真冬の喜寿庵
2015 FEB 22 14:14:30 pm by 西 牟呂雄

夕日の落ちるポイントが少し北にズレて来ている。真っ暗になるのが1時間は違う感じになった。今頃が一番寒いか。元々雪が積もることは少ないのだが、去年は雨樋が落ちかけるくらいの大雪に見舞われた。今年も降り積もり、今も芝生の上に残っている。放っておくと表面が凍ってしまい溶けにくくなってしまうが見えるところだけ雪かきをやると、積み上げた雪が春先まで残ってしまうので今年は止めた。
昼過ぎに外を眺めていたら何かが歩いている。あれは野良猫(時々いる)かな、と暫くみていたらどうも違う。ちゃんと隅のはじっこを四足歩行しているのだが、僕のガラス越しの視線に気がついたのか止まりこっちを見る仕草、猿だ!喜寿庵の前の桂川渓谷の向こう側に生息しているのを見たことはあるが、ついに川を越えて来たことになる。
農業への被害というのはあまり聞かないが、野生なので結構凶暴らしい。以前は近所が犬を飼っていて抑止効果があったようだが、その犬も死んでしまった。
僕はガラス越しに猿の視線を感じつつ、勝手口にこっそり廻った。猿に恨みも何もないが庭木でも折られたら堪らない。そっと戸をあけたつもりだが、敵は気配を察知して頭を低くしてこちらにを見ている。距離は結構あるが素手では不覚を取るかも知れない、雪掻きのシャベルを手にしようと動いた途端、脱兎(脱猿?)のごとく踵を返して渓谷の方に跳んでいった。凄い反射神経だな、と後を追っても追いつくもんじゃない。ザザーッと音がする方を見ると小さなシルエットが見えただけだった。
猿害は人間が猿の領域を侵食したからだというが過疎地だぞ、ここは。冬は食料が少ないので山を降りてくるのだろう。
『生き物ばんざい』という番組があってむかーし良く見ていた。最近では『ダーウィンが来た』を欠かさず見る。それでつくづき思うのは、もはや野生というものは史上最凶の霊長類である人類の保護無しには保存できないのでは無いだろうか。ほったらかしても繁殖する訳にはいかないレベルにまでいってしまったのが各エリアでの絶滅危惧種ではないのか。人類だって民族ごと消えさせられた歴史がある。いっそ人類は超都市化したエリアに閉じ込めて、地上は弱肉強食及び共生の法則にお任せしたほうがいいのでは。手塚治虫の火の鳥にそういうストーリーがあった、確かにあの人は天才だね。たかが喜寿庵の庭でモグラと戦い猿を追い払い笹を刈りながらも自然を思うのは小さいながらも矛盾している。この庭に宇宙があるとでも・・・・ねぇ。
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Categories:和の心 喜寿庵

東 賢太郎
2/23/2015 | Permalink
いまや人類も保護無しには保存できないのでは無いだろうか。セックスの頻度は先進国ほど低く財政ぼろぼろのギリシャが世界一位だ。
中村 順一
2/23/2015 | Permalink
人類自体が絶滅危険種か、そうかも知れない。1万年後に人類が現時点の人類と同じように幸せに生きているとは、とても連想できない。ギリシャは論外である。
西室 建
2/26/2015 | Permalink
現在のギリシャ人は他国の支配を受け混血が進んでしまって往年のギリシャ人とはDNAのレヴェルで違ってしまっているのだそうだ。
唯一旧スパルタ・エリアが最も正統なギリシャ人に近いのだと言われているらしい。本当かどうか知らないが。
東 賢太郎
2/26/2015 | Permalink
そのまんまアルキメデスやユークリッドみたいのばっかりいてみろ、みんなハーバードやスタンフォードに金で引き抜かれてますますひどくなってるよ。混血しただけよかったんじゃないか。