Sonar Members Club No.36

Since July 2013

おぼろげに見えてきたシン・大東亜共栄圏

2025 AUG 7 19:19:32 pm by 西 牟呂雄

 トランプのゴリ押しに何とかスリ寄った交渉は賛否両論あるだろう。選挙結果についても色々と責任問題を問う議論が喧しい。だが僕には見えてきたモノがある。大げさに言ってしまえば『日本の行く末』の指針が。
 どうもトランプ大統領にやっていることは、本人の強烈な個性と相まって一見ムチャ振りと極端な思い付きに見えるが、アメリカが昔からやっていることを振り返ると腑に落ちなくもない。繊維交渉・鉄鋼輸出問題・半導体交渉と日本にイチャモンを言い続けてきていて、鉄鋼・半導体は仕事の上でも散々困らされた案件である。
 コロナ禍が過ぎてパラダイム・シフトが起きるかと身構えたが、戦争が長引き中東がメチャクチャになっただけ。日本の総理は菅・岸田の後石破総理となって自民党は選挙に大負けした。菅・岸田政権の政策の何が悪かったのか今はっきり提示できる人はいるだろうか。キッシー息子の宴会の写真はマズかったが、成果は出ていたではないか。裏金ねえ、ミミッチイ。
 そしてトランプ大統領登場。
 あの関税交渉はある意味アメリカがモノ作りで負けた結果なのだ、日本にもだがこの場合顕著なのは世界の工場にまで台頭した中国に、だ。逆に言えばアメリカが苦しんでいる証左である。あの世界一のGDPやGAFAMの収益には目を見張るものの、GAFAMは雇用には全く貢献しない。異常に高額な訴訟金額や医療費はゆがみを助長している。
 貿易収支が赤字なのは当たり前で、自分でモノは作らないで高額の消費をしていれば当然の結果。それでゴリゴリくるなら逆手に取れ。調子に乗せた中国がデカい面をするのが気に入らないので高額関税を掛ける、プーチンにも凄んでイランにはバンカー・バスターを使った。
 ともあれ日本は合意にこぎつけた。あれで正解だと解釈するのに補助線を引いてみる。あれはハル・ノートだと考えれば分かりやすい。最後通牒だと逆上して真珠湾をやってはいけない。丸呑みしたふりでのらりくらりやるに限る、文書もなければ期限もはっきりしないのだから。途中で気が付いてトランプが逆上したら次の手だ。こんなのはどうか。
トランプ『何にも投資してないじゃないか。関税を25%にする』
石破『えっ、そうでしたか。申し訳ない。ですが大統領、最近中国がスリ寄ってきて困ってるんですよ。ご存じでしょう。そこで我が国はGDPの5%まで防衛費を増やします。中古の中距離ミサイルの在庫が無くなるまで買いましょう。センカクに配備してもいい。そうすると沖縄の米軍を減らすことができて100億ドルは浮きますよ(根拠のない数字)ウィンウィンじゃないですか』
トランプ『オォ!そうか。それはいいな』
石破『任せてください。あなたは神に選ばれた大統領なんです』
 真面目そうな顔でネチネチ食い下がる石破芸にピッタリではないか。自民党は負けたが(そもそもあの負けだってフキサイのドタバタとツルホのバカ失言のせいにしてしまえば逃げ切れる)〇政党やら保〇党のような素人を、或いは維新や国民を抱き込めば何とかなる。石破総理でいけないことはないのだ。
 
 こうして何でも中国のせいにしていつの間にか高度防衛国家に化けてしまう。2~3年もすればアメリカだって苦しくなって言うことは変わる。
 その間、アメリカが入っていないTPPに英国を引きずり込んでこちらは関税なしの経済ブロックを強化し、台湾・インドに秋波を送る。それで我が国は益々ガラパゴス化を進め、米中対立の狭間をノラリクラリとサバイヴする。これだ!
 アンチ・グローバリストを自称し、非新自由主義者である右派の筆者がこういうと、一見矛盾するように見えるがこれこそシン・大東亜共栄圏なのである。これをいきなり高市早苗にやらせたら、意図がバレバレでアメリカも中国も警戒するだろう。だからそれまで石破総理ガンバレ。

