どうやら世界で30人くらい。オーダーメイドで個別にお客さんと打ち合わせながら、時間をかけて作るのだそうです、それも一人で。そういう職人集団が国をまたいであるとは聞いただけでワクワクしました。
 腕時計は私もしていますが、この方の作る時計は全て部品から手作りなのです。それも多くの歯車を組み合わせて動かす「和時計」にヒントを得た、ウルトラ・アナログ技術です。

 鉄砲伝来の頃に西洋の時計がもたらされましたが、例によってゼンマイー歯車式の機構を直ぐに理解した日本人は国産の時計を作れるようになりました。そして江戸期には1日24時間を刻むのではなく、昼と夜を六等分した不定時法を採用した技術で、季節ごとに時間の長さが違っているユニークな時計を完成させるに至りました。当時は太陰暦だから15日毎に調整したらしい。
 考えようによっては自分一人用のクラシック時計を腕に巻けることになるのでしょう。詳しくは動画をクリックしてみて下さい。
 私はこういう巧の技が好きで、菊野さんにはがんばってこの道を極めて頂きたいと思います。
 ただし、ビジネスとして見た場合、絶対に大量生産はできない、或いはメンテナンスにも手間が掛かり過ぎて、結局流通するに至らないことが多い。余程ブランド価値が上がらないと単価が上がらずビッグ・マーケットにならない。ちなみに最高級モデルは年に1本しか作れません。
 一方で「知る人ぞ知る」モノを趣味の世界に囲い込んで秘かに楽しむ喜びというのもありです。
 どちらの方法で行くのかは菊野さんがいずれ選ぶのでしょう。
 ただこの美しい腕時計を見ると、安易なカタログ商売に陥ることなく益々腕を上げて一個一億円位の時計を目指していかれることを望んで止みません。
 どうですか。オリジナルデザイン一つ欲しくなりませんか。

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プラハ国立劇場オペラの『フィガロ』

2019 JAN 12 8:08:10 am by 西室 建

 SMCの書き手の皆さんはクラシックの造詣が深いので私が書くこともないのですが、モーツァルトの名作『フィガロの結婚』を見て来たので。楽曲・演奏・歌唱についてはシロート意見は控えますね。
 ご承知の通り、当時の貴族をオチョクリ倒した風刺的な脚本のため、ブルク劇場(宮廷劇場)でヨーゼフ二世隣席の初演こそ大成功だったにもかかわらず、ウィーンではさして当たらなかったそうです。ところが当時ハプスブルグ家領のボヘミアの首都プラハで大受けしたという。この辺りの事情は詳しくないのでどなたかご教示頂きたい所です。
 相性が良かったもかその後『ドン=ジョバンニ』や『皇帝ティートの慈悲』はプラハ国立劇場(当時のスタヴォフスケー劇場)で初演されました。
 そのプラハ国立劇場歌劇団が来日し全国の中型コンサートホールを公演して回る中に、家から歩いて行ける某文化会館が入っていたのでトコトコ見に行った次第です。
 マッ、オペラの筋は歌舞伎みたいにどうでもよろしい。せっかく楽しんだので記しておきます。
 マエストロはエンリコ・トヴィコという長年ドイツで振っていた人でした。彼のタクトでおなじみの序曲が軽やかに始まります。
 抑揚タップリに頭を揺らし、アクセントの半拍前に左手を上げてドンッという感じでステージを指す特徴があって、これなかなかカッコいい。見栄えがしました。

マリエ・ファイトヴァー

 ソプラノの伯爵夫人はマリエ・ファイトヴァーという大変な美人。美しいソプラノをあまり大きく口を開かない歌唱法で歌い、繊細な声でしたね。日本でもファンは多いのではないでしょうか。

 そしてスザンナ役はユキコ・キンジョウ、琉球大学卒業後イタリアに留学し、2012年からプラハ国立劇場の専属歌手をつとめている日本の方です。キンジョウという苗字と琉球大学の出身で沖縄の人と推察されますね、昔はカナグスクさんだったのでしょう。

