読響定期 マーラー交響曲第7番 ホ短調
2025 SEP 27 13:13:11 pm by 東 賢太郎
第651回定期演奏会
2025 9.25〈木〉 19:00 サントリーホール
指揮=ケント・ナガノ
マーラー:交響曲第7番 ホ短調 「夜の歌」
15分前にあわただしく席についてプログラムを開く。まいった。同じことが7年前にもあった。そしてこれを書いた。2018 FEB 11とある。ここまでクラシック音楽をボロカスに書いたのは我ながらさすがに珍しい。
この日の7番、ひとことで言おう、大変な名演であった。帰りぎわ、興奮冷めやらぬ中、「この曲は大嫌いで今日初めていいと思いました」とD氏に語る。ケント・ナガノは欧州で機会がなかったように思う。なにかきいたろうか思い出せない。
巨大な交響詩というマインドでのぞんだのも良かったかもしれない。存外面白い。楽器はギター、カウベルまで色々出てくるし場外のシアターピース効果もありゴージャスなもの。そういうものこそ、「だから何だ」と思っていた。その路線でこの水準まで達したのは人類史でマーラーとR・シュトラウスしかいないことはこれだけのオーケストラ演奏でないとわからず、ザルツブルグでカラヤンとウィーンフィルで聴いた「ばらの騎士」以来か。管弦楽法の綾は9番を予見し、並の演奏だとそれらがごった煮で散漫になる。なによりまず筋がぴんと通って強い説得力がある指揮が圧倒的だ。オケの底力を解き放った、これだけのものは中々接するものではない、浅薄な世の中に久々に黒光りするホンモノが現われて安堵すらもたらす域に在る。読響も素晴らしい。日本が誇るワールドクラスのオーケストラである。
もうひとつ、出だしから、あれっと思うことがあった。耳が良く聴こえる。そういえば上掲のN響のあたり、読響の「バルトーク青髭公」で耳に異変があった。高音の ff で鼓膜がびりびりいう感じがあり危機を覚えたが、読み返すとその稿に言及はない。よほど怖かったと思料。 2017 APR 16とあり、母が亡くなるひと月前だ。何かが起きていた。それ以上の悪化はなかったがそのままだったんだろう、それが常態化し、忘れていたと思われる。上掲の7番はそのさなかだった。
ところが、この日、サントリーホールでこんないい音は初めてだとびっくりしたのだ。オーディオなら2段階ほどグレードアップしたかの如し。読響が素晴らしい演奏をしたことは相違ないけれど、どうもそれだけではない、各セクションに鮮やかな色彩があり、古びた油絵を洗浄したかのようだ。
もしかしてだが、3月から使用している某医療器具のせいかもしれない。そいつは水を細かく分解し血液をサラサラにするから末端の毛細血管が蘇生する効能がある。鼓膜のあたりでそういうことがあったのか・・。
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