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眼下の敵 日本ハムファイターズ

2025 JUL 31 21:21:13 pm by 西 牟呂雄

 いよいよ天下分け目の夏場。この異常な暑さを乗り切ってこのまま突っ走れ。ピッチャーがいいから少しは安心しながら試合を楽しめるかもしれない。オールスターなんかどうでもいいから万波も清宮も手を抜くんだぞ。達も北山も田中も調整してろよ。
 と言っておいたにもかかわらず清宮はH・Rなんか打ちやがって。今年から悪口を止めてはいるが、こんなもん査定にもリーグ成績にも関係ないのに、どうでもいい時に一発打つクセは直らんもんだな。その点ピッチャーの達はしっかり一発を浴びてヨシヨシ。当然のようにパ・リーグが2試合モノにした。
 さて手始めにロッテを軽く・・・まっ1勝1敗か。いいでしょう。
 お次の相手は、ギクッ!なんじゃこれは。わずかイ・チ・ゲーム差で対戦するのは今月初めに3タテされたホークスではないか、よりにもよってこんな時にエスコン・フィールドに博多の鷹が舞い降りた。
 頼んだぞ山崎、と祈りつつ実は古い友人と飲みに出た。相手は苦手中の苦手モイネロだしこの暑さもあり、じっくり試合を見るのは健康に悪いからだ。で、酔っぱらいながらチラチラ検索すると山川に叩き込まれていた。オイオイオイオイこれであっさり首位陥落ではないか。でも今年は怒らない。怒らないが最終回の万波・清宮の連続三振に悪酔いはした。
 そして前日まで標題の『眼下の敵』が『目の上のたん瘤』になっての戦いである。
 北山も頑張って投げ先制はしたが、取ったら取り返される緊迫の展開になった。周東が実にイヤなところでヒットを飛ばすんだなこれが。8回に北山ー上原で2点献上してしまいもう終わったかに見えた。ホークスは藤井にスイッチすると、キャットマン水谷三振、レイエスも倒れる。しかしそこから郡司が出ると石井が四球で続き、なんとあの清宮が三塁打をかっ飛ばした。こんなこともあるのかの逆転勝ちを飾った。
 これで1ゲーム差をつけ首位に返り咲き、決戦の本日こちらは負けなしの達、ホークスは前回14奪三振をやられた松本。
 それが何だか荒れた大味な試合で、4回に達が柳町・近藤・山川にボロボロ打たれて3失点。その裏万波が2ランH・R。5回ダウンズが一発、その裏2アウトから清宮・レイエス・郡司で1点。
 水を差した訳ではなく誤作動だったらしいが6回ホークス攻撃中に突如スプリンクラーが放水を始めた。」筆者はあんまり暑いからサービシの放水かと思った。
 ここからベンチ・ワークの知恵比べで新庄監督は達をあきらめ生田目に、小久保監督も松本に代えて尾形を。スコアは5-3の2点ビハインドだ。白熱の首位攻防の舞台が整った。
 9回裏、ホークスは杉山を投入。五十幡は塁に出るが、キャットマン水谷・清宮と三振。レイエスは四球を選ぶ。アッ!郡司がはじき返して1点むしり取ったぞ、1点差の1・3塁で石井・・・。今年は怒らない怒らない。
 1日で再び首位を明け渡す。ホークスの強さはやはりホンモノ。だがこれから熱い熱い夏が続く。面白くなってきた、逃がさないぞホークス。

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アマチュアの粋 プロの通

2025 JUL 27 21:21:01 pm by 西 牟呂雄

 どういう巡り合わせか、今月立て続けに生のステージを3つばかり楽しみました。普段はビブラフォンのJAZZを月イチだから随分と厚みが増した気がします。
 一つ目は友人のバンドのライヴハウス。ミュージック・チャージ7千円+食事・ドリンク代で〇万円(ほとんどがドリンク=ピール)、メンバーはギャラを取るので、即ちプロですな。ソールド・アウトの入りで、ステージは盛り上がったのですが、集客には苦労するらしく同級生が塊になっています。バンマスは銀行マンだったこともあり、昔の同僚も駆けつけてきて身内感満載、従って年齢層はかなり高い。

 以前にも書いたことのあるカントリー調のサザン・テイストは明るく楽しいものでした。デイ・ドリーム・ビリーバーとかザ・ウェイトなどはツウ好みのアレンジでしたね。
 実は僕はこっそり選曲のアドバイスやらハコの紹介をして影のプロデューサーを気取っています。レパートリーにプレスリーを入れてアメリカ・ツアーを持ち掛けていますがさてどうかな。
 彼らはプロとは言えメジャーなヒット曲があるわけでもなく、各メンバーもこのバンド1本では食えないのでいろいろ掛け持ちをします。
 で、この日はゲストとして某キーボード・プレイヤーが参加しました(前回も来た有名人)。集客目的で引っ張り込んだのかと思っていたら、本当のところは普段スタジオ・ワークばかりなので入れてくれと言ったとか。それで花を持たせるために1曲ボーカルを取ったのですが、まっご愛敬。受けてはいました。

 次にSMC仲間の西村さんや吉田さんがやっているクラシックのライヴ・イマジン。こちらはアマチュアを堅持されて入場は申し込みハガキのみ。スナップでも載せたかったのですが、演奏中の撮影・録音は厳禁とのことで、シビック・ホールのバックステージが開いたところを。

 いや恐れ入りました、人気があるんですな。開演30分前に行ったら長蛇の列。熱心なファンの方やお身内でしょうか、常連さんらしくご挨拶をしたりしています。
 僕はクラシックは素人ですので論評はできませんが、演奏者の皆様の情熱はしっかり伝わりました。もっと言えばこのステージは結果であって、ここに至るまでのプロセス(例えば選曲・練習スケジュール・会場手配・舞台設営・衣装に至るまでの一つ一つ)を楽しんでおられる。この手作り感が演奏に表れているようです。
 今回のテーマは『ゴージャス』。中には僕も口ずさむメロディーもあって、いやはや詩情を掻き立てられましたねぇ。ツベコベいうほど聞き込んでない僕からすればもう十分。初めて聞いたブーランクの人を食ったような旋律は『本当のところは教えてやらないよ』と言われているような不気味さでした。
 そして何と打ち上げの席にまで声をかけて頂いたので、多少ビビりつつもノコノコついて行きますと暖かく受け入れていただけて楽しめました。皆さん方は原曲に忠実に、と暗譜するにしてもメロディではなく譜面を記憶する、とのお話。
おまけに仕事は仕事でこなしながら他のアンサンブルにも参加されるなど、およそ1年中ヒマなしで練習・発表に励んでおられるとか、物凄いエネルギーです。遊び歩いているだけで疲れるのが恥ずかしい(治らないけど)。それをひけらかさないところが何とも粋なんですね。手弁当で20年も続けるのは大変でしょう、と言うと『会場の費用だけでも入場料にしたらどうか、とも言われますが、そうなると自由度がなくなるようで』カッコイイ! 
 そしてお酒の召し上がり方の上品なこと。ワインを軽く嗜まれ、僕のような安焼酎のガブ飲みなどは以ての外。もっとも高価な楽器を運ぶために泥酔などはできないのでしょうね。

 最後はゴスペルです。ヨット・ハーバーの夏の出し物でこちらは入場料を取りますが、生ビール飲み放題なのでプロとは言い難い、16人編成、のっけから物凄いパワーに腰が抜けました。

サンセット・ゴスペル

 開演は5時なので夕日の当たる海を見ながらのオープニングは『天使にラブ・ソングを』の『オー・ハッピー・デイ』
 なかなかの迫力でした。ところがですな、ゴスペルは基本教会音楽であり、ソウル・ミュージックですからあんまり明るいオープン・スペースには向いていないのかもしれません。
 やはり休憩をはさんで日が暮れてくるとメリハリが増します。
 アレンジが巧みだったハレルヤ・コーラスは素晴らしかった。
 メンバー紹介でわかったのですが、元ジャズやR&Bのシンガーだった先生の指導しているサークルで、さすがに先生がソロを取るとうまい。

 このメンバーでもう25年続いているそうです。
 何より皆さん楽しそう。次第にこちらも体が動く。手拍子が鳴る。踊りだす(僕が)。
 神様の歌声が聞こえてきました。ハレルヤ!

