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8千メートル級14座に登頂の渡邊直子さん

2026 APR 15 1:01:55 am by 東 賢太郎

前回に丹沢大山のことを書いたのでその先です。実はなんにもありません。歩いて登って1番きつかったのは屋久島の縄文杉の1300mです。富士山は未踏。軽いタッチで両方登った次女が縄文杉のがキツイよと言ってたのでまあいいかになってます。チリのサンチャゴからアンデスを3000mぐらい、ハワイ島ではすばる望遠鏡のある天文台の4200m。歩いたと言いたい所だが残念ながらどっちも車です。ということで山について語る資格は全くございません。

日本人女性として初めて8000メートル峰14座全てに登頂された渡邊直子さん、名前は知ってましたがユーチューブは知りませんでした。4200mで目の前にチカチカと星が出ましたからね、エベレストはその2倍。想像を絶します。渡邊さん、火星に行って帰ってきたみたいなもんです。そんな方のお話を聞けるなんていい時代になりましたね。

僕はどなたであれ、どんなジャンルであれ、自分ができないことをできる方は例外なく尊敬します。渡邊さんの場合、やったことも破格だけど自然体で語る姿も破格です。高校のバトミントン部で全国大会は立派です。一生もんの思い出です。ところがそうじゃない。彼女の言葉の重みで分かります。そのレベルでは出ない重みを感じるんです。それが「居酒屋に行く感じ」。これ、謙遜でも奇をてらったのでもなく、本当の自分を取り戻したり新たに発見したりできる大事な場だから、個人的に本当にそうだからどうしてもわかってもらいたい、だからそのぐらい嚙み砕かないと伝わらないというギリギリの表現でしょう。もし自分を取り戻したり発見したりできるなら火星だって居酒屋になる方でしょう。実は僕も似たところがあります。人としてとても魅かれるものがあります。

重いだけでなく衝撃なのは、「登頂を目的としてないのであと150mで下山しても平気なんです。それで命を落とさず来られたんでしょう」とあっさりおっしゃること。このくだりは僕の人生観に大転換を迫るメッセージであります。

なぜなら僕は「何事もやり遂げてナンボ」が憲法第1条の人間だからです。伊賀の影丸、ジェームズボンド、ゴルゴ13で育ったスナイパー派。敵前で「すいません、取り逃がしました」なんて頭かいて帰ってくる奴は豆腐の角に頭ぶつけて死ねで終わりです。人生初の「やり遂げ体験」だった丹沢大山登頂に発してますから根深いです。長じて映画は任侠物で高倉健、鶴田浩二。洋物はゴッドファーザーのマーロン・ブランド。小説はハードボイルドのサム・スペード、フィリップ・マーロウあたりがカッコいい男のモデルになりました。野球も喧嘩だったし、同期の8割が脱落した野村証券のノルマなんか屁のカッパだったんです。断言しましょう、東大法学部に僕のような人間はまずいません。

でも渡邊さんを自分なんかと比べちゃいけないんです。語られているのは死と隣り合わせの世界です。僕のような人間は無理しても最後まで登ってきっとどこかで命を落とすんでしょう。エベレストは誰でも登れますよとおっしゃってるのでアラブの富豪チームにでも加わってシェルパ百人も雇って至れり尽くせり状態ならいけるかなと思わないでもありません。まだいたって足腰元気だしそこまで行っちゃえば高所恐怖症も忘れてもう死んでもいいと思えるかもしれない。でもダメですね、あと150mで引き返す勇気がありませんからね。

感想。何事も巨大な事を成し遂げた方は偉大です。男も女もありません。そして看護師をされている。優しいのです。自分より強くて優しい、もう神様のような方と申し上げるしかありません。高校の後輩たちに語っている言葉、これがまた心に響きます。聞いてる生徒達の目の輝きを見てください。これですよ、渡邊さんのような方の存在が日本の若者の未来を思いっきり明るくすると僕は確信しました。この目を持った若者がたくさんいれば日本国は間違いなく繁栄します。優しくて強い日本に世界は敬意を表すると思います。経済も成長するし世界の大国と難なく伍していけます。ぜひ多くの若者に見て欲しいと願います。

 

「努力は人を裏切らない」という先生の言葉をタオルにしてもらい、 2年生の時パキスタンの登山の企画があってどうしても行きたいと思った。これがスタートですね。いくら強調してもしたりないのですが、この『どうしても』ってのがいいんです。だって自分の心の声でしょ、若者の皆さん、それが聞こえたら絶対に従った方がいいです。どうしてもやりたいもの以上に自分がうまくできるものはありません。他人のアドバイスなんかいりません。そんなものに従ったって自分の声じゃないんだからいずれこんなはずじゃないってなります。そして、そうこう迷っているうちに年取ってくる。すると誰しも世の中のしがらみにがんじがらめにされていきます。生活の為に自由はなくなります。そうやって多くの人は「しがらみ人生」で一生を終えるんです。僕は親にわがまま言って浪人させてもらい2回アメリカ行って合計2か月も遊び回ったり、「どうしても」っていう本能あるがままにティーンエイジャー時代を送らせてもらいました。同じ年頃でそれが出来なかった両親のおかげでです。

その結末が今です。人として大事にするしかないじゃないですか。ここに至るすべての物事、袖振り合ったすべての皆様に感謝の気持ちあるのみです。もしこれをお読みになっておられたら是非ソナーのホームページの番号に連絡ください。大歓迎です。後悔、不愉快、失敗、絶望、たくさんありましたが、それがなかったら今はないんです。渡邊さん、益々のご活躍を楽しみにしております。

Categories:______気づき, 若者に教えたいこと

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