Sonar Members Club No.36

月別: 2015年7月

元二の安西に使いするを送る

2015 JUL 12 22:22:04 pm by 西 牟呂雄

渭城の朝雨軽塵を浥す
客舎青青柳色新たなり
君に勧む更に尽くせ一杯の酒
西のかた陽関を出づれば故人無からん

 王維の詩情あふれる名作である。玄宗皇帝の時代、抜群の秀才であり尚且つ容姿端麗、琵琶の名手、天才詩人にして南画の走り、と想像もつかないスーパースターなのだ。漢文の教科書に必ずあるでしょう。

あおい柳 

あおい柳  

 『客舎青青柳色新たなり』この原語読みを知らないのだが、色彩の鮮やかさはどうだ(もっとも私は色覚異常だが)。友を送るに柳の枝を輪にして送る習慣があったと言うが、この朝の柳は青々としていたことだろう。
 渭城は秦の始皇帝が阿房宮(あぼうきゅう)をこしらえた咸陽のこと。陽関は玉門関とともにシルクロードの関所。安西は現在の新疆ウイグル自治区庫車(クチャ)だ。これらを地図で眺めると当時の距離感では気が遠くなる程の所まで”使い”に行かされるのである。

 ところで王維が仕えた玄宗皇帝は楊貴妃に狂ってからおかしくなるが、それまでは恐ろしくスケールの大きい皇帝の中の皇帝だった。余談だが『望めば眼前に大海を掘らせ鯨を泳がせるも可』という小説を書いて失敗したことがある。海で泳ぐ鯨が見たくなってある官僚に命じたところ、8年かけて水平線が見えるほどの池を掘り、延々と海水を運ばせる為に運河までつくったが、出来上がったときには楊貴妃に夢中でそんな命令を忘れていた、という内容だった。とても僕の手に負えるテーマではないことが分かってやめた(50枚程書いて気が付いた)。
 初めのころ真面目にやっていて「開元の治」は唐帝国の絶頂、文化の華が開く。
 個人的には『さぞ物凄い賄賂を色んな奴が懐に入れただろう。』と思ってしまう。
 因みに皇帝一族の李氏は鮮卑系と言われている。そういう意味で全国制覇した純粋に漢族の王朝と特定できるのは、漢・宋・明だけだという記述があった。
 詩聖杜甫や、その杜甫をして「李白一斗 詩百篇」と言わせしめた泥酔詩仙、李白と絢爛豪華な詩人がおり、阿倍仲麻呂も長安にいた。

こんな 顔

こんな 顔

 王維は弟の王縉とともに長安で行われる科挙の予備試験をトップでパスし、皇帝の一族とも親しく交わる。デキは杜甫・李白より遥かに上だ。しかし例によって讒言されたり嫉妬を浴びたりで左遷も経験することとなる。きっと頑固な所もあったに違いない。
 そうこうする内に安史の乱に巻き込まれる。
 安禄山、父親はイラン系で母親は突厥人というシルクロードの申し子。体重200kgでもクルクル独楽のように踊れたといい、この人はこれで魅力的な人物ではある。
 王維は都から逃げ出した玄宗の後を追ったが追いつけず、隠れていたところを囚われ、安禄山にコキ使われる。恐ろしくいやな思いをしたに違いない。この辺は秀才官僚の習いで仕方なかろう。

 その後はあまりの安禄山のメチャクチャぶりに唐が盛り返した後復活する。この時安禄山にペコペコしたことを咎められ危なかったが、弟の王縉が必死に執り成してセーフ。

 臨終にあたっては、弟・友達に別離の手紙を書いている最中に絶命したのだとか。カッコ良くはあるが詩人の最後にしては、まっ普通の死に方ですね。秀才で真面目な人だったのだろう。詩も素直な感じだ。

南朝四百八十寺

六十而耳順

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【昔のテレビ】プロレスやアニメ・コント 

2015 JUL 11 5:05:58 am by 西 牟呂雄

「がんばれ。がんばれ。ジャイアントー。〇〇〇〇印のソーセージ!」
 画面では若手のレスラーをバッタバッタとなぎ倒し、晩年は滅多にやらなかったヤシの実割りまで繰り出したジャイアント馬場の雄姿が映る。これ、テレビ・コマーシャルだ。もう少しで脳から消えていってしまうような記憶の片隅に残っている。プロレスがいかにメジャーだったかを物語るひとコマでもある。

