はんなり、まったり京都2014(その2)
2014 APR 12 12:12:40 pm by 東 賢太郎
皆さん京都へ行ってなにを京都らしいと感じるかはさまざまだろう。僕の場合、霊気である。オカルト的な意味ではない。ここには千年にまたがる人間の「気」が蓄積している感じがある。「つわものどもが夢のあと」と歌うなら、つわものの数は何百万人だろうか。霊気というのは京都以外の寺でも感じるが、ここは寺社だけではない。木屋町通りのどこか1㎡でも掘り下げれれば源義経と坂本龍馬の足跡の化石ぐらい出てくるだろうと、そんな感覚をそこかしこで持つことができるという意味での霊気というものだ。
例えば、この写真は鴨川にかかる松原橋から我々の宿(左から3番目の町屋)をのぞむものだが、この橋は秀吉がそう命名するまでの名は五条橋であり、弁慶と牛若丸が戦ったあの橋である。
それを渡るとすぐ宮川町であり、お茶屋さん街となる。去年もお世話になった「しげ森」さんはそこにある。この風情からしてもう別世界だ。
玄関には舞妓、芸妓さんたちの名が。彼女たちは15歳からここに住み込んで1年たったらまず舞妓になる。無給だが着物も稽古もすべてお茶屋のお母さん持ちだ。20歳をこえると芸妓になり自分で客を取れるようになる、つまり独立自営業者になれる。
ここで懐石をいただいて遊ぶ。最近は女性客が増えているそうで、席にあがる前にビデオルームで基礎知識を教えるVTRを見せてくれるから初めてでも大丈夫だ。写真は伝統お座敷遊び「トラトラ」のお手本を見る皆さん。
ここで独占していたお二人、小ふくさん(右)とふく苗さん(左)が翌日の京おどりの舞台に立つ。これが正調の楽しみ方である。もちろん踊りだけ見てもいいし充分見応えはあるのだが、舞台にいる2、30人の別嬪さんのうちに知っている人が混じっているというのは味なものだ。
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