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陰謀論大好き Ⅲ アメリカの悪意

2023 AUG 1 0:00:40 am by 西 牟呂雄

 2022年5月での発言は以下の通りだった。
『チェック・アンド・バランスの欠如が生じて、一人の男が全く不当で残忍なイラク侵略を開始することになった』
 ジョージ・ブッシュ元大統領の発言である。ネオコンに操られてありもしない大量破壊兵器を口実に戦端を開いたことへの深い反省かと思ったら、さにあらず。一人の男はプーチンを指しており、特別軍事作戦が始まった後にこれを批判する演説だったとか。すぐに気が付いて『ウクライナというところをイラクと言ってしまった』と訂正したというオチがついている。
 いちいち説明するのも面倒だが、私はロシアがおっ始めたドンパチで多大な損害を被っており、プーチンの侵略は言語道断の立場だ。筆者のブログを読んで『こいつは親ロシアだ』と誤解するバカがあとを絶たない。
 だがディープ・ステートでも何でもいいが、その狡猾さはどっちもどっちとまではいかないものの、かなり怪しい。
 アメリカのシンク・タンクとしてしばしば報道に登場する『戦争研究所』の名前は記憶に新しいだろう。実はここはかのネオ・コンの巣窟なのだ。かつては共和党にベッタリだったネオ・コンは、今やバイデン大統領を担いで煽りにあおっている感が拭えない。
 更にEUを飛び出した英国は、007の伝統を受け継ぐ情報大国の冷静さを全く失ったかに見えるほど好戦的だ。このアングロサクソン系両国にとって、実は戦争がこのまま継続するのが都合が良い、とさえ見える。ロシアが国力をすり減らし、ともすればエネルギーを軸にロシアに接近しそうなドイツを苦しめることができているではないか。
 ところが、初期の首都奪還失敗により出鼻をくじかれルーブルが大暴落したロシアは、その後制裁を受けながらも目下のところ為替は盛り返し、後に安定した。世ゆ界の人口1位と2位の国が制裁も非難もしないでロシア産の石油をガバガバ買い戦争経済を支えてしまっているからだ。甚だしきはダントツの産油国であるサウジでさえ、その安さにひかれて輸入し始めている。
 因みに筆者は目下インドで食っているのだが、その設備投資意欲はバブルのようだ。鉄鋼生産の例でいえば各社倍増の計画でもうすぐ日本を抜く。
 但し、中国はコロナ対策の痛手はまだ残っており、不動産投資の低迷と地方政府の財政破綻は不気味なレベルになっている。

 反転攻勢の作戦開始から数ケ月経つが、ロシア軍はしぶとい。そうなると双方勝ち切れないまま戦争が続き、どちらかが疲れ果てていいかげんいやになるまで終らない。どちらか、とはロシアVS英米なのだ。
 更に筆者のシギントでは、ロシア嫌いのポーランドから数千名の義勇兵がウクライナ軍と共に戦っているとも聞く。ポーランドは1999年以来のNATO加盟国であり、万が一にもにもロシアのミサイルが着弾したら全面戦争の可能性すらある。
 ヤバいことに、ベラルーシ入りしたワグネルが北西部のスバウキ・コリドーに接近している。100km先がロシアの飛び地、カリーニングラードである。何を考えているのか。

 御年100才のキッシンジャーが何故か北京に飛んで習近平からオベンチャラを言われている。本当はアメリカは思い通りに戦争設計ができなくて困っているのか。当面の主敵とまで定めた中国に秋波を送っているのだとすれば、アメリカは疲れ始めたのか。
 一方ミサイルの発射を繰り返す北の国に戦時下の国防大臣が訪問する。日本はこれらの核保有3か国に取り囲まれている。
 大陸も半島も北方も力の行使にためらいがないとすれば、腹を据えなければなるまい。せっかく南の新大統領が親日派なのだから、ここは一つ、南・日本・台湾で強固な同盟を結んでおいた方が良くはないか。当面の対米従属は戦略的に正しいが、アメリカの手のひら返しはある程度想定していなければならないからだ。
 しかし、実はそれは政治家の仕事ではない。政治家は時に現実を見て妥協するのが持ち味なのだ。むしろ民間、もっと言えば情報機関やら秘密結社のような水面下でダイナミックに動けるオーガニゼーションの仕事だろう。いよいよSMC(シークレット・メソッド・センター)の出番かもしれない。

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Categories:陰謀

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