 ところで公演は1月3日の大阪を振り出しに、九州・福岡から北は岩手まで毎日毎日移動するスケジュールで、まるでプロ野球のように凄まじい。フィガロとか伯爵夫人は3人でローテーションを組んでいます。そしてその伯爵夫人の一人がエヴァ・メイという知る人ぞ知るイタリアのソプラノ。日本では2007年に椿姫のヴィオレッタを歌って絶賛されたと聞きました。
 首都圏では1月18日に茅ヶ崎、20日に横須賀で上演されますよ。是非どうぞ。

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カツカレーはいつどこでできたか

2018 APR 21 10:10:34 am by 西室 建

 カツカレーを検索するとその発祥の有力な説に、戦後巨人の選手だった千葉茂が銀座の『グリルスイス』という洋食屋の常連で、トンカツとカレーを別々に食べるるのが面倒だと一緒にした、と出ている。
 しかし『ウチの店が最初にカツ・カレーを始めたんだ』と言い張っていた奴がいる。場所は築地だ。
 その店は地元ではおいしいので有名で、経営が変わった後に豊洲の移転を拒否して閉店してしまった。流れを組む人が高円寺で暖簾を継いでいると聞いたが、行ったことはない。『〇ちゃん』という店名(誰だか分かってしまうかもしれないので匿名ですみません)で月刊文芸春秋のグラビアにも出た名物おばあちゃんが切り盛りしていた。「あたしゃ豊洲なんざ行かないからね」と啖呵を切ったらしい。その孫が出所だ。
 ところが最近読んだ本にカツ・カレーのオリジナルは冒頭の『グリルスイス』でも『〇ちゃん』でもない、という論考を知った。
 戦前のアマチュア・スポーツの大パトロンでロサンゼルス・オリンピックとベルリン・オリンピックの選手団長を勤めた平沼亮三という人がふるまったのが最初だという説である。
 平沼亮三は横浜商工会議所の財界人で、広大な私有地に数々のスポーツ設備を建ててこれを開放した。そこで出された『スポーツ・ライス』というメニューがカツカレーだったと。
 『スポーツ・ライス』説を考証した人は教育者としてそれなりの功績があるのでデタラメでもなさそうだ。

 思うにトンカツごはんにカレーをかけて食べるというスタイルはそれなりに自然発生したものだろう。
 最初の『グリルライス』説はともかく『〇ちゃん』説と『スポーツ・ライス』説には面白いウラがある。『〇ちゃん』説を唱える奴は現在さる化学品メーカーの社長をやっている。後者は教育者。そしてこの二人はクラス・メイトなのだ。なぜそんなことを知っているかというと実は僕もそのクラスにいたからだ。今でもたまに会う。
 もっともらしい顔を今ではしているあいつらが、どんな学生だったかはまた別の話。しかしアブナ過ぎてブログには書けないだろう。
 教育者の実家でアルバイトをし、社長とは金が無くなるまでスキー宿で粘った。
 今度会う時にはカツカレー論争に決着を付けてもらおう。
 〇藤!長〇!証拠を持って来いよ!

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映画『HIROSHIMA』で鈴木貫太郎を観る Ⅱ

2018 MAR 1 20:20:28 pm by 西室 建

 SMCメンバーの野村さんが長年鈴木貫太郎の研究をし、そのコレクションの表記映画・ドキュメンタリーについてブログをアップされたが、実は私も同じ物を見ている。
 私も双方の立場を丹念になぞった重厚な作品だと高く評価している。
 そして終戦工作において鈴木総理が巷間言われる陸軍を抑えるための『腹芸』をしていたという説を野村さんは支持されているようだが、この点私は少し違った見方の立場だ。
 77才で多少耳が遠くなっての総理大臣である。懊悩し苦しみぬいて最期に昭和天皇の英知に頼ったのではないか、と思うのだ。なにしろ2・26の時に銃弾を浴びて一命をとりとめたお方だ。徹底抗戦を主張する陸軍を抑えることができるのか、その不安たるや尋常ではなかったはずだ。ただしこの人の見識と振る舞いに対する敬意はいささかも損なわれるものではない。
 一方ポツダム宣言への回答として『黙殺』と言ったかどうかについても考証を加えておられるが、私はこれは使ったと思う。米国はその翻訳に困ったことは確かで、単純に『ignore』とはしなかったらしい。確認していないが『silent kill』と翻訳したというヨタ話もあるくらいだ。
 ついでながら、私はハリー・トルーマンはレイシストであるとも考えている。

