加藤旭くんの演奏会
2016 MAY 6 2:02:31 am by 東 賢太郎

今日は銀座ヤマハ・ホールにてメイク・ア・ウィッシュ・オブ・ジャパン主催のチャリティーコンサートを聴きました。ご存知の方もおられると思いますがMake-A-Wishは米国で立ちあがったこのような団体です。
「メイク・ア・ウィッシュ」とは英語で「ねがいごとをする」と言う意味のボランティア団体です。3歳から18歳未満の難病とたたかっている子どもたちの夢をかなえ、生きる力や病気と闘う勇気を持ってもらいたいと願って設立されました(HPより)。
この日のコンサートは加藤旭くん(16才)の作品をプロの演奏家の方々がきかせるものです。旭くん、きっと楽しみにしていたでしょうが会場には来ることはかないませんでした。ご本人の言葉があったのでそのままお借りします。ぜひお読みください。
~作曲者メッセージ~
僕が小さい頃に作った曲を、「CDにしたら」と計画してくれたのは妹の息吹です。中学3年冬から高校1年春にかけての、脳腫瘍放射線治療入院時でした。
頭痛やだるさを抱えながら病院で一人過ごす時間はとにかくきつく、ドアが開いて誰かが入って来てくれるのを「今か、今か」と待っていました。家族や友達、先生が会いにきてくれた時の嬉しさは格別で、「自分も人を喜ばせたい、何かの役に立ちたい」と思いました。そこで妹が「お兄ちゃんは小さい頃作曲していたから、それを生かせばいい」と考えてくれました。
僕はピアノを習い始めた3歳から、画用紙があると5本線を引き、音符をお絵描きしていたそうです。4歳になると音符を曲として書き始めます。どこかへ出かけたり、いい音を聴いたりすると自然に音楽が湧いてきて、そのメロディーを五線譜に書いていくことが楽しくてたまらなくなりました。
今は手術の後遺症で足が思うようには動かず、目がよく見えなくなっていますが、これまでの作曲作品(約480曲)と脳腫瘍の治療や入院の経験を生かしていきたいと思います。今回のCDは、ピアノの三谷温先生が僕の考えを応援してくださり、メイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパン他多くの方々のご協力を得て作ることができました。5歳から10歳までに書いた曲です。このCDがより多くの人の励ましとなること、また、今闘病中の方々の命が助かることを祈っています。
加藤 旭
感動しました。旭くん、会場のあんなにおおぜいの人が喜びをいただいたのです、すごいことです。ふしぎと心がやすらぐあなたの5才の曲ときたら・・・。
演奏家の方々の想いも伝わりました。会場の全員がひとつになってそれを受け取るというのはなんと幸福な演奏会だろう。旭くんに音楽のちからを教わりました。
最後の曲、合唱曲「くじらぐも」につづいて弾かれたバッハの平均律のプレリュードハ長調がすっとはいってくるのにはほんとうにびっくりしました。
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