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初めて歌舞伎を観る

2015 AUG 8 1:01:06 am by 東 賢太郎

きのう前をたまたま通って黒山の人だかりだった歌舞伎座。家に帰ってどうしても気になって、チケットを探すとまだいい席がありネットで衝動買いしてしまいました。初めてで勝手がわからないので、一番高い1万7千円の西桟敷8というのにしました。

さていよいよ開演時間が近づき、まだ蒸し暑さの残る夕方の銀座を歩くと、4丁目の交差点で立ち止まって聞こえてくるのは中国語、英語、フランス語ばかりです。周囲の信号待ちの人々はよく見るとほとんどが外国人というのだから、ここはどこの国だと驚きです。

まるで30年前のリージェント・ストリートじゃないか!

あのころのロンドン。週末はピカデリーからボンド・ストリートまで観光客の外人だらけで、住んでいるとはいえ僕らだってそのおのぼりさんの外人だった。それがいまや立場は逆転して、東京が当時のロンドンのステータスになっているんですね。こりゃあ誇らしいことだ!

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歌舞伎座はそう思えばコヴェントガーデンやスカラ座みたいなもんです。あのころ僕も、何度も憧れのスカラ座の前で写真を撮りました。今日もそういう外国人のカップルや家族連れが八月納涼歌舞伎公演のポスターをバックにポーズをとっている。なんとも不思議なデジャヴ感覚でした。

 

 

 

もう日本人が西欧に憧れる時代は終わりましたね。はっきりと。ジャパン・クール、日本がカッコいいと世界で言われる時代ですからね、ジャパン・アズ・ナンバー・ワン程度で喜んでいた僕ら世代には考えられないことがおきています。金持ちになる、つまり経済力だけではそうはなりません。

カネがあるからどうだ!なんてのは田舎もんのすることで、僕らの世代はそう。でもいまの若者はカネがなくても西洋人コンプレックスもないみたいです。文化の成熟には経済力がついて2~3世代かかるといいますが、ほんとにそうですね。その面では日本は世界の強国です、すでに。

そういう時代に新国立競技場事件がおきている。当初の1300億円でも多いなと思ってたら、ふたをあけたら2600億でした。どうです、ロンドン(760億円)に比べてはずかしいこの田舎もんぶり。銀座の風景に感じる成熟から半世紀遅れたままなんですね役所は。

さていよいよ開演です。わくわくしながら観たのは第3部(18:15より)の「芋掘長者」、「祇園恋づくし」でありました。結論を一言でいうなら、やみつきになりそうです。イヤホーンの説明があるし筋もわかりやすい(まあ納涼とあるしそういう出し物だったのかもしれないが)。3時間があっという間にすぎてしまいました。

 

こういうものは女ばかりの都をどり、京おどりのイメージしかなかったので、そうかこっちは男ばかりなのかと、まあその程度の教養のなさでのぞんだわけですが、席が上等の桟敷席でお茶をいただきながらくつろげたこともあり何の違和感もなくとけこめてしまったのです。

中村勘九郎、七之助、中村扇雀など、細かいことはよくわかりませんがオーラがありました。七之助の緑御前は女性よりきれいで声もそれなりで、勘九郎の江戸っ子のきっぷも良かった。

なにしろ日本語というのがいいじゃないですか。わけわからんイタリア語やドイツ語で字幕見ながらというオペラよりね。ワーグナー観ながらいつもドイツ人はいいなあと羨んでいたのが、ここだと逆ですからね。どうしてこんなに楽しいものに今まで縁がなかったんだろう?

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(こちらへどうぞ)

歌舞伎は一種の解毒剤である

 

 

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