先生と筆者

 ちなみに先生はなかなかカッコイイ立ち振る舞いですがポスターに載せていた写真は藤原紀香さんにそっくりでした(25年前の写真だとか)。こちらの皆さんも粋な方ばかりで、一緒になって(僕は)ガブ飲みしました。

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喜歌劇マリオンの儀 (脚本)

2025 JUL 19 16:16:11 pm by 西 牟呂雄

第一幕 第一場 マリオンの屋敷のホール
 時は中世が終わるころのイタリア、トスカーナ地方。マリオンの屋敷でディナーが開催されるのだがホストのマリオンは姿がない。食前酒が振舞われている。
貴婦人『オーーホッホッホお上手なジョーク』
客『いや、冗談なんかではないですよ。本当のはなしなんです』
客『いい加減腹が減ったぞ。マリオンは客を招待しておいてどこに行ったんだ』
執事『マリオン様はメインディッシュのカモを撃ちに行くと朝からお出かけです』
客『あいつめ、結局獲物が取れなかったんで恥ずかしくて帰って来られないんじゃないのか』
貴婦人『まあ、オーッホッホッホ』
オーケストラ入る ブンチャッチャブンチャッチャ(ワルツ)。舞台からテノールが聞こえる。マリオン登場。
マリオン『(歌いながら)
わたしは なんにも かんがえない
わたしは なにも しらない
わたしは なんにも できなーいー
それで しあわせ』チャンチャン!ブンチャッチャブンチャッチャ
(紳士淑女・執事・小間使い 全員で)
『そうさ マリオンは かんがえない
マリオンは なんにも しらない
マリオンは なんにも できないー
だから しーあーわーせー』チャンチャン!伴奏続く
紳士『なんだマリオン。鴨撃ちに行ったと聞いたが手ぶらじゃないか』
マリオン『いや、もちろん百発百中だ。ところがあんまりうまそうなんで猟犬のセッターが食っちまったんだよ』
貴婦人『オーホッホッホ!マリオン様のいつものご冗談』
紳士『うそをつけ!とにかくディナーだ』ブンチャッチャブンチャッチャ
(紳士淑女・執事・小間使い 全員で)
Ref 合唱

第二場 セシリアの部屋 家庭教師 マリア

マリア『お嬢様!まだ終わらないのですか。わたくしの裁縫が済むまでに全部写してくださいと言いました』
セシリア『マリア先生。ラテン語は嫌いです。いくらやっても頭に入らないのです』
マリア『入らないはずがありません。お嬢様は十分賢いのは分かっています。ラテン語ももう初歩は済んでいます。気が入らないのはほかに気が散るからです。一体何に気を取られているのでしょう』
セシリアのアリアを歌いだす
『わたくしの 見ている 美しい世界に たりないものは
わからないままに すごす日々よ
 わたくしの 耳にする あの旋律の なかにすら
心みたされぬ さびしさよ
*求めるものとは きっとお目にかかれる りりしいお方の
愛に満ちた お導きでしょう 』
* セシリア・マリアの二重歌唱

第三幕 社交界デヴュー

若い貴族達が談笑している。室内楽が奏でられる。主催者のオーナス伯爵が発した。
伯爵『お集りの若き紳士達よ。見目麗しい令嬢が到着された。さあ、我と思わん者よ、令嬢を踊りに誘え』
着飾ったレディ達が舞台両袖から入ってくる。ワルツの演奏が始まる。
それぞれがペアとなって踊り始める。マリオンはセシリアとペアになる。
セシリア『踊り疲れました。少し休ませて下さい。喉が渇きました』
マリオン『何か飲み物を取ってきましょう』
セシリア『マリオン様。マリオン様は毎日何をなさってお過ごしですの』
マリオン『何も』
セシリア『・・・・なにもって・・・なにかなさるでしょう』
マリオン『そうですねぇ、あっメシは頂きますよ。ランチもディナーもね。ハハハハ』
セシリア『あのう、他には。朝起きてからまず何をなさるのでしょう』
マリオン『そうですねぇ。ディナーや狩りの予定が無いときはまず今日何をして遊ぶかを考えますな』
セシリア『・・・・』
マリオン『フェンシングの稽古をするとか』
セシリア『聖書を読んだりはなさらないのですか』
マリオン『あんなものは神父様のお説教だけで充分でしょう』
セシリア『古典を暗唱したり詩を読んだりは』
マリオン『あっはっは、そんなヒマはありませんよ』
セシリア『でもさっき、何もしていないとおっしゃったじゃないですか』
マリオン『えっ』
セシリア歌い出す。-神の御代の罪ー
『この世に 生まれて 罪咎纏う  神の子のわざは この身に及ぶ
 愛しむために 愛するために 人の子はきょうも はげみたまえ』
マリオン同じ旋律で歌いだす
『この世に 生まれて 美しきものを 味わい尽くし 楽しむことは
 素晴らしい 喜びに満ちる 人の子はいつも 愛したまえ』
二人デュエット
『この世に 生まれて なすべきわざを 知らずにすごすは いかなるものか
 よろこびも 嘆きも 湧き上がる源  愛の 愛のしらべよ』
音楽止まる。
マリオン『いやー、あなたは素晴らしいお嬢様だ』
セシリア『マリオン様は毎日がお退屈そう』
マリオン『あっはっは、そうですねえ。私は努力とか反省とか我慢といったこととは無縁ですから』
セシリア『何て不真面目な。堕落してます』
マリオン『えっ?』
セシリア『人間として恥ずかしい生き方です』
マリオン『(真面目になって)そうなんですか?知らなかった』
セシリア『見ていられません。私はマリオン様と結婚いたします』
マリオン『(仰天して)なんです?けっこん!』
セシリア『そうです!私と結婚して共に学ぶのです』

