花盛りの喜寿庵 つつじ咲く(追記 アヤメと紫陽花も咲く)
2017 MAY 23 19:19:54 pm by 西 牟呂雄
雲低く 五月雨の中 つつじ咲く
この季節、この高地ではモグラが冬眠からめざめるのか、芝生の下を傍若無人に掘りまくり土を上げてしまう。
見苦しい事おびただしく、後の整地は踏んづけたくらいでは戻らない。一端道がついてしまうと何回も通るらしくこれを遮断するのは至難の業。
モグラの通り道は意外と狭い。シャベルで掘って手を突っ込むと指の太さ位の穴だ。
ビールの空き缶を潰して埋め込んでみたりもしたがどうやら潜り抜けてしまう。
そこでやってみたのが水攻め。
長いホースでジャブジャブと水道水を流し込むと、モグラ道にジワアッと盛り上がって水が流れているのが見えて暫くやっていると入らなくなる。
凹凸があると分からないが、平なところでジャブジャブやっていたら、思いも寄らない所から水が湧いて驚いた事がある。
そこまでやると巣が水浸しになるらしく、しばらくは掘り返したりしなくなるが全滅にはいたらない。
左のつつじは丸く刈ってあるので、なにやら天球儀の星くずを思わせます。
このピンク色(ピンクでいいんですよね?私は色覚異常)が実に弱々しくて、思わず一枚。
喜寿庵のあたりは平野部よりかなり寒いので、このつつじの頃に田植えです。
最後に門の脇の真っ白なやつをお楽しみください。奥の濃い色とのコントラストが美しい。
新緑が 色付け忘れ 白つつじ
つつじ咲くも 川風さわり 着重ねる
この日は雨も少し降って寒かったのだ。
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アヤメ??
花盛りの喜寿庵 追記の追記です
2017 APR 23 14:14:13 pm by 西 牟呂雄
染井吉野のように密度は濃くない、言ってみれば”儚げ”な花をつける地元の呼び方でフジザクラです。
正式にはマメザクラと言うそうですが、呼び名の通り富士山の近くに群生する野生種の、これでも桜。
あまり大きくならず、春先に咲いてもなぜか一人だけ悲しそうな子供に見えてしまうところが健気です。
そういえばその昔に山梨出身の富士桜という四股名の相撲取がいて、毎場所ライバルの麒麟児と火の出るような突っ張りあいをやっていたことを思い出します。

これは片隅に咲いた桃の花で、紅白の花をつけることから”源平”と名付けられています。
むかーしからある桃の木ですが、ここ数年の大雪で上の方の枝が折れてしまいました。
それでも根元近くに必死に咲いてみせました、ガンバレ。
今更肥料をやってもダメかな、ごめんね。
桃は普通ピンクの鮮やかな色ですが、中にはピンクになりきれずに咲いてしまう遺伝子を持つものがあって器用に咲き分けるのだそうです。
手作り花壇に今年は一杯咲いた水仙です。
ただ、黄色い花がワッと群れているとこちらの気分によっては少しうるさいので、代表して一番の器量良しをパチリ。
これでもドッサリ雪の積もった長い冬に耐え抜いた根性者ですよ。植え放しにしていますが、勝手に増えてくれます。エライ。
ところで水仙の球根にはアルカロイドという物質が体積して、誤飲すると中毒症状になります。タマネギに似ているので毎年10人くらい間違える人が後を絶ちません。
くれぐれをお気をつけて。だけどタマネギだと思って球根を掘り出すのだろうか。
藪の奥まったところで見つけました。ボケの花。
人目につきにくい所にこそこの鮮やかさなり。
明るい光の中では淡い色が映えるでしょうが、木陰には原色というのが和の心っぽいのかも。
ちなみにインドではこうは行きませんね。
そして残念ながら今年は満開には間に合いませんでした。散り始めて少し葉が出てきた枝垂桜です。アッこれは庭ではありません、菩提寺の名物です。
今年はデータを取るとやや暖冬だったそうです。僕自身は全然そんな実感は無く、寒い思いをしていました。今年はいいことが、との思いは二月に既に撤回しましたし。
