Sonar Members Club No.36

Since July 2013

議事進行を遅らせると何が見えるのか

2015 SEP 26 20:20:05 pm by 西 牟呂雄

 SMCのご法度の一つが政治ネタだが、洗練された民主主義とはあの混乱でしょうか。
 私の立場を言えと言われたら『安保関連法改正』に賛成の立場です。あの条文が実際に役に立つのはギリギリ有事の際に邦人救助のアメリカ艦艇の護衛ぐらいなのは読めば分かります。戦争でも仕掛けられなければまず効力はないでしょう。
 テヘランの日本人を助けに行くのに自衛隊機が使えなくて、見かねたトルコがエルトゥールル号の救助(1890年)を恩に着てトルコ航空機を飛ばした時には、自国民も助けに行けないのかと恥ずかしかった。それが行ける様になるような話でしょう。
 雨の中、反対を叫ぶ信念は立派としか言いようがないが、どこをどう読めば『戦争法案』になるのか理解に苦しみます。『徴兵制』なんかできるわけがないじゃないですか、独裁国じゃあるまいし。第一、専守防衛の我が国に大幅な兵力増員のニーズそのものがない。
 絶対に戦争なんか(自分から)やらない国になってから十分な時間が経っています。具体的にと言われて、まさか某国に上陸されたら、と言うわけにもいかないから無理矢理想定したのが機雷の掃海、後方支援、邦人救助、総理の説明もそうならざるを得ません。

 野党の質問は、かつてきた道・蟻の一穴・戦前への回帰、どれも的外れですよ。
 それを言ったら身も蓋もないが、今上陛下もお許しにならないに決まってます。
 国会前に集る人が真面目そうなだけに、個別の意見交換では結論は出ませんね。朝生みたいな番組で、それではこれで行きましょう、となったのを見たことがない。100時間が1000時間になっても、いくら説明しても『理解したくない』人を相手にするのは壁に向かって説明するようなもの。
 『今来なければこのまま突っ走ってしまうと思い、居ても立ってもいられなくてここに来ました。』とインタヴューに答えた先輩の人がいたが、ありゃ見るからに全共闘世代。その人達の前でマイクを握った△△党〇野幹事長は往時を思い出したかのようなアジ演説をしましたが『お前のためじゃない』とヤジられていました。つまりある政党系の動員なのが見える。
 学生さん達もがんばる。だがあのノリはどうなんでしょう。今更ですが『安保反対』の大騒ぎの渦中にいた田原総一郎や西部萬が白状していました、当時ダレも安保条文を読んでいなかったと。学生さんは真剣なんだろうから法案くらい読んでいるとして、どこが『戦争法案』なんでしょう。どうもサッカーの応援とかぶる。
 ネットを見てやって来たと言う人、子供を連れているお母さん、地方から来ている人、これらの皆さんのロジステクス=兵站はどうなっているのか、フラっと来たにしてはプラカードは持っている。食事は、トイレは、誰かが面倒を見ているでしょう。

 それで議事堂内ではどうかと言えば、フィリバスター作戦やら牛歩やら泣きに絶叫、最後は委員長席に殺到して採決。あれはプロレスなのでしょうか。ヒールが凶器攻撃するのを暫く泳がせておいて、終いにベビー・フェイスが立ち上がる。その後でカメラに向かって『ケリ殺すぞ、オラー。』と言っているのと『議論も尽くさずに採決とは言語道断。徹底抗戦する。』観客に向かって言っているに過ぎない所がそっくりです。議員の場合は党上層部か選挙民か。
 プロレスならそういってくれれば楽しみようがあるんですが。
 その次の引き延ばしの議案提出に至っては、もう勝手にやってくれ。
 混乱させて、徹底抗戦を叫ぶだけで支持が増えると思っているのだったら時代が違うと言わざるを得ません。
 〇産党・社▽党はいいでしょうが、維△の党なんかこんなところで野党面してもどの道次の選挙でなくなるんでしょう?
 もっとひどいのは喪服に数珠のパフォーマンス。小沢先生、少しは教育を。

 で、それから一週間経ちました。『終わりではなく始まりだ』とカッコいいアジを飛ばしたセンセイはどこで何をしているのでしょうか。
 大体国会前が大騒ぎになっていたように思う方も多いかと思いますが、あそこは毎日毎日何かの団体がワンサカやって来て『原発反対』とか『雇用を守れ』とかシュプレヒコールを繰り返している名所で、安保法制の時だけ異常に盛り上がったのでも何でもないですよ。試しに行ってみれば日本は十分に言論の自由が保障されている先進国だとよくわかります。
 ちなみに憲法違反を表明した某学者さん、極めつけの右の人で『理論的には違憲になってしまうから憲法から変えなさい』という改憲論者なんですけどね。

地域住民説明会で思ったこと

「ソナー・メンバーズ・クラブのHPは ソナー・メンバーズ・クラブ
をクリックして下さい。」

Categories:未分類

▲TOPへ戻る

厳選動画のご紹介

SMCはこれからの人達を応援します。
様々な才能を動画にアップするNEXTYLEと提携して紹介しています。

ライフLife Documentary_banner
加地卓
金巻芳俊