冒頭の音楽奏でられる 全員で合唱

『そうさ マリオンは かんがえない
マリオンは なんにも しらない
マリオンは なんにも できないー
だから しーあーわーせー』チャンチャン!
繰り返す

第一幕 終了

ここまで読んだ皆様に感謝いたします。フィガロを聞いているうちに、この程度の脚本ならオレでもかけるなどという妄想が湧いてきて書き始めました。
 なんという大それた思い上がりでしょう。ここまで書いて自らの浅学菲才にあきれ果て、バカらしくなって第二幕には進めませんでした。読んでしまった方々の時間を無駄にしたことを心よりお詫び申し上げます。 どなたかメロディーをつけられたならば(いないでしょうが)著作権は一切請求いたしませんので・・。

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2025参議院選挙を100倍楽しむ予想

2025 JUL 11 23:23:59 pm by 西 牟呂雄

 政権選択の選挙だとか。戦争まみれでトランプ関税のこの時期に何とも厄介な。考えても見てほしい。こんな時に政権が変わったら大混乱も甚だしい。そりゃコメが高いのは困るがアタシだったら安定した方がいいと思いますがね。
 それでもって出てくるのと言えば・・・。

ラ〇ール石井 会見のスピーチはなかなか良かったよ。だけどねぇ、コラムに何か書くと『芸能人が政治を語るな』と言われたり、スポンサーが下りたりするからっていきなり政治家になってどうするの。それも、よりによって全く役に立たない〇民党のバック・アップを受けるとは本気度が感じられない。仮に当選してもあの党首みたいに『~~してください』とだけ連呼するような質問をするぐらいだったら出なくていいよ。
 大体20年も党首が変わらない政党などカルトの領域。狂ったフェミニストか脳が筋肉になった集団にしか見えない。
 まっ、今後のバイ・プレイヤーとしての芸域を増やすんならお好きにどうぞ。

山〇志桜里 この人もう少し保守色があれば応援したいんだけどな。不倫がなんだ、スキャンダルが何だ、見ようによっちゃイイ女に見えるんだから逆手に取ってもっと派手にやったらどうですか。8年も前の話を蒸し返すのも大人げないというかバカバカしいというか。あのスキャンダルが痛かったのは相手のイケメン弁護士の奥さんが離婚の後自殺した、という衝撃的な結末だったからで、悪いのはカミさんのケアをみなかった相手の弁護士だろう(そんなのとくっついた非はあろうが)。
 そもそも旧民主党の時代から菅も鳩も玉木もみーんな女癖は悪いじゃないか(自民もだけど)。少しはかばってやれよ。
 地元が同じ街だから『憲法改正』くらい言ってくれれば投票したいくらいだ(しないさ)。

石〇新党 もう終わってます。いい加減SNS選挙のデマさ加減を国民も分かってくれよ。言いっぱなし構文を駆使して論破芸を磨いたところで政策も目標も明確でない。アンタのバカにしてる『選挙屋』にでもなったんですか。ワシ等飽きっぽいしね。
 教育最優先なんてオレでも言えるわ。
 国政を志すならアタマはいいんだろうからチッタァ仕組みぐらい勉強しなさいよ。それがいやなら田舎首長に戻って。もっとも政治家はアタマなんか良くなくてもいいんだけどね。 

有象無象の右派政党 安部元総理が亡くなり、自民党がLGBT法案に舵を切ったために雨後の筍のようにワラワラと湧いて出たが、どれもこれも怪しさ満載。こういうのは言ってることが過激なだけに必ず内部分裂して雲散霧消するから皆さんアツくならずに見ていましょう。
 他にも〇〇〇新撰組とかNHKナントカみたいなワケの分かんない政党、政党助成金の無駄遣い。
 チームみらい、政治なんかに手を突っ込まない方が世のためになれるよ。キミ達IQ高そうだし。

Rホー 昔の名前で出ています、を地で行くような話で頂けない。二重国籍も二位じゃダメなんですかも大目に見る。ナントカ刷新担当大臣で入閣もし、党幹事長代行も歴任しているが、政治家としての成長が全く感じられない。
 この人を見ていると政治家というのは一度なってしまうと絶対にやめられないものなのか(それほど居心地がいいのか)と勘ぐってしまう。何十年も連れ添った旦那に自分から離婚を切り出したそうだから、家庭の居心地よりははるかにいいんでしょうねぇ。

比例代表は組織内序列とタレント一発屋にキワモノ政党の生き残り。自民の山東昭〇センセー(83)なんか引退すべきじゃネーノ。いいのはヒゲの隊長くらいかな。岸博〇さん、今更ヒラのセンセーになってどうする。中田宏さん、アンタ民主党でしたよね。自民の比例ですか。維新は嘉田由〇子さん、写真がボロボロ。いし平さん、中国にイチャモン言うため?世良公則さん、今更やめなよ。