これらの花もすぐにムクムクと湧き上がってくるような黄緑色の新芽に埋め込まれてしまいます・・・・。
さて、次は藤の花でも楽しみに。
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連休も花が沢山です。
追記の追記です。
かくも儚い淡雪
2017 FEB 22 21:21:41 pm by 西 牟呂雄
浅い冬の日差しを浴びれば芝生に溶け込んでいってしまいそうな、このハカナゲな淡雪はどうだろう。
豪雪の被害に遭われた方々には申し訳ないが、この程度では残った雪の方が哀れに見えなくもない。
どうにも雪掻きをしたり足跡を付けたりする気になれず、放っておく。
ここのところの冷え込みは厳しいが、この傍らには福寿草が黄色く咲いていかにも春が近い。
二月の風の強い日にはこの芝生を焼いて目土を入れなければならないのだが、大幅に遅れそうだ。
ネイチャー・ファームも本来『土返し』といって一度畑をかき回すのだが、とてもじゃないがヤル気になれない。それで昨日はスノボをやりにゲレンデに行った。
するとだ、体重移動がうまくいかない。ちょっと厳しい斜面では前傾で突っ込めない。よくないフォームの典型だが、スピードを殺すために右足の(山側の)”落とし込み”が早くていわゆる横滑りになってしまう。
危ないな、と思ったら転倒した。こんな日はダメだ、と直ぐにリタイア。
実はある星占いに『レジャー中の怪我に注意』とあったからだ。
そこで全部でいくつのパターンがあるか考える。
A.ここでやめてアー良かった B.このまま続けてなんともなかった C.このまま続けてアクシデント D.この日はなんともなく今月中も無事に過ごす E.この日はなんともなく別の日に怪我をする
この他にも、そもそも僕の技術がどうか・斜面の入り方・ゲレンデの混み具合・雪面の固さ・体調、と様々な要素がからみあって結局怪我をするかどうかはやってみなけりゃ分からない。星占いはある程度統計だろうが、当たる確立は物凄く低いのではないだろうか。
等と意味のないことを、溶けゆく淡雪を見ながら一日考えていた。
すると夜、僕と誕生日が2日しか違わない(即ち星占いは一緒)ある男が、ゲレンデで大コケして十字靭帯損傷だ、という連絡が入って青ざめた。止めておいてよかった。
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突然の大雪で遭難か
2017 JAN 10 0:00:53 am by 西 牟呂雄
朝から曇っていて、スノボに行こうと思っていたのをヤメました。
することもないし、ビールでも飲もうとしたらポツポツと顔に当たります。
以前雪に見舞われて3日間にわたり全交通機関が止まり(高速道路も閉鎖)身動きが取れなくなったことがあります。町に出るのも困難で八甲田山の雪中行軍のように辿り着いたコンビニには何もありませんでした。
これは雪になるな。
エート、まず雨戸を閉めてっと。
するとアッという間にご覧の通り、ハラハラと雪が舞ってきました。
その前にニュースになっているかどうか地元ケーブルのチャンネルを付けると、この喜寿庵のある某県は全域に大雪警報・一部にはなだれ注意報まで出ているではありませんか。
オイオイオイ、門を閉めておかなければ。積もってしまえばあのチャチな裏門は閉まらないのです。
車はノーマルのボーズ・タイヤですからせめて人通りというか車通りのある所まで移動させようかな、喜寿庵の前は大して車も通らないので積もってしまうと動かしようがありません。
よっこらしょ、と外に出てみれば表門の方は。
それなりにいい眺めなんだがそれどころじゃない。
こっちは普段は使わないので裏門の方を確保しなければ。
うっすらと雪の付いた葉は風情がありますが、ギッシリ積もってしまうと重くなって枝が垂れ下がってひどい時は折れてしまいます。
ジタバタしていると日が暮れて来て本格的に積もってくるではないですか。