 さて、作品の中に「ホウッ」と唸らせられたシーンがあった。
 冒頭の大本営と思われる会議の席上で阿南陸軍大臣が配下の参謀に尋ねる。
「畑中少佐とやら」
 既に『日本でいちばん長い日』等で御存知と思うが、畑中健二少佐は実在の人物だ。終戦時の陸軍省軍務局課員だった。 
 終戦の詔が裁可されポツダム宣言を受諾することになり、陛下の玉音放送が録音された後、8月14日深夜鈴木総理があれほど心配していたクーデターが起きる。畑中少佐はその中心人物で、近衛師団参謀を巻き込み徹底抗戦のために無条件降伏を阻止しようとした。
 皇居を占領し、玉音放送の原版を奪取しようと考えたが、それをはねつけた近衛第一師団長森赳中将と参謀白石中佐を殺害してしまい、更には師団長命令を偽造した後に12日時点で完全武装して皇居の警護の当たっていた近衛歩兵第二連隊を展開する。
 電話は切断、皇宮警察は武装解除。あわやとなったのだが東部軍管区田中軍司令官の説得に失敗し結局鎮圧される。玉音盤は事前に徳川義寛侍従によって保管され無事だったが、宮内省を捜索する殺気立った雰囲気を後に証言している。
 畑中少佐と椎橋中佐は自決、田中司令官も責任を感じて自決。
 しかしながら帝国陸軍が消滅してしまい、その他の将校は当時の軍法・刑法違反にも拘らず責任を問われなかった。
 又、その騒ぎの最中に参謀肩章を吊った某宮様を皇居内で見た、という証言もあるのだが真偽の程は分からない。
 映画等では狂信的な人物として描かれたが、本人は至って物静かな人だったようだ。敗戦の衝撃が多くの人から冷静さを奪った極端な例だろう。最も冷静だったのは無論鈴木首相と天皇陛下。

 もう一つ。
 原爆を運んだインディアナポリスがテニヤンからの帰りに日本海軍の潜水艦イー58に撃沈されるシーンがある。それは事実だが、閑話休題。
 スピルバーグのジョーズという映画をご記憶だろうか。初作品で海洋学者が乗る「オルガ号」の船長クイントが夜のキャビンで戦争中の事を語るシーンがあった。日本の潜水艦にやられて海に放り出され同僚が鮫に食われる、という話だ。クイントはその時インディアナポリスに乗っていたと語るのだ。
 ジョーズでは原爆については触れられていなかったが、見たときにピンときたことを思い出した。

 やはり原爆の被害があまりに甚大なので、日本では大っぴらに放送はできなかったのだろう。天皇陛下の御言葉が入るのがヤバイというのも野村さんの考察通りと思われる。

戦争の終わり方

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シューベルトへの誘(いざな)い マルティーノ・ティリモさんコンサート

2018 JAN 26 21:21:19 pm by 西室 建

読者の方から魅力的なお話を頂きました。
ピアノコンサートのお誘いです。
ピアニスト、マルティーノティリモさんはまだ日本では名の知られていないようですが、シューベルトの大家として未完成のピアノソナタを完成し、ウィーン原典版から楽譜を出版されたそうです。
『一度は聞いて頂きたいピアノニストです』
とのことで案内が添えられていましたのでお知らせします。