 某日、都下繁華街を歩いていたら鈴木宗男が。
 この人思ったより小柄、真っ黒に日焼けしていた。
 初めに娘の貴子センセイが『働き者の鈴木宗男をよろしく』と声を張り上げた後、親友の松山千春が登場。
『宗男さんとオレは』とやりだした。この親子は民主党だったり新党大地だったりオヤジの方は維新だったこともあるが、今回は自民党比例代表だって。
 この人のロシア並びに北方領土への取り組みを高く評価していたのだが、今はなァ。それに比例の投票に書く人は決めてるし。

 期待していた失言は、鶴保庸介の「運のいいことに能登で地震があった。緊急避難的だが金沢にいても輪島の住民票がとれるようになっていって『やればできるじゃないか』という話をした」くらいしか今のところない。すぐ謝って『たまたま』というところを間違えました、と土下座でもすれば口の滑りすぎで済んだものを、ヘラヘラ会見でみんなが飛びついた。こいつバカか、失言のレベルも低すぎ。元小沢一郎の秘書で野田聖子のパートナーだった二階派だが、野田センセイも男を見る目は・・・。
 残念なことに今に至るまで大物の大っぴらな失言がないのはどうしたことか。自民党の失言大王麻生太郎が非主流になってしまったので大して表に出ないからなのか。ツルホのバカ失言だけじゃちょっと。野党の方もゴチャゴチャ湧いて出た政党が以前なら炎上モンの発言を普通にしているので、マスコミがスルーしてしまう。
 
 あと一週間程で選挙戦は終ってしまうので各候補とも頑張って炎上して欲しい(参〇政党と保〇党はいいから)。
 でもって当たらないことで定評のある私の見立ては与党でやっとこ過半数確保。かと言ってれいわ立民も国民もそうは伸びない。維新・参政がチョロっと入って保守党・社民党は全滅。メデタシメデタシ!ジャンジャン。

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梅雨明け三番勝負 日本ハムファイターズ

2025 JUL 2 21:21:45 pm by 西 牟呂雄

 交流戦は調整だ、などとエラソーに書いたら本当にパリーグの全チームが勝ち越してしまってビックリした。そろそろセ・リーグもDHをやるなりしないと彼我の実力は開くばかりだろう。
 それはどうでもいいが、マズいことに弱いセ・リーグを相手にしているうちにホークスが復活してしまった。まぁケガ人が戻ってくれば時間の問題ではあったが、オールスター前に肉薄されるとチト困る。昔から真夏に連敗する癖があるので一気に追いつかれたら手が付けられなくなる恐れあり。
 そういう意味で今後を占う大事な大事な3連戦なのである。
 実はこのカードのために英気を養おうと交流戦なんかには目もくれず、ひたすら胆力を鍛えてフォースを練り上げてきた。達が負けなしの5連勝を飾って西武をAクラスから蹴落としてまずまずと思っていたら、ん?なんだこれは。西武を叩いたらホークスが3位に上がりたったの3ゲーム差ではないか。ヨーシ。
 初戦は有原。実は彼、移籍後一度も我がファイターズに勝っていない。何と両リーグで唯一勝ちが付いたことがないのが古巣というめぐり合わせであり、対戦成績0勝3敗という相性の悪さ。
 こちらは北山、いい出だしだ。それが6回先頭の周東が出ると、何と小久保監督は3番の首位打者柳町にバントさせた、ワン・チャンスと見たのか。中村が外野に上げて先制点を取られる。
 7回にはワン・アウト2・3塁で代打に近藤を出された。何とかしのいだが、ここでやられたらファイターズOBに負けるという事態になるところだった。
 だが今年のファイターズは1点差くらい安心して見ていられる打線の、はずなのだが。変に逆球気味だった有原のフォークに歯が立たない。9回にはマルティネス・レイエスに『振るな!』のフォースを送ったものの連続三振で完封されてしまった。これでゲーム差は2、おまけに有原にはプロ野球22人目という全球団からの勝ち星を献上してしまった。
 しかーし、今年の私は怒らない。清宮のエラーまがいも笑って見逃す。

 ミスター・スポック加藤よ、スロー・カーブで翻弄してやれ!
 それがまた大関も良くて、初回どさくさ紛れに1点を取られたものの7回までに9K。ここまで2日戦って双方1点づつ、ピッチャーも一人しか使っていない。
 8回、大関からスイッチした藤井が何を血迷ったのかノー・アウト満塁にしてしまった。これは・・・。そこから外野フライ1本打てずに三者三振!恐れ入りました。いかつい顔にものすごい気迫だが、藤井はフォークしか投げないんだから全部見送れば1点は取れたろうに。
 9回裏、小久保監督はまたもや3番柳町にバントをさせる、スゲー。次は中村、昨日の再現だけはやめてくれ!の願いもむなしく打たれた。最後は山川のフェンス直撃からホームでのリプレイ検証までもつれてサヨナラ負けを喰らった。アーメン。
 ついに1ゲーム差。それでも私は怒らない。怒りはしないが、ヤバくなってきたファイターズのあしたはどっちだぁ(泣)。