 故梶原一騎原作の『チャンピォン太』という漫画が少年マガジンに連載され、テレビでも放映した。何とこの番組に力道山本人が出てきて『太!がんばれよ!』などとやっていた。デカくてカッコ良かったですね。
 プロレスは大人気であったが、梶原一騎は既に極真会の幹部だったので当時からムエタイ(作中ではタイ式ボクシング)に注目し、この作品にも登場させている。しかし、魔法使いの様な格好のお付きが捧げ持つ香炉から変な煙幕が出て目眩ましをする、という筋立てで、テレビでは後ろから女がシートを掛けるようなインチキだったような。
 必殺技に『ノックアウトQ』とか『大空中固め』、最後は『東京五輪ナントカ』という荒唐無稽さだった。さすがにこれはテレビにはならなかったと思う、記憶にない。

 そして、実際のプロレス中継は金曜日の8時にあのデイズニーランドとの隔週交代の放映。ディズニーはティンカー・ベルが出てきて「未来の国」「おとぎの国」「冒険の国」「開拓の国」の四つの国のどれかを選び、時々動物ドキュメンタリーもあったりして質の高い番組と思った。特にアニメの鮮やかさ(カラーテレビではなかったが)に目を見張った。いまでは日本の方がクールだとなっているらしいが当時はアメリカ・アニメは断然上だった。
 そう、〇〇(某電機メーカー、財閥系)ゴールデン・アワーと言った。プロレスのリングで掃除機をなぜかかけて『〇〇電機株式会社より、両チーム選手、レフリーに花束の贈呈でございます。』というアナウンスをする。

お呼びでない

お呼びでない

 シャボン玉るるるるるるる。シャボン玉るるるるるるる。コントは青島幸男を中心に初期テレビ業界の手練れが書いた基本オトナ向けのしゃれたものだった。初めに『牛』の被り物がでてきて「モ~。」とやってずっこける(スポンサーが牛乳〇鹸)、谷啓が「ガチョ~ン。」を決める、そして植木等の「お呼びでない?これまた失礼いたしました。」と落とす。これらは子供達もよく真似て遊んだ。
 妙に覚えているのが一つある。
 列車の中の風景。そのころ参議院議員になった青島幸男(タレント議員の走りで横山ノックと同期当選)がふんぞり返って座っていると車掌役の谷啓が切符の改札にやって来る。青島幸男は咳払いをしたり議員バッジを見せびらかせて威張ってみせる(確か議員は国鉄はタダだったのでは)。谷啓が胸のバッジに気が付いて青島幸男とお互い『わはははは。』『うおははは。』と笑う。谷啓いつの間にか網棚に何故か置いてある洗面器を手に『いいオトナがグリコのオマケ付けて遊んでんじゃない。いい加減んに。しろ!』で青島幸男の頭を叩くと、ボコッという音がする。画面はハラホロヒレハレ

エンディング

エンディング

 この番組は渡辺プロダクションのお抱えで、今で言うSMAPや嵐のジャニーズ事務所番組だ。こういうの僕は見たことないが、オッサン達は見ているのだろうか。
 見もしないで批判はできないが、オッサンが楽しめるお笑い番組は最近全くない。

 いや、待てよ。当時でもコント番組は低俗扱いされていたか。

 それどころかむしろオトナが退化してたりして

狼少年ケン

【昔のテレビ】今でも言える一節


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【昔のテレビ】今でも言える一節

2015 JUL 8 20:20:04 pm by 西 牟呂雄

「獅子が烏帽子をかぶる時、烏の頭の兎は三十、鼠は六十、岩戸の奥をさぐるべし」
 ご記憶の方はおられるか。江戸川乱歩原作の少年探偵団シリーズ大金塊で、金塊の在り処を伝える謎の暗号である。原作は読んでいないが、例の『ぼっぼっぼくらは少年探偵団。勇気凛々瑠璃の色』の歌で知られるテレビ・ドラマ化された時に流れたこの謎解きは物凄く魅力的だった。
 ドラマ自体は当時の製作技術が稚拙そのもので、例えば透明人間を演出する際にベニヤ板を吊っているワイヤが見えてしまうような代物。大体この頃のこの手のストーリー展開にしろ演出にしろ今では鑑賞に耐えないが、僕たちは『少年ジェット』『月光仮面』『七色仮面』『紅孔雀』に熱中した。
 で、冒頭の暗号だが。原作を読んだ奴がこれ見よがしにスラスラ喋ってみせたので、僕も負けずに暗記した。今では考えられない情熱と集中力である、小学校低学年の時の話だ。しかしそれが記憶力を鍛えたということにもならなかったし、何かの役にも立ったことも無い。

