Sonar Members Club No.36

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異邦人のあれこれ

2014 NOV 1 14:14:34 pm by 西 牟呂雄

 先日、昼メシを食べた後に事務所に帰るので歩いていた所、インド系と思われる二人組みに話しかけられた。
「Can you speak English?」
いきなり何で僕にと思いつつ答えてやるとused electric parts が欲しいという。ハハァー、アキハバラに行きたいのか。それはあそこに見える東京スターションから山手ラインでセカンド・ステーション、と教えてやった。やはりインドから観光に来たそうだ。そして
「Anything to see around here?」
と聞くので、あの角を左に真っ直ぐ行くとエンペラー・パレスだ、と言うと「ウヮーオ!サンキュー。」とか喜んで嬉しそうに行ってしまった。マッ行けば分かるだろう。
 銀座で中国語が飛び交うのも珍しくなくなってきたし、この前は台湾人のオニーチャンを道案内した。英語も覚束なかったがあれで大丈夫だろうか。

 ところがその直後、世にもケッタイな外人に遭遇した。
 地下鉄の駅でキョロキョロしている小柄な眼鏡の白人が、突然
「タカラチョウ、ギンザ、イチデスカ?」
と大声で言っている。何だか危険な匂いがしたので無視していたら、僕の前に来て再度「タカラチョウ、ギンザ、イチデスカ?」
をやるのだ。宝町に行くには銀座線の1番線か、と聞いている様なので、
「Yes, Ginza line number 1 platform.」
と応えたら何と怒り出した。
「ワタシ ニホンゴデ キイテル。」
「Great!」
「アッ マタエイゴツカッタ。」
こいつ酔っ払ってるのか、目を剝いて怒っているのだ。まくしたてる内容は、日本語で話しかけられたら日本語で返事をするのがグローバルのルールだ、と主張した。あ~はいはい、と放っぽりだそうとしたら、止めの一言が妙に気になった。
「ソウシナイト、ソフトサベツニナルヨ。」
ほうっ、ソフト差別ねぇ。少し考えさせられた。

 仮に僕がロシアで道を聞いて日本語で説明されたら、それはまずホッとして嬉しくなるのじゃなかろうか。最近多い中国人・韓国人観光客が日本語で訪ねて母国語で答えられたらそれを差別だ何だとイチャモンをつけるか。ソフト差別とは何か・・。
 もしかするとその白人、自分の日本語に強烈な自信を持っていたのに僕にバカにされたと思ったのか、いやそれ程の日本語じゃないよな。或いは日本人に合わせてやってるのに英語で喋るのはそいつが僕を差別することになるからヤメロと言ってるのか。
 ヨーロッパ経験の長いSMCの皆様、これどうなんですか。フランス人がスペイン語で質問してきたらフランス語が喋れてもスペイン語で返事しなけりゃならないのでしょうか。

 ひょっとしてあの外人、イタリア人かなんかで英語全然喋れなかったりして。

春夏秋冬不思議譚 (これはグローバルか)


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Categories:春夏秋冬不思議譚

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