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続・街道をゆく 川中のみち

2025 JUL 1 20:20:11 pm by 西 牟呂雄

 フトした思い付きで名古屋の『川中』というところに出かけてみた。名所・旧跡など見当たらない市街地と言ってよい。
 このところ長島一向一揆に凝っていて、かの信長を二度まで退けた防衛力を研究していたが、キーワードとしての『輪中(わじゅう)』に興味を持った。長島を訪れた際にも『輪中の里』という表記を見た。
 『輪中』とは河川の合流地点や扇状地のような川の中州に堤防で囲って共同で水害を防いだ集落である。
 かつては沢山あったのが、治水技術の進歩により急速に姿を消しつつあり、それはそれでいいことなのだが、私は例によってその痕跡を見付けるのもまた一興と思った。そして尾張・木曽の地図を眺めながら、この辺はどうかな、等と楽しんでいたら『川中』という地名が目に留まった。現在は地続きの住宅地だが・・・。
 検索してみるとやはりかつては付け替えられる前の矢田川と庄内川に挟まれた輪中だった。これは行ってみなければ、『続・街道をゆく』の醍醐味である。
 名古屋駅から市バスで30分。川中に降り立った。真っ平な名古屋のベッド・タウンで、その昔は度重なる洪水に悩まされた『輪中』だったことが偲ばれる。遠くに高い堤防が見えた。
幹線道路を入るとまず探したのは小高い丘だ。堤防が決壊した時に避難するための場所で、裕福な個人は水屋というお蔵のような構造物を立てたりもする。
 昼間の人通りのない中ウロウロしていると、明らかに人工の土塁が見つかった。どちらも小ぶりな神社である。東側が中切(なかぎり)天神、西側に神明社。地図を眺めるとこのあたりを矢田川が流れていたらしい。大きく北側に迂回するように付け替え、庄内川と並行させて合流させた様子が伺える。昭和五年の工事だそうだ。

中切天神

 工事完了後はこのエリアもハザード・マップにのってはいるが被害は少なくなり、避難場所としての使命は終えたのだろう。
 中切天神は、古くは茄子天神と呼ばれていたともいい、お腹の痛みを抑える御利益があり、お参りの際に茄子をお供えした事からそのように呼ばれた。
 詳しい説明はなかったが、境内は小さな本殿と南向きで瓦葺妻入りの四方吹き抜け拝殿があり、地域の信仰の拠点であったことが確認できる。
 古地図を見ると、旧矢田川の北側の堤防にあったようだ。

拝殿と本殿

 そこから西の方に少し行ったところにもう一つ、旧矢田川の左岸に当たるところに神明社はある。輪中の外側になるこの辺りは地名は『中切』になり、新田開発の際に伊勢神宮から天照大神を奉受して祀ったといわれる。
 河川の付け替え後はここも当初の役割を終えたのだろうが、戦後に立派な鳥居が寄進されていた。

神明社

 寄進した人の名前が刻まれていたが『K野』という名字が多く、おそらくこの地(旧矢田川南岸)に根を張った一族で、私財を投じての避難場所だったのではないか。確か名鉄をはじめ数々の企業の設立に関わった名古屋財界の大立者がこの『K野』姓だったと記憶するが、関係があるかもしれない。そういえばK野家が新田開発を手掛けた際に牟呂神富・神明社を建立しているが、それはここから遠い豊橋市である。いずれにせよ同族だと思われる。
 かつて青山学院陸上部で『山の神』と言われ、箱根の登りにめっぽう強い選手がこの名前だったと記憶する。その選手の祖母に当たる方が大相撲名古屋場所で必ず向こう正面に映り込むタニマチで、艶やかな着物の着こなしをされていたはずだ。

 さて、河川の付け替え工事は行われたが、昭和の初期の工事であるからそれほど深部まで水路を遮断する土木技術はそのころはなく、地表に出てくる水を逃がす工夫はなされるはずで、その痕跡はないかとさらに調査した。
 すると東西に通ずる少し開けた道路があり、その道に沿って親水公園にあるような小さなせせらぎが流れている。
 察するにこれが湧水を集める放水路ではないだろうか。水は明らかに(濁り具合から言って)上下水道ではなく、ささやかではあるがたくましく流れていた。

東方面

西方面

 この水路沿いに歩いていると立派な住宅が並んでおり、その表札は『K野』である。なるほどその後もこのエリアの発展に貢献している名家の風格を感じる。
 東の遥か先に現在の矢田川の堤防が見えている。
 西側に進み庄内川と合流した大きな堤防に立ってみた。だだっ広い濃尾平野の奥まで見通せて、河川敷にはゴルフ・コースがあった。
 聞くところによれば堤防決壊は最近ないが、大雨の際にはこのコースは水没してしまうそうだ。その先は(地図で言えば北方面)多少土地が低く感じられて、そのためか緑地が整備されていた。いざというときに水を逃がしたのだろう。

ささやか放水路

 ところでその昔に、堤防に囲まれた中で暮らすのはどんな気分だったろう。
 現代に暮らす我々としては閉ざされた空間で一生を送る『閉塞感』といったものを想像しがちだが、どうであろうか。常に水の恐怖と戦いながら耕筰に従事し、助け合って生き抜くのは物凄く忙しかったように思える。
 そしてその中の何人かに一人くらい『こんなジメジメした狭いところにはいられない。外に行く』と輪中を飛び出すようなハネッ帰りがいたはずだ。
 想像を逞しくすれば信長の天下取りの野望、秀吉の朝鮮出兵など、両者が尾張出身であることから外向きベクトルを醸成する土地柄とも言える。信長は最近の研究では名古屋西部の勝幡城(しょばたじょう)で生まれた。城内であるから輪中とは言わないが、土地柄周囲を高い土塁と堀で囲った中で暮らしたはずだ。

勝幡城 復元模型

 秀吉は庄内川のもっと下流の中村出身だから高い堤防は常に視界に入っていたはずだ。それが天下人となった後には京都を5mの土塁で囲って御土居(おどい)とし、洛中と洛外を区別した。その目的は諸説あるが、防衛と治水を兼ねていたに違いない。京都を輪中にしてやっと安心したのか、と考えるのは穿ち過ぎか。
 などと考えながら日帰りの『続・街道をゆく』を堪能して帰路に着いた。

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リッキーのうた

2025 JUN 24 2:02:25 am by 西 牟呂雄

自力で嚥下することもできない不憫な赤子に

リッキーよ 
まったくの偶然に 酷薄を背負って生まれたおまえ
人生のうましきものを 味わうことありや
おまえの苦しみを たれもわかってやれないか
おまえの運命を たれも代わってやることはできない
リッキーよ 生きろ

