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実はワタクシ

2019 OCT 27 21:21:05 pm by 西室 建

 大腸にデキモノがあることが分かったのです。
 今更珍しくもないのですが、どうやら早期発見ではない、と。早速、入院・手術の運びとなりました。別に目の前が真っ暗になるということはありませんね。むしろ、とうとう来たか、です。
 そしてお医者様に禁煙誓約書を書かされました。
「あのー、いつから始めましょうか」
「何をですか」
「その・・・、禁煙を」
「何をのんきなことを、きょうか・ら・で・す
「・・・・」
 そんなことはいきなり無理なので、まず1日10本にし、翌日5本、以下4・3・2・1本と減らして入院の計画を立てました。
 酒を飲むな、とは言われなかったのです。さすがに手術後には1~2ヶ月は止めなきゃならんでしょうから、忘年会には早すぎるものの連日飲みまくりでしたね、2週間くらい。
 その間、やたらと最先端の検査をされました。いやもう凄いの何のって。この辺りで全く冗談の通じる状況ではなくなりました。あまり詳しく説明する気になれませんな。
 そして入院。手術2日前です。絶食が始まる。寝てばかり。点滴の針が痛い。WiFiも繋がるしスマホ自在。大雨の被害、天皇陛下即位の儀、日本シリーズソフトバンクの強さ、睡眠導入剤を貰ってようやく眠れる。
 ところで、お見舞いというのはあんまり早く来られても有難いものではありませんな。闘病後半で退屈な時に来て頂くのはいざしらず、こっちがまだどうなるのかはっきりしないのに『どうなんですか』などと聞かれてもほぼ迷惑でしかありません。『痛いですか』などはむしろ腹立たしい。痛いに決まってんだろ、聞かれて直るならいいけど心配そうな不景気な顔はかえって病気が悪くなる。
 2日目。回診の先生が朝見える。きのうが祝日だったので入院手続き。絶食の割りに空腹感はありません。
 麻酔科の説明。点滴は相変わらず痛い。不思議な事にタバコも吸いたくなりません。これは禁煙できるかな。
 日本シリーズ、菅野投手が気の毒になるような巨人の無様な負けを見ていると、具合がおかしくなった。既に絶食してカラッポのはずのお腹がですよ。
 これはもしかしたら、あしたちょん切られる大腸の一部がビビッて暴れ出したのか。お医者様の話ではこいつもかれこれ1年以上はワタクシに寄生していたわけです(別にカワイクないけど)。別れを惜しんでたりしてねぇ。
 さすがにコロッとは眠れない、結構な情けなさだと精神を統一しました。ワタクシは直る、怖れない、悲しまない。
 3日目、朝から手術。これでもう目が醒めなかったら、とは一瞬思いましたが。
 それからほとんどは意識が無い。次に感じたのは痛み。痛み止めは効かない。
 くっついていたモノが体に悪いと切除すれば、寿命と引き換えにこれだけの痛みに耐えなければ落とし前がつかないのか。痛みの中を漂って一晩が過ぎて、翌日も苦しみます。
 医療チームの連携には敬意を評するが、痛いのはどうにもならず、他に痒いも襲い掛かって来た。そして慢性的に患者の我儘を聞いている訳にもいかないでしょう。術後の24時間は長すぎるのです。 
 かつて石原裕次郎が手術後に、当時の技術では仕方がないとは言え『腕を切り落としたい』と口走ったのを兄である慎太郎が書いています。
 4日目が過ぎました。2日間で2時間くらいしか眠れません。
 こうして動けないままに意識が宙を舞ってしまえば、それは例えば実感を伴う夢のようなものを見ている状態とか、幽体離脱とでも言える状況でしょうか。いや、この痛みから一歩も外に出られないのでその逆か。
 これはひょっとしたら・・・・、いやアブナイアブナイ。危険領域から返らなくては。ワタクシはワタクシで守らなくちゃ。
 点滴を受けていますが、水は飲めないので喉の渇きも辛い。
 5日目、人間に戻ります。ただまだ苦しい。ワタクシにもそれなりに心配してくれる人はいても、それどころではありません。今まで不躾にお見舞いをした人、申し訳ありませんでした、デリカシーに欠けていました。

 ソロリソロリと病室を歩きだしました。
 入院6日目、やっとまた、意味のないブログを書いてみています。

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Categories:えらいこっちゃ

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