マルティーノ・ティモリ

 クリックして下さい。




SMC サイト・リニューアルについて

2017 JUL 28 11:11:40 am by 西室 建

会員並びに読者の皆様
 時間がかかりましたが、サイト・リニューアルができました。
 引続きお楽しみ下さい。

 その際、ブラウザが保存していたキャッシュによって画面が乱れている場合があります。
 下記ブラウザの項目のいずれかを試して頂ければ、キャッシュが削除され正しく表示されます。
宜しくお願いします。

Windowsの場合
Internet Explorer
・Ctrlを押しながら更新ボタンをクリック
・Ctrlを押しながらF5 キー

Google Chrome
・Ctrlを押しながら更新ボタンをクリック

・Shiftを押しながら更新ボタンをクリック

・Ctrlを押しながらF5 キー

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Firefox
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Macの場合

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Google Chrome
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Firefox
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Opera
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以上です。      SMC管理委員会

痩せ我慢なのか 英国EU離脱

2016 JUN 28 6:06:01 am by 西室 建

 僅差ではあるが英国民はEU離脱の決断をした。おかげで円は上がり株が下がった。ポンドもユーロもガタ下がり。短期的には混乱が生じるのはあたりまえだが、ここまでパニクるとは。
 その道のプロにはリスクを織り込んで(事前の調査でも僅差だった)カラ売りをかけてガッサリ儲けた機関もあったかもしれない。まさか僅かに残留という情報工作したとは言わないが、投機筋以外は時間的にも静観せざるを得なかったものと思われる。
 今後、過度のポンド安・ユーロ安を防衛するために各国の協調介入も在り得る。また、足元のドルの調達コストが上がる。

 ところで、経済活動にマイナスも多かろう選択をしたイギリス国民はどう考えたのだろう。
 高齢者は離脱を、若年層は残留を選択しがちだったと報道されている。又、独立の投票までしたスコットランドや反英感情の強い北アイルランドでは残留が多かったものと見られる(人口はケタ違いに少ないが)。これなぞ、離脱するなら独立してEUに加盟してやる、といういやがらせが始まってしまうような気もする。
 イングランド・高齢者・移民拒否・・・・。
 何やらトランプの主張と重ならないか。そういえば離脱派のジョンソン前ロンドン市長とトランプ氏は見た目が良く似ている。以前のブログで『世界は一斉に内向きになっているのか』と書いたが、将にその流れが止められなくなった感がある。そしてトランプ氏はタイミング良くスコットランドに姿を現した。

 数学者の藤原正彦さんは米英両国で研究生活をした経験から、英国人のエリートというものはやや控えめで、凝ったユーモアを好む冷静な人達で、アメリカのアングロサクソンとは違っている、と指摘している。それが、勝利が決まった時の離脱派のはしゃぎ方はまるでアメリカ人のようだった。
 EUの取り決めが不快に感じられる英国人が、ドイツ一人勝ちの現状に我慢ができなくなった部分はあるだろう。
 EU法は言ってみれば大陸法の系譜を引く体系で、成文憲法を持たない英国とは成り立ちが違う。日本も元々島国らしく英国型の統治スタイルだったが、法体系作成の段階でプロシャ型を選択したため、やたらと守りもしないことまで細々と法律で決めてある。
 この辺り、いちいちEUに指図されるのが気に入らない、伝統を重んじる高齢者の離脱マインドの本音かもしれない。
 であれば、多少の経済的困難を顧みずに離脱へ突き進む天晴れなジョンブル魂ではないか。ドイツの風下に立ってられるか、なんてね(私はドイツ人とも親しいが)。見事な痩せ我慢とでも言うのか。

 もっとも英国はしたたかだから離脱交渉でゴネにゴネて時間を引き延ばし、2~3年で内政を立て直して損得勘定の結果ヌケルノヤーメタ、もあるかもしれない。離婚にはエネルギーもコストもかかるのだ。
 今回の国民投票も当初はガス抜きくらいの感じでやったフシがある。
 タックス・ヘブンの荒稼ぎも怪しくなってきたからシティの凄腕たちは次の手を考えているに違いない。
 EUの方も衝撃は大きい。
 筆者が高く評価している仏人の歴史人口学者エマニュエル・トッドはこうなる前から瓦解を予想していたが、これが引き金になるとすると・・。