こうなったら腰を落ち着けて・・・飲みだしました。
幸い風はなく、静かなものです。
ローカル・ニュースでは箱根で車が立ち往生したりスリップしたり、イヤーな話です。
ハッと気が付きましたが、裏門までの道を掃いておかなければあしたはラッセルしないと出られなくなる。行けばもう5センチくらい積もっているではないですか。竹箒で掃くと重い。これは1時間おきにやらなければ。
1時間後に見るとさっきの倍くらいになっています。雪が激しくなりました。そして寒さ対策で厚着をすることはありません、汗ビッショリになる作業です。ローテーションを上げないと。そこでビールをウィスキィのロックに代えて、一杯飲むたびに掃くことにしました。
飲んでも飲んでも飲んでも、掃いても掃いても掃いても雪は降り続けます。
そして静かな中、ドサーッという音がします。屋根にせり出した雪の塊が落ちる音です。
ウッもはやこれまで、何時だろうか・・・。
うわーッと40センチは積もったでしょうか。こうなるとどうにもなりませんね。この時期の降雪では80年振りだとか。
一晩中掃いた後が一筋に裏門に続いています。どうも夜中に雨に変わったようで道が残っていました。
そして前回冬入りの時に造ってやった葉牡丹の覆いはまるで雪ん子頭巾のようです、温かいかな。可憐にくっつき合って咲いている様子が健気で。
車を掘り出さなきゃなりません。午後までかかっても轍が付けられない、道路は真っ白、きょうは帰れないかという思いが一瞬頭をよぎりました。そして少し動かすと、タイヤの回転は滑ってハンドルは切れない。何回も切り返しをしていると車が横にスライドする。真ん中で横向きになって動かなく・・・。。
が、遅ればせながら町の除雪車がノロノロとやって来てくれてナントカ脱出できました。
夜中掃いていたので左肩と右肘がイタイ。雪中行軍、なんとか帰京できました。皆さん自然をナメてはいけません。
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喜寿庵 冬入り
2016 DEC 25 20:20:38 pm by 西 牟呂雄
既に11月の積雪があってすっかり冬枯れの庭になってしまった。
掃き集めた落ち葉は手作り花壇に高く積もっているが、あまりに殺風景なので隅っこに葉牡丹を二株植えてみた。
寒かろうと囲いもつけてやったところ、オォ!
寒風の 中 健気にも 色添えて
二株肩を 寄せ合って咲く
この庭は一年を通じて楽しめるが、カレンダーは大体このように回る。
芝焼き ⇒ 砂入れ ⇒ レーション ⇒ ファーム土起こし ⇒ レーション ⇒ 種蒔き ⇒ 芝刈り ⇒ 剪定・水遣り ⇒ 収穫 ⇒ 落ち葉掃き
こういったローテーションだが、最後の落ち葉掃きはファームに捨てて土を被せておく。一部は焚き火にして灰も埋める。もう何年も続けているが、不思議な事にファームの土が盛り上がってはこない。土壌が流れ出しているのだろうか。
年を取ると一年が早くなるという人がいるが、全然早くならない。また来年またこれをしなければと思うと「今度はああしなくちゃ。イヤ、これもやってない」とちっとも余裕が出ないのだ。
今年の冬至はオリンピック・イヤーなので21日である。
冬至の日に丁度重なった山入端(やまのは)の間に夕日が落ちる。
この光景に惚れた僕の二代前、即ち爺様が喜寿庵をここに建てたという口伝がある。
そうそう、そろそろスノボーを出さなくちゃ。
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喜寿庵でお茶壺道中
2016 NOV 2 20:20:31 pm by 西 牟呂雄
ずいずいずっころばし、で『茶壷に追われてトッピンシャン』とあるが、これは喜寿庵のある場所が発祥の地だという説がある。