タイムトンネル

タイムトンネル

「タイム・トンネルは、アリゾナ砂漠の地下数千メートルにある、人間を現在から過去へ、過去から未来へと送り込める装置である。若き科学者ダグとトニーは、この開発途上のタイム・トンネルに送り込まれたまま永遠に時をさまよう放浪者となってしまった」
 時代が少し下って流れたタイム・トンネルの冒頭のナレーションだ。記憶に頼って書いているので違うところもあるかも知れない。あの衝撃的な音楽とともに強烈な印象で僕達は熱狂した。当然先を争うように暗誦した。

 その少し後だった、今度は毎回違うので覚えるも何もない。
 トム・クルーズが映画にもしたミッション・インポッシブル、テレビは『スパイ大作戦』だった。
 しょうがないからテキトーな指令を自分達で作る。
「おはよう、フェルプス君。 写真の男はさる組織のボスである。最近彼の周辺から東側(今はない冷戦語)に多くの防衛機密が流れていることが分かった。彼は同時にその情報漏えいをネタにわが国の大物政治家を恐喝さえしている。そのようなことが明るみに出ては国際信用にも関わる問題である。そこで君の使命だが彼の組織を壊滅させそのルートそのものに終止符を打つことにある。例によって君もしくは君のメンバーが捕らえられ、あるいは殺されても当局は一切関知しないからそのつもりで。なお、この録音は自動的に消滅する。成功を祈る。」
 こんな具合で『この男』のところに固有名詞を『東側』に職員室だのを入れるとそれなりのストーリーができあがる。罪も無い子の足を引っ張るのに多用した。

 思えばこのあたりまで上質の海外ドラマがゴールデンタイムに放映されていたことがわかる。『ベン・ケイシー』『外科医ギャノン』『宇宙家族ロビンソン』『0011ナポレオン・ソロ』そして『スター・トレック』あたり。今ではC・Sでたくさんやっている。

 時代は下ってこういうのはどうか。
「夜更けの音楽ファン、こんばんわ。夜明け前の音楽ファン、お早うございます。ボク、GoGoGo Goes On の イ・ト・イ ゴロー。」
 独特のイントネーションと実はホンモノっぽくない英語でしゃべりまくったDJ、糸井五郎さん。
 こういった単発モノは、他に民社党の春日委員長や丹波哲郎なんかのモノマネ・バージョンとして(一部で)流行した。

 ここから先は大いに恥ずかしいが、ちょっと聞いて欲しい。
「あのよー!去年の日比谷の時も前の日雨が多くてエライ心配したけど、武道館雨漏りしないんで、よろしくゥ! スリー・フォー!」
 これはキャロル解散のあとエーチャンが初の単独武道館ライヴの冒頭のMCなのだ。バックにチューニングしているようなガシャガシャした音が流れているうちに突然始まる。『あのヨー』は『ヨー』のところのキーを更に上げるのがコツとされた。
 こういったMCでやはり良く使ったのはダウンタウン・ブギウギのライヴで、宇崎竜童も昔は結構なヤンキー語を駆使していたっけ。
 そしてショーケン語・アキラ語を生んだ『傷だらけの天使』あたり。『ヤマトの諸君。久しぶりだね。又会えてうれしいよ。』のデスラー総統。僕の現役の最後はかの『スネーク・マン・ショー』くらいだろう。これは様々なバージョンが流行りとても書ききれない。
 と言うのも、さすがに大人になってから意味もない一節や台詞を暗誦したりモノマネすることがバカバカしくなり、ついでに言えばそういったモンに素直に感動する気力も記憶力も衰えてきたというところかね。

 それがですな。先日放送されたNHKの『坂の上の雲』のあまりの出来栄えの良さに感動して、その台詞を覚えた。『オイ達みんな死んだら、あん山取れっかのう(大迫尚敏 第七師団長 on 203高地)』とか『以下は命令である(児玉少将 in 旅順)』。するとですな、さる腐れ縁がそれを録画していて僕の倍の台詞を暗誦してみせたのだ。僕は録画していない、この勝負負けてしまうじゃないか。
 この男、実は冒頭の暗号をスラスラ且つエラソーに暗唱して見せた奴だ。