リッキーよ 
たれも罪を犯したのではない
ましてやおまえのせいでもない
ただ 運命は受け入れるしかない
人はそれほど弱いものなのだ
おまえは この世にあらわれるべくして
祝福されてきたはずだ
リッキーよ 生きろ

リッキーよ 
これからは 苦しい人生が続く
おまえが 10年生きたら 10年
20年生きたら 20年
それでも 精いっぱい生きろ
命の限り 楽しめ 喜べ そして悲しめ 怒れ
リッキーよ 生きろ

リッキーよ 
あわれにも 何百万分の一 のアクシデントだった
それでも生まれてきたのだ
だからおまえが生きる意味は大きい
絶望なんかするな
失った何かを思うんじゃない
リッキーよ 生きろ

リッキーよ 
おまえは我等に生きがいをくれた
奮い立つ 勇気をくれた
深い愛情を 湧き立たせた
静かな 哀れみを残した
だから 我等を見ていてくれ
こうして笑顔でいる我等を
リッキーよ 生きてくれ

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梅雨の合間に伊東まで

2025 JUN 15 17:17:17 pm by 西 牟呂雄

 朝、八時に船を下す。湾内は微風で、やや雲があるものの雨はなさそうである。今日は恒例の油壷ー伊東レース。ところが、我が艇は幹事になっているため、スキッパーは本部詰め、ボースンも伊東待機となり、僕は別の僚船に乗ることになった。
 それが普段の自分の船とは違う船に乗るとスイッチ一つ分からない。舵を取っても感触は微妙に違う。これは車の運転よりも深刻だ。レンタカーだろうが新車だろうがハンドルを握ってアクセルを踏めば動くことは動く。ところがクルーザーの場合はまっすぐ行くのも感覚が違って、車で言えば『車庫入れ』のような操船は難しい。おまけに乗せてもらった船は今どきのハイ・テク船で、セールの上げ下ろしまで電動。凄い船だった。

デジタル

ラットもデカい

 エントリーを済ませ、本部船と黄色いマークを結んだ線がスタート・ラインなのでその線に沿うようにポジション取りが始まった。風は南西の吹上で、伊東はほぼ真東である。いわゆる片上り(かたのぼり)というやつで、余計なタックはかけずに行ける、というのがスキッパーの作戦だ。5分前・4分前(エンジンストップ)、風に向かうかたちで進み、スタートのホーンと同時に大きく舵を切った。ヨシ!ナイス・スタート!
 いい風を拾った。だがそれは他の船も一緒だから一斉に50杯もクルーザーが出ていく。一部の船はコースの北側、江の島方面に舳先を向けている。追い風に乗る作戦のようだ。この場合距離が長くなる分とその後の向かい風のハンデを計算するのだが、風が変わると読んだのかも知れない。
 しかしこのハイテク艇はレース仕様ではないのにさすがに早い。船団はバラけてきた。
 イイカンジで進んで行くので、スキッパーにお願いして舵を取らせてもらった。
 おぉッ、すごい切り上がりだ。風を受けるとセールがしなって船は必然的に風上に向きを変えようとする。それを強引に舵を切って目一杯風を孕むとグーッと船速が上がる。
 先を行っている船に近づいた。『あれ抜けるだろ。どっちからにする』とスキッパーが聞いてきた。風上側(この場合進行方向に対し左側)を抜けるか風下側からか。この際風上側を走って右側に相手に悪い風を送って一気に抜こうかと考えた。
 ところがあと少しのところで先に出られない。どうしたことか。すると百戦錬磨のスキッパーがイラついたように『舵の切りすぎだ』と怒鳴った。船の進路を固定しようとするあまり滑らかな走りができていないのだ。先行艇を交差するように右舷に出てやや角度を落としていくと、なるほど抜けた。
 熱海沖の初島北側を通り伊東港へ針路を向けると同じクラスの船が数杯競っていた。ここまでくれば順位を落とすことはないだろう。舵をスキッパーに返して入港のビールを空けた。
 ずっと風に当たり続けおまけに薄曇りが時々晴れる紫外線MAXを浴びたようでヒリヒリする。温泉に入るtとゴッツく染みた。

 翌朝は当然ゾンビ状態で船に乗った。レース・スタッフの部屋に空きがあるというので、しめたともぐりこんだのだが、なんとその部屋が宴会部屋になってしまい、入れ代わり立ち代わり見たこともない人がやってきて眠れない。中途で自己紹介があったような気がしたが覚えていない。大浴場に行った記憶もないのにメガネもタオルもどこかに消えた。
 さて帰りの風はというと、湾を出ると水平線も分からないほどモヤッてしまい風もない。トロンとしたベタ凪なのだ。

 風も波もなく汽走で帰る。
 舵を取るでもなくオート・パイロットでぼんやり鏡のような海を見ていると、様々なことが胸に去来する。
 先日のあった小学校の同窓会のこと、亡くなった身内、会えなくなった外国のパートナー、昔の上司、楽しかった仲間、好きだったサウンド、夢中になった映像、大嫌いだった奴、あのときこうしていたら、死にそうになったこと、子供だった頃、とても悲しかった話、あの人はどうしてるだろうか。
 こうしてみると、普段ふざけ散らしているくせにやたらと物悲しいことの方が浮かんできてしまう。はしゃいでばかりいるからそっちの思い出はあまり残らず、ピンポイントで寂しかったり悲しかった思い出が湧き上がってくるのだろうか・・・。
 待てよ、そう先でもなくなった死ぬときに、そんなことばかりが脳内に残るのはいやだなぁ。