江戸時代の初期はここには鳥居・秋元という大名がいたが、転封した後は代官が派遣される天領となる。ただ大名時代の城跡(勝山城と言う)にお茶蔵があって、将軍献上のため宇治から江戸へ運ぶお茶壺道中の際に茶壷を保管し熟成させた。
お茶壺道中は三代将軍家光の時から寛永年間まで行われたが、その格式は大名行列より遥かに高く、御三家の上とされたので『下に~下に』とやっていた。そこでお茶壺が通ると土下座していなければならず、子供は家に入って戸を閉めた。即ち『茶壷に追われて戸ピシャン』なのだ。行ってしまうと騒いでもいいので『抜けたらドンドコショ』となる。その後の歌詞は関係ないが。
この地は日光東照宮と久能山東照宮を結ぶ線と京都ー江戸を結ぶ直線の交差する場所で、縁起がいいとお茶蔵が置かれたとされる。
東海道は軍事的見地から箱根を越えるから、お茶壺道中はその前に北上して御殿場から富士吉田を通ったのだろう。お茶蔵からは甲州街道を行く。
そのお茶壺道中を町興しのイベントとして復元している。
するとよく遊びに来る北富士総合大学の学生がボランティアで侍の恰好をしているではないか。言ってくれれば僕だってやったのに。
同時に地元の物産展もやっていて、手作り感満載のかわいらしいイベントだ。
ここにも顔見知りの学生さんがアルバイトをしているお菓子屋さんが出店を出していて、思わず食べたくもないお菓子を買ってしまった(僕は甘いものが苦手)。北富士総合大学のブース、地元高校のロボット・コーナー、かつて栄えた織物業のネクタイ(養蚕が盛んだった)、果ては自衛隊北富士駐屯地から除染車の展示まであった。
お子さん連れのご家族が隊員と嬉しそうに写真を撮っていた。
地方はそれなりに必死にやっていることが分かる。他にも用水路に錦鯉を放ったり、コマーシャル(BSだけだが)を流したり、小規模水力発電『元気くん』もある。地道にやっているのだ。ふるさと創生の頃に温泉も掘った。
だが観光地化の方向はどうであろうか。東京の自宅から混みさえしなければ45分くらい(最速記録は32分)と近すぎるのだ。観光客を狙うと世界遺産の富士山にとても太刀打ちできずに通り過ぎられるだけだ。
その点、リニア見学センターの近くに地元産品の道の駅を作るのはいいだろう。
伝統のあるお祭りなぞも大変いい。皆が楽しそうだからだ。
残念ながらそういったイベントのほとんどが市役所主催で、スポンサーにならざるを得ないところ。
住民の側から自主的に金をだして盛り上がることにはならない。大都市のハロウィンのように勝手にコスプレにお金をかけてくれるのとは違うのだ。
市民が楽しくやれれば、それはとても価値のあることだと思うが、行政の助けとボランティアがなければ成り立たないのである。
因みに将軍献上のお茶を管理した『お茶壺詰御用』を勤めたのは、京都・宇治で禁裏御用宇治御物御茶師である上林家である。地元商工会議所ではその上林家十四代・上林春松氏の指導の元、てん(石偏に展)茶の試作に取り組みブランド『瑞鶴』を売り出している。完全注文のため今年は間に合わないが既に来年の予約を受け付けている。
都留市商工会内 瑞鶴予約係
0554-43-1570
FAX0554-45-1644
mail y-arihara@shokokai-yamanashi.or.jp
20g 1600円 とのこと。 お茶のお好きな方 どうぞ。
(振り込み手数料はお客様負担)
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喜寿庵の異変か
2016 SEP 19 19:19:56 pm by 西 牟呂雄
「秋霖(しゅうりん)」とは秋の始まりの頃の長雨のことです。台風が来る時期でもあるので梅雨ほどポピュラーではありませんが、ちゃんとした季語でもあります。
この時期はまだ落ち葉が少なく、即ち紅葉の前ですが喜寿庵では収穫後のネイチャー・ファームを掘り返したり側道の草を刈ったりして忙しい時期です。もっとも雨が降ればできませんが。
