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天文学は清涼剤

2014 MAR 29 1:01:46 am by 東 賢太郎

今週は仕事にいらいらで疲れ切ってしまい、帰ってプロ野球開幕戦を見れば阪神が巨人にボロ負け。カープは勝ってくれて嬉しいがそれでも気が晴れず、音楽を聴く気もせず本を読むには目が霞んでて最悪の状況です。

そこでなんとなく見たのが「MIT白熱教室」のウォルター・ルーウィン教授の講義です。恒星の一生の話でした。僕は彗星や月食やらの観測や星座のおとぎ話には関心のかけらもありません。恒星に関する物理だけが関心事です。

星の物質が中心に向かって落ち、核融合反応で膨れることで半径が決まって調和する。水素が燃え尽きるとヘリウム、炭素、ケイ素といって最後は鉄になって核融合が止まる。高密度の白色矮星になり、それがさらに進んで中性子星になり、それが高速回転してパルサーになる。シリウスの伴星が白色矮星であることは美しい方程式から理論的に発見され、確認された。かに星雲の星の残骸がパルサーであることの発見。さらに半径が減って点になるとブラックホールに。そこを周回する恒星(ドナー星)の質量とスペクトルの赤方偏移、青方偏移(ドップラー効果)からわかる回転半径と周期からブラックホールの質量が計算できるのです。それが見えないけれど「在る」という白鳥座X-1の写真!

人間界のささいな事々を忘れるロマンです。宇宙物理のロジックの美しさ!!特異な天体の写真を見て実体を想像するのが僕の子供のころの最大の趣味でした。ぎょしゃ座エプシロンの伴星、くじら座オミクロン星ミラ、うしかい座アルクトゥルス、こと座ヴェガ、ケンタウルス座アルファ星等々夜空や写真を夢中になって見ていたなつかしい名前です。もう一回生まれたらやっぱり天文学者になりたい、MITで研究したいです。なんで俺はここでこんなことをやってるんだろうとつくづく思ってしまいましたが、もやもやは宇宙空間のかなたに雲散霧消です。

250px-Vega_Spitzerヴェガ(右)には太陽系に類似したものである可能性のある惑星系が形成されているそうです。ヴェガは0.19日の周期で僅かに変光するたて座デルタ型変光星であり12.5時間という高速で自転しており、その速さは遠心力でベガが自壊する速度の94%に達していることが判明しました。このため、極付近と赤道付近では大きな温度差が生じているそうです(Wikiより)。こんな太陽の惑星に住んでいたら・・・想像するだけでも心の中が無菌状態になります。

 

(こちらへどうぞ)

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