アホらしかったですね

狼少年ケン

【昔のテレビ】プロレスやアニメ・コント 


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これは犯罪なのか

2015 JUL 6 20:20:59 pm by 西 牟呂雄

 我が世代は中高年ということで、完全なデジタル化はなかなかできていない(特に僕は)。従って例えば電車の中でズーッと携帯をいじるわけではなく、雑誌・新書・文庫を手に持っている。
 それが僕は物凄く読むのが早い。どうもプロセスを楽しむタイプではないので平気で面倒なところを飛ばすからだ。同じ文体にも飽きるので、2~3冊を同時に読む。するとですな、凄いペースで溜まっていくのだ。
 1年に一度づつ〇ック・オフに二束三文で売り払っていた。しかし読み込まないうちにイヤンなった物も相当数残りどうしようかと悩んで思い付いた。

 まだ綺麗に手垢も付いてなく帯もちゃんとしてる本は、二足三文で売り飛ばされるのは気の毒ではないか。もし本屋さんの書棚にそっと置いてみたら、もう一度売れて本屋さんも売り上げは上がるか。
 喜寿庵には去年他界した亡母の文庫本と僕の漫画単行本が山のようにあって、どうしようもなくて焚き火にしているくらいだ。但し本というものは物凄く燃えにくいということが分かったが。
 無論変な書き込みも何もしていない。勧誘の紙も挟んでいない。指紋は付いているだろうが、新刊にしか見えない。新たな読者に買われた方が本の本望だろう。

 だが待てよ、売るほうが故買(盗品とかと分かっていて売る)に当たるだろうか。然し後で本屋さんが怒られては申し訳ないが、自分で買ったやつを置いてかえるだけだからそうじゃない。〇ックオフだって、もはや値段の付かないものを処分するといって引き取ってくれているではないか。古いレコードはその手で処分したことだし。
 寄贈したものだとすればどうだろう。この場合は善意の寄贈をそうと知らずに再販することになる。
 いずれにせよ、こういった行為は忌まわしい『万引き』の逆で『億置き』とでも言うのか。

 ところで梶井基次郎の『檸檬』という短編小説がある。主人公(三高生)が買って手に持っていたレモンを本屋(丸善)の本の上に置き去り、まるで爆弾を置いて帰ったような気分に浸るという作品だった。美しい文章の名作で名高いが、僕は初めのあたりの『背を焼くような借金』という表現に違和感を感じた。天下のエリート三高生がかりそめに貧しても、そのような借金取りに追われることがあるだろうか、と。そんなになるのは女か酒か。
 それはさておき、病により夭折した梶井の作品に影響を受け、丸善にレモンを置いていく人が後を絶たなかったと言う。これ『億置き』ですかね。丸善はそのレモンをどうしたのだろう。
1.捨てた
2.食べた
3.売った
 これで売った場合は何かの犯罪になるのだろうか。

『億置き』を僕自身はまだやっていないが。もっとも伝票を挟み込む本屋さんの手間が増えるだけかな。犯罪になるのかどうか誰か教えて欲しい。

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ごくろうさま、おつかれさま

南朝四百八十寺

2015 JUL 4 0:00:06 am by 西 牟呂雄

千里 鶯 啼いて 緑 紅に 映ず
水村 山郭 酒旗の風
南朝  四百八十寺(しひゃくはっしんじ)
多少の樓臺 烟雨の中

 杜牧という詩人の有名な『江南春』である。昔からどういうわけかこの詩が好きで、蘇州や杭州に行った時に現地でしみじみと声に出してみたことがある。
 杭州(現地読みはハンゾウ)は南宋時代の首都。北京まで通じている大運河の起点でもある。切れ込みのような杭州湾の奥にある都市でこの辺ではもう川は流れない。流れないどころか銭塘江という大河ではポロロッカまで起こる。yjimageCA35WX6I

 多くの運河が巡らせてあり、喫水一杯まで貨物を積んだ平べったい船が行き交っていた。
 こんなに水が近くて大雨ですぐ洪水になるかというと、全くならない。さすがに千年以上治水を怠らなかったせいだろう。夏はメチャクチャに暑く冬に大雪に見舞われたこともあった。
 古(いにしえ)の時代、新緑の中に鶯が鳴く、春風に煙るような霧雨が降る、さぞ鮮やかだっただろう。『酒旗』は文献では”酒屋の旗”とされているが、あの紹興酒のような甘い香りの風を詩人が感じたのじゃなかろうか。それとも、どの家も『こんな日は安らかに一杯やって旅を急ぎなさんな。』とばかりに運河沿いに屋台のように酒屋を出したのだろうか。あのテの酒はチビチビやると、日本酒やウイスキィをガッと飲んだような泥酔に襲われるのではなく、いつまでもフワフワするように酔える(最後は同じだが)。
 