今年のアグリカルチャーの結果はジャガイモ・ナス・ピーマンはそこそこ、大根は変形しつつも何とか育ち、キュウリ二本だけとなりました。トータル収支で千円ほどの黒字でしょうか。ピーマンは未だに小さいのが付いているのでひと株残しています。カワイイ。
新学期に備えて学生さん達が戻ってきました。中には夏中学費を稼ぐ為に残ってアルバイトをしていた人もいます。彼・彼女等は北は北海道から南は四国から学びにやってきていますから帰郷のお金も惜しんで勉強しています。エラい。
このあたりにはそんな手っ取り早い仕事なんかないので何かできることはないか考えます。オジサンに家庭教師をしてもらってもしょうがないから草刈りをしてもらうとかね。
四年生は就職がきまり張り切っていました。真面目な子が多くて公務員・教員・編集と堅い仕事です。「これから大変だよ。我慢が一番大事」などとオジサンはしなくてもいいアドバイスを。
ここの学生さん達は女の子は化粧もしないし男の子も着る物に気を使ったりしない。留学生もいますが概して海外への関心はあまりないようです。オジサンはつたない海外経験を伝えるのですが、表現が雑駁なせいか変に感心されてしまう、それはそれでいいのかと。
多少の英語を使ってもロシアや中東ではコミニュケートは簡単ではありません。でも日本のことを必死に話すと凄く喜ばれます。日本は既にそういった国家になったのです。やたらと売り込む必要はないのじゃないでしょうか。そのかわり日本の事をちゃんと話せるレヴェルの歴史・文化の知識は絶対に必要です。エラソーに英語を使ってチャラチャラすることがグローバル化ではないのです。そういう輩はこれからはむしろバカにされるでしょうね。
さて夕方、季節が変わり行く庭から見上げるとスッスゴい!雲の高さが違うせいなのでしょうか、光のあたる部分がまるで空が破けたように見えます。五分くらいでこの裂け目は見えなくなりましたが、富士山噴火の前兆かな。
そうなれば喜寿庵はなくなりオジサンは行き場がなくなる・・・。いや死んでるか。そいつは困る。
秋風に 汗まみれゴルフ地獄
2016 SEP 5 0:00:43 am by 西 牟呂雄
台風一過の高原には涼風が吹き始め、空はもう秋。喜寿庵では夜は涼しい。
遊びすぎて静かに休んでいたところ、あのゴルフ敵が再び挑戦してきた。正直チョット疲れていたので気が進まなかったが、口が裂けてもそんな事は言えない。
「オレの真似をした〝7番の転がし寄せ”は少しは上達したのか?」
「そっちこそピッチングのシャンクは克服できたのか?」
と罵り合って再び勝負することになってしまった。
雲は鱗雲で空は澄んでいるが日が照るとまだ熱い。こんな日に奴とゴルフなんて初めからやる気が湧かず、実にゴルフに失礼なこと夥しい。
清清しい朝の第一打は、こいつとでなければどんなに気落ちが良かったことだろう。既に闘いが始まっている、とばかりに条件を付けた。
「お前の言う通り、この夏必殺の7番転がしの技を磨いた。だから今日の寄せは全部7番を使う。その代わりお前は7番を封印してピッチングを使え」
「ああいいよ。全部サンドでもいいぜ」
ん?今日の奴は妙に口の利き方が丁寧だ、おかしい。
僕も奴もそこそこの出だしだった。
ただスプーンがダフり気味で、カチンッと飛んでいかない。しかしそれを補ったのが例の〝7番転がし寄せ″だ。運よくガード・バンカーにも掴まらなかったのでそこそこの所まで持っていける。
しかし、まぁ僕程度の腕ではコース真ん中の木に当てたりはする。するといつもは『おめでとう、木下さんに名前を変えろ』等といやがらせを言うアイツが『交通事故だな』等と慰めてくるではないか。
6番ホール。フェアウェイ・バンカーに打ち込んだ。
ハーフ・トップ気味に打ち出したいのだがなかなかできない、と思った途端モロにトップしてエッジにぶつかり出ない。もう一振り、出ない。カーッと頭に来てクリークで打ったらドダフリで出た。
ところがこの僕のジタバタにも奴は反応しない。いつもなら『砂遊びが好きなんだろ。ビーチにでも行け』の一言があったはずだ。
