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ピッチャーの指先感覚とは

2014 OCT 17 17:17:01 pm by 東 賢太郎

昨日のソフトバンクの今宮がそうだったかは不明ですが、ボールの握りについてひとこと。

僕は高校で硬球を初めて握ったのですが、いちばん嫌だったのはバント守備でした。取ることがではなく一塁に投げるのがです。とっさに中指、人さし指が縫い目にかかっていない(つまり球のすべすべのおなかの部分にある)とすっぽぬけて暴投しそうだからです(したこともある)。雨でぬれてたり泥がついてたりだとなおさらでした。

ところが内野の連中はぜんぜん平気なんですね。あれがわからない。特にキャッチャーは盗塁の時にそれで2塁に矢のようなストライクを投げなくてはなりません。僕の頭めがけて投げて来る感じで、走られたと思ったら条件反射でいつもかがんでました。握りが悪いと自分だったらコントロールがつかないと思っていたので怖かったわけです(ヘルメットかぶってないし)。

投手も性格があると思いますが、僕は神経質で縫い目一個(1ミリぐらいです)二本の指が左右にずれてもわかったしそれで球が曲がる気がします。二本指の間に指一本入るぐらいというのも感じが正確に決まっていて、それを1ミリ狭くしたり広くしたりでも球質が変わります。高めで空振りを狙うときは狭くするなど。トップスピンのかかったきれいな直球を投げるのが生命線でそれとドローンと遅くて曲がり落ちるカーブしかないのだから絶対に譲れないごくごく微細な指先の感覚でした。

そのカーブというのは、投げる瞬間の指のかかり具合や球離れのタイミングで微妙に曲がり方が変わってきて、僕の場合はど真ん中やや高めをめがけて投げるとだいたい右打者の外角低めに大きく落ちでOKというアバウトな球でしたがあまり打たれた記憶はありません。アメリカでは外人には全く打たれなかったので見ない球だったんでしょう。これと速球の2種類だけでやってましたが、肩を壊すまでは直球もど真ん中にえいっと投げ込むだけでアバウトでした。草野球はそれでもぜんぜんOKでした。高校で故障してセットポジションにしてコントロールは良くなりました。

直球は今流には「フォーシーム」という握りで放ってましたが、たとえば、ツーシームと言っている握りだとベース上で10-20cmシュートするイメージがあります(投げたことはないが間違いなく)。それはとても気持ち悪いので絶対にそうは握りたくないなと思ってしまうのです。だからバント処理で取った瞬間にそんな握り状態だったら僕はとっさに一塁手の左めに投げると思います。もう条件反射の世界ですが。

その「気持ち悪い」という指先感覚はたぶん投手だけのものです。球の回転と球筋の関係を確認しながらホームベースのはしっこをかすらせる練習を毎日やってるとそうなると思います。内野手は球の回転実験をする必要ないし、妙な回転は百害あって一利なしだからとにかくどんな握りであれ小さいモーションで速い球をピュッと投げる方がいいわけです。

いっぽう外野手の送球は大きいモーションで投げるのでグローブの中で握りかえる余裕があります。だから僕もセンターを守ったときはあまり不安がありませんでしたが内野は無理で、投手がどうしても内野手をしなくてはいけない場面が冒頭に書いたバント処理です。

プロでも投手がやるのは外野が多い(イチロー、糸井、中田、高橋 由伸、亀井、丸、雄平、島、金城など)と思ったら内野手になった例もけっこうあります(古くは王貞治がそう、石井 琢朗、高橋慶彦、川相、松井稼頭央、巨人で村田、坂本、広島で東出、堂林など)。このレベルの人たちには関係ないようですね。いまCSを戦っているソフトバンクのショート今宮もそうです。昨日の考えられない悪送球はなにか彼が投手だったことと関係あるような気もしてしまい同情します。

 

ピッチャーは自信過剰か

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