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アグリカルチャー・デヴュー Ⅳ

2015 SEP 15 20:20:15 pm by 西 牟呂雄

 収穫を終えた夏野菜の後、耕運機でネイチャー・ファームをかき回していると、はじっこにポツンと立っている栗の木からまだ緑色のイガ栗がいくつも落ちていた。まだ小さいが試しに拾って割って見ると、かわいい実がチョコッと入っていた。やれやれ、もう秋になったのか(8月23日時点)。
 耕運機のエンジンオイルを買いに行くと『秋の野菜』の種が並んでいて、大根なんかは秋に種蒔きすることを初めて知った。ホゥ!それではと一袋衝動買い。
 さてどうすればいいのか、と見渡すとご丁寧にも『野菜の育て方』という本も置いてあって早速大根の所だけ立ち読みする。なんだか「五粒づつ蒔け」「間引きしろ」等と色々難しいことが書いてあり、面倒になって買うのはやめた。
 それでまァ畝くらいは造らなければとスコップ(これが鍬じゃないんですな)でそれこそウネウネと土を盛って種の袋を破いてアッと驚いた。ネイチャー・ファーム一面に蒔くくらい入っているのだった。
 既にジャガイモは1年分備蓄している上にこんなに大根ができても消費できないので少しだけ蒔いて後は捨てざるを得なかった。あちこちに投げたからおそらく色んな所に大根が育つことだろう。

 種蒔きをしてから三週間が過ぎたが、ずっと雨だった。どれ間引きでもしてやるかと見に行ったらヤバいことになっていた。雑草が生え散らかしてどこに大根を蒔いたかわからなくなってしまった。確かこの辺だったか、と見てもさっぱり見当たらない。仕方なく勝手に伸びている草を抜きまくった。
 大体九月になってから台風がきたりその後堤防決壊になるほどだったのに、雑草の方はそんな天気にも関わらず日照時間の少ないのも何のその。ようやくむしり取ってみると、大根が生えてない!あんなにあきるほど種を撒いたのに、間引きもへったくれもない。
 と思ったら、手前に一つポツンと写真でみた大根の芽がチョロッといった具合に出ているではないか。セッセと場所を開けて5粒づつ丁寧に蒔いた所は何も育たず、捨てちまえっとバラ蒔いたところでひっそりと芽を吹くとは僕をなめているのか。それとも買ってきたのは栽培用のものではなく、野生の大根の種だったのか。

謎の花

謎の花

 野生の大根などは考えられないが、100~200粒はバラ蒔いて10株くらいしか芽が出ない。歩留りにして10%以下とは情けない。とても写真を載せられないと落ち込んだ。雑草を引き抜いているときに気付かずに大根を抜いてしまった可能性もあった。
 手を止めて見るとこんな花も十分野生している。毒々しい色かもしれないが、秋口にこんな花を咲かせるのもなかなかの根性ではないか。うまく撮れなかったがアゲハ蝶が飛んできて留っていた。
 傍らの栗の木は先日の台風と大雨で大半の実が落ちてしまって、栗の収穫は今年も断念。

 喜寿庵を後にして家に帰ってみると地元のお祭りでお神輿が出ていた。『町』『街』『通り』別にお神輿がそれぞれ町内を練り歩いて御宮入りする。
 引っ越してきて10年、下町を離れて50年経ったのか。

商店街を行く御神輿

商店街を行く御神輿

 下町の御神輿は僕の体が小さかったせいもあっただろうが、もっと荒々しかった。事実『千貫神輿』なんか今見てもデカくて重い。こちらはやや小振りで手作り感あふれるものだ。
 そうか、ここ武蔵野は秋の収穫祭りを手作りでやったのか、みんなで楽しめればそれが一番いい。

 その収穫の時期に水害に合ってせっかく育てた稲や野菜が水に浸かったのは本当に気の毒だ。それどころか苦労して建てた家が流れていくのを見るのは正視に耐えない。
 しかし絶対に大丈夫。復興します。亡くなった方々のご冥福をお祈りします。

 ところで被災地で暗躍するコソドロ!それでも日本人か!

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アグリカルチャー・デヴュー

アグリカルチャー・デヴュー Ⅱ

アグリカルチャー・デヴュー Ⅲ

Categories:和の心 喜寿庵

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