7番ホール。熱くなっていた時の悪い癖でグィーンとスライスしたボールが右の林に入った。散々苦労してやっとフェアウェイに出てくると奴は既にグリーンに到達するところでこちらを窺っている。ルール上は前には出てはいけないのだが2サムだしこいつとやる時は時間短縮のために打てるボールは打ってしまう。
ここでハッと気が付いた。奴はきっと僕のブログを読んだに違いない。そして長い修行の末にやっと辿り着いた秘密の呪文を体得したのだ。
『我に艱難辛苦を与えたまえ。敵に増長と慢心を与えたまえ』
そうでなければ、あのような落ち着いた態度でいられるはずがない。しまった。
僕は大きく深呼吸をしやっと自分を取り戻してゆっくりと構えた。無論ここまではメタ負けなのだが。
そして9番のショートに転機がやってきた。
185ヤードに乗らずに、セカンドもエッジ。そこで必殺の7番転がしが強めに転がった。ああっ大きいかとビビッたら、読み切れなかったアンジュレーションを上手く走ってガシャンとピンに当たった。チップインだ(パーだけど)。奴は渾身のパットを外してボギー。
「いやー、お見事な寄せだったな」
「そっちこそ惜しかったな」
何だかこれでは本当に紳士のスポーツみたいではないか。
それにしても熱い。全身グッショリなので着替える。
昼飯を食べながら慎重に相手の心の動きを探った。9番のおかげで握りはだいぶ稼いでいた。ビールを勧めるとにこやかに応じる、つられて僕もおかわりまでした。
昼のスタートからは我々にしては順調だった。3ホール程分けが続いて二つ続けて負け6ホール目で勝ち。残りが少なくなる。
チラチラと奴を見やると、このままではガッパリ取られることになるので明らかに狼狽しているのがわかった。
「なあ、そろそろ別列車走せないか」
ついに馬脚を現したな、この時を待っていた。
「オレはいいけど・・。そんなことやってるとゴルフが荒れるぜ」
と落ち着き払って言ってやった。
「何だと!握らなきゃ荒れないほどの腕だと思ってんのか」
いいぞ、こっちのペースだ。
「いやっ、握らんとはいってない。しょーがねーなー。じゃいつものエキストラでやるか」
バカめ。7番は打ち下ろし池越え、右が林、180ヤードの長めショートだ。一つ引導を渡してやろうとクリークを握った。アッ・・・・池・・・・。
奴は右の林、まだ戦える。しかし林と言っても奥はまばらで2オンのパー。こっちはダボ、いかん。
「ホー、やっぱり別立てをやると本当に〝荒れる”んだな」
「やかましい。次は倍付けにしろ」
こいつとはやっぱりこうでなくては。え?後二ホールはどうなったか?勿論逆転勝ちに決まってる(負けてたらブログに書かなかっただろう)。ゴルフ場に真っ赤な赤トンボがたくさん飛んでいた。結局二人はゴルフの高みの境地にはいまだに至らないのであった。まだ先は長い。
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学生さんと赤ちゃんと
2016 JUL 28 6:06:24 am by 西 牟呂雄
喜寿庵に北富士総合大学の学生さんが訪ねて来て大勢でバーベキューです。
するとそこにOGが御主人と赤ちゃんを連れて参加してくれました。
1歳8ヶ月のジョー君です(どう書くのか聞かなかった)。
元気に芝生を走り回って遊びました。
お母さんがバーベキューに参加しようと一家で2時間半も電車に乗って来たみたいです。
ちゃんとした社会人になり結婚しお子さんが生まれた若いご夫婦は卒業後10年だそうですが、しっかりと地に根を下ろして頼もしい限りです。赤ちゃんは僕から見れば孫の世代、成人する頃はこの世にいるやらオサラバやら。
学生さん達も4年生は次々と就職が決まり希望に満ちています。OGの方ももう一人飛び入り参加です。喜寿庵から地方創生 で起業しようと張り切っていたお嬢さん、コツコツとやっているようでした。