 ただし氏は分裂を予想はしたが、極右の台頭は時代の逆行、一種のヒステリーだと警鐘を鳴らしていることは強調しておきたい。

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『リーマン・ショック直前並み』雑感

『リーマン・ショック直前並み』雑感

2016 JUN 11 15:15:48 pm by 西室 建

 G7の席上で安部総理が様々な指標を示し『これはリーマン・ショック直前に酷似している』と言ったとか言わないとか。
 筆者は現役時代にリーマン・ショックを経験しているが、その発生の前年から現在どころではない米国でのバブル崩壊が起こっていたことを鮮明に記憶している。具体的には2007年夏のサブ・プライム・ローンの破綻だ。それから一年の間にベア・スターンだファニーメイだと次々に吹っ飛んで行き秋のリーマンを迎える。なぜか全部奇数月だったことを覚えている。
 さあ大変だとなったのはご案内の通り。

 そこに中国が4兆元の景気刺激策を打ち出したのだった。ガタガタになった世界を尻目にインフラ投資や家電販売支援を進めた。今や鬼城(ゴースト・タウン)となってしまったような公共投資をガンガンやり、その為の生産能力を飛躍的に増大させた。即ちこれもバブルの一種だったのは明白。それも資源にまで飛び火し原料は四半期ごとに値上がりを繰り返していた。中国が買い漁っていたのだ。
 おかげでシェールガスが開発され各国中央銀行は利下げに走り、南欧の破綻問題等はあったものの2014年夏まではそれなりの姿になっていた(格差問題等は別)。
 ところが中国経済の減速により資源バブルは崩壊に、中国のベラボーな生産能力を残したままにである。

 G7と言っても事情はそれぞれ違う。
 英国はEU離脱の国民投票に向かい(多分残留するだろうが)そのEUは押し寄せる難民に手をいている。そして英国もEUの盟主の感のあるドイツも中国にスリ寄らんばかり。
 米国ではトランプ旋風が吹き荒れる。世界はこぞって〝内向き”の様相を呈している。
 筆者はこの傾向にリーマン・ショックどころかもっと深刻なものを感じる。先進国がそれぞれ自国の都合のみを追及し、その挙句大戦争となった歴史を噛み締める。
 安部総理はそこを踏み止まらせようと一石を投じたとも言える。近隣の国との問題はあるが(イチャモンを付けて来る方もガタガタだから)地球規模の経済リスク拡散に警鐘を鳴らせるのは日本だけではないか。

 確かに昨年10月以降の活動水準の落ち込み方は、こりゃヤバいのレヴェルではあった。しかしそれから3四半期経ってみると良く持ち応えている。消費税増税の2年半延期は大英断と評価する。マスコミは恐らく海外の批判的反応を引いて『アベノミクス失敗』と騒ぐだろうが。
 直近米雇用統計の空振りで円高になったのは仕方がないが、昨年度上期末に過去最高利益を出した企業がゴマンとあるのだから、この程度の調整局面は想定の範囲だろう。名門大企業がいくつも足を救われたりコンプライアンス問題を起こしたりもしていることだし。
 野党は選挙対策でガンガン言うだろうがアベノミクス以前とは全然違うからもはや誰も相手にしない。言うところの国債暴落なんか絶対にない。

筆者の立ち位置としては(以前は心情的に反対だったが)TPPを速やかに締結し東北・熊本支援を中心に速やかな財政出動をすべきと考えている。そして安定した日本が内向き欧米を叱咤激励するのだ。ナンチャッテ

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痩せ我慢なのか 英国EU離脱

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猫は芸をしない Ⅱ(今月のテーマ 無為自然)

2016 MAY 17 0:00:42 am by 西室 建

虐待じゃありません

 猫は生まれながらいつまでも無為自然である。
            ージェット・ニシムロー

 

ベタッ

更に怠惰になると

ぶさ!

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