 イルカが群れでいる、遊んでるんだな。あっ、油壷に着いてしまった。

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AI天国の成れの果て

2025 JUN 6 23:23:58 pm by 西 牟呂雄

 以前にも同様の趣旨のブログを書いてみたことがあるが、ネットがAIによって異常なボリュームで個人データを蓄積をすると消費行動は単純になり景気の循環は無くなるのではないか。現在、個人が自由意思で消費しているつもりになっているものは、実際にはサプライ・サイドの繰り出す様々な思惑に踊らされて買わされているモノが大半を占めることだろう。
 例えばブランドとか流行の類は、供給側が提供するコンテンツを、機能性とか個人の好みに関わらず、使わざるを得ないで必要もないのに手に入れてしまう。また、ネット社会になってこれでもかこれでもかと見せられて無駄な消費を煽られるから始末に悪い。果たして本当に自分が欲しい嗜好品、ファッション、生活スタイル、といったものを人々は認識しながら自問自答しているのだろうか。おそらくほとんどの人はそうではあるまい。普通はそうまで思考をしながら暮らすほどヒマではない。
 一方で普段の生活には何ら必要のない高額の嗜好品・芸術品といったたぐいには、単に消費と言うわけにはいかないような高額の値段で取引されるものもある。面白いことにかつては後ろ暗い政治的な金の流れに絵画が介在したことは公然の秘密で、フィクサーの肩書が画廊のオーナーだったのはそのためである。その場合には絵画の芸術的価値やコストとは関係ない架空の価値が勝手の付与され記号の役割を果たす。まるでマネー・ロンダリングに使われる仮想通貨と同じだ。
 冒頭の例で引いた『買わされている』ゾーンの話はさておき、ヒマといっては差し支えるが、少なくとも自分らしさを自問自答することができるゾーン。そこの人々が交わす取引・交換といったものは金額換算できないのが本質ではないだろうか。美しい絵画・至高の演奏・先祖伝来の置物、これらは欲する側のパッションによって評価される。そして欲する側のそれと制作・演奏・保持する側のパッションが一致したときに取引・交換が成立すると考えられる。
 すると、ここにバーチャルなソサイエティが完結し、何も高い金額を介さずに物々交換と役務提供だけで経済が成り立つ。そこには消費税もなにもなく、その延長でサービスを多少我慢すれば行政の世話にもならないユートピアが成り立つ。あのバカ高い値付けは投機目的が半分は混在しているから芸術を金額のレベルに貶めているのだ。

 そして近未来の『買わされている』ゾーンの人々は、個人がアトム化してしまったAI社会に管理されるだろう。生産ー消費はすべからく膨大なデータ化された個人レベルの情報や自然現象までも取り込み、無駄な在庫などない効率化が進む。生産性も飛躍的に上がって安価なコストでモノが手に入る。このゾーンの住人は、ネット漬けになって安い安直な娯楽に浸りつつ怠惰に暮らすことだろう。
 その頃はバーチャル体験が自在にできるようになっていてゴチャゴチャ混んでいる観光地でウンザリしたりグッタリしないでも世界中観光できるかも知れない。人々は旅をする努力をしなくても済んでしまうほどに落ちぶれる、すなわち人間である必要がないほどに。
 そう考えるとさすがに怠け者の筆者でさえ、AIに隷属して満足を得る暮らしには心惹かれない。便利さは享受するものの、いささかマズい。
 
 いずれにせよ巷間言われている『分断』の進行は避けられず、ここでは二つの例を挙げたが実態はもっと複雑で、それぞれの亜流もあるだろうし、また別の切り口で見れば3つにも4つにも分かれるだろう。その時は国家は成り立っていくのか。
 仮に今のモデルが近未来に実現するとし、そのころの日本が人口8千万を切るとすれば金額換算されたGDPは激減し、税収もボロボロになる。それでは国家が成り立つのかな。露・中・北の核保有国に取り囲まれて国防費は減らせるわけがない。すると公共う事業と福祉を削る・・・。ところで国家とは何なのか。
 国民の大多数がAIに従属する社会とはGAFA及びそれに準ずるAI企業にすがって生きることではないのか。それを免れているのは分断され少数の(筆者の試算では20%程度)のバーチャル・ソサエティの貧乏人だけ。そんな構成の国家がSNSに踊らされた怪しげな選挙で政治家を選ぶ民主主義など国民国家と言えるだろうか。AI植民地とでもいった方が腑に落ちる。そんなことならロクに選挙もやらない北の国や大陸の方が体裁としては国家らしいとさえ言える。日本が将来そうなったらいっそ政治もAIに任せてしまえ。その時は筆者は山荘に引きこもって金を使わない物々交換暮らしに引きこもり、誰にも看取られずに病に没したい。

 と、ここまで書いて来て、そのAI植民地に成り果てた日本を想像してみたら・・・。
 政治家・官吏・中央銀行は無くなる。企業はあるものの、大企業でさえ経営判断は人間がやらない。結局誰がやっても消費者の行動はAIに差配されるから同じ結果になるので余計なことに悩む必要はない。AIは同じ答えを出すので、売りと買いが成立しないから株式売買は機能を失い、相場も一つの価格しか示さない。裁判・司法も全部AIで時間は大幅に短縮。
 人々は人間に僅かに残された仕事を分け合うのでヒマと言えばヒマ。この高能率化社会は一方で膨大なヒマ人が無駄を吐き出すことになる。そうなると一部のクズは当然のように犯罪に走るが、監視カメラとAIの顔認証でかたっぱしから逮捕・検挙される。警察は事務官僚化するだろう。公務員では自衛隊に人数が集中する。その自衛隊もドローンとロボットを駆使したハイテク・デジタル化が進み自衛官はエンジニアの就職先として高い収入が保証された人気職種である。何しろ他に公務員はほとんどいないのだから。そうなったらAIに強い国防意識があるとも思えないから無駄な戦争はしないですぐに白旗。ん?えーと、国家って何だっけ。

 AIに飼いならされた無気力で軽薄な大多数の国民と一握りの隠者しかいない国を、強い国家意思を堅持する独裁者のいる核保有国が舌なめずりしている構図が浮かんでゾッとした。

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