 ご他聞に漏れず、公害規制も何もなしで開発が進んでしまい、場所によってはひどい臭いがすることもある。とにかく流れていないのだから。
 ポンコツ工場の二階を間借りしていて、電力事情が不安定だったため突然昼間にエアコンが止まった(もちろん電気も消え機械も止まる)ことがあったが、すぐ後ろの運河の異臭が充満して耐え難かった。
 

こんな感じかな

こんな感じかな

 
 ところでこの七言絶句という形式は読み下しでは抑揚たっぷりなのだが、現地の人間に音読してもらうと、三三七拍子の七節みたいに読まれてちょっと違和感があった。
 特に『四百八十寺』のところは『スーパイパーシーシー』に聞こえてしまいちょっとマヌケ。
 そうか!『しひゃくはっしんじ』と読ませるのは原語からパクっているのか。

 杭州と言えば、宋代の政治家・詩人として名高い蘇東坡の考案した豚肉と紹興酒を煮込んだ東坡肉(トーロンポウ)という料理が名物とされる。この人は天才詩人なのだが、どうやら恐ろしく頑固な人だったらしく中央政界からは何回も左遷される。何度目かの左遷で杭州にいた時、名勝西湖の水利工事を行い、その際に振る舞ったものと言われている。220px-Su_shi[1]

西林の壁に題す

橫に看れば嶺と成り 側(かたはら)よりは峰と成る
遠近高低 各(おのおの)同じから不(ず)
不 廬山(ろざん)の真面目を 識らざるは
只 身の此この山中に在あるに縁(よ)る

 名文で有名な『赤壁賦』はちょっと長いので好きな七言絶句を載せた。前から気になっていたがこの「真面目」は「まじめ」と読んでいいのだろうか。現地の発音だと「ジェン・ミェン・ムゥ」から類推して「しんめんもく」とやった方がいいと思う。どんなもんだろう。

元二の安西に使いするを送る


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頑張れファイターズ

2015 JUL 1 21:21:24 pm by 西 牟呂雄

 天の恵みか涙雨か。函館豪雨によってバッファローズとの試合が一つスキップした。
 今日はお休みであすはこれがどう出るか。
 敵は西と金子が復活してしまった。中島さんが言っていた通り、この二人にやられたチームが落ちこぼれていくだろう。

 という訳でホークスVSライオンズをBSで見た。2発打って6-3の8回表でバントする工藤監督。執念が実って9回には満塁ホームラン。ライオンズ恐るべし、連敗はしない。

 翻って我がファイターズはこの2週間というもの、9試合で2勝7敗というふざけた結果。ライオンズに追いつかれてしまったではないか。CS狙いの作戦でいいと言ったが、上にライオンズにいられるのはチト困る。
 大谷とご贔屓のニコニコ・メンドゥーサしか勝ちが無い。
 これはピッチャーのせいではなく、監督の采配のせいでもないと考える。ポイントは中田の本気度ではないか。あれだけの選手にしてはムラがありすぎるのだ。ここ一番で打てばいいんだろ、という魂胆がミエミエだ。あの悪党面は見るからに昔堅気のファイターズ面で大いに結構なのだが、王・長島タイプの優等生じゃない、むしろ清原。
 さらに一発のパンチがあるからといって打率が2割にもならない5番DH大谷。2刀流は面白いからヤメロとは言わないが、別に毎日打席にいなくてもいいだろう。
 陽 岱鋼は何をやっているんだ。

 しかし僕は栗山監督の采配を高く評価している。ブレないのがいいのだ。
 勝ちが計算できないピッチャーが多いため、序盤に大量得点をされると打線が盛り上がらない時はすぐハンカチ斎藤でつないで諦める。表情一つ変えずにやるところは誠に結構。それにですな、中盤であんなに点を取られる方も取られる方なんです!
 打線の波というものは必ずあるものだから、そこでジタバタしないで胃が痛くなろうが何だろうがジッと我慢して奇策に出ないのが栗山監督の持ち味と信じている。

頑張れファイターズ! まだ半分だぞ!

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