ジョー君と、庭の奥の方でデカい蟻の巣を見付けました。これがまた繁殖力の強い害虫アルゼンチン・アリで邪悪な色をしています。二人で「きゃーきゃー」言いながら灰を埋めたり駆除スプレーをかけたり。
今の季節は7時頃まで明るい。皆の明るい声を聞きながらフッと胸騒ぎがして、こういう時に『天の声』が聞こえます。
「オマエモモットハゲメ」
ん?思わず目の前にいたジョー君をジッと見ました。純朴で真面目な学生達の中でビールをガブ飲みしている僕はこの中で飛び抜けて年寄りで、未成年の2年生まではジュースやウーロン茶を飲んでいます。
言ってみればオジサンの世間話に付き合ってくれている訳で、彼・彼女等の話題の中心になることはできません。
さっきの天の声は何だったのか・・。
あれは察するに、お前もかつてはそうやって遊んでもらったのだからちゃんと後に続く者にもそうしてやれ、と言っているのかな。
いや、そうではなくて・・・。
人の輪を離れて裏のネイチャー・ファームに行って見ます。僕が唯一『生産活動』をしているところです。
ジョー君がトコトコ付いて来るので、手をつないで行きました。
僕の貧弱な菜園でジョー君が興味を示したのはポツポツ生っているナス。
「これは食べるんだよ」
と採ってやると〝食べる”が分かるのか「ア~」とか言ってかじろうとしてあわてました。
ふーむ、造って・育てる ねぇ。
翌朝コンビニに行く途中できのうの学生を見つけて車を停めたところ、小さな子供神輿があります。どうやらお祭りなのにそのエリアの子供が4人しかいないので学生さんが手伝いに来ているのだとか(タダで!)。このあたりは過疎地ですからサークルでこういう交流をするようで、ほのぼの。
「あしたは試験なんすよ。オレやばいッス」
等と言いながら汗だくになっていました。
一億総活躍社会かぁ。
そうか、わかったぞ。ゴリゴリ仕事をするってことでもないのか!
やることがあった。何か?それはやってのお楽しみ。ヒントはゆっくりやるもののようです。
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惜しまれない季節 喜寿庵は梅雨
2016 JUL 13 10:10:43 am by 西 牟呂雄
梅雨というのは立派な季節なのだが、ジメジメとか蒸し暑いと言われて好かれていないですね。
霧雨が 染め上げるのか
紫陽花を
ガクアジサイだけではなく、ちゃんとした紫陽花も涼しげに咲いています。
この時期は真夏に備えて色を蓄えている季節なのでしょうか。
目にやさしい。
こちらは山百合です。何株も自生していてむせかえるような強い香りがします。この花を蜂が大好きで、小型の足長蜂みたいなのがたくさん寄ってきました。
花粉が付くとなかなか落ちません。
山百合は 鮮やかに咲く
人知れず
これらは喜寿庵の裏庭にあるので人目につきません。ある意味僕が偶然に見出して花瓶に挿さなければそのまま枯れたでしょう。こんなに綺麗だというのに、花はモノも言いませんし。
しかしいつの間にこんなに・・・。
夜に北極星を見ようと庭に出てみると、藤棚の下のところから何かが飛び降りて逃げていきました。どうも猫のようです。この猫は、僕が猿一家を威嚇して追い払った後にしばしば目撃されていて、ハッハァー夜はこの辺りを縄張りにしているのか。走っていって暗闇に消えたのですが、こちらを窺っている気配がします。
『おーい、いじめたりしないから遊ぼうよ』
相手は言葉が分からないんだから出てくるはずもない。
よしっ、この猫を餌付けして『ノラ猫の夜間行動』でも研究してみよう。
ついこの間まで『蟻の行列の規則性』を研究しようとして砂糖の粒を蒔いてみたのだが、雨が降ってしまい失敗したばかりです、この季節では無理だったんですね。
いいテーマが見つかった(大のオトナがやることじゃないような気もするが)。
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